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アジングの血抜きは刺身派なら必須!簡単で効果的な現場処理テクニック

アジングの血抜きは刺身派なら必須!簡単で効果的な現場処理テクニック
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アジングで釣ったアジを最高の状態で味わうために、血抜きは欠かせない処理のひとつです。釣り場で適切に血抜きを行うことで、生臭さが大幅に軽減され、身の透明感や食感が劇的に向上します。しかし、「血抜きは本当に必要なのか」「氷締めだけじゃダメなのか」「どうやってやればいいのか」といった疑問を持つアングラーも少なくありません。

この記事では、アジングにおける血抜きの必要性から具体的な方法、必要な道具、さらには血抜きの有無による味の違いまで、インターネット上に散らばる情報を収集・整理し、独自の切り口で徹底解説します。釣り場での実践的なテクニックから、氷締めとの使い分け、アニサキス対策まで、アジを美味しく持ち帰るための情報を網羅的にお届けします。

この記事のポイント
✓ アジング血抜きが刺身の味を格段に向上させる理由
✓ 釣り場で簡単にできる血抜きの具体的な方法
✓ 血抜きと氷締めの効果の違いと使い分け
✓ 必要な道具と持ち運びのコツ

アジング血抜きの基本と実践方法

  1. アジング血抜きが必要な理由は鮮度と味の向上
  2. 血抜きに必要な道具はハサミとバケツがあればOK
  3. エラを切る血抜き方法が最も簡単で効果的
  4. 延髄を切る方法はプロ級の仕上がりに
  5. 血抜きのタイミングは釣れた直後がベスト
  6. バケツで血抜きする時間は5分程度が目安

アジング血抜きが必要な理由は鮮度と味の向上

アジング血抜きが必要な理由は鮮度と味の向上

**アジの血抜きは、刺身で食べる際に生臭さを劇的に軽減する最も重要な処理です。**血液には生臭さの原因となる成分が多く含まれており、血抜きをしないまま保存すると身に血が回り、見た目も味も大きく損なわれます。

複数の釣り情報サイトで血抜きの有無を比較した実験が紹介されていますが、その結果は明確です。血抜きをしたアジの身は透明感のある白色を保つのに対し、血抜きをしていないアジは赤みを帯び、血合い骨周辺に血がにじんでいる状態になります。

刺身をおいしく食べるために必要なことは、生臭さの原因となる血を抜くことです。血抜きがきちんとされていない魚は、食べた時に生臭い感じがします。

出典:アジの締め方と血抜きのやり方-ファミキャン釣り日誌

この指摘は多くの釣り人の経験と一致します。特に20センチを超えるサイズのアジになると、血液量も増えるため、血抜きの有無による差はより顕著になるでしょう。スーパーで購入したアジの刺身と、自分で釣って適切に血抜きしたアジを食べ比べると、その違いは歴然です。

血抜きが味に影響する理由は、単に生臭さの問題だけではありません。血液中には酵素が含まれており、これが時間とともに身を分解し、鮮度を低下させます。また、血液は酸化しやすく、酸化した血液が身に浸透することで、魚肉全体の品質が劣化していきます。

さらに、血抜きをすることで身の日持ちも良くなります。血液は細菌の繁殖を促進する栄養源となるため、血を抜くことで腐敗の進行を遅らせることができるのです。釣った当日に食べられない場合でも、適切に血抜きをしておけば、翌日でも新鮮な状態で刺身を楽しめる可能性が高まります。

🎣 血抜きが必要な主な理由

理由詳細効果
生臭さの軽減血液中の臭み成分を除去刺身の風味が格段に向上
見た目の改善身の赤みを防ぎ透明感を保つ食欲をそそる美しい刺身に
鮮度の維持酸化や酵素分解を抑制日持ちが良くなる
細菌繁殖の抑制栄養源となる血液を除去食中毒リスクの低減

ただし、すべてのアジに血抜きが必須というわけではありません。一般的には、塩焼きや唐揚げなど加熱調理する場合は、血抜きの有無による味の違いはそれほど大きくないとされています。しかし、刺身やたたきなど生食する場合は、血抜きをするかしないかで味に雲泥の差が出ることは間違いありません。

