アジングを始めようと思ってリールを選んでいると、必ず出てくる「1000番か2000番か」という問題。釣具店で店員さんに聞いても「好みです」と言われたり、ネットで調べても意見がバラバラで混乱している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アジングリール1000番の特徴や2000番との違い、さらにはおすすめの機種まで、インターネット上のさまざまな情報を収集・整理してわかりやすくお届けします。「結局どっちを選べばいいの？」という疑問に、具体的なデータと多角的な視点から答えを出していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ アジングリール1000番と2000番の具体的な違いがわかる |
| ✓ 1000番のメリット・デメリットが明確になる |
| ✓ 自分の釣りスタイルに合った番手の選び方がわかる |
| ✓ コスパに優れたおすすめ機種が見つかる |
ポチップ
アジングリールの1000番を選ぶべき理由とその特徴
- アジングリール1000番を選ぶべき人はジグ単特化型のアングラー
- 1000番と2000番の違いは糸巻き量と重量にある
- 1000番のメリットは軽量性と感度の高さ
- 1000番のデメリットは汎用性の低さ
- ギア比はローギアかノーマルギアが基本
- スプール径が小さいため飛距離が若干伸びる
アジングリール1000番を選ぶべき人はジグ単特化型のアングラー
アジングリール1000番は、ジグヘッド単体（ジグ単）での釣りに特化したい方に最適な選択となります。
複数の情報源を総合すると、1000番リールは主に以下のような特徴を持っています。まず、ダイワの規格では1000Sでナイロン2.5lb（0.6号程度）を100m巻くことができる糸巻き量となっており、アジングのジグ単で使用する0.3号前後のラインであれば100mもあれば十分とされています。
具体的な使用シーンとしては、5フィート台のショートロッドと組み合わせて、アンダー1gのジグヘッドを使用するような繊細な釣りが挙げられます。このような釣り方では、リール全体の軽さと操作性が重要になってくるため、1000番の特性が活きてくるわけです。
1000番は特化するシュチュエーションになると思います。PEや1.5g以上使うなら2000番
この意見からもわかるように、1000番はジグ単専用と割り切った使い方が前提となります。フロートリグやキャロライナリグなど、遠投を必要とする釣りには向いていないという点は、購入前に理解しておくべき重要なポイントです。
また、6フィート以下のロッドと組み合わせることで、タックル全体のバランスが最適化されやすいという特徴もあります。ロッドが短いということは、リールからバットガイドまでの距離も短くなるため、スプール径が小さい1000番の方がライントラブルを軽減できる可能性があるのです。
したがって、「アジングはジグ単しかやらない」「近距離戦メイン」「とにかく軽量タックルで感度を追求したい」という明確な方針がある方にとっては、1000番が理想的な選択となるでしょう。
1000番と2000番の違いは糸巻き量と重量にある
アジングリールにおける1000番と2000番の最も顕著な違いは、糸巻き量と重量です。
📊 1000番と2000番のスペック比較表
| 項目 | 1000番 | 2000番 |
|---|---|---|
| 糸巻き量（PE） | 0.2-210m、0.3-200m | 0.4-200m、0.5-170m |
| 糸巻き量（ナイロン） | 2.5lb-100m | 2.5lb-200m |
| 重量差 | 約5g軽い | – |
| ライントラブル | やや起きやすい | 起きにくい |
| 飛距離（軽量リグ） | わずかに良好 | 標準 |
上記の表を見ると、糸巻き量に関しては約2倍の差があることがわかります。ただし、アジングのジグ単で使うラインは0.3号前後で長さも100m程度あれば十分なため、1000番でも問題なく使用できるというのが一般的な見解です。
重量については、多くの機種でカタログ値で5g程度の差しかありません。例えば、人気機種であるダイワのレガリスでは、LT1000Sが175g、LT2000S-Pが175gと、実は重量差がない場合もあります。シマノの場合も、基本的にボディーサイズは変わらないため、重量差はほぼないに等しいとされています。
重さに関しては、1000Sの方が気持ち軽い程度です。基本的にボディーサイズは変わらないので、1000Sと2000Sの重さは変わったとしても、カタログ値で5gほど。その差はほぼ無いに等しいといえるでしょう。
このように、実際のところ1000番と2000番の物理的な違いは思ったほど大きくないのです。むしろ、使用できるラインの太さや長さの制約という点で差が出てくると考えた方が適切でしょう。
