「アジングに使うPEラインって、結局どれがいいの?」そんな疑問を持つアングラーは多いはず。エステルラインも人気だけど、やっぱりPEの汎用性も捨てがたい。そこで注目したいのが、シマノから登場した**ピットブル4+**というPEライン。0.15号という極細設定から、ライトゲーム専用に開発された本格派なんです。
この記事では、実際にアジングで使ってみたアングラーたちの生の声を集約し、ピットブル4+の実力を徹底解剖していきます。号数ごとの使い分け、強度や飛距離、気になるデメリットまで、購入前に知っておきたい情報を網羅的にお届け。さらに他のピットブルシリーズとの違いや、エステルラインとの使い分けについても触れていきますよ。
この記事のポイント |
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✓ ピットブル4+の0.15号は軽量ジグヘッドで驚異的な飛距離を実現 |
✓ 号数表記以上の強度で40cm超の大型アジにも安心して対応可能 |
✓ 特殊コーティングが生む適度なハリとコシでライントラブル激減 |
✓ 実売価格2,000円前後でコスパ最強クラスのライトゲーム用PE |
アジングでピットブル4+を使うべき理由と実際の評価
- ピットブル4+はアジングに最適な極細PEライン
- 0.15号でも4.5lbの強度で大型アジにも対応できる
- 特殊シリコンコーティングで飛距離と耐摩耗性が向上
- トレーサブルピンクとスティールグレイの2色展開
- 100m巻きで2,000円前後というコストパフォーマンス
- エステルラインとの使い分けが釣果アップの鍵
ピットブル4+はアジングに最適な極細PEライン
シマノがライトゲーム市場に投入したピットブル4+は、従来のピットブルシリーズとは一線を画すアイテムです。最大の特徴は、なんといっても0.15号からラインナップされている極細設定。これまでシマノのPEラインで最も細かったのはピットブル4の0.4号でしたから、まさにライトゲーム専用として生まれ変わったと言えるでしょう。
アジングでは0.6gから1.5g程度のジグヘッド単体を使用することが多く、こうした軽量リグではラインの細さが飛距離に直結します。0.15号という極細ラインは風の抵抗を最小限に抑え、軽いジグヘッドでも沖の明暗境目まで届かせることが可能になります。
4本編みのPEラインは8本編みと比較すると、1本1本の繊維が太くなるため耐摩耗性に優れるという特性があります。アジングではテトラ帯や岩礁帯で釣りをすることも多いため、この耐摩耗性は大きなアドバンテージ。細いのに擦れに強いという、相反する要素を両立しているのです。
さらに、ピットブル4+にはIZANAS(イザナス)という超高強力ポリエチレン繊維が採用されています。これは東洋紡株式会社の技術によって作られた原糸で、シマノのPEラインでは定番となっている素材。タフクロス処理により密に編み込まれることで、ラインの表面が滑らかになり、強度のばらつきも少なくなっています。
0.15号でも4.5lbの強度で大型アジにも対応できる
ライトゲーム用の極細ラインで最も気になるのが強度ですよね。細すぎて切れやすいのでは?という不安は当然です。しかし、ピットブル4+の0.15号は**最大強力4.5lb(約2.0kg)**というスペックを誇ります。
実際に使用したアングラーからは「40cmクラスの大型アジを抜き上げても問題なかった」という報告が複数寄せられています。
ピットブル4+は0.2号で5.6lbとかなり強さがあります。 (中略) これだけ細ければ当然、軽いものでも遠投しやすくなるので、個人的には漁港メバリングなどで、いつも飛距離が足りないと感じていた沖の明暗境目狙いなどで大活躍してくれるのではないかと期待しています。
この証言からも分かるように、号数表記以上の強度感があるというのがピットブル4+の特徴です。一般的な0.2号のPEラインだと3~4lb程度のものが多い中、5.6lbという数値は1クラス上の安心感を提供してくれます。