血抜きに必要な道具はハサミとバケツがあればOK

血抜きに必要な道具はハサミとバケツがあればOK

**アジングでの血抜きに必要な道具は、実はそれほど多くありません。**基本的には魚の体を切るためのハサミと、血を抜くための水を入れるバケツがあれば、十分に血抜きが可能です。

📦 血抜きに必要な基本道具リスト

キッチンバサミまたは専用ハサミ – エラや延髄を切断するため
水汲みバケツ – 海水を汲んで血抜きをするため
フィッシュグリップまたはトング – 手を汚さずアジを掴むため
クーラーボックス – 血抜き後のアジを保冷するため

ハサミに関しては、100円ショップで購入できるキッチンバサミでも代用可能ですが、長く使うことを考えるとステンレス製の錆びにくいものを選ぶとよいでしょう。特にアジング用として人気があるのは、刃先が細く反っているウニ切りハサミです。

20センチ以下のアジを締める場合は、先が反っているタイプのハサミの方がエラからハサミを入れやすいので使いやすいです。

出典:【アジの締め方】血抜きと氷締めの方法!

この指摘は実践的で参考になります。アジのエラは小さく、通常のキッチンバサミでは刃が太すぎて入りにくい場合があります。ウニ切りハサミは刃先が細く反っているため、小型のアジでもスムーズにエラに刃を入れることができ、作業効率が格段に上がるのです。

バケツについても、様々なタイプが市販されています。ランガンスタイルのアジングでは、荷物をコンパクトにしたい場合も多いでしょう。そのような場合は、折りたたみ式の小型バケツが便利です。使用後はコンパクトに収納でき、車内も汚れにくいというメリットがあります。

一方で、ロッドホルダー付きの水汲みバケツも人気があります。血抜き作業中にロッドを安全に保管できるため、特にテトラポッドなど足場の悪い場所での釣りには重宝するでしょう。ただし、このタイプはコンパクトに収納できないため、フェリーを利用した離島釣行などには不向きかもしれません。

バケツの種類メリットデメリットおすすめの使用シーン
折りたたみ式コンパクト収納可能折り癖で立ちにくい遠征・車内保管重視
ロッドホルダー付きロッドを安全に保管かさばる足場の悪い場所での釣り
通常タイプ安価で入手しやすい持ち運びに場所を取る近場の釣り場専用

さらに、手を汚さずにアジを掴むためのフィッシュグリップやトングもあると便利です。特に数釣りができる状況では、手返しを良くするために重要なアイテムとなります。アジのヌメリや血で手が汚れると、その後の作業効率が下がるだけでなく、ロッドやリールも汚してしまう可能性があります。

エラを切る血抜き方法が最も簡単で効果的

エラを切る血抜き方法が最も簡単で効果的

**エラを切る血抜き方法は、初心者でも簡単にできて効果が高い、最もおすすめの方法です。**アジのエラの付け根には太い血管が集中しており、ここを切断することで効率的に血を抜くことができます。

具体的な手順は以下の通りです。まず、釣り上げたアジをフィッシュグリップやトングで掴みます。次に、エラブタを開いてエラを露出させ、ハサミをエラの付け根に差し込みます。この時、できるだけ深く刃を入れて、背骨近くの血管まで切断するのがポイントです。

切断が成功すると、エラの部分から血が勢いよく流れ出します。そのまま海水を汲んだバケツの中にアジを入れ、頭を下にして血が抜けるのを待ちます。時間の目安は概ね5分程度で、エラから血が出なくなったら血抜き完了です。

🔪 エラ切り血抜きの手順

  1. アジを掴む – フィッシュグリップやトングで安全に保持
  2. エラを開く – エラブタをめくって内部を露出
  3. ハサミを入れる – エラの付け根に深く刃を差し込む
  4. 背骨を切る – 可能な限り背骨近くまで切断
  5. バケツに入れる – 海水の中で頭を下にして血抜き
  6. 5分待つ – 血が出なくなるまで放置

ただし、夏場など気温が高い時期は注意が必要です。バケツの海水がすぐにぬるくなってしまい、長時間浸けていると逆に魚が傷む可能性があります。一部の情報では、水汲みバケツで血抜きをするよりも、潮氷の中で直接血抜きと氷締めを同時に行う方法も推奨されています。

