アジングでキャロライナリグ（通称Mキャロ）を使っていると、頻繁にリーダーが絡んで釣りにならない…そんな経験はありませんか？せっかく遠投できる便利な仕掛けなのに、トラブル続きでは釣りが楽しめません。実は、アジングキャロが絡む原因は明確で、適切な対策を取れば驚くほど絡みにくくなります。
この記事では、インターネット上に散らばるアジング経験者たちの知恵を収集・分析し、キャロライナリグが絡む根本的な原因から具体的な対策方法まで、徹底的に解説します。リーダーの長さや太さ、キャストの仕方、フォールのさせ方など、細かなポイントを押さえることで、ストレスフリーなアジングが実現できるでしょう。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ アジングキャロが絡む主な原因はバックスライドとリーダーの干渉 |
| ✓ ティップリーダーの長さと太さ調整で絡みは大幅に減少する |
| ✓ テンションフォールとサミングのタイミングが絡み防止の鍵 |
| ✓ 環付きフロートや自作パイプ追加で更なる絡み軽減が可能 |
ポチップ
アジングキャロが絡む原因と完全対策
- アジングキャロが絡むのはバックスライドとリーダーの関係が原因
- ティップリーダーを短くすることで絡みを大幅に軽減できる
- 中間リーダーを太く硬くすると絡みにくくなる
- フリーフォールを避けテンションフォールで着底させる
- キャストはゆっくり大きなフォームで投げること
- 早めのサミングでジグヘッドをフロートより沖側に着水させる
アジングキャロが絡むのはバックスライドとリーダーの関係が原因
アジングでMキャロを使用する際、多くのアングラーが悩まされるのがライン絡みです。この問題の根本的な原因は、Mキャロ特有のバックスライド機能にあります。バックスライドとは、フォール時にキャロが沖側に引っ張られる動きのことで、これがティップリーダーとメインリーダーの絡みを引き起こすのです。
特にLタイプのMキャロはバックスライドの角度が浅いため、フリーフォールさせた際に問題が顕著になります。ジグヘッドよりもMキャロがバックスライドで追い越してしまい、結果としてリーダー同士がクロスして絡んでしまうのです。
Mキャロ特有のバックスライドが原因でティップリーダーとメインリーダーの絡みが発生する事が殆どです。特にLタイプなどでバックスライドの角度が浅い為にフリーフォールをさせた時にJHをMキャロがバックスライドで追い越してしまう為にリーダーどうしがクロスするために絡みが発生しやすくなります。
この現象は、キャスト時の空中での挙動や着水時の仕掛けの配置にも影響します。フロートやキャロは重いため先行して飛んでいきますが、その際にリーダーやジグヘッドが近い位置関係になると、着水後に絡みやすい状態が生まれてしまうのです。
絡みが発生すると、その都度仕掛けを回収してほどく作業が必要になり、貴重な釣り時間が無駄になります。特に時合いの短いマズメ時などでは、この時間的ロスが釣果に直結する大きな問題となります。また、絡んだまま気づかずに釣りを続けてしまうと、せっかくのアタリがあっても針掛かりせず、釣りそのものが成立しなくなってしまいます。
バックスライド機能自体はMキャロの大きな利点であり、スローフォールやレンジキープに貢献する重要な特性です。この機能を活かしながら絡みを防ぐためには、リーダーシステムの構成やキャスト・フォールの技術を工夫する必要があります。次項以降で、具体的な対策方法を詳しく見ていきましょう。
ティップリーダーを短くすることで絡みを大幅に軽減できる
アジングキャロの絡み対策として最も効果的なのが、ティップリーダー（先リーダー）の長さを調整することです。一般的に、ティップリーダーは長いほど食わせ効果が高いとされていますが、絡みのリスクも比例して高まります。
経験豊富なアングラーの多くは、活性が高い時には30cm程度、活性が低い時でも60cm程度のティップリーダーを使用しています。初心者の方で絡みに悩んでいる場合は、まず30cm程度から始めることをおすすめします。実際の釣行でも、30cm程度の短いリーダーで問題なく釣果を得られることが報告されています。
📊 ティップリーダー長さの目安
| 魚の活性 | 推奨リーダー長 | 特徴 |
|---|---|---|
