アジングを楽しんでいると必ず直面する悩み、それがワームのズレ問題です。せっかくアタリがあってもワームがズレていて針掛かりしない、キャストの度にワームを直さなければならないなど、ストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インターネット上に散らばるアジング愛好家たちの知恵を集め、ワームのズレを防止する効果的な方法を網羅的にご紹介します。市販品から自作テクニックまで、コストパフォーマンスに優れた実践的な情報をまとめました。これらの方法を取り入れることで、ワームの寿命が延び、手返しが良くなり、結果的に釣果アップにつながるはずです。
この記事のポイント |
---|
✓ アジングワームがズレる根本的な原因とメカニズム |
✓ 接着剤・熱収縮チューブ・セキ糸など具体的なズレ防止方法15選 |
✓ 市販品と自作品のコスパ比較と使い分け |
✓ フッ素コート針など特殊な状況での対処法 |
アジングでワームがズレる原因とズレ防止の基本
- アジングでワームのズレ防止に最も効果的な方法は接着剤と脱脂の組み合わせ
- ワームがズレる主な原因は素材の柔らかさとアジの捕食方法
- ズレ防止対策をしないとワームの寿命が著しく短くなる
- ジグヘッドの種類によってズレやすさが大きく変わる
- フッ素コート針は滑りやすいため特別な対策が必要
- ワームサイズとジグヘッドの相性も重要なポイント
アジングでワームのズレ防止に最も効果的な方法は接着剤と脱脂の組み合わせ
アジングにおけるワームのズレ防止で、最も確実性が高いとされているのがパーツクリーナーによる脱脂と瞬間接着剤の組み合わせです。この方法は一般的なアジング愛好家の間で広く実践されており、高い効果が報告されています。
まずは、ワームとナマリ部分を脱脂する。油分を抜くという意味だ。パーツクリーナーは車用でも何用でも構わない。そいつを吹き付けて、ウエスで軽く拭う。続けて接着剤を用いて、くっつける。少量でいいので、しっかりと密着させる。
この方法の最大のポイントは脱脂にあります。ワームもジグヘッドのナマリ部分も、製造過程や保管中に油分が付着していることが多く、これが接着を妨げる原因となります。パーツクリーナーで油分を除去することで、接着剤の効果が最大限に発揮されるのです。
実際の作業手順としては、まずパーツクリーナーをワームとジグヘッドの接触部分に吹き付け、ウエス(布)で軽く拭き取ります。その後、瞬間接着剤を少量塗布してワームをセットします。接着剤は多すぎると固まった際に盛り上がってしまい、かえってワームの動きを阻害する可能性があるため、本当に少量で十分です。
この方法を採用することで、アタリがあってもワームがズレにくくなり、セカンドバイトのチャンスが増えるというメリットがあります。特にバチコンアジングのような深場狙いや、フロートを使った遠投の釣りでは、回収の手間が大きいため、ワームのズレ防止は釣果に直結する重要な要素となります。
ただし、この方法にはデメリットもあります。一度接着してしまうとワームの交換が困難になるため、ワームが損傷した際には新しいジグヘッドごと交換するか、無理に外して裂けるリスクを負う必要があります。そのため、頻繁にワームを交換したい場合には、後述する他の方法を検討した方が良いかもしれません。
📊 脱脂+接着剤方式のメリット・デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
メリット | ・ズレ防止効果が非常に高い<br>・材料が安価で入手しやすい<br>・作業が比較的簡単 |
デメリット | ・ワーム交換が困難<br>・液体タイプは水に触れると即座に硬化<br>・ジェルタイプは使用中にズレる可能性 |
適した状況 | ・長時間同じワームを使用<br>・深場や遠投での釣り<br>・ワームの消耗を抑えたい |
コスト | ★★★★★(非常に安い) |
ワームがズレる主な原因は素材の柔らかさとアジの捕食方法
アジングワームがズレやすい根本的な理由を理解することは、適切な対策を講じる上で重要です。アジングワームが他の釣りで使用されるワームと比較して特にズレやすいのには、明確な理由があります。
最大の要因はワーム素材の柔らかさです。アジは小さな口で餌を吸い込んで捕食する魚であり、硬いワームでは口の中に入りにくくなってしまいます。そのため、アジング用ワームは意図的に柔らかい素材で作られています。メバリング用ワームと比較しても、明らかに柔らかい質感になっているのが一般的です。
