「アジング用のスプーンって買うと意外と高いし、もっと安く自分好みのものを作れないかな?」そんな風に思ったことはありませんか。実は、アジング用のスプーンは意外と簡単に自作できます。しかも、材料費を抑えられるだけでなく、市販品では手に入らない独自のカラーリングやサイズ調整も可能です。スプーンベンダーという専用ツールを使った本格的な方法から、100均の材料だけで作れる手軽な方法まで、自作のアプローチは多岐にわたります。
本記事では、インターネット上に散らばるさまざまな自作スプーンの情報を収集・整理し、初心者でも実践できる具体的な作り方から、実際の釣果につながる使い方まで、独自の見解や考察を交えながら網羅的に解説していきます。トラウト用スプーンの流用テクニックや、フック選びのポイント、さらにはスプーンのシェイプが生み出すアクションの違いなど、自作だからこそ理解しておきたい実践的な知識もお届けします。
この記事のポイント |
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✓ アジング用スプーンを自作する具体的な方法(スプーンベンダー・プラ板・100均素材) |
✓ 自作スプーンのメリットとコスト削減効果 |
✓ スプーンのシェイプとアクションの関係性 |
✓ 実釣で使える自作スプーンの使い方とカスタマイズ方法 |

アジングでスプーンを自作する方法とメリット
- アジング用スプーンを自作する最大のメリットはコスト削減と自由度の高さ
- スプーンベンダーを使えば初心者でも本格的なスプーンが作れる
- プラ板とインクジェットプリンターで簡単にオリジナルスプーンが作れる
- 100均の材料だけでアジング用スプーンは十分作れる
- 銅板やステンレス板を使った本格的な自作スプーンの作り方
- 自作スプーンのフック選びとアシストフックのカスタマイズ方法
アジング用スプーンを自作する最大のメリットはコスト削減と自由度の高さ
アジング用のスプーンを自作する最大のメリットは、圧倒的なコストパフォーマンスと自由なカスタマイズ性にあります。市販のアジング用スプーンは1個あたり500円~800円程度することが多く、根掛かりでロストすることを考えると、釣行のたびにかなりの出費になってしまいます。
一方、自作であれば材料費は1個あたり50円~200円程度に抑えられる可能性があります。特に100均の材料を活用すれば、さらにコストを下げることも可能です。10個作っても市販品2~3個分の費用で済むため、根掛かりを気にせず思い切ってキャストできるというメンリットもあります。
さらに重要なのがカスタマイズの自由度です。市販品では手に入らない絶妙な重さやサイズ、独自のカラーリングを実現できます。釣り場の状況や狙うアジのサイズに合わせて、細かく調整したスプーンを用意できるのは自作ならではの強みです。
📊 自作スプーンと市販品のコスト比較
項目 | 自作スプーン | 市販品 |
---|---|---|
1個あたりの材料費 | 50円~200円 | 500円~800円 |
10個作る場合の総額 | 500円~2,000円 | 5,000円~8,000円 |
カスタマイズ性 | 自由度が高い | 限定的 |
ロストへの心理的負担 | 軽い | 重い |
また、自作することでルアーの構造や動きの原理を深く理解できるという副次的なメリットもあります。スプーンのシェイプ(形状)がどのようにアクションに影響するのか、重心の位置がどう飛距離に関わるのかなど、実際に作りながら学べることは多いです。
スプーンベンダーを使えば初心者でも本格的なスプーンが作れる
スプーンベンダーは、金属板を曲げてスプーンの形状を作る専用の治具です。一般的には管理釣り場でのトラウトフィッシング用として知られていますが、小型のものを選べばアジング用のマイクロスプーンも作成できます。
スプーンベンダーは一つ一つ手作りのスプーンを作る道具です。オートマチックに出来るものではなく、あくまで曲げられるだけの道具なんです。だから、誰でもすぐに作れる訳じゃない。試行錯誤をするための道具なんです。
この引用からもわかるように、スプーンベンダーは完全自動で完成品を作る機械ではなく、あくまで「曲げる作業をサポートする道具」です。そのため、自分の意図したシェイプを作り出すには練習と試行錯誤が必要になります。しかし、逆に言えば、慣れれば自分の理想とするスプーンを再現性高く量産できるということでもあります。