さらに、スプール径の違いも重要なポイントです。1000番の方がスプール径が小さいため、ラインに巻きグセがつきやすいという特徴があります。一方で、スプール径が小さいことで、キャスト時のラインのばたつきが少なくなり、軽量リグの飛距離がわずかに伸びるというメリットもあります。
ただし、この飛距離の差も「う～～ん、気持～ち飛んで…る…？」程度のもので、実釣において明確な差を感じられるかは微妙なところです。したがって、飛距離を理由に1000番を選ぶというのは、あまり現実的な選択基準ではないかもしれません。
1000番のメリットは軽量性と感度の高さ
アジングリール1000番の最大のメリットは、軽量性による操作性と感度の向上にあります。
アジングは0.3号以下の細いラインと、1g前後の軽量ジグヘッドを使用する繊細な釣りです。このような釣りでは、タックル全体の軽さが感度に直結してきます。リールが軽ければ軽いほど、ロッドを持つ手に余計な力が入りにくくなり、結果として手感度（ロッドからの感度）が向上するのです。
✅ 1000番リールの具体的なメリット
- 操作性の向上：タックル全体が軽量化されることで、ロッドアクションを正確に行いやすく、素早いフッキングが可能
- 巻き感度の良さ：ハンドルの長さが短い（35mm～40mm）ため、アタリが取りやすい
- 疲労の軽減：長時間の釣りでも疲れにくく、集中力を維持できる
- ライントラブルの軽減：スプール径が小さいため、ラインのバタつきが少ない
- ラインの節約：1回の巻き替えで使うラインの量が少なくて済む
特に注目したいのは、繊細なアタリを感知できる能力です。アジングでは、「コツン」という微細なアタリを逃さずキャッチすることが釣果を左右します。軽量なタックルであれば、このような小さな変化も手元に伝わりやすくなります。
軽い力でスプールが回転してくれるので、巻いているのを忘れるかのような滑らかさを提供してくれます
また、ショートロッドとの相性も抜群です。5フィート台のロッドは穂先側に重心が寄りがちですが、1000番の軽量リールを組み合わせることで、バランスの取れたタックルセッティングが可能になります。
さらに、近年はハイエンドモデルでも1000番が充実してきており、超軽量化された製品も増えています。例えば、ダイワの23エアリティ LT2000S-Pは145gという驚異的な軽さを実現しており、感度重視のアングラーから高い評価を得ているようです。
ただし、これらのメリットを最大限に活かせるのは、ジグ単での近距離戦に特化した釣りをする場合という点は忘れてはいけません。遠投リグを使ったり、アジ以外の魚種も狙ったりする場合には、むしろ2000番の方が使い勝手が良いケースも多いのです。
1000番のデメリットは汎用性の低さ
アジングリール1000番の最大のデメリットは、汎用性の低さです。
まず挙げられるのが糸巻き量の少なさです。1000番では0.4号のPEラインを130m程度しか巻けないため、フロートリグやキャロライナリグを使った遠投には向いていません。遠投する場合、100mでは心もとなく、最低でも150m程度は必要とされるため、1000番では不十分なのです。
📌 1000番リールの主なデメリット
- 糸巻き量が少なく遠投リグに対応できない
- スプール径が小さく糸グセが付きやすい
- 巻取り量が少なく手返しが悪い
- アジ以外の釣りへの流用が難しい
- ラインの処理に慣れていないとトラブルが多い
特に問題となるのが、糸グセの付きやすさです。スプール径が小さいということは、ラインがより強く曲げられた状態で保管されるため、どうしても巻きグセが強くなってしまいます。ナイロンやフロロカーボンラインを使用する場合、この問題は顕著になります。エステルラインでも種類によっては糸グセが出やすいものがあるため、注意が必要です。
ライントラブルに関しては、スプール径が小さい1000Sの方が多くなりがちです。ラインに巻きグセがつきやすいですからね。
また、巻取り量の少なさも実釣において不便を感じる場面があります。アジングではスローな釣りが基本ですが、コアなアジンガーはテンポの速い釣りで食わせる手法も多用します。1000番ではスプールが小さく、ハンドルも短いため、このような釣り方には適していません。
さらに、風が強い状況では、キャスト後にラインスラッグ（糸ふけ）が大量に出た場合、回収に時間がかかってストレスを感じることもあるでしょう。
最も大きな問題は、他の釣りへの流用が難しいという点です。2000番であれば、ラインを巻き替えることでエギングやメバリング、さらにはシーバス釣りなどにも使えます。しかし1000番は糸巻き量の制約から、アジングのジグ単以外での活用が極めて限定的になってしまうのです。
このように考えると、1000番はあくまでもアジングのジグ単専用機として割り切って使うことが前提となります。汎用性を重視するなら、多少重くなっても2000番を選ぶ方が賢明かもしれません。
ギア比はローギアかノーマルギアが基本
アジングリール1000番を選ぶ際、ギア比はローギアかノーマルギアを選ぶのが基本となります。