アジは餌を吸い込んで捕食すると言われており、お世辞にも大きな口とは言えないおちょぼ口で、噛みつくのではなく、ヒュッと吸い込んで食べます。口でヒュッと吸いこむので、大きくて硬いワームでは口の中に入ることが出来ません。なので、柔いワームがアジングには適していると言われる所以であります。
この柔らかさが釣果に直結する一方で、耐久性の低さという問題も生み出しています。キャストの衝撃、水中での抵抗、魚のバイト、そして何より針を刺す作業自体がワームにダメージを与えます。柔らかいワームは針を刺し直すだけで身持ちが悪くなることも珍しくありません。
さらに、アジの捕食方法も関係しています。アジが吸い込む際の力は意外と強く、ワームの尾部だけを吸い込むミスバイトが頻発します。この時、フックポイントとワームの接続部分に大きな負荷がかかり、ズレの原因となるのです。
🎣 ワームがズレる主な原因
原因 | 詳細 | 対策の方向性 |
---|---|---|
素材の柔らかさ | アジの吸い込み捕食に適した柔軟性 | キーパー類で物理的に固定 |
ミスバイト | 尾部のみ吸い込まれる | ワーム全体の固定強度向上 |
キャスト時の衝撃 | 遠投時に特に強い力がかかる | 接着やキーパーでの補強 |
針の刺し方 | 一発で決まらないと裂ける | 慎重なセッティング技術 |
水中での抵抗 | フォール中やリトリーブ中の負荷 | 縫い刺しなど刺し方の工夫 |
ズレ防止対策をしないとワームの寿命が著しく短くなる
ワームのズレ防止対策を施さない場合、想像以上にワームの消耗が激しくなります。これは単なるストレスだけでなく、金銭的な負担という実質的な問題に直結します。
メーカー品のアジングワームの相場は1本あたり30円~50円程度です。一見すると大したことない金額に思えるかもしれませんが、1回の釣行で10本使用すれば300円~500円、月に4回釣行すれば1,200円~2,000円の出費となります。年間では14,400円~24,000円にもなる計算です。
メーカー品のアジングワーム相場で1本30円~50円します。高っ!!!ジグヘッドとリーダーとワームで根掛かりする度に、海へ100円玉投げているのと一緒と考えれば、低コストな部類のアジングでも塵も積もればなんとやら。。。。イタイ出費と捉えることが出来ます。
ズレ防止対策を施すことで、25センチクラスのアジを20~30匹釣ってもワーム1本で対応できるようになります。対策なしの場合は同じ条件で3~4本使うことになるため、約3~4倍の寿命延長効果が期待できます。
さらに重要なのは、ワームがズレることによる釣果への悪影響です。ワームがズレた状態では魚が違和感を感じて食いつかなくなるため、気づかずに投げ続けていると貴重な時合を無駄にしてしまう可能性があります。特にバチコンアジングのような深場の釣りでは、回収して確認するだけでも時間がかかるため、ズレないことの価値は計り知れません。
💰 ワーム消費コストの比較(年間試算)
| 条件 | 対策なし | 対策あり | 差額 | |—|—|—| | 1釣行あたりの消費本数 | 10本 | 3本 | -7本 | | 1釣行あたりのコスト | 400円 | 120円 | -280円 | | 月4回釣行の場合 | 1,600円 | 480円 | -1,120円 | | 年間コスト | 19,200円 | 5,760円 | -13,440円 |
この試算からわかるように、ズレ防止対策を講じるだけで年間1万円以上の節約が可能になります。この金額があれば、新しいロッドやリールの購入資金の一部にできるでしょう。
ジグヘッドの種類によってズレやすさが大きく変わる
ジグヘッドの設計や形状によって、ワームのズレやすさは大きく異なります。特にワームキーパーの有無は決定的な違いを生み出します。
最近のアジング用ジグヘッドには、ワームキーパーが付いていないシンプルな設計のものが増えています。これは細身のワームのシルエットを崩さないという明確なメリットがある一方で、ズレやすさという課題も抱えています。
ワームキーパーが付いているジグヘッドには、いくつかのタイプがあります。**フックシャンク部分に小さな突起(ケン)**が付いているタイプ、球状のストッパーが付いているタイプ、ネジ状の溝が切られているタイプなどです。それぞれに特徴があり、使用するワームのタイプによって相性が変わります。
