「なんでアジが釣れないんだろう…」そんな悩みを抱えている方は、もしかしたら「カウント」という基本テクニックを見落としているかもしれません。アジングにおいてカウントは、アジがいる層(レンジ)を正確に把握するための必須スキルです。同じポイントで釣りをしていても、隣の人がバンバン釣っているのに自分だけ釣れない…そんな経験はありませんか?その差を生んでいるのが、実はこの「カウント」なのです。
この記事では、アジングカウントの基本から応用まで、ネット上のさまざまな情報を収集・分析し、実践で使える知識を体系的にまとめました。カウントの意味や取り方はもちろん、ジグヘッドの重さによる違い、フォールの種類、レンジキープとの関係など、釣果に直結する情報を網羅的にお届けします。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ アジングカウントの基本概念と重要性が理解できる ✓ 実践的なカウントの取り方とコツがわかる ✓ ジグヘッドの重さとカウントの関係が学べる ✓ フォール方法の使い分けとレンジキープのテクニックが身につく |
アジングカウントの基本と実践方法
- アジングカウントとは秒数を数えてアジの居場所を特定すること
- カウントが釣果を左右する理由はアジの群れが一定層に固まっているから
- カウントの基本的な取り方は5秒刻みで段階的に探ること
- フリーフォールとテンションフォールで沈下速度が変わる
- ジグヘッドの重さでカウント数が大きく変化する
- 水深とジグヘッド重量の関係を理解すれば効率アップ
アジングカウントとは秒数を数えてアジの居場所を特定すること
アジングカウントとは、ジグヘッドを着水させてから秒数を数え、ワームがどの深さまで沈んでいるかを把握するテクニックのことです。陸っぱりでは目で確認できない水中の状況を、時間という指標で可視化する方法と言えます。
アジは群れで行動する魚で、特定のレンジ(層)に集まる習性があります。表層から底付近まで満遍なく散らばっているわけではなく、その日の条件によって「今日は10カウント付近に群れている」といった具合に、特定の深さに集中するのです。このアジの居場所を素早く特定するために、カウントが不可欠なテクニックとなります。
カウントとは、リグを海に投げて、レンジ(水深)を入れる作業のことだ。アジは群れで一定のレンジに定位する。そのレンジを特定するために、リグのカウントを行う。
具体的には、着水を1カウント目として、2、3、4、5…と自分の体内時計で数を数えていきます。このとき重要なのは、毎回同じテンポで数えること。バラバラなリズムで数えていては、再現性のある釣りができません。
一般的には1カウント1秒が基本とされていますが、厳密に1秒である必要はありません。自分なりのリズムで構いませんので、常に一定のテンポを保つことが大切です。むしろ、細かくレンジを刻みたい場合は、意図的に速めにカウントする方法もあります。
📊 カウントの基本ルール
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| スタート | 着水した瞬間を1とする |
| リズム | 自分の体内時計で一定のテンポを保つ |
| 速度 | 1カウント≒1秒が目安(厳密でなくてOK) |
| 目的 | ワームがどの深さにいるかを把握する |
このカウントという概念を理解し実践できるかどうかで、アジングの釣果は大きく変わってきます。カウントなしで闇雲にキャストしているだけでは、たまたまアジのいる層を通過したときにしか釣れません。しかしカウントを取れば、アジのいる層を意図的に、何度でも攻めることができるのです。
カウントが釣果を左右する理由はアジの群れが一定層に固まっているから
なぜこれほどまでにカウントが重要なのでしょうか。それはアジが群れで特定のレンジに集中して定位する習性があるためです。アジは単独で広範囲に散らばっているわけではなく、同じ深さに密集して泳いでいることが多いのです。
例えば水深10メートルのポイントで、アジが6~7メートル付近に群れているとします。このとき表層の2~3メートルや、ボトム付近の9~10メートルをいくら丁寧に探っても、アジには出会えません。アジがいない層をどれだけ頑張って攻めても、釣果はゼロなのです。
アジングにおいてしっかりとカウントダウンを行うことは「釣果を伸ばすために必要不可欠」だと言えるため、必ず知っておきたいテクニックとして知識を深めてみることをおすすめします!