ギア比とは、ハンドル1回転でローターが何回転するかを示す数値です。アジングでは、この数値が釣りの快適さや釣果に大きく影響してきます。
🎣 ギア比による巻取り長さの目安
| ギア比の種類 | 巻取り長さ/1回転 | アジングでの適性 |
|---|---|---|
| ローギア（パワーギア） | 60～70cm | ◎ 最適 |
| ノーマルギア | 70～80cm | ◎ 最適 |
| ハイギア | 80～90cm | △ 場合による |
| エクストラハイギア | 90cm以上 | × 不向き |
ローギア・ノーマルギアのリールは巻き取りが軽く、ハンドル1回転当たりの巻き取り量が少ないため、スローな釣りに向いているとされています。とくにジグヘッド単体での釣りでは、速く巻くことや遠距離を釣るシチュエーションは多くないため、回転が軽くて繊細な釣りができるローギア・ノーマルギアがおすすめなのです。
具体的な製品例を見てみましょう。例えば、人気機種のダイワ「24月下美人X LT1000S-P」はギア比4.6のパワーギア（ローギア）モデルで、1回転あたりの巻取り長さは約60cmです。一方、シマノ「23ヴァンキッシュ 1000SSSPG」はギア比4.4で、これもまたローギアに分類されます。
アジング向け ローギア・ノーマルギアはハンドル1回転60cm〜70cm前後、ハイギア（HG）でも80cm前半までの範囲の巻取り長さのリールを選びましょう。
ただし、ギア比の選択は釣りのスタイルや好みによって変わるため、一概にどれが正解とは言えません。例えば、ジグ単以外にキャロライナリグやフロートリグを使いたい、またはディープゾーンを攻めてみたいという場合は、手返しの良いハイギアモデルの方が使いやすいこともあります。
また、強風時にはキャスト後に糸フケが多く出るため、素早く糸フケを回収できるハイギアが有利になる場面もあります。さらに、アジ以外のメバルも狙いたいのであれば、より安定した巻きが可能なハイギアモデルがおすすめという意見もあります。
最も重要なのは、ギア比に慣れることです。ローギアでもハイギアでも、長く使い続けていれば自然と体が覚えて、どんなシチュエーションにも対応できるようになります。巻取り量が多くなってしまうなら、竿をさびいてライトテンションを張って戻した分だけ巻き取るといった調整もできるわけです。
初めてアジングリールを購入する方には、まずはノーマルギアを選んでおくのが無難でしょう。その後、自分の釣りスタイルが確立されてきたら、2台目以降で好みのギア比を探っていくというのが賢い選択かもしれません。
スプール径が小さいため飛距離が若干伸びる
アジングリール1000番の隠れたメリットとして、スプール径が小さいことによる飛距離の向上が挙げられます。
スプール径が小さいということは、ラインがキャスト時にスプールから放出される際の抵抗が少なくなるということです。特に軽量なジグヘッドを使用する場合、この差が飛距離に影響を与える可能性があります。
理論的には、スプール径が小さい方がラインのバタつきが少なく、ガイドとの接触も減るため、ラインの放出がスムーズになります。これは特に1g以下のアンダー1gクラスのジグヘッドを使用する際に効果を発揮するとされています。
スプール径が小さくラインのバタつきが少ないと言う事はガイドの抜けが良くなるので飛距離が伸びます。特に軽量なジグ単を使用した釣りでは2000番に比べて最後のひと伸びを感じる事が出来ます。
ただし、この飛距離の差は劇的なものではなく、実際には「気持ち飛ぶかな？」程度のものだとする意見が多数を占めています。あるアングラーは「う～～ん、気持～ち飛んで…る…？ぐらいのもん」と表現しており、体感できるレベルの差ではない可能性が高いようです。
実際の釣行において、飛距離が数メートル伸びたからといって釣果が劇的に変わるかといえば、おそらくそうではないでしょう。アジングはどちらかというと近距離戦がメインの釣りですし、ポイントの選定やアクションの質、ラインの太さなど、他の要素の方がはるかに重要です。
むしろ、ライントラブルの軽減効果の方が実用的かもしれません。スプール径が小さいとラインのバタつきが少なくなるため、細いエステルラインやPEラインを使用した際のトラブルが減少する傾向にあります。これは特に、アジングで多用するショートロッドとの組み合わせにおいて顕著です。
ショートロッドはリールからバットガイドまでの距離が短いため、ガイドに絡みやすい特徴があります。しかし、1000番のスプール径ならばこの問題を軽減できる可能性があるのです。
結論として、飛距離の向上を1000番選択の主な理由とするのは現実的ではありませんが、副次的なメリットとして認識しておく価値はあるでしょう。それよりも、ライントラブルの軽減という実用的な効果に注目した方が、実釣においては有益かもしれません。
アジングリール1000番のおすすめ機種と賢い選び方
- コスパ最強の1000番リールは「23レガリス LT1000S」
- 初心者におすすめなのは2000番リールという選択
- 500番という超小型リールも選択肢の一つ