ジグヘッドには、軸部分に、ワームキーパーが付いているものもある。この真ん中の小さい球が、ワームキーパーだ。気に入ったジグヘッドにワームキーパーを取り付けたいなら、自作する方法もある。
バチコン(ボートアジング)で使用される太軸軽量ジグヘッドは、深場での使用を想定しているため、ワームキーパーが付いていないモデルが主流です。これは水深30メートル以上でのアタリを取るため、極限まで軽量化を追求した結果でもあります。こうしたジグヘッドを使用する場合は、自作でワームキーパーを追加するか、他のズレ防止策を講じる必要があります。
また、ジグヘッドの重さもズレに関係します。重いジグヘッドほどキャスト時の負荷が大きくなり、ワームがズレやすくなります。特に1グラム以下の極軽量ジグヘッドと、5グラム以上のジグヘッドでは、ワームにかかるストレスが全く異なります。
🔧 ジグヘッドタイプ別ズレやすさ比較
ジグヘッドタイプ | ズレやすさ | 特徴 | 推奨対策 |
---|---|---|---|
ワームキーパー付き | ★☆☆☆☆ | そのままでもズレにくい | 必要に応じて軽微な対策 |
ケン付き針タイプ | ★★☆☆☆ | 2箇所のカエシで固定 | 基本的に対策不要 |
シンプル形状 | ★★★★☆ | ワームの自然な動き | 必ず何らかの対策が必要 |
太軸軽量(バチコン用) | ★★★★★ | 深場専用、最もズレやすい | 複数の対策を併用推奨 |
フッ素コート針は滑りやすいため特別な対策が必要
最近のジグヘッドにはフッ素コーティングが施されているものが増えています。これは針の刺さりを良くし、魚のバラシを減らすための加工ですが、ワームのズレ防止という観点からは諸刃の剣となります。
フッ素コーティングは摩擦係数を下げるための加工であり、針が魚の口に刺さりやすくなる一方で、ワームとの摩擦も減少させてしまいます。そのため、通常のズレ防止対策を施しても効果が薄いことがあります。
フッ素加工された針ではしっかり止まらないようです。使ってるうちに滑って駄目になっちゃいました。普通の針ではなかなかズレるって事はなかったですね。
フッ素コート針を使用する場合の対策としては、瞬間接着剤を一滴垂らす方法が効果的とされています。熱収縮チューブなどを使用したワームキーパーを自作する際も、最後に瞬間接着剤で固定することで、フッ素コートによる滑りを克服できるようです。
ただし、フッ素コート針の恩恵である「刺さりの良さ」を最大限に活かすためには、針先付近はコーティングを維持したいところです。そのため、ワームキーパーを取り付ける位置は針のシャンク部分(軸の中央付近)に限定し、針先から遠い位置で固定するのが賢明でしょう。
⚠️ フッ素コート針使用時の注意点
- 通常のワームキーパーだけでは滑りやすい
- 瞬間接着剤の併用がほぼ必須
- 針先のコーティングは維持したい
- シャンク中央部でしっかり固定する
- 定期的にズレていないか確認が必要
ワームサイズとジグヘッドの相性も重要なポイント
ワームのズレ防止を考える上で見落とされがちなのが、ワームサイズとジグヘッドの太さの相性です。ワームの内径に対してジグヘッドの軸が細すぎると、どれだけ対策を施してもズレやすくなります。
アジング用ワームには1.5インチから3インチ程度まで様々なサイズがあり、それぞれ内径も異なります。一方、ジグヘッドのフックサイズも様々で、同じ重さでもフックサイズが異なることがあります。
理想的な組み合わせは、ワームをジグヘッドに装着した際に若干の締め付け感がある状態です。緩すぎればズレやすく、きつすぎればワームが裂けやすくなります。この微妙なバランスを見極めることが重要です。
特に極細ワームを使用する場合は注意が必要です。1インチ台の細身のワームは、そもそもの素材が少ないため、どんなに気をつけても耐久性が低くなります。こうしたワームを使用する際は、より慎重なズレ防止対策が求められます。
また、ワームの材質も重要です。塩入りワームは素材が硬めで耐久性が高い傾向にありますが、無塩のソフトマテリアルワームは柔らかく、ズレやすい代わりに食い込みが良いという特徴があります。使用するワームの特性を理解した上で、適切な対策を選択することが釣果向上の鍵となります。
📏 ワームサイズ別の推奨対策強度
ワームサイズ | 素材の特徴 | 推奨対策レベル | 具体的な方法 |
---|---|---|---|
1.5インチ以下 | 極めて柔らかく繊細 | ★★★★★ | 接着剤+熱収縮チューブの併用 |