さらに厄介なことに、アジのレンジはコロコロと変わるという特徴があります。最初は表層近くで釣れていたのに、30分後にはボトム付近に移動している、といったことが頻繁に起こります。この変化に対応するためにも、常にカウントを取り直してアジの居場所を追跡する必要があるのです。
カウントが上手い人と下手な人では、釣果に10倍以上の差が出ることも珍しくありません。上手い人が10匹釣っている間に、カウントを疎かにしている人は1匹しか釣れない…そんな状況が実際に発生します。特に渋い状況下では、この差はさらに顕著になります。
🎯 カウント習得による効果
| 効果 | 説明 |
|---|---|
| アジの居場所を特定 | 群れがいる層を素早く見つけられる |
| 再現性のある釣り | 釣れたレンジを何度でも攻められる |
| 無駄な時間を削減 | アジがいない層を探る時間を減らせる |
| レンジ変化に対応 | アジの移動を追跡できる |
逆に言えば、カウントさえマスターすれば、今まで釣れなかった状況でも釣果を上げられるようになります。隣の人が釣れているのに自分だけ釣れない…そんな悔しい思いをすることも減るでしょう。アジングにおいてカウントは、技術の差を埋める最も効果的な方法なのです。
カウントの基本的な取り方は5秒刻みで段階的に探ること
実際のカウントは、どのように行えばよいのでしょうか。基本的なアプローチは5秒(5カウント)刻みで段階的に深い層を探っていく方法です。まず表層の5カウント、次に中層の10カウント、さらに15カウント、20カウント…と、徐々にレンジを下げていきます。
具体的な手順を説明すると、まずキャストして着水させます。着水した瞬間から1、2、3、4、5とカウントを開始。5カウントに達したら、そのレンジでワームを操作してアジの反応を見ます。2~3投して反応がなければ、次は10カウントまで沈めて同様に探る、という流れです。
表層、中層、中層以下、と3段階に分けるとやりやすい。5カウントで表層、10カウントで中層、15カウントでは中層以下・水深によってはボトム上、という理解でいく。
なぜ5秒刻みなのかというと、あまり細かく刻みすぎると時間がかかりすぎるからです。1カウントずつ丁寧に探っていたら、アジの群れが移動してしまったり、他のアングラーにポイントを取られたりしてしまいます。5秒刻みなら効率的にレンジを探れて、かつアジの反応を逃しにくいバランスが取れています。
ただし、状況によってはもう少し細かく刻む必要もあります。アジの活性が低く、シビアな状況では3秒刻みで探るのも有効です。逆に、アジの密度が濃く活性が高い状況では、もっと大雑把に探っても釣れることがあります。
📝 段階的なカウント探索の例
| ステップ | カウント数 | 想定レンジ | 判断 |
|---|---|---|---|
| 1 | 5カウント | 表層 | 反応なし→次へ |
| 2 | 10カウント | 中層 | 反応なし→次へ |
| 3 | 15カウント | 中層下 | アタリあり! |
| 4 | 15カウント | 中層下 | 集中して攻める |
15カウントでアタリがあったら、そのレンジを集中的に攻めます。何匹か釣り上げた後、反応が薄くなってきたら、再度カウントを取り直してアジが移動していないかチェックします。このサイクルを繰り返すことで、常にアジのいる層を攻め続けることができるのです。
初心者の方は、まず5カウント、10カウント、15カウントの3段階で探ることから始めてみてください。この3つのレンジを順番に探っていけば、ほとんどの状況でアジの居場所を見つけることができるはずです。
フリーフォールとテンションフォールで沈下速度が変わる
カウントを取る際、ワームの沈め方(フォール方法)によって沈下速度が大きく変わることを理解しておく必要があります。主なフォール方法は「フリーフォール」と「テンションフォール(カーブフォール)」の2種類で、それぞれ特徴が異なります。
フリーフォールは、ベールを起こしてラインをフリーの状態で出しながら沈める方法です。ラインに抵抗がかからないため、ジグヘッドはほぼ自重だけで沈下します。結果として沈下速度が速く、ほぼ垂直に近い状態でフォールします。深い層を素早く探りたいときや、上層の小アジやサバを避けたいときに有効です。