- ハイエンド機種で感度を追求するなら「23エアリティ」
- シマノ派なら「23ヴァンキッシュ 1000SSSPG」が人気
- リール重量は200g以下が理想的
- ハンドル長は35mm～40mmが標準
- まとめ：アジングリール1000番は目的に応じて慎重に選ぼう
コスパ最強の1000番リールは「23レガリス LT1000S」
アジングリール1000番でコストパフォーマンスを重視するなら「23レガリス LT1000S」が最有力候補となります。
ダイワの「23レガリス」は、実売価格が9,000円前後という低価格帯ながら、上位機種に搭載されているテクノロジーを惜しみなく投入した傑作リールです。先代の「18レガリス」も驚異的なコスパで各メディアから高評価を受けていましたが、新モデルの「23レガリス」はさらに進化を遂げています。
💰 23レガリス LT1000Sのスペックと特徴
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 実売価格 | 約9,000円 |
| 自重 | 175g |
| ギア比 | 5.2 |
| 最大ドラグ力 | 5kg |
| PE糸巻量 | 0.2-210m、0.3-200m |
| 主な特徴 | エアドライブデザイン、ザイオンV素材、ATDタイプL、ねじ込み式ハンドル |
特筆すべきは、エアドライブデザインを採用している点です。これは従来ダイワの5万円以上するハイエンドリールにのみ搭載されていた設計思想で、軽量かつスムーズな巻き出しを実現します。また、ボディとローターにはザイオンV素材（カーボン繊維を織り交ぜた特殊樹脂）が使われており、軽さと強度を両立しています。
マグシールド非搭載という点は前作と共通ですが、今作ではねじ込み式ハンドルを採用していたり、先代よりも軽くなっていたり、とにかく進化が著しい。
ドラグに関しても、初動のレスポンスに優れるATDタイプLを搭載しており、細いラインを使うライトゲームと相性抜群です。細いエステルラインでも安心して使える滑らかなドラグ性能は、1万円以下のリールとは思えないクオリティといえます。
また、ハンドルがねじ込み式になっている点も見逃せません。従来のエントリーモデルではガタつきやすいワンタッチ式ハンドルが主流でしたが、ねじ込み式を採用することで耐久性が向上し、長期使用時の不快な遊びを防げます。
ただし、完璧なリールというわけではありません。最大の欠点は、ダイワ独自の防水機構であるマグシールドが非搭載という点です。マグシールドは磁力でリール内部への水や異物の侵入を防ぐ技術で、搭載モデルと比較すると長期的な耐久性ではやや劣る可能性があります。
とはいえ、普通に使用して釣行後に適切なメンテナンスを行えば、数年は問題なく使用できるでしょう。実際、前モデルの18レガリスを数年使用しているユーザーからも「まだまだ使えそう」という声が聞かれます。
さらに嬉しいのは、番手のラインナップが豊富で、LT1000S、LT2000S-P、LT2000S-XHの3種類から選べる点です。ジグ単特化ならLT1000S、汎用性を重視するならLT2000S-Pという選択ができます。
このように、23レガリスは「とりあえずアジングを始めてみたい」という初心者から、「サブ機が欲しい」という経験者まで、幅広く推奨できるリールとなっています。予算が1万円以下なら、間違いなく最有力候補です。
初心者におすすめなのは2000番リールという選択
アジング初心者の方には、実は1000番よりも2000番のリールをおすすめする声が多いのが実情です。
前述したように、1000番と2000番の物理的な差はそれほど大きくありません。重量差はわずか5g程度、ボディサイズもほぼ同じです。それにもかかわらず、なぜ2000番が推奨されるのでしょうか。
その最大の理由は汎用性の高さにあります。2000番であれば、ジグ単はもちろん、キャロライナリグやフロートリグにも対応でき、さらにはラインを巻き替えるだけでメバリングやエギング、シーバス釣りにも使えます。つまり、1台で様々な釣りに対応できるのです。
迷ったら汎用性の高い2000番を選びましょう！2000Sだと、ラインさえ巻き変えればだいたい何にでも使えますから。
初心者の段階では、自分がどのようなアジングスタイルに落ち着くか予測できません。「ジグ単しかやらない」と思っていても、釣りを続けているうちに「遠投もやってみたい」「メバルも狙いたい」と興味が広がることは十分あり得ます。そんなとき、1000番では対応できない状況が出てきてしまいます。
また、ライントラブルの起きにくさも重要なポイントです。スプール径が小さい1000番は、どうしても糸グセがつきやすく、ラインの処理に慣れていない初心者にとってはトラブルの原因になりがちです。一方、2000番はスプール径が大きいため、ライントラブルが起きにくく、ストレスフリーに釣りを楽しめます。
📋 初心者に2000番をおすすめする理由
- ジグ単から遠投リグまで幅広く対応できる
- 他の釣り（メバリング、エギングなど）にも流用できる