📊 ピットブル4+の号数別スペック比較
号数 | 最大強力(lb) | 最大強力(kg) | 想定用途 |
---|---|---|---|
0.15号 | 4.5lb | 2.0kg | 軽量ジグ単メイン、繊細な操作重視 |
0.2号 | 5.6lb | 2.5kg | ジグ単+小型プラグ、バランス型 |
0.3号 | 7.1lb | 3.2kg | プラッギング、フロートリグ対応 |
この強度があれば、不意に掛かった尺アジ(30cm超)や、アジングで時々混じるメバル、小型シーバスにも対応できます。実際、ある使用者は「0.2号でギガアジを大雑把に抜き上げたり、50cm台のシーバスやフクラギなども獲っている」と報告しており、想像以上のタフさが伺えます。
ただし、結節強度は直線強度より劣るのがPEラインの宿命。リーダーとの結束点が最も弱いポイントになるため、FGノットやトリプルエイトノットなど、強度の出る結び方をマスターすることが重要です。
特殊シリコンコーティングで飛距離と耐摩耗性が向上
ピットブル4+の大きな進化ポイントが、特殊シリコンコーティングの採用です。このコーティングには2つの効果があります。
🎯 コーティングの2大効果
- ✅ 滑り性の向上:ガイドとの摩擦抵抗が減少し、ライン放出がスムーズになる
- ✅ 色落ちの抑制:長期使用でもカラーが保たれ、視認性が維持される
滑り性が向上することで、キャスト時のライン放出抵抗が減り、飛距離アップに直結します。0.6gといった超軽量ジグヘッドでも、以前なら届かなかった距離まで飛ばせるようになったという声が多数。沖の潮目やブレイク際を攻略できる範囲が広がるのは、釣果に直結する大きなメリットです。
ただし、新品状態ではコーティングが硬めで、使い始めは巻きグセがつきやすいという指摘もあります。
初めて使用した日はコーティングの硬さから巻きクセがつく程でキャスティング時の糸抜けの抵抗を感じる程。 (中略) でもさすがに2回目の釣行では硬く感じたコーティングが剥がれかなりコシが無くなってきて糸抜けも気にならなくなり飛距離も伸びました
これはピットブル8+についてのレビューですが、同じコーティング技術を採用しているピットブル4+でも同様の傾向があるようです。つまり、最初の1~2回の釣行で馴染ませることが重要ということ。馴染んだ後は適度なコシが残り、使いやすさと飛距離のバランスが取れた状態になります。
また、コーティングによって耐摩耗性も向上しています。タフクロス処理で表面が滑らかになっていることに加え、シリコンコーティングが保護層として機能。岩やテトラに擦れても、すぐに毛羽立ったり弱くなったりしにくい構造になっています。
トレーサブルピンクとスティールグレイの2色展開
ピットブル4+のカラーラインナップは2色。それぞれに明確なコンセプトがあります。
🎨 カラーバリエーションの特徴
カラー名 | 特徴 | 適した状況 |
---|---|---|
トレーサブルピンク | 高視認性、ラインの位置を確認しやすい | ナイトゲーム、ラインの動きでアタリを取りたい時 |
スティールグレイ | ステルスカラー、水に馴染む | デイゲーム、タフコンディション、魚が警戒している時 |
トレーサブルピンクは、アジングのラインカラーとして定番中の定番。ナイトゲームでヘッドライトの光を当てたときに見やすく、ラインの位置や動きを視覚的に把握できます。アジングでは「ラインが引っ張られる」「ラインが弛む」といった変化でアタリを取ることも多いため、視認性の高いピンク系は実用性が高いのです。
ある使用者のレビューでは「ショッキングピンク的な色味ではなく、僅かにサーモンピンクが入ったような色味で、少し使い込んだPITBULL8+といった感じの色」と評されています。派手すぎず、それでいて十分に見やすい絶妙なカラーリングということですね。
一方のスティールグレイは、魚に気づかれにくいステルスカラー。デイゲームやクリアウォーターで魚がラインを警戒している状況では、こちらが有利に働くことがあります。ただし、アングラー自身も見失いやすいため、「ラインの動きでアタリを取りたい人は、ピンク系を選んでみましょう」とメーカーも推奨している通り、初心者にはトレーサブルピンクの方が使いやすいでしょう。