2.0~2.5インチ | 標準的な柔らかさ | ★★★☆☆ | 熱収縮チューブまたは接着剤 |
3.0インチ以上 | 比較的しっかりしている | ★★☆☆☆ | セキ糸やゴム管で十分 |
アジングワームのズレ防止テクニック完全ガイド
- 熱収縮チューブ(シュリンクパイプ)を使った最強のワームキーパー自作法
- セキ糸やPEラインで作るコスパ最強のワームキーパー
- 瞬間接着剤を使う際は必ず低粘度タイプを選ぶこと
- 縫い刺しセッティングでミスバイトでもズレにくくなる
- ゴム管やリリアンを使った簡単ズレ防止術
- 市販のワームキーパー付きパーツを活用する選択肢
- まとめ:アジングのワームズレ防止で釣果アップを実現
熱収縮チューブ(シュリンクパイプ)を使った最強のワームキーパー自作法
熱収縮チューブを使ったワームキーパーの自作は、アジング愛好家の間で最もポピュラーかつ効果的な方法の一つです。材料も安価で、作業も比較的簡単なため、初心者でも気軽に挑戦できます。
用意するものはコレだけ。シュリンクパイプ1.2mm(夜光 )。シュリンクパイプには夜光とクリアーがあるのですが、僕が夜光を使う理由は、ほのかに光ってクリア系のワームも弱グローワームにできるし、バイトマーカーにもなるしで好んで夜光の方を使ってます^^
熱収縮チューブには夜光タイプとクリアタイプがあります。夜光タイプを選ぶメリットは、ほのかに発光することでバイトマーカーの役割も果たし、さらにクリア系ワームを使用する際に弱グロー効果を付加できる点です。一方、クリアタイプは視覚的に目立たないため、ナチュラルなプレゼンテーションを重視する場合に適しています。
作業手順は以下の通りです:
- 熱収縮チューブを3~5mm程度にカットする(好みで調整可能)
- ジグヘッドのフックに切ったチューブを通す
- フックの先端部分をフォーセップ(ピンセット)で挟んで持つ
- 固定したい位置に瞬間接着剤を塗布する
- チューブを接着剤を塗った位置に移動させる
- ターボライターで一気に炙る(普通のライターより高温が出る)
- チューブが収縮して密着したら完成
重要なポイントは、ターボライターを使用することです。普通のライターでも可能ですが、ターボライターの方が高温かつ集中的に熱を加えられるため、短時間で綺麗に収縮させることができます。炙る際は、瞬間接着剤が燃えたりチューブが若干焦げたりすることがありますが、これは正常な反応なので問題ありません。
完成後は完全に乾燥させることが重要です。乾く前にジグヘッドケースに収納すると、ケースが白く濁ってしまうことがあるため、吊るして乾燥させるか、十分な時間を置いてから収納しましょう。
🔥 熱収縮チューブ方式の実践ガイド
工程 | 詳細 | コツ・注意点 |
---|---|---|
準備 | チューブのカット | 3~5mmが標準、初めは少し長めで試す |
固定 | 瞬間接着剤の塗布 | 少量で十分、多いと硬化時に白化 |
加熱 | ターボライターで炙る | 燃える寸前まで加熱するとしっかり収縮 |
乾燥 | 完全乾燥させる | 最低30分、できれば数時間放置 |
効果 | ズレ防止+α | 夜光タイプならバイトマーカーにも |
この方法の優れている点は、一度作成すれば何匹釣ってもズレにくいことです。あるアングラーの報告では、柔らかいワームでもズレ難くなり、ワームも長持ちするとのことです。ただし、炙り方が不十分だとワームが裂けやすくなるため、しっかりと細くなるまで加熱することが成功の秘訣です。
セキ糸やPEラインで作るコスパ最強のワームキーパー
セキ糸(赤糸)やPEラインを使ったワームキーパーの自作は、おそらく最もコストパフォーマンスに優れた方法でしょう。材料費がほとんどかからず、釣りに使うライン類を流用できるため、手軽に始められます。
この方法は、フライフィッシングのフック巻きと同じ技術を応用しています。**外掛け結び(ハーフヒッチ)**という結び方でフックのシャンク部分に糸を巻き付け、接着剤で固定するだけです。
ワームキーパーの自作するための準備物ですが、以下のものを用意しました。ジグヘッド、いらなくなったPEライン(0.8号を使いました)、ハサミ、アロンアルファ(低粘度)。外掛け結びで巻いていきます。巻く回数ので目安としては5回〜10回ぐらいが調度良い感じのコブになりました。
実際の作業手順は以下の通りです:
- セキ糸またはPEラインを用意する(0.6~1.0号程度が扱いやすい)