| 高活性時 | 30cm程度 | 絡みにくく、アタリも多い |
| 通常時 | 40〜50cm | バランスが良い標準設定 |
| 低活性時 | 60cm程度 | 食わせ重視、絡みやすい |
さらに重要なポイントとして、ティップリーダーの長さはメインリーダー（中間リーダー）より短くすることが推奨されます。先リーダーの方が長いと、PEラインと元リーダーの結束部に先リーダーが取られて絡みやすくなるからです。特にFGノットで結束している場合、端糸が飛び出しているためそこに絡みやすくなります。
ティップリーダーを若干短くする等でリーダー絡みは減少する筈です。あと、キャロの操作で基本あまり長い距離をフリーでフォールさせると絡みは発生しやすくなるので少しその操作を抑制する様に心がければかなり絡みの抑制は出来ると思います。
ティップリーダーの長さを短くすることで、フリーフォール時にMキャロがジグヘッドを追い越す距離が物理的に制限されます。これにより、リーダー同士がクロスする機会が大幅に減少し、結果として絡みが激減するのです。
ただし、リーダーを短くしすぎると今度は食わせの間が不足し、釣果に影響が出る可能性もあります。釣り場の状況や魚の活性を見ながら、30cm〜60cmの範囲で調整していくのが実践的なアプローチと言えるでしょう。最初は短めから始めて、釣れないようであれば徐々に長くしていくという方法が安全です。
中間リーダーを太く硬くすると絡みにくくなる
ティップリーダーの長さと並んで重要なのが、中間リーダー（ミドルリーダー）の太さと硬さです。多くのアングラーが見落としがちなポイントですが、中間リーダーに張りを持たせることで絡みを大幅に軽減できます。
一般的な釣りでは細いラインほど魚に警戒されにくいと考えられがちですが、Mキャロの場合は逆にリーダーを太く硬くすることが推奨されます。具体的には、ナイロンの4号程度という太めのラインを中間リーダーとして使用することで、ジェット天秤の針金のような役割を果たし、絡みを防ぐのです。
実際の使用例として、あるアングラーはメインラインPE0.6号（12lb）に対して、中間リーダー12lb、ハリス7lb（場合によっては10lb）という組み合わせを使用しています。この設定により、リーダーに適度な張りが生まれ、フォール時やキャスト時に仕掛けが安定します。
📋 リーダーシステムの推奨セッティング例
| 項目 | 推奨仕様 | 役割 |
|---|---|---|
| 中間リーダー | ナイロン4号、長さ50cm程度 | 張りを持たせて絡み防止 |
| ティップリーダー | フロロ1.5〜2号、30〜60cm | 食わせとバランス |
| ジグヘッド | 0.4g以下なら最低1号以上推奨 | リーダーとのバランス重視 |
中間リーダーを太くすることのメリットは絡み防止だけではありません。太いラインは耐久性が高く、岩や障害物との接触によるダメージにも強くなります。また、適度な張りがあることでキャスト時の仕掛けの挙動が安定し、飛距離も向上する可能性があります。
メインラインを太くすれば、流されやすくなりますが、リーダーに関しては、太くして生じるデメリットは少ないと思います。太くすると食わない？経験から1.5号くらいまでは関係ないですよ。ボートアジングでは、リーダー2号以上を使いますし。
ただし、リーダーを太くしすぎると今度は別の問題が生じる可能性もあります。あまりに太いラインは水の抵抗を受けやすく、潮の影響を受けやすくなります。また、極端に太いリーダーは結束部が大きくなり、ガイドへの引っかかりの原因にもなります。
実践的には、PE0.3〜0.6号のメインラインに対して、中間リーダーはナイロン3〜4号、ティップリーダーはフロロ1〜2号という組み合わせが多くのアングラーに支持されています。この範囲内で、釣り場の状況や対象魚のサイズに応じて微調整していくのが良いでしょう。
フリーフォールを避けテンションフォールで着底させる
キャロライナリグの絡み対策として非常に重要なのが、フォールのさせ方です。着水後にフリーフォールさせるか、テンションフォール（カーブフォール）させるかで、絡みの発生率は劇的に変わります。
フリーフォールとは、着水後にラインを送り出し、仕掛けを自然に沈めていく方法です。一方、テンションフォールは、着水後すぐにスプールを親指で押さえ、ラインの放出を止めた状態で沈めていく方法です。おそらく、絡みに悩んでいる多くのアングラーは、無意識にフリーフォールをしているのではないでしょうか。