一方、**テンションフォール(カーブフォール)**は、ラインを張った状態を保ちながら沈める方法です。ラインテンションがかかっているため、ルアー本体だけでなく海中のライン全体に水の抵抗がかかります。その結果、自然落下しにくくなり、ゆっくりと沈むのが特徴です。
ラインを止めたままフォールさせる事をテンション(カーブ)フォールとも呼びます。ラインを張った状態なのでルアー+海中のライン全てに抵抗(水圧)がかかる為、自然落下しにくい状態=ゆっくりと沈む
⚡ フォール方法の比較
| フォール方法 | 沈下速度 | 軌道 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| フリーフォール | 速い | 垂直 | 深場を素早く探れる、広範囲を攻められる | フォール中のアタリを取りづらい |
| テンションフォール | 遅い | 弧を描く | アタリを取りやすい、上層を丁寧に探れる | 手前に寄ってくる、手返しが悪い |
実際の検証動画によると、1.0gのジグヘッド、キャスト距離5m、水深2mのプールで比較した場合、テンションフォールは7秒、フリーフォールは4秒でボトムに到達したというデータがあります。約1.75倍の時間差です。
さらに注目すべきは、水深が深くなるほど沈下速度の差が大きくなるという点です。同じ検証で水深4mのプールでテンションフォールを行うと、7秒→22秒と約3倍以上のカウント数になりました。これは、水深が深くなるほど海中のラインが長くなり、より多くの抵抗を受けるためです。
したがって、カウントを取る際はどちらのフォール方法を使っているかを常に意識する必要があります。普段フリーフォールで10カウントのレンジを攻めている人が、テンションフォールに変えると、同じ10カウントでもずっと浅い層を探ることになってしまいます。
一般的には、フリーフォールでカウントを取ることが推奨されています。理由は、沈下速度が安定していて再現性が高いこと、そして手返しが良く効率的に探れるからです。ただし、表層付近でアタリを取りながら探りたい場合は、テンションフォールも有効な選択肢となります。
ジグヘッドの重さでカウント数が大きく変化する
カウントを取る上で最も重要な要素の一つが、ジグヘッドの重さです。当然ですが、重いジグヘッドほど速く沈み、軽いジグヘッドほどゆっくり沈みます。そのため、ジグヘッドの重さを変えたら、必ずカウントを取り直す必要があります。
例えば、0.8gのジグヘッドで10カウントのレンジにアジがいたとします。このとき、もっと速く沈めたいからと1.5gに変更したら、同じ10カウントでも到達するレンジは大きく異なります。おそらく1.5gでは10カウントでボトムに着底してしまい、アジのいる層を通り過ぎてしまうでしょう。
逆に、0.8gから0.6gに軽くした場合、10カウントではアジの層まで届かず、13~15カウント程度必要になるかもしれません。このように、ジグヘッドの重量変更はカウント数に直結するのです。
0.8gで10カウントのレンジで反応したなら、0.6gでは13カウントくらいになる。ヘッドウェイトと沈下速度の関係を理解してレンジを意識しよう。
🎣 ジグヘッド重量と沈下速度の目安
| ジグヘッド重量 | 5カウントの沈下深度(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 0.6g | 約0.8m | 表層をゆっくり探る |
| 0.8g | 約1.0m | 標準的な重さ |
| 1.0g | 約1.5m | やや深めを探る |
| 1.5g | 約2.5~3.0m | 深場や潮流が速いとき |
※あくまで目安。潮流、ワームサイズ、ラインの太さなどで変動します
では、どの重さのジグヘッドを基準にすれば良いのでしょうか。一般的には0.8g~1.0gを基準重量として設定し、そのジグヘッドでのカウント感覚を身体に染み込ませることが推奨されています。