- ライントラブルが起きにくい
- ロッドとのバランスが取りやすい
- 将来的な釣りの幅の広がりに対応できる
- PE0.4号を150m以上巻けるため安心
さらに、市場での流通量も2000番の方が多く、選択肢が豊富というメリットもあります。多くのメーカーが2000番をメインとして力を入れており、新機種も2000番から発売されることが多いのです。
実際、TSURI HACKが2480人のアジンガーを対象に行った調査では、シマノはC2000番、ダイワはLT2000番が圧倒的に人気という結果が出ています。この事実からも、実際にアジングを楽しんでいる多くの人が2000番を選んでいることがわかります。
ただし、2000番にもデメリットがないわけではありません。1000番と比べてわずかに重く、また超軽量ジグヘッドの飛距離も若干劣る可能性があります。しかし、これらのデメリットは、汎用性の高さというメリットに比べれば些細な問題といえるでしょう。
したがって、「1000番か2000番か迷っている」という初心者の方には、まず2000番を購入することを強くおすすめします。その後、アジングにのめり込んで「ジグ単専用の超軽量タックルが欲しい」と思ったときに、2台目として1000番や500番を検討するのが賢明な選択といえます。
500番という超小型リールも選択肢の一つ
実は、1000番よりもさらに小さい500番という選択肢も存在します。
500番リールは、シマノが展開している超小型番手で、主に渓流釣りやライトゲーム向けに設計されています。アジングでいえば、ジグ単の近距離戦に完全特化したリールといえるでしょう。
代表的な機種としては、シマノの「22ソアレXR 500SPG」や「17ソアレCI4+ 500S」などがあります。これらのリールの最大の特徴は、何といっても驚異的な軽さです。例えば、17ソアレCI4+ 500Sは自重わずか140gという、現行リール最軽量クラスを実現しています。
🔍 500番リールの主なスペック例（22ソアレXR 500SPG）
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 自重 | 155g |
| ギア比 | 4.6 |
| 最大ドラグ力 | 3kg |
| PE糸巻量 | 0.6-140m |
| 特徴 | ハイレスポンスドラグ、リジットサポートドラグ、インフィニティループ |
500番の最大のメリットは、やはり軽量性による操作性と感度の向上です。1000番よりもさらに15～20g程度軽くなるため、5フィート台のショートロッドと組み合わせれば、まさに”手の延長”のような感覚でリグを操作できます。
また、糸巻き量が少ないことは、ジグ単しかやらないアングラーにとっては無駄がないというメリットになります。0.3号のエステルラインを100m程度巻けば十分なので、ラインの巻き替え時のコストも抑えられます。
どうせジグ単専用機を買うなら500番もあり。500番クラスのリールはとにかく軽いですし、その割にお値段もリーズナブル。糸巻量も1000Sよりも少なくて、アジングのジグ単使いするのに無駄がありません。
ただし、500番には明確なデメリットも存在します。まず、汎用性が極端に低いこと。フロートリグやキャロはもちろん、少し重めのジグヘッドを使う釣りにも向いていません。完全にジグ単専用と割り切る必要があります。
さらに、機種のラインナップが非常に限られており、選択肢が少ないという問題もあります。シマノのソアレシリーズや一部の高級機種にしか500番は設定されておらず、エントリーモデルではほとんど見かけません。
また、パーツの入手性も懸念材料です。万が一故障した際の修理パーツの確保が、メジャーな1000番や2000番と比べて難しい可能性があります。
したがって、500番リールは以下のような人に向いていると言えます：
✅ 500番リールが向いている人
- すでに2000番などの汎用リールを持っている
- ジグ単の釣りを極めたいと考えている
- ショートロッド（5フィート台）を使用している
- とにかく軽量タックルにこだわりたい
- エステルラインメインで釣りをしている
- 予算に余裕がある（専用機として購入するため）
逆に、「初めてのアジングリール」として500番を選ぶのはおすすめできません。汎用性の低さゆえに、釣りの幅が狭まってしまう可能性が高いからです。あくまでも、2台目以降の専用機として検討するのが賢明でしょう。
ハイエンド機種で感度を追求するなら「23エアリティ」
予算に余裕があり、**最高レベルの感度と性能を求めるなら「23エアリティ」**が有力候補となります。
ダイワの「23エアリティ」は、実売価格が5万円を超えるハイエンドモデルですが、その性能は価格に見合った、いやそれ以上の価値があると評価されています。最大の特徴は、マグネシウム製モノコックボディとザイオン製ローターを組み合わせた、軽量かつ剛性の高い設計です。