- フックのシャンク後方から糸を当て、ヒゲ側にテンションをかけながら5~10回巻く
- しっかりと糸が固定されたら、ハーフヒッチを3回連続で行う
- 糸をしっかり締め込んでから余分をカット
- 低粘度の瞬間接着剤を薄く塗布して硬化させる
- 完成
最大のポイントはテンションをかけながら巻くことです。最初の数回転で糸が滑らないようにしっかり締め込まないと、いつまでも固定できません。フッ素コート針の場合は特に滑りやすいため、より慎重に作業する必要があります。
また、糸をカットする際に微妙にヒゲを残すテクニックもあります。このヒゲがワームに引っかかることで、さらにズレにくくなります。ただし、細身のワームや伸縮性の高い新素材系ワームを使う場合は、ヒゲが邪魔をして綺麗にセットできないことがあるため、ワームのタイプに応じて調整が必要です。
💡 使用する糸の種類別特徴
糸の種類 | メリット | デメリット | 推奨度 |
---|---|---|---|
セキ糸(赤糸) | 安価、視認性良い、伝統的 | 若干太い | ★★★★☆ |
PEライン | 極細で強度高い、余りを活用可 | 滑りやすい | ★★★★★ |
ナイロンライン | 入手容易、扱いやすい | 太さの割に弱い | ★★★☆☆ |
フロロカーボン | 硬くて形状保持、透明 | 巻きにくい | ★★☆☆☆ |
セキ糸を使う最大のメリットはコストです。20センチで50~80円程度で販売されており、これを3mm程度にカットして使えば、60個以上のワームキーパーが作れる計算になります。1個あたり1円以下という驚異的なコストパフォーマンスです。
慣れれば1個2分程度で作成できるため、テレビを見ながら一気に作り溜めしておくと便利です。釣り場で作業するよりも、自宅で落ち着いて作業した方が綺麗に仕上がりますし、工具が錆びる心配もありません。
瞬間接着剤を使う際は必ず低粘度タイプを選ぶこと
瞬間接着剤を使ったワームのズレ防止は、最もシンプルで即効性のある方法ですが、接着剤のタイプ選びが成功の鍵を握ります。
市販の瞬間接着剤には大きく分けて液体タイプ(低粘度)とゼリータイプ(高粘度)の2種類があります。ワームのズレ防止においては、基本的に液体タイプ一択と考えて良いでしょう。
瞬間接着剤が便利だが、必ず「低粘度の液体タイプ」のものを使用すること!ゼリータイプだと余計に嵩張ってしまうし、セキ糸の中まで接着剤が浸透しない。
液体タイプが推奨される理由は以下の通りです:
✓ 浸透性が高い:低粘度のため、ワームとジグヘッドの接触面全体に行き渡りやすく、強固な接着が可能
✓ 薄く塗布できる:余計な厚みが出ないため、ワームの自然な動きを損なわない
✓ 水中で即座に硬化:液体タイプの瞬間接着剤は水に触れると瞬時に硬化する性質があり、釣り場での作業に適している
✓ セキ糸の中まで浸透:自作ワームキーパーを固定する際、糸の繊維の隙間まで入り込んで強固に固定
一方、ゼリータイプ(高粘度)の瞬間接着剤は、垂れにくいというメリットがある反面、ワームのズレ防止という用途においては不向きです。厚みが出てしまい、浸透力も低いため、使用中にズレてしまう可能性が高くなります。
ただし、大型のワームやラバージグに4インチ以上のシャッドテールを装着する場合など、ある程度の厚みが必要なケースでは、ゼリータイプの方が適していることもあります。
アジング等の小さいワームならスレッド巻いてサラサラの瞬間接着剤染み込ませてワームキーパー部を作ります。スコーン用にラバージグ+4インチ以上のシャッドテールなら瞬間接着剤のゼリータイプです。
🧪 瞬間接着剤タイプ別使い分け
接着剤タイプ | 適した用途 | 硬化速度 | 浸透性 | 価格帯 |
---|---|---|---|---|
液体(低粘度) | アジング、メバリング等の小型ワーム | 水中で即座 | ★★★★★ | 100~300円 |
ゼリー(高粘度) | バス釣り、ビッグベイト等の大型ワーム | やや遅い | ★★☆☆☆ | 150~400円 |
釣り専用(低粘度) | あらゆる釣りに対応 | 水中で即座 | ★★★★★ | 300~500円 |
瞬間接着剤を使用する際の注意点として、使用量は本当に少量で十分ということを覚えておきましょう。多すぎると硬化時に白化現象(ホワイトニング)が起き、見た目が悪くなるだけでなく、硬く盛り上がってワームの動きを阻害します。