実際、多くのアングラーはトレーサブルピンクを選択しています。アジングでは特にナイトゲームが中心になることが多く、視認性重視のカラー選びが主流です。デイゲーム専門の上級者や、特別にタフな状況を想定している人以外は、まずはトレーサブルピンクから試してみることをおすすめします。
100m巻きで2,000円前後というコストパフォーマンス
ピットブル4+の実売価格は、号数によって若干異なりますが、おおむね1,400円~2,100円程度(税込)。Amazonなどでは割引されていることも多く、1,500円前後で購入できるケースもあります。
📊 ライトゲーム用PEライン価格比較
製品名 | 長さ | 実売価格目安 | 100m換算価格 |
---|---|---|---|
ピットブル4+ | 100m | 約1,500~2,100円 | 約1,500~2,100円 |
よつあみ X-BRAID アップグレードX4 | 150m | 約2,500~3,000円 | 約1,667~2,000円 |
デュエル アーマードF | 150m | 約1,800~2,200円 | 約1,200~1,467円 |
ダイワ 月下美人デュラセンサー+Si2 | 150m | 約2,000~2,500円 | 約1,333~1,667円 |
※価格は時期や販売店により変動します
100m巻きのみのラインナップという点では他社製品より不利ですが、1m当たりの単価で見ると決して高くないことが分かります。むしろ、シマノというブランドの信頼性と性能を考えれば、十分にコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
アジングでは、根掛かりやライントラブル、劣化などで定期的にラインを巻き替える必要があります。100mあれば小型スピニングリールの2500番クラスに適量巻けますし、先端部分が傷んだらカットして巻き直すことも可能。週1~2回の釣行で3~6ヶ月程度は使えるというのが一般的な感覚のようです。
実売価格は2万円前後と、とてもリーズナブルな価格帯に設定されています。
※この引用はロッドの価格についてですが、ピットブル4+についても同様にリーズナブルという評価がされています。
特筆すべきは、強度や耐久性を考慮した場合のコスパです。安価なPEラインの中には、すぐに毛羽立ったり、表示号数より明らかに太かったり、強度が弱かったりするものもあります。その点、ピットブル4+は号数表記通り(むしろ若干細め)で、強度も高く、耐久性も良好。トータルで見れば、決して「安物買いの銭失い」にはならない製品です。
エステルラインとの使い分けが釣果アップの鍵
アジングではPEラインとエステルライン、どちらを使うべきか悩む人も多いはず。実は状況によって使い分けるのが正解です。
⚖️ PEライン vs エステルライン 特性比較
特性 | PEライン(ピットブル4+) | エステルライン |
---|---|---|
比重 | 0.97(水に浮く) | 1.38(水に沈む) |
伸縮性 | ほぼなし | 若干あり |
感度 | 高い(弛んだ時は低下) | 非常に高い(テンション抜けにも敏感) |
強度 | 高い | 低め |
飛距離 | 良好 | やや劣る |
風への強さ | 弱い | 比較的強い |
価格 | やや高め | 安価 |
PEライン(ピットブル4+)が有利なシチュエーション:
- ✅ プラグやキャロ、フロートリグなど、やや重めのリグを使う時
- ✅ 尺アジや大型メバルなど、大物が混じる可能性が高いエリア
- ✅ 遠投が必要なポイント
- ✅ テトラ帯や岩礁帯など、擦れやすい場所
- ✅ 比較的風が弱い日
エステルラインが有利なシチュエーション:
- ✅ 0.4g~1g程度の軽量ジグ単がメイン
- ✅ 繊細なアタリを取る必要がある状況
- ✅ 表層から中層をゆっくり探る釣り