LT2000S-Pの自重はわずか145gという驚異的な軽さを実現しており、これは同クラスの他社製品と比較しても最軽量レベルです。この軽さは、アジングにおける感度向上に直結します。
⚡ 23エアリティ LT2000S-Pの主要スペック
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 実売価格 | 約55,000円 |
| 自重 | 145g |
| ギア比 | 4.9（パワーギア） |
| 最大ドラグ力 | 5kg |
| PE糸巻量 | 0.4-200m |
| ベアリング数 | 11+1 |
このリールには、ダイワの最新技術であるエアドライブデザインが全面的に採用されています。具体的には、エアドライブローター、エアドライブベール、エアドライブシャフト、エアドライブスプールの4つのコンポーネントで構成されており、これらが総合的に働くことで、軽量性、回転性能、操作性、感度のすべてが向上しています。
ハイエンド機種と同等の性能を持ちながら、金額はほぼ半分という、素晴らしいコストパフォーマンス。そして実釣においても巻心地、巻感度、巻き上げ力どれも文句なし。
特に注目すべきは、超々ジュラルミン製マシンカットタフデジギアです。これは非常に精密に加工されたギアで、回転時のノイズが極めて少なく、滑らかな巻き心地を提供します。ジグ単でスローにリトリーブする際、この滑らかさが繊細なアタリの検知に貢献するのです。
また、メインシャフトをピニオンと非接触構造にするエアドライブシャフトにより、巻き上げ時の抵抗がさらに軽減されています。この構造により、巻き出しが非常に軽く、かつパワフルな巻き上げが可能になっています。
ドラグシステムも優秀で、ATDタイプLを搭載しており、細いエステルラインでも安心して使用できます。初動のレスポンスが良く、アジの繊細なアタリに対してもスムーズにラインが出るため、バラシを大幅に減らせるでしょう。
ただし、このリールにも欠点はあります。最大の問題はマグシールドの抵抗感です。マグシールドは磁力で水の侵入を防ぐ優れた機構ですが、その反面、巻き始めに若干の重さを感じることがあります。小型番手では特にこの傾向が顕著で、アジングのような繊細な釣りでは気になる人もいるかもしれません。
さらに、ダイワのSカム方式（スプールの上下動の機構）についても賛否が分かれます。シマノのウォームギア方式の方がライン巻取りが均一だと感じるアングラーもいるようです。
それでも、アジングを本気で極めたい、最高の道具で釣りを楽しみたいという方には、23エアリティは間違いなく最有力候補となるでしょう。「買ってよかった」と感じられる満足度の高いリールといえます。
シマノ派なら「23ヴァンキッシュ 1000SSSPG」が人気
シマノ製リールを好むアングラーには、**「23ヴァンキッシュ 1000SSSPG」**が圧倒的な人気を誇っています。
TSURI HACKが実施した2480人のアジンガーへの調査では、このリールが堂々の第2位にランクインしました。実売価格は約5万5千円とハイエンドクラスですが、その性能は価格以上の価値があると多くのユーザーから評価されています。
この機種の最大の特徴は、超浅溝スプールを搭載した1000番モデルである点です。「SSSPG」という表記は「Super Shallow Spool Power Gear」の略で、ジグ単専用といっても過言ではない仕様になっています。
🌟 23ヴァンキッシュ 1000SSPGの特徴
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 実売価格 | 約55,000円 |
| 自重 | 140g |
| ギア比 | 4.4（パワーギア） |
| 最大ドラグ力 | 3kg |
| PE糸巻量 | 0.3-120m、0.4-90m |
| 特徴 | インフィニティループ、マグナムライトローター、CI4+ボディ |
自重はわずか140gという軽さで、これはアジングリールとしては最軽量クラスです。この軽さは、マグネシウムとCI4+（炭素繊維強化樹脂）のハイブリッドボディと、CI4+製ローターの採用によって実現されています。
最も注目すべきは、2023年モデルから導入された**インフィニティループ（スローオシュレート）**です。これはラインをスプールに超密巻きする機構で、ライン同士の隙間を最小限に抑えることで、キャスト時のライン放出をさらにスムーズにします。
圧倒的な操作性と巻き始めの軽さが高く評価されています。リールのコンセプト通り、圧倒的な操作性と巻き始めの軽さが高く評価されています。
ユーザーからのポジティブな評価として特に多いのが、巻き始めの軽さです。CI4+製のローターは非常に軽量で慣性が小さいため、ハンドルを回し始める瞬間の抵抗が極めて少なく、まるで何も巻いていないかのような感覚だといいます。この特性は、ストップ＆ゴーを多用するアジングにおいて、非常に大きなアドバンテージとなります。