夏場などの気温が高い時は、水くみバッカン(バケツ)で血抜きをすると痛む可能性が高い。取水した海水はすぐにぬるくなってしまうし、魚は死後、急激に体温が上がるといわれているので、痛みと腐敗の進行を防ぐためにも迅速に魚の体温を下げる必要がある。

出典:アジング・メバリングに最適な血抜きと氷締め

この見解は理にかなっています。特に真夏の日中釣行では、バケツの海水温が急上昇し、血抜きをしている間にアジが煮えてしまうような状態になることも考えられます。そのような場合は、エラを切った後すぐに潮氷に入れる方法の方が、結果的に鮮度を保てるかもしれません。

また、エラを切る際の切り方にもコツがあります。単にエラの表面を切るだけでは、血管を十分に切断できず、血抜きが不完全になる可能性があります。ハサミの刃を奥まで差し込み、背骨に近い部分まで到達させることで、主要な血管を確実に切断できます。

延髄を切る方法はプロ級の仕上がりに

延髄を切る方法はプロ級の仕上がりに

**延髄を切る方法は、エラ切りよりもさらに効果的で、プロが行うような完璧な血抜きが可能です。**延髄とは、脳と脊髄をつなぐ重要な神経組織で、ここを切断することで魚を即座に絶命させると同時に、効率的な血抜きが実現できます。

延髄を切る方法には、いくつかのバリエーションがあります。最も一般的なのは、エラの付け根から刃を入れて、背骨と一緒に延髄を切断する方法です。これは「活け締め」とも呼ばれ、プロの漁師も実践している技術です。

釣ったアジのエラの付け根と延髄をハサミでバッサリ切り、しばらく水汲みバケツへ鯵を入れておき、血抜きをしてからクーラーへ入れてます。こうすると捌く時にまな板も血で汚れませんし、身の血生臭さが無くなる気がします。

出典:アジンガー必携 水汲みバケツ

この方法の利点は、延髄を切断することで魚が一瞬で絶命するため、暴れることなく血抜きができる点です。魚が暴れると、筋肉中のATP(うまみ成分の元)が消費され、さらに身割れやうっ血の原因にもなります。延髄切りによって即座に絶命させることで、これらのリスクを最小限に抑えられます。

具体的な切断位置は、目の後方、親指1本分ほど離れたところが目安です。エラブタの上部から刃を入れ、背骨を一緒に切るイメージで、バチンと一気に切断します。成功すると、魚がピンと張った状態になり、その後動かなくなります。

延髄切りのメリット・デメリット

項目内容
メリット・即座に絶命するため暴れない<br>・ATP消費を最小限に抑制<br>・身割れやうっ血を防止<br>・完璧な血抜きが可能
デメリット・正確な位置を把握する必要<br>・慣れるまで失敗する可能性<br>・時合い中は時間がかかる

ただし、延髄切りには練習が必要です。切断位置がずれると、魚が暴れてしまい、クーラーの中で水が散ったり、氷が溶けやすくなったりします。慣れるまでは何度も練習を重ねる必要があるでしょう。

また、サイズの大きなアジの場合は、延髄切りに加えて尾の付け根も切断すると、より効率的に血抜きができます。尾の付け根にも血管が通っているため、両方から血を抜くことで、身への血の回り込みをさらに防ぐことができるのです。

血抜きのタイミングは釣れた直後がベスト

血抜きのタイミングは釣れた直後がベスト

**血抜きの効果を最大限に引き出すには、釣り上げた直後、魚がまだ生きているうちに処理することが重要です。**魚が完全に死んでしまうと、心臓のポンプ機能が停止し、血液の循環が止まってしまうため、血抜きの効率が大幅に低下します。

釣り上げたアジは、水から上がってから数分で絶命します。その間に素早く血抜き処理を行うことで、体内の血液を効率的に排出できるのです。心臓が動いている間は、血管を切断すれば自然と血液が流れ出てきますが、絶命後は血液の粘度が上がり、流れにくくなってしまいます。