フリーフォールの問題点は、シンカー（キャロ）がまっすぐ下に沈んでいくことです。シンカーに引っ張られて、道糸もショックリーダーもほぼ同じ軌道を描いて沈んでいきます。その結果、道糸とショックリーダーの位置関係が非常に近くなり、スレスレの状態になってしまいます。この状態では、わずかな水流や仕掛けの動きで簡単に絡んでしまうのです。
一方、テンションフォールの利点は、仕掛けが弧を描きながら沈んでいくことです。シンカーは着水点から少しカーブしながら底まで落ちていき、その後ろをショックリーダーとワームが追従します。底に着く頃には、道糸はシンカーより斜め手前側か真上にあり、ショックリーダーはシンカーの真後ろに位置します。つまり、道糸とショックリーダーが離れた位置を通るため、絡みが起こりにくくなるのです。
着水後にテンションフォールさせると、道糸とショックリーダーが離れた位置を通る。だから道糸とリーダーの仕掛け絡みが起こりにくくなる。
テンションフォールを実践する際のポイントは、着水した瞬間にすぐスプールを押さえることです。遅れると仕掛けが広がってしまい、効果が薄れます。また、完全に止めるのではなく、適度にテンションをかけながらゆっくりとラインを送り出すイメージで行うと、より自然なフォールになります。
さらに、底に着いたらすぐに2〜3回転リールを巻くことも重要です。これにより、シンカーの後ろのリーダーをなじませ、着底時のリーダーとワームの絡みを防ぐことができます。底についたリーダーがたるんだ状態で放置すると、その上にワームが落ちて絡んでしまうからです。
キャストはゆっくり大きなフォームで投げること
アジングキャロが絡む原因の一つに、キャストの仕方があります。ジグ単を投げるような素早いモーション（いわゆるバス投げ）でキャロライナリグを投げると、ジグヘッドが暴れてフロート周りに絡みやすくなります。
キャロライナリグは長い仕掛けであるため、ゆっくりと大きなフォームで投げることが基本です。具体的には、ペンデュラムキャストと呼ばれる投法が推奨されます。これは、ゆっくりとテイクバックし、一旦後方で仕掛けを安定させてからスイングする投げ方です。
急いでシャカリキになって力まかせにキャストすると、空中で仕掛けがバラバラになり、着水時に絡む原因となります。また、フロートは重量があるため、急激なキャストはロッドの破損リスクも高めます。大きなモーションでゆったりと投げることで、ロッドへの負担も軽減されるのです。
✅ 正しいキャストフォームのポイント
- ゆっくりとテイクバックし、後方で仕掛けを安定させる
- 力まかせではなく、ロッドの反発力を利用する
- リリースのタイミングを遅らせすぎない
- フォロースルーを大きく取る
- 軽くゆったり投げても遠投できるよう重めのフロートを使う
フロートリグは長い仕掛けなので、ゆっくり大きなフォームで投げるようにしましょう。いわゆるペンデュラムキャストと呼ばれる投げ方ですね。ジグ単を投げるようなクイックなモーション（バス投げ）では、ジグヘッドが暴れてフロート周りに絡まります。
キャストの練習は、釣り場に行く前に公園などで行うのが理想的です。実際にフロートとジグヘッドをセットした状態（針は外す）で何度も投げてみることで、正しいフォームが身につきます。最初は飛距離よりも、仕掛けが綺麗に伸びて飛んでいくことを意識しましょう。
また、風が強い日は特に注意が必要です。風の影響でジグヘッドが暴れやすくなるため、より慎重なキャストが求められます。風上に向かって投げる場合は、通常よりも重いジグヘッドを使用することで、飛行姿勢が安定し絡みにくくなります。
早めのサミングでジグヘッドをフロートより沖側に着水させる
キャスト後のサミングのタイミングも、絡み対策として極めて重要です。サミングとは、スプールに親指を当ててラインの放出を止める動作のことですが、このタイミング一つで絡みの発生率が大きく変わります。
最も効果的なのは、着水の少し前からサミングを開始することです。これにより、フロートにブレーキがかかり、ジグヘッドをフロートより沖側に着水させることができます。ノーサミングで投げると、フロート・ジグヘッド・リーダーが近い位置に着水するため、絡みの元となります。