スプーンベンダーでの製作では、金属板の選択が重要です。一般的には真鍮や銅、ステンレスなどが使われますが、アジング用の小型スプーンには厚さ0.3mm~0.5mm程度の真鍮板が扱いやすいでしょう。真鍮は比較的柔らかく曲げやすい上に、適度な重量があるため飛距離も出ます。
🔧 スプーンベンダーでの製作に必要な道具
- ✅ スプーンベンダー本体
- ✅ 金属板(真鍮・銅・ステンレスなど、厚さ0.3~0.5mm)
- ✅ 金属用カッター(またはハサミ)
- ✅ ヤスリ(バリ取り用)
- ✅ スプリットリング・フック
- ✅ ドリル(穴あけ用)
製作手順としては、まず金属板を目的のサイズにカットし、スプーンベンダーにセットして曲げていきます。その後、フックを取り付けるための穴を開け、バリを取って表面を整えます。最後にカラーリングを施せば完成です。
おそらく初心者が最初に作るスプーンは、思い通りの形状にならなかったり、左右非対称になったりすることが多いかもしれません。しかし、それこそが自作の醍醐味であり、試行錯誤の中で自分なりのノウハウが蓄積されていくのです。
プラ板とインクジェットプリンターで簡単にオリジナルスプーンが作れる
金属加工に抵抗がある方や、もっと手軽に自作を始めたい方には、プラ板を使った方法がおすすめです。特にインクジェットプリンターに対応したプラ板を使えば、好きなデザインやカラーパターンを印刷できるため、見た目のオリジナリティを追求できます。
PEライン0.18号のタックルにセットしたのは、最近マイブームの自作プラ板スプーン。インクジェット対応のものを入手したので、今回は遊び心でアニメのキャラクターなどをプリントしてみた。
この事例では、実際にプラ板スプーンでカサゴやシーバスを釣り上げており、プラ板スプーンでも十分に実用的であることが証明されています。アニメキャラクターをプリントするなど、遊び心満載のカスタマイズができるのも魅力です。
プラ板スプーンの製作手順は以下の通りです:
📝 プラ板スプーンの製作手順
- デザイン作成 – パソコンで好きなデザインを作成(または既存画像を使用)
- プリント – インクジェット対応プラ板に印刷
- カット – スプーンの形状にカット
- 加熱 – オーブントースターなどで加熱して縮める
- 穴あけ – 冷めたら前後に穴を開ける
- 組み立て – スプリットリングとフックを装着
ただし、プラ板スプーンには注意点もあります。記事によると「リトリーブで浮上するため、中層スイミングには不向き」という特性があり、フリーフォールやボトム付近の攻略に向いているとのことです。つまり、使い方を工夫すれば効果的に使えますが、万能ではないということですね。
また、プラ板は金属に比べて軽いため、重さを出すためにシンカーを内蔵したり、複数枚重ねたりする工夫が必要になることもあります。それでも材料費の安さと手軽さは大きな魅力で、初めての自作に最適な方法と言えるでしょう。
100均の材料だけでアジング用スプーンは十分作れる
「自作には興味があるけど、専門的な材料を揃えるのは大変そう…」という方に朗報です。実は100円ショップで手に入る材料だけでも、実用的なアジング用スプーンを作ることが可能です。
100均で入手できる主な材料としては:
🛒 100均で揃う自作スプーン材料リスト
材料 | 用途 | 売り場 |
---|---|---|
アルミ板(缶詰の空き缶でも可) | スプーン本体 | DIYコーナー |
カラーシール・ホログラムシール | 装飾 | 文具コーナー |
レジン液・ネイル用トップコート | コーティング | 手芸・化粧品コーナー |
小型スプリットリング | フック接続 | 釣具コーナー(店舗による) |
接着剤・瞬間接着剤 | 各種接着 | DIYコーナー |
特に注目したいのが缶詰の空き缶を再利用する方法です。缶詰(特にツナ缶やフルーツ缶)の側面は比較的薄いアルミ製で、ハサミでカットできる柔らかさがあります。これを適当な大きさと形にカットし、穴を開けてフックを付ければ、立派なスプーンルアーになります。
一般的には、100均材料での自作スプーンは「入門用」「練習用」というイメージがあるかもしれません。しかし、実際に釣果を上げている報告も多く、工夫次第では市販品に劣らないパフォーマンスを発揮することもあります。
ただし、耐久性については金属板を使った本格的な自作品や市販品に比べると劣る可能性があります。根掛かりで曲がってしまったり、魚とのファイト中に変形したりすることもあるでしょう。とはいえ、材料費が安いのでロストや破損を気にせず使えるという点では、むしろメリットとも言えます。
銅板やステンレス板を使った本格的な自作スプーンの作り方