- ✅ 風が強い日(水に沈むため影響を受けにくい)
- ✅ ボトム(底)を取る釣り
多くの熟練アングラーは、複数のタックルを用意して状況に応じて使い分けています。例えば、1本目はピットブル4+の0.2号でジグ単+プラグ対応のバーサタイルセッティング、2本目はエステルラインで超繊細なジグ単専用、といった具合です。
興味深いのは、プロアングラーの中にも「エステル全盛の中あえてPEラインを選ぶ」という人がいること。
でかアジ狙いでは強度面を考慮してPEラインの出番が増える。新ステラのスーパースローオシュレートは細いPEでもトラブルなく快適に使える。
この選択の理由は、やはり強度への安心感。エステルラインは繊細でアタリが取りやすい反面、ラインブレイクのリスクも高まります。貴重な大型アジを逃したくない、確実に獲りたいという場面では、PEラインの出番というわけです。
ピットブル4+をアジングで使う際の注意点と活用テクニック
- 0.2号や0.3号を選ぶとプラッギングにも対応可能
- 初期の巻きグセは使い込むことで改善される
- リーダーは4lb~5lbのフロロカーボンがおすすめ
- ガイドノイズは若干大きめだが実釣には支障なし
- 150m巻きや200m巻きがないのが唯一の弱点
- 他のピットブルシリーズとの違いを理解して選ぶ
- まとめ:ピットブル4+はアジングに最適なコスパ優秀ライン
0.2号や0.3号を選ぶとプラッギングにも対応可能
ピットブル4+の0.2号や0.3号は、ジグ単だけでなくプラッギングにも対応できる太さです。これにより、1つのタックルで幅広い釣り方をカバーできます。
0.2号(5.6lb / 2.5kg)は、ジグ単とプラグのバランス型として最も人気の号数。1~2g程度のジグヘッドから、5~8g程度の小型プラグまで快適にキャストできます。ソアレエクスチューンやブルーカレントといった中級~上級者向けアジングロッドとの相性が良く、繊細さと強度のバランスが絶妙です。
実際の使用例として、あるアングラーは「0.2号の方は、号数の割に強度がありそうなので遠投プラッギングでの使用」と報告しています。軽量ミノーやシンキングペンシル、小型バイブレーションなどを使ったランガンスタイルでも、安心して使える強度があるということですね。
0.3号(7.1lb / 3.2kg)になると、さらにプラッギング適性が高まります。フロートリグやキャロライナリグといった遠投系のリグにも対応でき、メバリングとの兼用も視野に入ってきます。50cm前後の小型シーバスが混じるようなエリアでも、安心してやり取りできる強度です。
📋 号数別の推奨リグと対象魚
号数 | 推奨リグ | 対象サイズ | タックル例 |
---|---|---|---|
0.15号 | 0.4~1.5gジグ単 | 豆~尺アジ | 超ライトタックル、S58~S62クラス |
0.2号 | 0.6~2gジグ単、5~8gプラグ | 尺アジ、尺メバル | バーサタイルタックル、S68~S76クラス |
0.3号 | 1~3gジグ単、プラグ全般、フロート | 尺超アジ、メバル、シーバス | パワーゲームタックル、S80前後 |
ただし、号数が太くなるほど飛距離面では若干不利になります。0.15号と0.3号では、同じ重さのジグヘッドでも5~10m程度の差が出ることもあるでしょう。自分がメインで使うリグの重さと、釣り場の状況(大物の可能性、根の荒さなど)を考慮して号数を選ぶことが重要です。
初期の巻きグセは使い込むことで改善される
ピットブル4+の数少ないデメリットとして指摘されるのが、新品時の巻きグセです。特殊シリコンコーティングが硬めのため、スプールに巻いた直後は若干のクセがつきやすい傾向があります。
使用前はかなり硬いコーティング(ラインが立つ程)で編み込みがほつれる感じはなかったのだが1日の使用(サツキマス釣行)でコーティングはすっかりとれてしまいノットを組む時に編み込みのバラケとケバ立ちが少し目立つように。