また、ギア比4.4という超ローギア設定も、ジグ単での繊細な釣りに最適です。ハンドル1回転あたりの巻取り長さが短いため、微妙なレンジ調整やスピードコントロールがしやすく、アジの活性に合わせた緻密なアプローチが可能になります。
ただし、このリールにもデメリットはあります。最も指摘されているのが、インフィニティループによるライントラブルです。密巻き技術により飛距離は向上するものの、強風時やキャスト時のミスなどで、ラインがスプールに食い込むトラブルが報告されています。
また、糸巻き量が非常に少ないため、完全にジグ単専用と割り切る必要があります。PE0.4号を90mしか巻けないため、遠投リグには全く対応できません。
それでも、「ジグ単でのアジングを極めたい」というアングラーにとっては、このリールは最高の相棒となるでしょう。特に、5フィート台のショートロッドと組み合わせれば、まさに”感度お化け”のようなタックルが完成します。
シマノ派で予算が許すなら、23ヴァンキッシュ 1000SSPGは間違いなく検討に値する一台といえます。
リール重量は200g以下が理想的
アジングリールを選ぶ際、重量は200g以下が理想的とされています。
なぜ200g以下なのか。その理由は、アジングロッドの軽量化が進んでいることにあります。最近のアジング専用ロッドは、60g～80gの範囲に収まるものが主流となっており、リールが重すぎるとタックル全体のバランスが崩れてしまうのです。
理想的なタックルバランスとは、ロッドとリールを装着した状態で、重心がリールシートもしくはグリップの前あたりにくる状態を指します。このバランスが取れていると、ロッドを持ったときに水平を保ちやすく、長時間の釣りでも疲れにくくなります。
📏 アジングリールの重量による影響
| 重量範囲 | アジングでの適性 | 特徴 |
|---|---|---|
| 130～170g | ◎ 最適 | 最軽量クラス。感度最優先。ハイエンド機種が多い |
| 170～200g | ○ 適している | 標準的な重量。ミドルクラス～エントリーモデル |
| 200g以上 | △ やや重い | 汎用モデルが多い。長時間使用で疲労しやすい |
リールを選ぶ際には重量も大事な要素です。一般的には良いリールほど軽量に設計されていますが、軽いからといっても一概に「良い」というわけではありません。
軽いリールのメリットは明確です。まず、操作性と感度の向上が挙げられます。タックルの重量が軽くなることで、ロッドアクションを正確に行いやすく、素早いフッキングが可能になります。また、リールの巻き感度が良くなることに加え、ロッドを持つ手に余計な力が入りにくくなるため、手感度（ロッドからの感度）も向上します。
さらに、疲労の軽減も重要なポイントです。アジングは数時間にわたってキャストとリトリーブを繰り返す釣りですから、タックルが軽ければ軽いほど、集中力を維持しやすくなります。
しかし、必ずしも「軽ければ軽いほど良い」というわけではありません。特に、キャロライナリグやフロートリグ用の長いロッド（7～8フィート）を使用する場合は、穂先側に重心が寄っているため、手元のリールが軽すぎると先重りの状態になってしまいます。
この状態で釣りをすると、穂先がブレてしまったり、キャスト時の安定感がなくなったりする場合があります。そのため、長めのロッドを使用する場合は、ロッドとのバランスを考えて適度に重いリールを選ぶことも検討すべきです。
具体的な機種で見てみましょう。例えば、人気のダイワ「23レガリス LT1000S」は175g、シマノ「20ヴァンフォード C2000S」は150g、ダイワ「23エアリティ LT2000S-P」は145gとなっています。
これらはすべて200g以下に収まっており、アジングに適した重量範囲といえます。一方で、汎用モデルのシマノ「22サハラ 1000」は205gと200gを超えており、アジング専用と考えると少し重いかもしれません。
結論として、ジグ単メインなら150～180g程度、遠投リグも使うなら180～200g程度のリールを選ぶのが良いでしょう。自分が使用するロッドとの相性を確認し、実際に店頭で手に取ってバランスを確認することをおすすめします。
ハンドル長は35mm～40mmが標準
アジングリール1000番において、ハンドル長は35mm～40mmが標準的であり、この長さが最も使いやすいとされています。
ハンドル長とは、リール本体の中心からハンドルノブまでの距離を指します。この長さが短いほど、ハンドル1回転あたりの巻き取り量が少なくなり、より繊細なリトリーブが可能になります。
一般的に、アジング用1000番リールのハンドル長は以下のような分類になります：
🔧 ハンドル長による特性の違い
| ハンドル長 | 特徴 | 向いている釣り方 |
|---|---|---|
| 35mm | 最も短い。繊細な操作が可能。ハイエンド機種に多い | ジグ単の超スロー巻き、ストップ&ゴー多用 |
| 40mm | 標準的な長さ。バランスが良い | ジグ単全般、オールラウンド |
| 45mm | やや長い。巻き取り量が多い | 遠投リグ、プラグゲーム |