完全に死んで(心臓停止)してしまうと、血を循環させるポンプ機能が停止するので、魚の体内から血抜きができなくなる。なので、生きているうちに手を下すことが大切。

出典:アジング・メバリングに最適な血抜きと氷締め

この指摘は生物学的にも正確です。血液の循環には心臓の収縮が不可欠であり、心停止後は自然な血液の流出が期待できません。そのため、「活け締め」という呼び名の通り、生きている状態で締める必要があるのです。

ただし、数釣りができている時合い中に、1匹1匹丁寧に血抜きをしていると、貴重な時合いを逃してしまうというジレンマもあります。このバランスをどう取るかは、釣り人それぞれの判断になるでしょう。

🎯 状況別の処理方法の選択

状況おすすめの処理方法理由
時合い真っ最中潮氷締めのみ釣りに集中できる
ポツポツ釣れる都度血抜き最高の鮮度で持ち帰れる
良型のみ即座に血抜き刺身にするなら必須
豆アジ連発氷締めのみでOK唐揚げなら十分

時合いを優先するか、鮮度を優先するかは、その日の目的によって変わります。刺身にして食べることが決まっているなら、多少釣果が減っても血抜きを優先すべきですし、数釣りを楽しむことが目的なら、潮氷締めのみで対応するのも一つの選択肢でしょう。

また、釣り場の環境によっても判断が分かれます。足場が安定している防波堤なら、落ち着いて血抜き作業ができますが、波が高いテトラポッドや磯では、安全を優先して簡易的な処理に留めるべき場合もあります。

バケツで血抜きする時間は5分程度が目安

バケツで血抜きする時間は5分程度が目安

**バケツでの血抜きは、おおむね5分程度で完了します。**エラや延髄を切断した後、海水を入れたバケツにアジを入れておくと、切断面から血液が流れ出し、海水が徐々に赤く染まっていきます。血の流出が止まったら、血抜き完了のサインです。

ただし、5分というのはあくまで目安であり、アジのサイズや個体差によって前後します。20センチ以下の小型のアジであれば、3分程度で十分な場合もありますし、30センチを超える良型であれば、7〜8分かかることもあるでしょう。

血抜きの進行具合を確認する方法として、バケツの中でアジを軽く動かしてみるという手があります。これによって血液の流出が促進され、より効率的に血を抜くことができます。特に大型のアジの場合は、この動作を何度か繰り返すことで、より完璧な血抜きが可能になります。

⏱️ サイズ別血抜き時間の目安

アジのサイズ血抜き時間ポイント
10〜15cm3分程度血液量が少ないため短時間でOK
15〜20cm5分程度標準的な時間
20〜25cm7分程度バケツ内で動かすと効果的
25cm以上8〜10分尾の付け根も切ると良い

しかし、長時間バケツに浸けすぎるのも問題があります。特に夏場は、バケツ内の海水温が上昇し、アジが傷み始める可能性があります。また、真水と違って海水は浸透圧の関係で身が水っぽくなりにくいですが、それでも長時間の浸漬は避けるべきでしょう。

血が抜け切ったと判断したら、速やかにクーラーボックスに移して冷却することが重要です。血抜きはあくまで鮮度保持の一部であり、その後の冷却が適切でなければ意味がありません。血抜き後のアジは、ビニール袋やジップロックに入れてから、氷を敷き詰めたクーラーボックスで保冷するのがベストです。

また、血抜きに使用したバケツの海水は、何匹も血抜きをすると血で濁ってきます。血が濃くなった海水では血抜きの効率が落ちるため、定期的に海水を交換することをおすすめします。ネット付きのバケツであれば、魚を入れたまま海水だけを交換できるので便利です。


アジング血抜きの効果と代替方法

バケツで血抜きする時間は5分程度が目安
  1. 血抜きの有無で見た目と味に明確な差が出る
  2. 氷締めだけでは刺身には不十分
  3. 潮氷を使った保冷方法で鮮度を保つ
  4. アニサキス対策は内臓の早期除去が重要
  5. 小型アジは氷締めのみでも問題ない場合も
  6. 血抜き不要論もあるが刺身なら血抜き推奨
  7. まとめ:アジング血抜き