具体的なタイミングとしては、仕掛けが最高点を過ぎて下降し始め、着水点の手前1〜2m程度まで来たところでサミングを開始するのが目安です。欲張って飛距離を出そうとサミングを遅らせると、かえって絡みやすくなってしまいます。
📌 サミングのタイミングと効果
| サミングのタイミング | 着水時の配置 | 絡みやすさ |
|---|---|---|
| 早め（着水前1〜2m） | ジグヘッドが沖側に着水 | ✓ 絡みにくい |
| 適切（着水直前） | フロートとジグヘッドが適度に離れる | ○ やや絡みにくい |
| 遅い（着水後） | フロートとジグヘッドが近接 | ✗ 絡みやすい |
サミングをすることで、ジグヘッドをフロートより沖側に着水させられます。ノーサミングで投げると、フロート・ジグヘッド・リーダーが近い位置に着水するので絡みの元。欲張ってサミングを遅らせると絡みますよ！
サミングの強さも重要です。完全にスプールを止めてしまうと急激なブレーキがかかり、仕掛けのバランスが崩れることがあります。適度な圧力で徐々にスピードを落としていくイメージで行うと、スムーズに着水させることができます。
また、着水後もすぐにテンションフォールに移行することで、前述した絡み防止効果と相乗効果が生まれます。着水前のサミング→着水後のテンションフォール→着底後の素早い巻き取りという一連の流れを身につけることで、絡みのリスクを最小限に抑えられます。
サミングの練習も、実際の釣行前に行っておくことをおすすめします。特にベイトリールを使う場合は、サミングの技術がそのままバックラッシュ防止にもつながるため、キャスト練習と合わせて習得しておくと良いでしょう。
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アジングキャロで絡まないための仕掛けとタックル選び
- Mキャロのタイプ別使い分けで絡みを防ぐ
- ジグヘッドの重さは0.5g以上が絡み防止の基本
- クッションゴムとスイベルで絡みを激減させる
- フロートにパイプを入れると絡みにくくなる
- 環付きフロートやFシステムは絡みにくい
- クセがつきにくいフロロリーダーを選ぶ
- ワームのズレチェックで空中での回転を防ぐ
- まとめ：アジングキャロの絡みを防いで快適な釣りを
Mキャロのタイプ別使い分けで絡みを防ぐ
MキャロにはタイプL・M・Sという3つのタイプがあり、それぞれ特性が異なります。絡みやすさもタイプによって変わるため、状況に応じた使い分けが重要です。
タイプLは最もバックスライドの角度が浅く、ゆっくりとしたフォールが特徴です。風の影響をほとんど受けない状態で水深7m程度までのアジを狙う場合に適していますが、絡みやすいという弱点があります。テンションを入れると一番ゆっくりフォールするため、スローに展開したい場合に使用されます。
タイプMは汎用性が高く、初めてのポイントで広く早くサーチしたい場合に向いています。少し風が強くタイプLだと釣りがやりにくい場合にも有効で、LとSの中間的な性能を持っています。絡みにくさとフォールスピードのバランスが良く、多くのアングラーが最初に選ぶタイプです。
タイプSは水深が深く、潮が速い場合やボトムで釣れる場合に使用されます。フォールが速く絡みにくいという利点がありますが、スローな誘いが必要な状況では不向きです。
🎯 Mキャロタイプ別特性比較表
| タイプ | バックスライド角度 | フォール速度 | 絡みやすさ | 適した状況 |
|---|---|---|---|---|
| L | 浅い | 遅い | ★★★ 絡みやすい | 無風、浅場、スロー展開 |
| M | 中間 | 中間 | ★★☆ やや絡む | 汎用性高い、初めてのポイント |
| S | 深い | 速い | ★☆☆ 絡みにくい | 深場、早潮、ボトム狙い |
重さについても使い分けが重要です。ティクトのMキャロは、各タイプに4種類程度のウエイトが存在します。タイプLなら4.6g、6.0g、8.0g、11.0gという選択肢があり、重くなればなるほど飛距離が出て、フォールも早くなります。
タイプＬ、Ｍ、Ｓの使い分けができます。タイプＬ：風の影響を殆ど受けない状態で水深７ｍ程度までのアジを狙う場合。タイプＭ：初めてのポイントで広く早くサーチしたい場合。少し風が強くタイプＬだと釣りがやりにくい場合。タイプＳ：水深が深く、潮が速い場合。ボトムで釣れる場合。