ただし、これは最初の1~2回の釣行で解消される一時的な現象です。使い込むうちにコーティングが馴染み、適度なハリとコシのバランスが取れた状態に落ち着きます。むしろ、ある程度使い込んだ後の方が扱いやすいという声も多いのです。
🔧 新品時の対処法
- ✅ 巻き替え直後は軽く引っ張りながら巻く(テンションを掛ける)
- ✅ 最初の釣行では0.8g以上のやや重めのジグヘッドを使う
- ✅ バックラッシュに注意し、慎重にキャストする
- ✅ 1~2回使用すれば自然に馴染むので焦らない
特に0.15号のような極細号数では、巻きグセの影響を受けやすいかもしれません。一方で0.2号や0.3号では、コーティングのハリがライントラブル防止に役立つという側面もあります。この辺りは使用するタックルやアングラーの好みにもよるでしょう。
逆に言えば、コーティングが強めであることはメリットでもあるのです。ガイドへの絡みつきを防ぎ、風によるライントラブルを減少させる効果があります。「ラインが新品の状態では0.8g以下の超軽量ジグヘッドは若干使いにくい」という指摘もありますが、1g以上のジグヘッドを使う分には問題ないという報告が大多数です。
リーダーは4lb~5lbのフロロカーボンがおすすめ
ピットブル4+を使う際、リーダー選びも重要なポイントです。PEラインは擦れに弱いため、先端には必ずフロロカーボンまたはナイロンのリーダーを接続する必要があります。
💡 ピットブル4+に合わせるリーダーの基準
メインラインの号数 | 推奨リーダー太さ | リーダーの長さ | 結束方法 |
---|---|---|---|
0.15号 | 3~4lb | 30~50cm | FGノット、トリプルエイトノット |
0.2号 | 4~5lb | 40~60cm | FGノット、トリプルエイトノット |
0.3号 | 5~6lb | 50~80cm | FGノット、電車結び |
一般的なセオリーとして、「リーダーはメインラインの2~3倍の強度」と言われます。ピットブル4+の0.2号(5.6lb)であれば、4~5lbのフロロカーボンリーダーが適切。これにより、根掛かりした際などはリーダーの結び目から切れてくれるため、高価なメインラインの損失を最小限に抑えられます。
実際の使用例を見ると、多くのアングラーが4~5lbのフロロリーダーを選択しています。
リーダー :ソアレリーダーEXフロロ 5lb
出典:プロの道具を拝見!
シマノのソアレリーダーEXフロロは、ライトゲーム専用に設計されたリーダーで、結束強度が高く、しなやかさと耐摩耗性を両立しています。もちろん、他メーカーのフロロリーダーでも問題ありませんが、結束部の強度を確保するために摩擦熱に注意しながら丁寧に結ぶことが重要です。
リーダーの長さは、アジングでは30~60cm程度が標準的。あまり長すぎると、リーダーの重さで飛距離が落ちたり、結束部がガイドに引っかかったりします。逆に短すぎると、根ズレやアタリによる劣化でメインラインに損傷が及ぶリスクが高まります。
ガイドノイズは若干大きめだが実釣には支障なし
4本編みPEラインの特性として、8本編みや12本編みに比べるとガイド通過時の摩擦音(ガイドノイズ)が大きめという点があります。ピットブル4+も例外ではありません。
2.に関しては、ジグ単の釣りでもプラッギングの釣りでも感じたところです。 決して耳障りとかいうほどではないのですが、ライン表面がガイドを通過するときのざらつき感は、極細の号数の割には若干大き目の部類だなというのが正直な感想。
これは4本編みの構造上、1本1本の繊維が太くなり、表面に若干の凹凸が生じるためです。8本編みや12本編みはより細かく編み込まれているため、表面が滑らかでガイドノイズが小さくなります。
ただし、実釣においてこれが致命的な問題になることはほとんどありません。確かに静かなナイトゲームでスローリトリーブしていると、微かな「サラサラ」という音が聞こえることもありますが、魚に警戒されるほどの音量ではないと考えられます。