血抜きの有無で見た目と味に明確な差が出る

血抜きの有無で見た目と味に明確な差が出る

**血抜きをしたアジとしていないアジを比較すると、見た目も味も歴然とした差があります。**複数の釣り人が実際に比較実験を行った結果、血抜きの有無による違いが明確に報告されています。

見た目の違いとしては、まず身の色が挙げられます。血抜きをしたアジの身は透き通るような白色をしており、血合い部分も鮮やかなピンク色に近い色合いです。一方、血抜きをしていないアジは、身全体が赤みを帯び、血合い骨周辺に血がにじんでいる状態になります。

どちらもキンキンに冷やしていたからか、身に弾力があって歯ごたえがしっかりとしていました。味も美味しいです。ただ、しいて言うなら潮氷締めのアジは少しだけ食感が違うというか、血生臭さはないものの、ほんの少し味が落ちるように感じました。

出典:血抜きしたアジと潮氷締めしたアジの違い

この比較レポートは非常に参考になります。どちらも適切に冷却していれば食感は保たれるものの、血抜きをした方が微妙に味が良いという結果です。これは、血液中の生臭さの成分が身に浸透することを防げたためと考えられます。

味の違いについても、多くの釣り人が証言しています。血抜きをしたアジは、身に透明感があり、口に入れた瞬間の生臭さがほとんどありません。甘みや旨みがダイレクトに感じられ、高級な刺身を食べているような満足感が得られます。

🍣 血抜き有無による違いの比較

比較項目血抜きあり血抜きなし
身の色透明感のある白色赤みを帯びている
血合いの色鮮やかなピンク色暗い赤色
生臭さほとんどなしやや感じる
食感プリプリやや落ちる
日持ち良好やや劣る

実際に料理する段階でも違いが現れます。血抜きをしていないアジは、まな板が血で汚れやすく、調理後の後片付けも大変です。一方、血抜きをしたアジは、さばいている最中もほとんど血が出ず、清潔に調理できます。

また、血抜きの効果は刺身だけでなく、たたきやカルパッチョなど、半生の状態で食べる料理でも顕著です。これらの料理では、生臭さがあると全体の味を台無しにしてしまうため、血抜きの重要性がより高まります。

ただし、塩焼きや唐揚げなど、完全に加熱する料理の場合は、血抜きの有無による味の差はそれほど大きくないと言われています。加熱によって血液中の臭み成分が変性するため、生食ほどの影響は出にくいのでしょう。それでも、より美味しく食べたいのであれば、どんな調理法でも血抜きをしておくに越したことはありません。

氷締めだけでは刺身には不十分

氷締めだけでは刺身には不十分

**氷締めは鮮度を保つ優れた方法ですが、刺身にする場合は血抜きも併用すべきです。**氷締めとは、冷えた海水(潮氷)の中にアジを入れて、急激な温度差で締める方法です。この方法は簡単で効率的ですが、血抜きはできません。

氷締めのメリットは、1匹1匹処理する手間がかからず、時合いを逃さずに釣りに集中できる点です。特に数釣りができている状況では、いちいち血抜きをしていると効率が悪くなります。そのため、多くのアングラーが氷締めを選択しています。

氷締めは釣り始める前に準備しておき、よく冷えたなかに魚を入れて瞬間的に締める。1時間ほどして完全に冷えたらビニール袋の中に魚を移し、その袋を塩氷の中に浸ける。

出典:釣った魚をおいしくいただくために

シマノの公式サイトでも氷締めの方法が紹介されており、小型魚の締め方として推奨されています。確かに、アジやサバ、イワシなど小型の魚であれば、氷締めだけでも一定の鮮度は保てます。

しかし、氷締めには限界もあります。急速に冷却することで身の劣化は防げますが、体内に残った血液はそのままです。そのため、時間が経つにつれて血が身に回り、前述したような赤みを帯びた状態になってしまいます。

🧊 氷締めと血抜きの比較

処理方法作業時間鮮度保持刺身向き時合い対応
氷締めのみ5秒
血抜きのみ5〜10分
氷締め+血抜き5〜10分

理想的なのは、氷締めと血抜きを組み合わせることです。エラや延髄を切った後、潮氷の中に入れれば、血抜きと急速冷却を同時に行えます。この方法なら、バケツを別に用意する必要もなく、効率的に最高の状態でアジを持ち帰れます。

ただし、潮氷の中で血抜きをする場合、氷が血で汚れるというデメリットがあります。見た目が気になる方や、複数の魚種を同じクーラーに入れる場合は、やはりバケツで血抜きをしてから氷締めをする方が良いかもしれません。