初心者の方や絡みに悩んでいる方は、まずタイプMの6〜8gから始めることをおすすめします。このセッティングであれば、適度な飛距離が出て、かつ絡みにくさとフォールスピードのバランスが取れています。慣れてきたら、釣り場の状況に応じてタイプや重さを変えていくと良いでしょう。
ジグヘッドの重さは0.5g以上が絡み防止の基本
アジングキャロの仕掛けにおいて、意外と見落とされがちなのがジグヘッドの重さです。軽いジグヘッドほど食わせ効果が高いと考えがちですが、極端に軽いジグヘッドは絡みの原因になります。
推奨されるジグヘッドの重さは0.5g以上です。0.2gなどの極軽量ジグヘッドを使用すると、キャスト時に先リーダーとジグヘッドが舞いやすく、特に風が吹いている状況ではトラブルが起こりやすくなります。また、サミングをした時にフロートから十分に離れた位置に着水させることが難しくなります。
ジグヘッドを重くすることのメリットは絡み防止だけではありません。飛行姿勢が安定し、着水時にフロートから離れた位置に落ちやすくなります。また、フォール中の先リーダーとジグヘッドが舞いにくく、風の影響も受けにくくなります。
実践的な使用例として、あるベテランアングラーは0.6gを基準にしています。活性が高い時や小型のアジが多い時でも0.5g以下にはせず、大型狙いの時は1g程度まで重くすることもあるそうです。
⚖️ ジグヘッド重量と絡みやすさの関係
| ジグヘッド重量 | 飛行安定性 | 絡みにくさ | 食わせ効果 | 推奨度 |
|---|---|---|---|---|
| 0.2g以下 | ✗ 不安定 | ✗ 絡みやすい | ◎ 最高 | △ 上級者向け |
| 0.4g | △ やや不安定 | △ やや絡む | ○ 良い | ○ 条件次第で |
| 0.5〜0.6g | ○ 安定 | ○ 絡みにくい | ○ 良い | ◎ 推奨 |
| 0.8〜1.0g | ◎ 非常に安定 | ◎ 絡まない | △ やや落ちる | ○ 大型狙い |
筆者は0.5gを基準にしていますが、やはり0.2g等を使うとトラブルが増えますね！ジグヘッドを重くすると、飛行姿勢が安定する上に、サミングをした時によりフロートから離れた位置に着水しやすくなります。
ただし、ジグヘッドを重くしすぎると今度は別の問題が生じます。フォールスピードが速くなりすぎて、プランクトンパターンなどスローな誘いが必要な状況には不向きになります。また、極端に重いジグヘッドはキャロをバックスライドで追い越してしまい、かえって絡みやすくなることもあります。
リーダーの太さとのバランスも重要です。0.4g以下のジグヘッドを使う場合は最低1号以上のリーダーが推奨されますが、0.5g以上であれば0.8〜1.2号程度のリーダーでもバランスが取れます。ジグヘッドとリーダーの組み合わせを工夫することで、絡みにくく釣果も出せる仕掛けが完成します。
クッションゴムとスイベルで絡みを激減させる
アジングキャロの仕掛けには、クッションゴムとスイベルという小物パーツが欠かせません。これらは絡み防止だけでなく、仕掛けの耐久性向上にも大きく貢献します。
まずクッションゴムについてですが、これはスイベルの手前に入れることでMキャロの棒（軸）が割れるのを防ぎます。キャスト時や着水時の衝撃を吸収し、シンカー本体とスイベルの接触による破損を防ぐ役割があります。Mキャロ専用のクッションゴムと極小スイベルがセットで販売されているため、それを使用するのが確実です。
**スイベル（サルカン）**は、ラインの撚れを防ぐとともに、フロートやキャロの回転を抑制する役割があります。極小サイズのスイベルを使用することで、仕掛け全体のバランスを崩さずに絡み防止効果が得られます。スイベルが大きすぎると水の抵抗を受けやすくなり、フォールの安定性が損なわれるため、サイズ選びは慎重に行いましょう。
🔧 クッションゴム・スイベルのセッティング例
| パーツ | 役割 | 推奨仕様 |
|---|---|---|
| クッションゴム | 衝撃吸収、キャロの保護 | Mキャロ専用品 |
| スイベル | ライン撚れ防止、回転抑制 | 極小サイズ（#14〜#16） |
| セット位置 | スイベルの手前 | キャロとスイベルの間 |