実際、多くのアングラーが「若干気になる」という感想を持ちつつも、釣果には影響していないと報告しています。むしろ、4本編みならではの耐摩耗性や、ハリ・コシによるトラブルレス性能の方が、実釣においては重要度が高いのです。
🔊 ガイドノイズを軽減するTIPS
- ✅ ガイドのリング(インナー部分)をこまめに清掃する
- ✅ シリコンスプレーを軽く塗布する(塗りすぎ注意)
- ✅ 使い込んでコーティングが馴染むと音も小さくなる
- ✅ どうしても気になるなら8本編みのピットブル8+も検討
なお、同じ4本編みでも、よつあみのX-BRAIDシリーズは「微かなざらつきやガイドノイズはやや目立つ方」とさらに音が大きめという評価もあります。比較すれば、ピットブル4+は4本編みの中では比較的静かな部類と言えるかもしれません。
150m巻きや200m巻きがないのが唯一の弱点
ピットブル4+の最大の弱点として多くのアングラーが挙げるのが、100m巻きしかラインナップがないという点です。
1.に関して、ライトゲームだったら100mもあれば十分でしょ?と思われる方も多いと思います。 実際に100m近くキャストするシーンなんてまずないので、それはその通りなのですが、0.15号や0.2号といった極細番手のラインを100mだけ巻くと、ロングストロークスプールではどうしても厚みが出ません。
これは実用上の問題というより、スプールへの巻き上がりの問題です。極細ラインを100mだけ巻くと、スプール径が小さくなり、下巻きの結び目の凹凸を完全に隠せないことがあります。その結果、遠投時に引っ掛かり感が出たり、巻き取り時にムラが生じたりすることがあるのです。
📊 巻き量による実用上の違い
巻き量 | メリット | デメリット |
---|---|---|
100m | 価格が手頃、交換頻度を高められる | スプールの巻き上がりが薄い、下巻き処理が難しい |
150m | バランスが良い、先端カット後も余裕 | 中間的な選択肢(ピットブル4+にはない) |
200m | コスパ最高、長期使用可能 | 初期投資が高い、使い切る前に劣化することも |
対策としては、適切な下巻きを使用することが重要です。ナイロンやフロロの下巻きを使い、結び目を平らに処理(瞬間接着剤で固めるなど)すれば、100m巻きでも問題なく使用できます。あるいは、PEライン同士を接続して実質的に長さを確保する方法もありますが、接続部の強度に注意が必要です。
とはいえ、やはり150m巻きや200m巻きの追加ラインナップを望む声は多いです。ライトゲームではライントラブルで先端数メートルをカットすることも頻繁にありますし、長く使えた方がコストパフォーマンスは向上します。標準モデルのピットブル4には150m巻きと200m巻きが存在するだけに、ピットブル4+にも同様のラインナップを期待したいところです。
他のピットブルシリーズとの違いを理解して選ぶ
シマノのピットブルシリーズには複数のモデルがあり、それぞれ特性が異なります。ピットブル4+を選ぶべきか、他のモデルが良いのかを判断するには、各モデルの違いを理解することが重要です。
🎣 ピットブルシリーズ比較表
モデル名 | 編み本数 | 号数展開 | 主な特徴 | 適した釣り |
---|---|---|---|---|
ピットブル4 | 4本 | 0.4~2号 | スタンダード4本編み | 汎用ライトゲーム |
ピットブル4+ | 4本 | 0.15~0.3号 | 強化コーティング、極細設定 | アジング、メバリング |
ピットブル8 | 8本 | 0.6~2号 | 滑らか、ガイドノイズ小 | シーバス、エギング |
ピットブル8+ | 8本 | 0.4~2号 | 強化コーティング、強度UP | ライトゲーム、エギング |
ピットブル12 | 12本 | 0.6~1.5号 | 最も滑らか、最高の感度 | シーバス、フラットフィッシュ |
ピットブル4 vs ピットブル4+の違い:
- ✅ 4+の方が極細号数(0.15号~)に対応
- ✅ 4+は特殊シリコンコーティングで滑り性・耐摩耗性が向上
- ✅ 4+は同号数でも若干強度が高い