また、瞬間接着剤を使った場合、ワームの交換が困難になるという最大のデメリットがあります。無理に外そうとするとワームが一気に裂けてしまうため、実質的にワーム=使い捨てと考える必要があります。頻繁にワームを交換したい場合は、後述する他の方法を検討した方が良いでしょう。
縫い刺しセッティングでミスバイトでもズレにくくなる
縫い刺しセッティングは、針の刺し方を工夫することでワームのズレを防ぐ方法です。特別な道具や材料を必要とせず、セッティング技術だけで対応できるため、釣り場で即座に実践できるのが最大のメリットです。
この方法は、エコギア・プロスタッフの三好仁数氏によって紹介され、特にエコギア熟成アクアシリーズのような柔らかいワームで高い効果を発揮します。
矢印の部分で針の軸がワームから外に出ているため、引っ掛かりになることで、かなりズレにくくなっています。こうするとミスバイトでもワームがズレにくいため、セカンドバイトを狙えたり、時合時にアジを釣ってもワームがズレていないので、そのままキャストしてさらに1尾追加できたりと、良いことずくめです。
出典:【超ズレにくい!】特殊セッティングでストレスなくアジングを楽しもう&セカンドバイトも狙おう!【エコギア熟成アクア】 | 釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」
縫い刺しセッティングの手順:
- 通常通り頭から針を刺す:ジグヘッドの針をワームの頭部から刺し入れ、ワームの中を通して針先を外に出す
- もう一度刺し込む:外に出した針先を再度ワームに刺し込み、針先を外に出す(これで2回刺したことになる)
- ワームを整える:ワームがジグヘッドに綺麗に沿うように位置を調整して完成
この方法のポイントは、針の軸がワームから外に出ている部分が引っ掛かりとなることです。通常の1回刺しでは、ワームと針の接触が1点のみですが、縫い刺しでは2点で接触し、さらに針の軸が物理的なストッパーとして機能します。
縫い刺しセッティングの具体的な効果として、以下のような利点が報告されています:
✓ ミスバイト耐性:アジが尾部だけをつつくミスバイトでもワームがズレにくく、セカンドバイトのチャンスが増える
✓ 連続釣行可能:1匹釣ってもワームがズレていないため、すぐに次のキャストができる
✓ 時合の最大活用:手返しが劇的に向上し、短時間の時合を有効活用できる
✓ 道具不要:特別な道具や材料が一切不要で、いつでもどこでも実践可能
⚓ 刺し方によるズレ防止効果比較
刺し方 | 接触点数 | ストッパー効果 | 難易度 | ズレにくさ |
---|---|---|---|---|
通常の1回刺し | 1点 | なし | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
縫い刺し(2回) | 2点 | 軸が引っかかる | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
くの字刺し | 1点 | 針の形状変化 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
V字刺し | 1点 | 針の形状変化 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
ただし、縫い刺しセッティングにもデメリットがあります。ワームに針を2回刺すため、ワームへのダメージが通常より大きくなります。また、セッティングに若干時間がかかるため、急いでいる時や手がかじかむ冬場の釣りでは少しストレスを感じるかもしれません。
それでも、道具や材料を一切必要とせず、技術だけで対応できる点は大きな魅力です。他のズレ防止策と併用することで、さらに強固な固定が可能になります。
ゴム管やリリアンを使った簡単ズレ防止術
ゴム管やリリアンを使ったワームキーパーの自作は、熱収縮チューブと似た発想ですが、より安価で手軽に実践できる方法です。特にコストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
この方法では、一般的な釣具店で販売されているゴム管(20cm で50~80円程度)や、仕掛け用のリリアンを使用します。デプスというバスフィッシングメーカーが「シリコンストッパー」という商品名で販売していますが、これは3mmにカットしたゴム管30個で300円という価格設定です。つまり、自分でカットすれば大幅なコスト削減が可能です。