これらの小物パーツを正しく使用することで、仕掛けのトラブルが大幅に減少します。特にクッションゴムを使わずにMキャロを使用すると、軸の破損により交換頻度が増え、結果的にコストパフォーマンスが悪くなります。
スイベルの手前にはクッションゴムを入れて下さい。Ｍキャロの棒が割れます。専用のゴムと極小スイベルがセットで販売されてます。
クッションゴムとスイベルの取り付け方にもコツがあります。まず、メインライン（PEライン）に中間リーダーを結束し、その先にクッションゴムを通します。次にスイベルを結び、反対側にMキャロを取り付け、その先にティップリーダーとジグヘッドを接続します。この順序を守ることで、各パーツが正しく機能します。
市販のMキャロ用仕掛けセットには、これらのパーツが予め組み込まれているものもあります。自作が面倒な方や初心者の方は、まず市販品で試してみて、慣れてきたら自分好みにカスタマイズしていくという方法もおすすめです。
フロートにパイプを入れると絡みにくくなる
市販のフロートやMキャロには最初からパイプが付いているものもありますが、付いていない場合は自作でパイプを追加することで絡みを大幅に減らせます。この改造は非常に効果的で、多くのベテランアングラーが実践しています。
パイプを追加する理由は、エサ釣りで使う天秤と同じ効果を得るためです。天秤は針金の長さで道糸とハリスの距離を保ち、絡みを防ぎますが、フロートにパイプを入れることで同様の効果が得られます。パイプによりリーダーとメインラインの距離が物理的に確保され、接触する機会が減るのです。
自作方法は意外と簡単です。釣具店で販売されている**絡み防止用のハードパイプ（200円程度）**を購入し、フロートのアイや穴に通して瞬間接着剤で固定するだけです。パイプの太さは0.6mm程度の硬質タイプが推奨されます。ソフトタイプのパイプでは効果が薄いため、必ずハードタイプを選びましょう。
🛠️ フロートパイプ自作手順
- ✅ 絡み防止用ハードパイプ（0.6mm）を用意
- ✅ フロートの長さに合わせてパイプをカット
- ✅ フロートのアイまたは穴にパイプを通す
- ✅ 瞬間接着剤で固定（液状タイプ推奨）
- ✅ 接着剤が完全に乾くまで待つ
フロートにパイプを付けることで、絡みが大幅に減ります。既製品でもパイプが付いているものも見かけますが、数が少なくてあまり売っていないことが難点。なので、筆者は自作しています。パイプは200円ぐらいで買えるので、それをアイや穴に通して瞬間接着剤で固めるだけでOKです。
パイプの長さは、フロート本体の長さと同じか、やや長めにするのが基本です。長すぎると仕掛け全体のバランスが崩れますが、短すぎると効果が薄れます。実際に使用してみて、絡みが改善されない場合は長さを調整してみると良いでしょう。
また、市販品の中にはすでにパイプが組み込まれているフロートもあります。購入時にパイプの有無を確認し、付いていないものを購入した場合は自作で追加するという使い分けも有効です。特に絡みに悩んでいる方は、まずパイプ追加を試してみる価値は十分にあります。
環付きフロートやFシステムは絡みにくい
フロートには中通しタイプと環付きタイプの2種類がありますが、絡みにくさという点では圧倒的に環付きタイプが優れています。環付きタイプの方が飛行姿勢が良く、飛行中にジグヘッドと干渉しにくい構造になっているからです。
環付きフロートの利点は、フロート本体とリーダーが離れた位置関係を保ちやすい点にあります。中通しタイプの場合、フロートがライン上を自由に動くため、キャスト時や着水時にジグヘッドやリーダーに接触しやすくなります。一方、環付きタイプは固定点が明確で、仕掛け全体の挙動が安定します。
さらに、環付きフロートを活用したFシステムという仕掛け方法は、絡みにくさで定評があります。Fシステムとは、リーダーの端糸にフロートを結ぶシステムで、仕掛けが非常にシンプルになるため初心者にもおすすめです。
📊 中通しフロート vs 環付きフロート比較
| 項目 | 中通しタイプ | 環付きタイプ |
|---|---|---|
| 絡みにくさ | △ やや絡む | ◎ 絡みにくい |
| 飛距離 | ○ 普通 | ◎ より飛ぶ |
| 飛行姿勢 | △ 不安定 | ◎ 安定 |
| 仕掛けの複雑さ | △ やや複雑 | ○ シンプル |