基準となる重さを決めたら、そのジグヘッドで繰り返し練習し、何カウントでどのくらいの深さまで沈むか感覚を掴むことが大切です。「自分の1.0gジグヘッドなら、5カウントで約1.5m、10カウントで約3m」といった具合に、体感として理解できるようになると、釣りの精度が格段に上がります。
また、ジグヘッドを変更する際は、0.2g~0.3g程度の差でも沈下速度が変わることを認識しておきましょう。微妙な調整でも、カウントに影響が出るのです。ジグヘッドのローテーションを行う際は、必ず数投してカウント感覚を確認してから本格的に探ることをおすすめします。
水深とジグヘッド重量の関係を理解すれば効率アップ
釣り場の水深によって、使用するジグヘッドの重さを変えるのが効率的です。浅場で重すぎるジグヘッドを使えばすぐにボトムに着いてしまい、探れるレンジが限られます。逆に深場で軽すぎるジグヘッドを使うと、なかなか狙いのレンジまで届かず時間がかかります。
ある経験豊富なアングラーは、水深に応じて次のような基準でジグヘッドを選んでいるそうです:
🌊 水深別のジグヘッド重量選択例
| 水深 | 推奨ジグヘッド重量 | 理由 |
|---|---|---|
| 0~3m | 1.0g | 表層を丁寧に探れる |
| 3~10m | 1.8g | 中層を効率的に攻められる |
| 10m以上 | 2.5g | 深場まで素早く到達 |
※参考:個人の経験に基づく一例です
これはあくまで一つの例ですが、水深に応じてジグヘッドの重さを調整するという考え方は非常に重要です。浅場では軽めのジグヘッドでゆっくりフォールさせ、アジにじっくりアピールする。深場では重めのジグヘッドで素早く狙いの層まで到達させる。この使い分けが、手返しの良さと釣果に直結します。
また、潮の速さや風の強さによってもジグヘッドの重さを調整する必要があります。潮が速いときや風が強いときは、ラインが流されやすくなるため、通常より重めのジグヘッドを選択します。逆に、凪の日で潮も緩いときは、軽めのジグヘッドでも十分狙いのレンジを攻められます。
ただし、重さの調整には一つ注意点があります。それはアジの食い渋り時には、軽いジグヘッドの方が反応が良い場合が多いということです。活性が低いアジは、重いジグヘッドの速いフォールには反応しにくく、軽いジグヘッドのゆっくりしたフォールに好反応を示すことがあります。
したがって、単純に「深場だから重いジグヘッド」と決めつけるのではなく、アジの反応を見ながら臨機応変に調整することが大切です。最初は水深に応じた基準の重さで探り、反応が悪ければ重さを変えてみる、という柔軟な対応が釣果アップの秘訣と言えるでしょう。
アジングカウントで釣果アップするための応用テクニック
- カウント後のアクションは小さなトゥイッチとレンジキープが基本
- ロッドワークでレンジキープする方法をマスターすべし
- ボトムからのカウントも状況次第で有効な選択肢
- 同じカウントでも条件次第で到達レンジは変わる
- アジの活性と密度でカウント後の操作を変える
- 船アジングでは魚探情報に合わせたカウントが鍵
- まとめ:アジングカウントは釣果を左右する最重要スキル
カウント後のアクションは小さなトゥイッチとレンジキープが基本
カウントを取ってアジのいるレンジまでワームを沈めた後、どのようなアクションを加えるかも釣果に大きく影響します。カウント後の基本的なアプローチは、小さなトゥイッチ(小刻みな竿の煽り)とレンジキープです。
具体的な動作を説明すると、狙いのカウント数に達したらラインスラックを取り、ロッドを2時くらいの位置で小さく2~3回煽ります。このとき、竿先が20cm程度動く小さな煽りが理想的です。これがトゥイッチと呼ばれるアクションで、ワームに小さな動きを与えてアジの注意を引きます。
ロッドを時計の短針の2時くらいの位置で小さく2、3回煽ります。竿先が20cmくらい動く程度の小さな煽りです。この煽る時が、その狙いのカウントになる
トゥイッチの後、若干のスラックが出るので巻き取ると、ジグヘッドの重さがティップ(竿先)にかかってきて重みが分かります。この状態でそのままジグヘッドを沈めるとテンションフォールになります。沈めたくない場合は、ロッドを少しずつ起こしていきます。
🎣 カウント後の基本動作フロー