・デプス シリコンストッパー 30個入り300円 1個3mm 30個90㎜。デプス(deps)という日本のバス釣りメーカーが、黒いゴム管をワームを抑えるストッパーとして販売していました。9㎝のゴム管を3㎜に切ったものが300円です。一般的なゴム管で十分です。一般的なゴム管は、釣具屋さんで20㎝50円~80円で売っています。
ゴム管・リリアン方式の実践手順:
- ゴム管またはリリアンを3~5mmにカットする
- ジグヘッドのフックに通す
- ワームを通常通りセットする
- ワームの付け根付近にゴム管を移動させる
- ゴム管がワームを押さえる形で固定される
この方法の最大の利点はシンプルさです。熱を加える必要もなく、接着剤も不要(ただし併用すればより強固)で、ただ切って刺すだけで完成します。また、ワームの交換が容易なため、状況に応じて頻繁にワームを変えたい場合に適しています。
リリアンを使用する場合の特徴は、見た目が若干粗くなる点です。しかし、ワームで隠れてしまうため実際には問題になりません。むしろ、リリアンは釣具店で安価に手に入り、1袋買えばかなりの数のジグヘッドに使用できるため、コスト面では最強クラスといえるでしょう。
💰 コストパフォーマンス比較(100個分作成した場合)
材料 | 1個あたり単価 | 100個分の費用 | 入手難易度 | 作業時間 |
---|---|---|---|---|
熱収縮チューブ | 約2円 | 約200円 | 普通 | 3~5分/個 |
セキ糸・PEライン | 約1円 | 約100円 | 簡単 | 2~3分/個 |
ゴム管 | 約1円 | 約100円 | 非常に簡単 | 1分/個 |
リリアン | 約0.5円 | 約50円 | 非常に簡単 | 1~2分/個 |
市販品 | 約10~30円 | 1,000~3,000円 | 最も簡単 | 0分 |
ゴム管やリリアンを使用する際の注意点として、フッ素コート針では滑りやすいという問題があります。通常の針であればゴム管の摩擦だけで十分固定されますが、フッ素コート針の場合は瞬間接着剤を一滴併用することで解決できます。
また、ゴム管のサイズ(内径)も重要です。ジグヘッドの軸径に対して適切なサイズを選ばないと、緩すぎて効果がない、またはきつすぎて通らないという問題が発生します。一般的には1.5~2.0mm内径のゴム管が、多くのアジング用ジグヘッドに適合します。
市販のワームキーパー付きパーツを活用する選択肢
自作に時間をかけたくない、または確実な効果を求める場合は、市販のワームキーパー付きパーツを活用するのも賢い選択です。様々なメーカーから専用設計の製品が販売されており、それぞれに特徴があります。
主な市販ワームキーパーパーツ:
🔩 バネ型ワームキーパー(ツイストロック)
オーナー針から販売されている「ツイストロックのばね」は、8個入りで300円程度です。英語では「ヒッチ」や「ヒッチハイカー」と呼ばれ、ストレートフックやスイミングフックに装着して使用します。
・オーナー ツイストロックのばね。8個入り300円。かなり強力で滅多にずれません。しかも、根掛かりしてラインが切れるまで何回でも使えます。私の場合、未だに3年前に買ったやつを使っています。
このバネ型の最大の特徴は耐久性の高さです。一度装着すれば、根掛かりでラインブレイクするまで何回でも再利用できます。3年以上使い続けているという報告もあり、初期投資は若干高めでも、長期的には非常にコストパフォーマンスが良いといえます。
また、他のフックに付け替えることで、通常のオフセットフックをスイミングフック化することも可能です。その際、ガン玉をフックのベンド部分に付けると、泳ぎとフォール姿勢が安定します。
🎯 フロリダシンカー型(ホローポイント)
ギャンブラー社の「ホローポイント」は、透明なプラスチック製のフロリダリグタイプシンカーで、内蔵されたバネがワームを固定します。
・ギャンブラー ホローポイント。これが、ワームのずれ防止と障害物回避率を劇的に高めます。更に、重さが1g程度なのでワームの動きを邪魔せず、ノーシンカーリグと同じ使い方が出来ます。
この製品は元々バス釣り用として開発されましたが、アジングでも応用可能です。特に障害物回避率が高いため、根掛かりを気にせず攻めたい場所で威力を発揮します。重さが1g程度と軽量なため、ワームの自然な動きを損なわず、ノーシンカーリグに近い感覚で使用できます。
🪝 ケン付き針