| 初心者向け | △ やや難しい | ◎ おすすめ |
具体的な製品としては、アルカジックジャパンのシャローフリークなどが人気です。このフロートは環が回転する構造になっており、より絡みにくい設計になっています。環の回転により、キャスト時や巻き取り時のライン撚れも軽減されます。
環付きフロートの方が飛行姿勢が良く、飛行中にジグヘッドと干渉しにくいのです。環付きフロートを用いた、「Fシステム」というリーダーの端糸にフロートを結ぶシステムは中々絡みません。仕掛けもシンプルなので作りやすく、フロート初心者の方にはイチオシです。
Fシステムの組み方は比較的簡単です。メインライン（PE）にリーダーを結束し、リーダーの途中から枝糸を出してフロートを接続、先端にジグヘッドを付けるという構成になります。中通しシンカーのようにパーツを通す手間がなく、素早く仕掛けを作れる点も魅力です。
ただし、環付きフロートは中通しタイプに比べて製品ラインナップが少ないという欠点もあります。また、重量のバリエーションも限られている場合があるため、状況に応じて複数のタイプを使い分けることも必要でしょう。絡みに悩んでいる方は、まず環付きタイプやFシステムを試してみることを強くおすすめします。
クセがつきにくいフロロリーダーを選ぶ
リーダーに変なクセがついていると、シンカーや道糸に絡みやすくなります。特に低水温期には、フロロカーボンラインは硬くなりやすく、クセがつきやすくなってしまいます。そして、アジングキャロの出番はまさに活性の低い時期、特に冬やシーズン初期の低水温期が中心です。
フロロカーボンリーダーを選ぶ際は、クセがつきにくい製品を選ぶことが重要です。安価なリーダーの中には、スプールに巻かれた状態でクセが強く残ってしまうものもあります。また、一度使用したリーダーを長期間放置すると、変形してクセがついてしまうこともあります。
おすすめのリーダーとして、複数のアングラーから支持されているのがVARIVASのショックリーダー フロロカーボンです。このリーダーは低水温期でもクセがつきにくく、強度も十分で、多くのベテランアングラーが愛用しています。
🎣 推奨リーダーと号数の目安
| 対象魚サイズ | 推奨号数 | ポンド数 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 小型中心 | 3号 | 12lb | 数釣り、小型アジ |
| 中型〜大型 | 4号 | 16lb | 汎用性高い |
| 尺超え狙い | 5号 | 20lb | 大型マゴチ、シーバスも |
実際の使用例として、マゴチ釣りでヘビキャロを使用するアングラーは、中型〜大型のマゴチを想定して**16ポンド（4号）**を軸に使用しています。小型が多いときは12ポンド（3号）に落とすという使い分けをしています。
私もいろんなリーダーを買って試してきましたが、結局クセがつきにくくて、いちばん使いやすいのはコレでした。VARIVAS ショックリーダー フロロカーボン。このリーダーに変えた瞬間に、本当に絡まなくなりました。
リーダーの保管方法にも注意が必要です。使用後のリーダーは、できるだけ大きな径のスプールに巻き直すか、伸ばした状態で保管することでクセを防げます。また、釣行ごとに新しいリーダーに交換することで、常に最良の状態を保つことができます。
クセがついてしまったリーダーを使い続けると、どんなに他の対策をしても絡みは改善されません。リーダーは消耗品と割り切り、定期的に交換することも重要です。特に大物を何本か釣った後や、障害物に擦れた可能性がある場合は、すぐに新しいリーダーに交換しましょう。
ワームのズレチェックで空中での回転を防ぐ
意外と見落とされがちですが、ワームのズレも絡みの大きな原因になります。ワームがジグヘッドからズレていると、キャスト時に空中で回転し、メインラインに巻きついて重度のトラブルを起こすことがあります。
キャスト時、フロートやキャロは先行して飛んでいくため、ジグヘッドはメインラインに近い位置を飛行します。この時にワームが回転してしまうと、メインラインに巻きつき、グチャグチャに絡んでしまうのです。一度このような絡み方をすると、ほどくのに非常に時間がかかり、最悪の場合は仕掛けを全て作り直す必要があります。