ハンドル長は短いほど、巻き取り量が少ない。つまり、より狙いの領域を緻密にサーチできるわけだ。ミドルクラス以上、ハイエンドとなると35mmハンドルが多い。これはアジングを重視したハンドル設計と言っていいだろう。
35mmハンドルの最大のメリットは、感度の高さです。ハンドルが短いと、巻きアタリや触りアタリを感じ取りやすくなります。これは、ハンドルを通じて伝わる振動が、距離が短い分だけダイレクトに手に伝わるためです。
また、ストップ&ゴーのレスポンスも良くなります。ハンドルが短いということは、回転の慣性も小さくなるため、止めたいときにピタッと止められ、動かしたいときにすぐに動かせるのです。
ただし、35mmハンドルにはデメリットもあります。それは、キャスト後にハンドルを探す感じになるという点です。通常の40mmハンドルに慣れていると、たった5mm短いだけで「ん、どこだ？」となることがあります。これは慣れの問題ではありますが、一定の適応期間が必要でしょう。
一方、40mmハンドルはバランスの取れた長さといえます。繊細な操作も可能でありながら、ハンドルを探しやすく、巻き取り量もそこそこ確保できるため、オールラウンドに使いやすいのです。
個人的な意見としては、多くのアングラーが「40mmハンドルがベスト」と考えているようです。巻きの釣りをあまりしない人でも、糸ふけの回収などで適度な巻き取り量が必要になる場面は多く、40mmなら過不足なく対応できます。
45mmハンドルについては、アジングではあまり推奨されません。これは2500番台につくハンドル長であり、1000番や2000番に45mmハンドルがついている場合、巻き取りがラフになりすぎるためです。遠投リグメインならまだしも、ジグ単では明らかにオーバースペックといえます。
なお、ハイエンドモデルになると、ハンドル部分が相当肉抜きされていることがあります。これは単なる軽量化だけでなく、巻きアタリや触りアタリの感知性を高めるための設計です。35mmという短いハンドルと相まって、繊細な情報をアングラーに伝えてくれるのです。
結論として、アジング初心者なら40mmハンドルから始めて、慣れてきたら35mmも試してみるというステップが良いでしょう。自分の釣りスタイルに合ったハンドル長を見つけることが、快適なアジングライフへの近道となります。
まとめ：アジングリール1000番は目的に応じて慎重に選ぼう
最後に記事のポイントをまとめます。
- アジングリール1000番はジグ単特化型のアングラーに最適な選択である
- 1000番と2000番の物理的な差は重量5g程度とスプール径のみでほぼ同等
- 1000番の最大のメリットは軽量性による操作性と感度の向上にある
- 1000番の最大のデメリットは汎用性が低く遠投リグに対応できない点
- 糸巻き量は1000番でPE0.3号を200m程度、2000番でPE0.4号を200m程度
- ギア比はローギア（4.6前後）かノーマルギア（5.1前後）が基本
- スプール径が小さいため飛距離がわずかに伸びる可能性があるが体感は困難
- コスパ重視なら「23レガリス LT1000S」が約9000円で最有力候補
- 初心者には汎用性の高い2000番リールの選択が推奨される
- 超小型の500番リールも選択肢だがジグ単完全特化となる
- ハイエンド機種なら「23エアリティ」が145gで最高レベルの感度を実現
- シマノ派には「23ヴァンキッシュ 1000SSSPG」が140gで人気
- アジングリールの理想重量は200g以下が望ましい
- ハンドル長は35mm～40mmが標準的で40mmがオールラウンドに使いやすい
- 長いロッド使用時は適度に重いリールでバランスを取る必要がある
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 1000番のおすすめアジングリール7選！コスパに優れたリール | フィッシュリウム
- 1000番のアジングリールおすすめ12選！メリットデメリットも解説！ | タックルノート
- アジングリール1000番手と2000番手は全く違う！その違いと各番手をどう使い分けるかを解説 – しゅみんぐライフ
- コスパ最強のアジングリールのおすすめはこれ。本気で集めてみた。 | たにせん
- アジングリールの「番手」は2000番・1000番、どちらを選ぶべきか？シチュエーションを設定し考えてみます | リグデザイン
- おすすめアジング用リールBEST20！2480人が選んだランキング | TSURI HACK
- アジングする時のリールは1000番と2000番どちらがオススメですか？ – Yahoo!知恵袋
- アジングリールには1000番・2000番のどっちがいい？違いをわかりやすく解説！ | AjingFreak
- 今さら聞けないアジングのキホン：「1000番台」スピニングリール選び方 | TSURINEWS – Part 2
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