オーナー針の「ウルトラ競技チヌ Wケン」などは、元々海のエサ釣りでエサがずれないように開発された針ですが、ワーム釣りでも高い効果を発揮します。
フックシャンクに2箇所の「ケン」(小さなカエシ状の突起)が付いており、これがワームのズレを物理的に防ぎます。特別な加工や道具が不要で、針そのものがワームキーパー機能を持っているため、手軽さでは最高クラスです。
🏪 市販品の特徴比較
製品タイプ | 価格 | 耐久性 | 取り付け難易度 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
バネ型(ツイストロック) | 8個300円 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
フロリダシンカー型 | 1個100円前後 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ |
ケン付き針 | 10本300円前後 | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
シリコンストッパー | 30個300円 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ |
市販品を選ぶ際の判断基準として、使用頻度と釣りのスタイルを考慮することが重要です。週に何度も釣行する方であれば、初期投資がやや高くても耐久性の高いバネ型がおすすめです。一方、月に数回程度の釣行であれば、使い捨て感覚で使えるシリコンストッパーやケン付き針が適しているでしょう。
まとめ:アジングのワームズレ防止で釣果アップを実現
最後に記事のポイントをまとめます。
- アジングワームのズレ防止で最も効果的なのは、パーツクリーナーでの脱脂後に瞬間接着剤で固定する方法である
- ワームがズレる主な原因は、アジの吸い込み捕食に適した柔らかい素材と、ミスバイト時の負荷にある
- ズレ防止対策をしないと、ワームの寿命が約3分の1になり、年間で1万円以上のコスト増となる
- 熱収縮チューブ(シュリンクパイプ)を使ったワームキーパーは、夜光タイプならバイトマーカーの役割も果たす
- セキ糸やPEラインで自作するワームキーパーは、1個あたり1円以下という驚異的なコストパフォーマンスを実現
- 瞬間接着剤は必ず低粘度の液体タイプを選び、ゼリータイプは大型ワーム以外では避けるべきである
- 縫い刺しセッティングは道具不要でミスバイトに強く、セカンドバイトのチャンスが増える
- ゴム管やリリアンを使った方法は最もシンプルで、ワーム交換も容易である
- フッ素コート針は滑りやすいため、どの方法でも瞬間接着剤の併用がほぼ必須となる
- バネ型ワームキーパー(ツイストロック)は初期費用がやや高いが、3年以上使用できる耐久性がある
- ジグヘッドの種類によってズレやすさが大きく異なり、バチコン用の太軸軽量ジグヘッドは特に対策が必要
- ワームサイズとジグヘッドの相性が合わないと、どんな対策を施してもズレやすくなる
- 市販のケン付き針は特別な加工不要で、そのままワームキーパー機能を持っている
- 複数の対策を併用することで、さらに強固な固定が可能になり釣果向上につながる
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ワームのズレ防止&破損ワーム徹底活用術 ライトゲーム愛好家が実践! | TSURINEWS
- 今日はジグヘッドのズレ止め加工^^ | …ING 2nd
- ジグヘッドとワームのズレ防止として使う接着剤ってなにが一番いいで… – Yahoo!知恵袋
- ワームキーパーを簡単自作!ワームがずれないので手返しアップ! | つりにいく
- 【アジング】ジグヘッドのワームズレ防止を自作で低コストでご提案 : ルアーフィッシングジャーナル
- 【還暦前のアジング修行】 JHのワームキーパー作ってみた
- 【超ズレにくい!】特殊セッティングでストレスなくアジングを楽しもう&セカンドバイトも狙おう!【エコギア熟成アクア】 | 釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」
- 簡単・効果絶大!ジグヘッドのワームキーパーの作り方【ワームのズレ防止に】 | まるなか大衆鮮魚
- ワームのずれ防止 ベスト10 | でら釣りブログ
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