ワームのズレを防ぐためには、以下のポイントに注意しましょう：
✅ ワームズレ防止のチェックポイント
- 毎投ごとにワームが真っ直ぐかチェックする
- ズレにくい針持ちの良いワームを使用する
- ワームとジグヘッドのサイズを適切に合わせる
- フックポイントが適切な位置から出ているか確認
- 使用後のワームは早めに交換する
ワームの形状やサイズによっても絡みやすさは変わります。いろんなワームを試すと、特に絡まりにくいものがあることに気付くはずです。例えば、ピンテールワームはカーリーテールワームに比べて空気抵抗が少なく、回転しにくい傾向があります。
ワームがズレていると空中で回転するので、毎投ワームが真っ直ぐかチェックするか、ズレにくい針持ちの良いワームを使うようにしましょう。ワームの形やサイズによっても同じことが言え、いろんなワームを試すと絡まりにくいものがあるのに気付くはずです。
ワームのセッティング技術も重要です。ジグヘッドにワームを刺す際は、できるだけ真っ直ぐに、そしてジグヘッドのシャンク（軸）に沿って刺すことを意識しましょう。斜めに刺さっていたり、曲がっていたりすると、飛行中の空気抵抗で回転しやすくなります。
また、ワームキーパー付きのジグヘッドを使用することで、ワームのズレを大幅に防げます。ワームキーパーがない場合は、瞬間接着剤を少量使用してワームを固定する方法もありますが、ワームの交換が面倒になるというデメリットもあります。
ワームの状態チェックは、キャスト前の習慣にすることをおすすめします。特にアタリがあった後や、根掛かりから回収した後は、ワームがズレている可能性が高いため、必ず確認しましょう。この小さな習慣が、トラブルを未然に防ぎ、釣果アップにつながります。
まとめ：アジングキャロの絡みを防いで快適な釣りを
最後に記事のポイントをまとめます。
- アジングキャロが絡む主な原因はMキャロ特有のバックスライド機能とリーダーの干渉である
- ティップリーダーは30〜60cmの範囲で調整し、メインリーダーより短くすることが重要
- 中間リーダーはナイロン4号程度の太く硬いものを使い、張りを持たせて絡みを防ぐ
- フリーフォールではなくテンションフォール（カーブフォール）で着底させることで道糸とリーダーの位置関係が離れる
- キャストはペンデュラムキャストでゆっくり大きなフォームを心がける
- サミングは着水の1〜2m手前から開始し、ジグヘッドをフロートより沖側に着水させる
- 着底後はすぐに2〜3回転リールを巻いてリーダーをなじませる
- Mキャロのタイプ別特性を理解し、状況に応じてL・M・Sを使い分ける
- ジグヘッドは0.5g以上を基本とし、極軽量ジグヘッドは絡みやすいので避ける
- クッションゴムとスイベルを必ず使用してキャロの破損を防ぎ絡みを軽減する
- フロートに絡み防止パイプを自作で追加すると天秤と同じ効果が得られる
- 環付きフロートやFシステムは中通しタイプより飛行姿勢が安定し絡みにくい
- VARIVASなどクセがつきにくいフロロリーダーを選ぶことで低水温期でも絡みを防げる
- 毎投ごとにワームのズレをチェックし、空中での回転による絡みを防止する
- リフト操作後のラインスラックをあまり出さないように注意する
- フロートの釣りより早い釣りが可能で高活性時の短い時合いに有利
- どうしてもティップリーダーを長くしたい場合はリトリーブ主体の釣りを展開する
- フォールの釣りを展開したい場合はフリーを避けてテンションフォールを心掛ける
- 硬いフロロリーダーを使うことでリーダーに張りを持たせて絡みを軽減できる
- ワームの形状やサイズによって絡みやすさが変わるため複数種類を試してみる
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- Yahoo!知恵袋 – アジングMキャロについて。Mキャロを使うと、よく絡む事が多々…
- かずゆきのアジング日記 – Mキャロ〜ヘビージグ単〜軽量ジグ単 アジング
- 山陰釣り天国 – 【Ｍキャロ虎の巻】
- クーちゃんの港湾釣り日誌 – キャロライナリグの糸絡み防止法
- TSURI HACK – 「フロートリグが絡む」という方へ。絡まなくなる方法を教えます
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