| ステップ | 動作 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | カウント到達 | 狙いのレンジに到達 |
| 2 | トゥイッチ | 竿先20cm程度の小さな煽り2~3回 |
| 3 | スラック回収 | ラインのたるみを取る |
| 4 | レンジキープ | ロッドを起こすか、そのまま沈める |
重要なのは、カウントで到達した層を維持しながらワームを操作することです。せっかくアジのいるレンジまで沈めても、その後のアクションで急激に浮上させてしまったり、逆に沈めすぎてしまったりしたら意味がありません。
アジの密度によって、レンジキープの方法も変わってきます。密度が濃ければロッドを起こして引く「L字釣法」、密度が薄い時はティップを引き上げてより長くキープする方法を使い分けます。状況に応じた使い分けが、釣果の差を生むのです。
また、縦に探りたい場合もあります。特にディープエリアでアジの居場所が分からない時は、テンションフォールのまま縦に沈めていく方法も有効です。ただし、100%テンションを掛けると手前に寄ってくるのが速いので、横の流れに乗せたい時はロッドを送ってテンションを調整します。
初心者の方は、まずカウント後に小さなトゥイッチを入れて、そのままゆっくりロッドを起こしてくる基本動作から始めてみてください。この動作だけでも、十分にアジを釣ることができます。慣れてきたら、状況に応じてバリエーションを増やしていきましょう。
ロッドワークでレンジキープする方法をマスターすべし
レンジキープとは、一定の層にジグヘッドを保ちながら通過させることです。「真っ直ぐ平行に保つ」と聞くと難しそうに感じますが、実際には完璧に平行である必要はありません。むしろ、毎回同じ動作を繰り返すことで、相対的にレンジを維持できればOKです。
レンジキープの基本は、ロッドを徐々に起こしていくことです。なぜロッドを起こす必要があるのかというと、ロッドを止めたままだとジグヘッドは振り子のように弧を描いて手前に沈んでくるからです。この沈下を相殺するために、ロッドティップを上げていくのです。
ロッドをそのまま起こす方法と、ロッドティップを上にあげるような2つの方法を使っています。振り子をイメージしていただけると、お分かりいただけると思います。
ロッドの起こし方には2つのパターンがあります:
- ロッドをそのまま手前に引くように起こす方法:アジの密度が濃い時に有効。やや速めに移動してもアジが見つけてくれる。いわゆる「L字釣法」。
- ロッドティップを上に持ち上げる方法:アジの密度が薄い時に有効。支点(ティップ)を上げることでジグヘッドが一定層を保ち、スピードも遅くできる。より長くキープしたい時に使用。
📐 レンジキープに影響する要素
| 要素 | 高い/長い/重い場合 | 低い/短い/軽い場合 |
|---|---|---|
| 足場の高さ | ゆっくりロッドを起こす | 速くロッドを起こす |
| ロッドの長さ | ゆっくりロッドを起こす | 速くロッドを起こす |
| ルアー重量 | 速くロッドを起こす | ゆっくりロッドを起こす |
レンジキープで多くの人が陥りやすいミスは、ロッド角度を高く保持しすぎることです。ロッドを高く構えると、一見ラインテンションがしっかり張れて良さそうに感じますが、実はフッキングストロークが不足してしまいます。
フッキングストロークとは、フッキング時のロッドの振り幅のことです。レンジキープ中は段々とロッドが上がっていくため、最初から高い角度で構えていると、アタリがあった時に十分にロッドを振れません。結果としてフッキングが甘くなりバラシの原因となります。
したがって、レンジキープのスタート時はロッド角度を低めに保つことが重要です。具体的には、水平よりやや下、時計で言えば4時から5時くらいの位置から始めると良いでしょう。そこから徐々に起こしていき、2時くらいの位置まで来たら、一度リグを回収して再キャストします。
初心者の方は、最初から完璧なレンジキープを目指す必要はありません。まずは「カウントで到達した層から大きく外れない」ことを意識しましょう。何度も繰り返すうちに、自然と感覚が掴めてきます。