また、氷締めをする際の注意点として、真水ではなく必ず海水を使うことが挙げられます。真水で締めると、浸透圧の関係でアジの身に水分が入り込み、水っぽくなってしまいます。海水と同じ塩分濃度(約3%)の水を使うことで、身の水っぽさを防ぎ、本来の食感を保つことができるのです。

潮氷を使った保冷方法で鮮度を保つ

潮氷を使った保冷方法で鮮度を保つ

**潮氷は、アジの鮮度を最大限に保つための最適な保冷方法です。**潮氷とは、海水と氷を混ぜた氷水のことで、0度近くまで冷やすことができるため、魚の体温を急速に下げて鮮度を維持できます。

潮氷の作り方は簡単です。クーラーボックスに氷を入れ、海水を注ぐだけです。氷と海水の割合は特に決まっていませんが、氷が多いほどよく冷えます。理想的には、クーラーの容量の半分程度を氷で満たし、そこに海水を注ぐと良いでしょう。

ただし、潮氷を作る際に重要なのは、できるだけきれいな海水を使うことです。特に夏場の漁港内の海水には、腸炎ビブリオなどの雑菌が繁殖している可能性があります。そのため、ペットボトルで持参した真水に塩を加えて潮氷を作る方法も推奨されています。

海水中には知っての通り雑菌がいるから。特に、最高気温が25度以上になる夏場は、漁港や防波堤などの沿岸部では海水温上昇(20度超)に伴って腸炎ビブリオ(真水、熱に弱い。潜伏期間10〜24時間程度で、腹痛や下痢を引き起こす)が大増殖している恐れがある。

出典:アジング・メバリングに最適な血抜きと氷締め

この指摘は衛生面からも重要です。食中毒のリスクを避けるためにも、夏場は特に水質に注意を払う必要があります。真水と塩で作った潮氷なら、雑菌の心配もなく安心して使えます。

🌊 潮氷の作り方(真水+塩ver.)

材料分量備考
真水1リットルペットボトルで持参
大さじ2杯(約30g)塩分濃度3%を目指す
クーラーの半分程度できるだけ多めに

潮氷を使う際のもう一つの注意点は、アジを直接氷に長時間接触させないことです。直接接触すると「氷焼け」という現象が起き、身の表面が白く変色してしまいます。これを防ぐために、血抜き後のアジはビニール袋やジップロックに入れてから潮氷に浸けるのがベストです。

また、潮氷は時間とともに氷が溶けて塩分濃度が薄くなります。長時間の釣行や遠征の場合は、予備の氷を持参し、途中で追加すると良いでしょう。氷が完全に溶けてしまうと冷却効果がなくなり、せっかく血抜きをしたアジも傷んでしまいます。

アニサキス対策は内臓の早期除去が重要

アニサキス対策は内臓の早期除去が重要

**アジにもアニサキスが寄生している可能性があり、対策として内臓の早期除去が効果的です。**アニサキスは、サバやイカに多く寄生することで知られていますが、アジにも寄生することがあります。

アニサキスは体長2〜3センチほどの半透明の寄生虫で、主に魚の内臓に寄生しています。魚が死ぬと、内臓から筋肉(身の部分)に移動する性質があるため、釣り上げた後はできるだけ早く内臓を取り除くことが重要です。

アニサキスは、大きさが20mmから35mm程度の半透明で細長い形状です。寄生している部位は内臓が多いです。締めて血を抜いた後、すぐに内臓を取り出せば、被害にあう確率はさがります。

出典:アジの締め方と血抜きのやり方

この情報は非常に実用的です。釣り場で内臓まで取り除いておけば、アニサキスが身に移動するリスクを大幅に減らせます。内臓を取る作業は慣れれば1匹あたり数十秒で完了するため、血抜きの後に合わせて行うと効率的でしょう。

🐛 アニサキス対策の方法

釣り場での内臓除去 – 血抜き後すぐに実施
ブラックライトでの確認 – 目視でアニサキスを発見
マイナス20度で24時間以上冷凍 – 完全に死滅させる
70度以上で1秒以上加熱 – 調理時の対策
よく噛んで食べる – 物理的に破壊する