- ✅ 4は150m・200m巻きあり、4+は100m巻きのみ
つまり、ライトゲーム専用なら4+、汎用性重視なら4という選び方になります。
ピットブル4+ vs ピットブル8+の比較: 最も悩むのがこの2つの選択でしょう。どちらもライトゲームに使える強化モデルです。
ピットブル8+は滑り性能や摩耗性能を向上させるコーティングが施されています。 コーティングの効果もあり、0.2号という極細ラインであっても適度なハリ感とコシがあります。
ピットブル4+を選ぶべき人:
- 耐摩耗性を最重視する人
- テトラや岩礁帯での釣りが多い人
- ハリとコシがあるラインが好みの人
- 価格を抑えたい人(8+より若干安い)
ピットブル8+を選ぶべき人:
- ガイドノイズの少なさを重視する人
- 滑らかな巻き心地が好みの人
- より繊細な操作感を求める人
- 結束強度を少しでも高めたい人
実際のところ、どちらを選んでも性能的には大きな差はないというのが率直な評価です。最終的には好みの問題になりますが、アジングで根ズレが心配なポイントが多いなら4+、滑らかさ重視なら8+という選び方が無難でしょう。
まとめ:ピットブル4+はアジングに最適なコスパ優秀ライン
最後に記事のポイントをまとめます。
- ピットブル4+は0.15号から展開されるライトゲーム専用の極細PEライン
- 号数表記以上の高強度設計で0.15号でも4.5lb(2kg)の強さ
- 特殊シリコンコーティングにより飛距離と耐摩耗性が大幅に向上
- トレーサブルピンクは高視認性でナイトゲームに最適
- スティールグレイはステルスカラーでタフコンディション用
- 実売価格1,500~2,100円程度とコストパフォーマンスに優れる
- エステルラインとの使い分けで釣果が安定する
- 0.2号はジグ単とプラグの両対応でバランスが良い
- 0.3号はフロートリグやメバリング兼用も可能なパワー仕様
- 新品時は巻きグセがあるが1~2回の釣行で馴染む
- リーダーは4~5lbのフロロカーボンを30~60cm接続が基本
- ガイドノイズは若干大きめだが実釣には影響しない
- 100m巻きのみで150m・200m巻きがないのが唯一の弱点
- 標準のピットブル4より極細号数と強化コーティングが特徴
- ピットブル8+と比較すると耐摩耗性で4+、滑らかさで8+が有利
- 40cm超の大型アジやメバル、小型シーバスも安心してやり取り可能
- 0.6g程度の軽量ジグヘッドでも驚異的な飛距離を実現
- 適度なハリとコシでライントラブルが発生しにくい
- 色落ちが少なく長期使用でも視認性を維持
- 週1~2回の釣行で3~6ヶ月程度使用できる耐久性
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ピットブル4+でライトソルトウォーターゲームを楽しみたい!2022年新登場の極細PEライン | FISHING JAPAN
- ピットブル 4+ 100m | PE | 汎用 | ライン | 製品情報 | SHIMANO シマノ
- シマノ待望の細番手PEライン、PITBULL4+(ピットブル4プラス)のインプレッション – 続・スモールフィッシング
- プロの道具を拝見!エステル全盛の中あえてPEラインを選ぶ理由。丹羽喜嗣さんのアジング用タックルをチェック! | ルアマガプラス
- シマノ ピットブル4+ トレーサブルピンク 100m 0.15号 LD-M44V | Amazon
- ピットブル8+ 0.4号 使用感についてレビュー – 志摩尾鷲熊野でアジ アオリ シーバスを追いかけて
- ラインについて シマノ ピットブル4(PITBULL4)のインプレ – 旧・スモールフィッシング
- 戯れ言23’9(お試しラインの話) | 雨がやんだら釣りに行こうか~トムおじさんの釣行記~
- 【シマノ】ピットブル4+のインプレ!アジングでの使用感などを徹底解説 | toshiブログ
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