ボトムからのカウントも状況次第で有効な選択肢
カウントの取り方として、一般的には表層から徐々に深い層を探っていく方法が基本ですが、ボトムから探り上げるアプローチも状況によっては非常に有効です。特に、アジがボトム付近に定位していることが分かっている場合や、表層に小アジやベイトフィッシュが多くて邪魔な場合に適しています。
ボトムから探る場合の手順は以下の通りです:
- キャスト後、着底するまでカウントを取る(例:25カウントで着底)
- 着底を確認したら、即座に少し巻いてボトムから離す
- そこから3~5カウント程度浮かせた層を探る
- 反応がなければ、さらに3~5カウント浮かせて探る
🎯 ボトムからのカウント探索パターン
| ステップ | カウント | 狙うレンジ | アクション |
|---|---|---|---|
| 1 | 25カウント | 着底確認 | すぐに少し巻く |
| 2 | ボトムから3カウント上 | ボトム直上 | レンジキープで誘う |
| 3 | ボトムから5カウント上 | ボトムやや上 | レンジキープで誘う |
| 4 | ボトムから10カウント上 | 中層下 | レンジキープで誘う |
この方法の利点は、確実にボトムを把握できることです。表層から探る場合、水深が正確に分からないと「もっと深い層にアジがいるかも…」と迷いが生じます。しかし、一度ボトムまで沈めてしまえば、そこから上は確実に探れているという安心感があります。
よく「着底したのが分からない」場合がありますが、「ここは水深が5m程度なのに、おかしいな」「なかなか着底しないな」といった場合、さまざまな条件が加わって、底が取りにくくなっている場合があります。
ただし、ボトムから探る方法にも注意点があります。それは根掛かりのリスクです。ボトムまで沈めるということは、それだけ根掛かりの可能性も高まります。特に岩礁帯や牡蠣殻が多いエリアでは、高価なジグヘッドやワームをロストしてしまうことも。
根掛かりを避けるコツは、着底したらすぐにリグを浮かせることです。着底を確認したら、即座に2~3回リールを巻いて、ボトムから30~50cm程度浮かせます。この「ボトムギリギリ」の層は、ボトムにいるアジが最も反応しやすいゾーンです。
また、着底の判断が難しいという問題もあります。特に軽いジグヘッドを使っている場合や、潮が速い場合、着底の感覚が分かりにくいことがあります。そんな時は、少し重めのジグヘッドに変更して、明確に着底が分かるようにするのも一つの方法です。
表層から探るか、ボトムから探るかは、その日の状況次第です。周りのアングラーが釣れている層を参考にしたり、過去の経験から判断したりして、柔軟に対応しましょう。両方試してみて、反応が良い方を選択するのも賢い戦略です。
同じカウントでも条件次第で到達レンジは変わる
アジングにおいて理解しておくべき重要な事実があります。それは、同じカウント数でも、条件によって到達するレンジ(深さ)が変わるということです。「いつも10カウントで釣れるから、今日も10カウントでいける」と安易に考えていると、釣果に繋がらないことがあります。
ジグヘッドの沈下速度に影響を与える主な要素は以下の通りです:
⚙️ 沈下速度に影響する要素
| 要素 | 影響 |
|---|---|
| 潮の流れ | 速いと沈みにくい、遅いと沈みやすい |
| 風の強さ | 強いとラインが煽られ沈みにくい |
| 使用ライン | PEとエステルで抵抗が異なる |
| ラインの太さ | 太いほど抵抗が大きく沈みにくい |
| ワームのサイズ | 大きいほど抵抗が大きい |
| ワームの素材 | エラストマー素材は浮力が大きい |
例えば、無風で潮も緩い日に1.0gジグヘッドで10カウント取った場合と、強風で潮が速い日に同じジグヘッドで10カウント取った場合では、到達する深さが1~2メートル以上違うこともあり得ます。
使用ジグヘッド重量、使用ライン(PE・エステル等)、風速、潮流速度といった複合的要素によって、ルアーの沈下速度は変わります。つまり言い換えると、1gのジグヘッドの沈下速度は、毎回同じとは限らないということです。