ブラックライトを使うと、アニサキスが蛍光色に光って見えるため、目視での確認が容易になります。刺身にする前にブラックライトで照らして確認すれば、より安全に生食を楽しめます。最近では小型のハンディタイプのブラックライトも安価で入手できるため、釣り道具の一つとして持っておくと安心です。

また、冷凍処理も有効な対策です。家庭用冷凍庫でマイナス20度以下を保てるなら、24時間以上冷凍することでアニサキスは完全に死滅します。ただし、家庭用冷凍庫では温度が不十分な場合もあるため、業務用の急速冷凍設備がある店舗での処理が確実です。

それでも不安な場合は、加熱調理を選択するのが最も安全です。70度以上で1秒以上加熱すれば、アニサキスは確実に死滅します。塩焼きや唐揚げなど、完全に火を通す料理なら、アニサキスの心配はほぼありません。

小型アジは氷締めのみでも問題ない場合も

小型アジは氷締めのみでも問題ない場合も

**15センチ以下の小型アジであれば、氷締めのみでも十分美味しく食べられる場合があります。**血液量が少ない小型魚は、血抜きをしなくても血が身に回りにくく、生臭さも比較的少ないためです。

小型アジの主な食べ方は唐揚げや南蛮漬けなど、加熱調理が中心です。これらの調理法では、血抜きの有無による味の違いはほとんど感じられないでしょう。むしろ、釣れたアジを素早く氷締めして冷却することの方が、鮮度保持には重要です。

血抜きしなくても食味に大きな影響はない小型魚が対象になる。塩氷は釣り始める前に準備しておき、よく冷えたなかに魚を入れて瞬間的に締める。

出典:釣った魚をおいしくいただくために

シマノの見解でも、小型魚は氷締めだけで問題ないとされています。特に数が釣れる豆アジの場合、1匹1匹血抜きをするのは現実的ではありません。効率を考えれば、氷締めのみで対応するのが賢明でしょう。

📏 サイズ別の処理方法の推奨

アジのサイズ主な食べ方推奨処理理由
10cm以下唐揚げ・南蛮漬け氷締めのみ血液量が極めて少ない
10〜15cm唐揚げ・塩焼き氷締めのみ加熱調理なら十分
15〜20cm刺身・塩焼き血抜き推奨刺身なら必須
20cm以上刺身・たたき血抜き必須血液量が多い

ただし、小型アジでも刺身にする場合は別です。たとえ小さくても、生食する以上は血抜きをした方が味は良くなります。特に「豆アジの刺身」として食べる場合は、小さいからこそ血の影響が目立つ可能性もあります。

また、小型アジの氷締めで注意したいのは、氷焼けです。体が小さい分、氷に直接触れる面積の割合が大きくなり、氷焼けしやすくなります。小型アジでも、ビニール袋に入れてから潮氷に浸けることをおすすめします。

血抜き不要論もあるが刺身なら血抜き推奨

血抜き不要論もあるが刺身なら血抜き推奨

**一部には「アジの血抜きは不要」という意見もありますが、刺身にするなら血抜きは強く推奨されます。**血抜き不要論の根拠は、主に以下の2点です。

第一に、締め方によるATP(うまみ成分)の減少に大きな違いはないという説があります。釣り上げるまでに既にATPは大量に消費されているため、締め方を変えても残存ATPにはほとんど影響しないという考え方です。

第二に、小型魚は血液量が少ないため、血抜きをしてもしなくても味に大差がないという意見があります。確かに、豆アジレベルであれば、血抜きの効果は限定的かもしれません。

一般に締めることの効果は、旨味成分の減少を抑えられると言われています。しかし、釣り上げるまでに消費されたATPの方がはるかに多く、締め方でATPの減少には大きな違いはないとする説もあります。

出典:アジの締め方と血抜きのやり方

この学術的な視点は興味深いものです。確かに、釣り上げるまでの魚の運動によるATP消費は相当なものでしょう。そう考えると、締め方によるATPの差は微々たるものかもしれません。