これは一見すると厄介な話に聞こえますが、逆に言えば、条件変化を読み取れるようになれば、より精密なアジングができるということでもあります。「今日は風が強いから、いつもより2カウント多めに取ろう」といった調整ができるようになるのです。
では、どうすれば条件変化を読み取れるようになるのでしょうか。最も効果的な方法は、サミング(ラインを指で触れること)しながらフォールさせることです。サミングすることで、ラインテンションの変化を敏感に感じ取ることができます。
サミングのメリット:
✓ 潮流の影響で発生するラインスラックを抑制できる ✓ 潮が効いているレンジを見つけることができる ✓ フォール中のアタリを取ることができる
サミング中にラインテンションが急に強くなったり弱くなったりする瞬間は、潮流の変化点(潮のヨレ)に入った証拠です。ここはアジがいる可能性が高いスポットなので、重点的に探る価値があります。
同じフィールド、同じポイントで繰り返しアジングをすることで、条件ごとのカウント感覚を体で覚えることができます。「この風の強さなら+3カウント」「この潮の速さなら+5カウント」といった具合に、経験値が蓄積されていくのです。
アジの活性と密度でカウント後の操作を変える
カウントでアジのいる層を見つけたら、次はアジの活性と密度に応じた操作を行うことが釣果アップの鍵となります。同じレンジにアジがいても、その時の状態によって最適なアプローチは変わるのです。
アジの密度が濃い場合(群れが大きく、個体数が多い状況)は、多少雑な操作でもアジが見つけてくれます。こういう時は、手返しを重視して効率的に釣っていくのがベストです。具体的には:
- やや速めのリトリーブでもOK
- ロッドを起こして引く「L字釣法」が有効
- カウント後、すぐに次のキャストに移行
- ワームのアクションはシンプルに
逆にアジの密度が薄い場合(群れが小さい、個体数が少ない状況)は、より丁寧にワームをアジの前に留めておく必要があります:
- ゆっくりとしたフォールスピード
- ロッドティップを引き上げて長くキープ
- 同じレンジを何度も通す
- ステイ(止め)を入れる
🐟 アジの状態別アプローチ
| アジの状態 | 密度 | 活性 | 推奨アプローチ |
|---|---|---|---|
| 爆釣パターン | 濃い | 高い | 速めの展開、手返し重視 |
| 標準パターン | 普通 | 普通 | バランス型、基本に忠実 |
| 渋いパターン | 薄い | 低い | スロー展開、丁寧に誘う |
| 超渋パターン | 薄い | 極低 | ステイ多用、軽量ジグヘッド |
アジの活性が高い時は、**リアクションバイト(反射的な食いつき)**を狙うのも有効です。この場合、やや重めのジグヘッドで速めにフォールさせ、アジに「食うか食わないか迷う暇を与えない」戦略が功を奏します。
一方、活性が低い時は、じっくり見せることが大切です。軽量ジグヘッド(0.4g~0.6g程度)でゆっくりフォールさせ、アジが「食べられそう」と判断する時間を与えます。さらに、フォール中に数秒間のステイ(完全に動きを止める)を入れると、食い渋っているアジが口を使うきっかけになることも。
密度が濃ければ早く移動しても見つけてくれるので、ロッドを起こして引く、いわゆる”L字釣法”を使います。また、アジの密度が薄い時は、より長くキープしなければいけないのでティップを引き上げるやり方で誘います。
また、表層にいるアジと深場にいるアジでは活性が異なることも覚えておきましょう。一般的に、表層にいるアジは活性が高く、積極的に餌を探しています。一方、深場(特にボトム付近)にいるアジは、やや活性が低めで居着いている傾向があります。
小アジばかり釣れる場合は、カウントを多めに取って深場を探ると、良型アジが出ることがあります。良型アジは小アジの下の層に潜んでいることが多いため、表層で小アジが連発したら、思い切って10~15カウント程度深く探ってみると良いでしょう。
船アジングでは魚探情報に合わせたカウントが鍵