⚖️ 血抜き必要派vs不要派の主張

立場主張根拠
必要派刺身なら必須生臭さが確実に減る
不要派ATP減少に差はない釣り上げ時点で消費済み
中間派サイズと調理法次第合理的な判断

しかし、実際に食べ比べた多くの釣り人の証言では、血抜きをした方が明らかに美味しいという報告が圧倒的に多いです。ATP云々の理論よりも、血液由来の生臭さや見た目の悪化を防げることの方が、味覚的には重要なのでしょう。

結論として、加熱調理するなら血抜きの有無はそれほど重要ではないかもしれませんが、刺身やたたきなど生食する場合は、血抜きをすることで明らかに美味しくなります。時間と手間をかける価値は十分にあると言えるでしょう。

まとめ:アジング血抜き

まとめ:アジング血抜き

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. アジング血抜きは刺身の味を格段に向上させる最重要処理である
  2. 血抜きが必要な理由は生臭さ軽減、見た目改善、鮮度維持、細菌繁殖抑制
  3. 必要な道具はハサミ、バケツ、フィッシュグリップ、クーラーの4点
  4. ウニ切りハサミは刃先が細く反っており小型アジの処理に最適
  5. エラを切る血抜き方法が最も簡単で効果的
  6. 延髄を切る方法はプロ級の完璧な仕上がりを実現
  7. 血抜きのタイミングは釣れた直後、心臓が動いているうちが最適
  8. バケツでの血抜き時間は5分程度が目安、サイズにより調整
  9. 血抜きの有無で身の色、味、日持ちに明確な差が出る
  10. 氷締めだけでは刺身に不十分、血抜きとの併用が理想
  11. 潮氷は海水と氷を混ぜた0度近い氷水で鮮度保持に最適
  12. 夏場は雑菌繁殖の恐れがあるため真水+塩で潮氷を作る方法が推奨
  13. アニサキス対策として釣り場での内臓の早期除去が効果的
  14. ブラックライト使用でアニサキスの目視確認が可能
  15. 15センチ以下の小型アジは氷締めのみでも加熱調理なら問題ない
  16. 20センチ以上の良型アジは血液量が多いため血抜き必須
  17. 血抜き不要論もあるが実食比較では血抜き有が明らかに美味
  18. 時合い中は氷締め優先、ポツポツ釣れる時は都度血抜きが理想
  19. 血抜き後のアジはビニール袋に入れてから潮氷で保冷すると氷焼けを防げる
  20. 釣り場の環境や安全性も考慮して処理方法を選択すべき

記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
  1. 釣ったアジをおいしく持ち帰る!プロが教える血抜き方法とクーラーボックスの選び方【アジング編】
  2. アジの血抜き作業って要るの?要らないの?【初心者向き】
  3. 【アジの締め方】血抜きと氷締めの方法!【動画あり】
  4. 釣った魚をおいしくいただくために ~魚の締め方と持ち帰り方~
  5. アジング・メバリングに最適な血抜きと氷締め。現場でできる「きれいな水の潮氷」でいっぺんに済ませて保冷する方法を紹介
  6. アジの締め方と血抜きのやり方-ファミキャン釣り日誌
  7. アジンガー必携 水汲みバケツ
  8. 血抜きしたアジと潮氷締めしたアジの違い【見た目と味】
  9. アジは血抜き派? 血抜きの有無を比較してみたよ~
  10. 釣具屋直伝!アジングで釣ったアジはこう食べろ!

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私たちは、その作業を通じて「情報をまとめてわかりやすく伝える」という形で新たな価値を提供できるのではないかと考え、運営しております。
なお、引用や参照の方法に不備、あるいはご不快に感じられる点がございましたら、迅速に対応いたしますので、お手数ですがお問い合わせフォームよりご連絡いただければ幸いです。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

当サイトについて

当サイトでは、インターネット上に散らばるさまざまな情報を収集し、AIを活用しながら要約・編集を行い、独自の切り口で見解を交えながらわかりやすい形でお届けしています。

情報の整理・編集にあたっては、読者やオリジナル記事の筆者へご迷惑をおかけしないよう、細心の注意を払って運営しておりますが、万が一、掲載内容に問題がある場合や修正・削除のご要望がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
迅速に対応をさせていただきます。

その際には、該当記事の URLやタイトルをあわせてお知らせいただけますと、より速やかに対応 することができますのでそちらもご協力いただけますと大変幸いでございます。

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