船(ボート)でのアジングでは、陸っぱりとは異なるカウントの考え方が必要です。最大の違いは、魚探(魚群探知機)でアジの位置が分かるという点です。陸っぱりでは「アジがどこにいるか分からないから探る」のに対し、船では「アジがいる場所が分かっているから、そこに届かせる」のが目的となります。
船アジングにおけるカウントは、魚探に映っているアジの層まで、いかに効率的にリグを送り込むかがポイントです。例えば、魚探で「水深10mのポイントで、アジの層は6~8m」と表示されていたら、6~8mまで到達するカウント数を把握し、そこを集中的に攻めます。
陸っぱりではアジが何処に居るかなぁ〜っと探るのがスタートですが船では魚探情報からアジが船周辺に居るのでスタートなのです。よっていかに早く効率的にアジの顔の前にリグを送り込みアジの層を通すのかが鍵となる
出典:ボートアジングのコツ
🚤 船アジングのカウント戦略
| 魚探情報 | カウント調整 | 攻め方 |
|---|---|---|
| アジの層:5~8m | 5~8m到達カウントを把握 | その層を平行に通す |
| アジの層:8~10m(ボトム付近) | ボトムまで沈めて少し浮かす | ボトム直上を攻める |
| アジの層:2~11m(広範囲) | 着水後すぐ~深めまで | 広範囲を素早く探る |
船アジングの大きな利点は、答えが見えている状態でスタートできることです。陸っぱりのように「5カウント、10カウント、15カウント…」と段階的に探る必要がなく、最初から正解のレンジを攻められます。そのため、手返しが圧倒的に良く、効率的に数を釣ることができます。
ただし、船特有の難しさもあります。それは船が常に動いていることです。風や潮流で船が流されるため、キャストする方向や角度を常に調整しなければなりません。また、船の真下にアジの群れがいる場合は、わざわざキャストせず**真下に落とすだけ(バーチカル)**で釣れることもあります。
船長からの指示も重要です。「1.5gで何カウント」といった具体的な指示が出ることもあれば、「ボトムから2~3m上を探って」といった指示もあります。船長の指示には従いつつ、自分なりのカウント感覚も養うことで、より多くの釣果を得られるでしょう。
初めて船アジングに挑戦する方は、魚探の見方を教えてもらうことをおすすめします。画面に映っている情報の意味が分かれば、カウントの精度が格段に上がります。また、船ではGPS機能付きの魚探を使っていることも多く、良いポイントの位置情報を記録できるため、次回以降の釣行にも活かせます。
まとめ:アジングカウントは釣果を左右する最重要スキル
最後に記事のポイントをまとめます。
- アジングカウントとは、秒数を数えてワームの沈む深さを把握し、アジの居場所を特定するテクニックである
- アジは群れで特定のレンジに定位する習性があるため、カウントでその層を見つけることが釣果に直結する
- カウントの基本は着水を1として、5秒刻みで段階的に深い層を探っていく方法が効率的
- フリーフォールは速く沈み、テンションフォールはゆっくり沈むため、使い分けが必要
- ジグヘッドの重さを変えたら必ずカウントを取り直す必要がある
- 水深に応じてジグヘッドの重さを調整することで、効率的に狙いのレンジを攻められる
- カウント後は小さなトゥイッチとレンジキープで、アジの層を維持しながら誘う
- レンジキープはロッドを徐々に起こすことで実現でき、完璧な平行移動でなくても良い
- ボトムから探り上げるアプローチも、状況によっては非常に有効
- 同じカウント数でも、潮流・風・ライン・ワームなどの条件で到達レンジは変わる
- アジの密度が濃い時は速めの展開、薄い時は丁寧にゆっくり誘うことが基本
- 船アジングでは魚探情報に合わせて、最初から正解のレンジを攻められる
- サミングしながらフォールさせることで、潮の変化やアタリを感知できる
- ロッド角度は低めからスタートし、フッキングストロークを確保することが重要
- カウント技術の習得には、同じフィールドで繰り返し練習し経験値を積むことが最も効果的
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
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