より本格的な自作スプーンを目指すなら、銅板やステンレス板を使った製作にチャレンジしてみるのもおすすめです。これらの素材は100均では手に入りにくいですが、ホームセンターや金属材料店で購入できます。
銅板を使うメリットは、その加工のしやすさと適度な重量にあります。銅は比較的柔らかい金属なので、金属用ハサミで切断できますし、ヤスリでの整形も容易です。また、銅特有の赤みがかった色は水中でもアピール力があり、塗装なしでも使えます。経年変化で緑青が出てくることもありますが、これも独特の風合いとして楽しめるでしょう。
一方、ステンレス板を使うメリットは、その耐久性と錆びにくさです。海水での使用を前提とするアジングでは、錆びは大敵です。ステンレスであれば海水に浸かっても錆びにくく、長期間使用できます。ただし、ステンレスは銅よりも硬いため、加工には多少の工夫が必要になります。
⚙️ 金属板での本格的な自作手順
- 設計 – 紙に型紙を作成(長さ・幅・カーブの度合いを決定)
- 転写 – 型紙を金属板に当て、マジックなどでトレース
- 切断 – 金属用ハサミまたは糸鋸で切断
- バリ取り – ヤスリで縁を滑らかに整える
- 穴あけ – ドリルで前後に穴を開ける(直径2mm程度)
- 曲げ加工 – ペンチや専用治具で適度なカーブをつける
- 研磨 – サンドペーパーで表面を整える
- 塗装(任意) – ラッカースプレーやマニキュアで着色
- コーティング – 透明トップコートで保護
- 組み立て – スプリットリング・フックを装着
このように、本格的な自作はそれなりに手間がかかりますが、完成した時の達成感と、それで魚が釣れた時の喜びは格別です。市販品では得られない「自分だけのルアー」という特別感があります。
なお、金属加工には怪我のリスクも伴います。金属板の切断面は非常に鋭利なので、必ず軍手や作業用手袋を着用し、安全に配慮しながら作業を進めてください。
自作スプーンのフック選びとアシストフックのカスタマイズ方法
自作スプーンを作る上で、意外と重要なのがフックの選択とセッティングです。せっかく良いスプーン本体を作っても、フックが適切でないとフッキング率が下がったり、アクションが損なわれたりします。
アジング用スプーンのフックには、主に以下の選択肢があります:
🎣 スプーン用フックの種類と特徴
フックタイプ | メリット | デメリット | 適した状況 |
---|---|---|---|
トリプルフック | フッキング率が高い | 根掛かりしやすい・ラインが絡みやすい | オープンウォーター |
シングルフック | 根掛かりしにくい・外しやすい | フッキング率がやや下がる | テトラ帯・ストラクチャー周り |
アシストフック | フッキング率が高い・魚に優しい | 自作の手間がかかる | あらゆる状況 |
元々付いてたバーブレスと比べてみると…ね。結構大きさ、違うもんでしょう。
この事例では、市販スプーンに付属していたフックが大きすぎたため、アジングに適したサイズのフックに交換しています。アジの口は比較的小さいので、フックサイズの選択は非常に重要です。
アシストフックの自作も、スプーンカスタマイズの一環として人気があります。アシストフックとは、ルアー本体から少し離れた位置にフックをセットする方式で、以下のようなメリットがあります:
✨ アシストフックのメリット
- ✅ ショートバイトでもフッキングしやすい
- ✅ 魚の口にフックが掛かりやすく、バラシが減る
- ✅ ルアー本体の動きを阻害しない
- ✅ 根掛かりのリスクが減る
- ✅ 魚へのダメージが少ない(リリース前提の場合)
アシストフックの自作には、専用のアシストライン(または太めのフロロカーボンライン)とフックが必要です。製作方法としては、ラインをループ状に結んでフックの軸に巻きつけ、瞬間接着剤で固定するのが基本です。
エダスのPEにコシがないので巻き進むうちにどうしても曲がりがち。それを修正しつつ巻くのがちょっと面倒。。。なんか量産向きじゃない。
出典:アシストマニア
この引用にあるように、アシストフックの自作は意外と細かい作業で、量産するにはそれなりの技術と忍耐が必要です。しかし、市販のアシストフックは小型サイズが少なく、価格も高めなので、自作できるようになると経済的です。
フックサイズの目安としては、狙うアジのサイズや使用するスプーンのサイズによりますが、一般的には**#8~#12程度のシングルフック**が使いやすいでしょう。チヌ針やメバル針なども代用できます。
アジング用自作スプーンの実践的な使い方と注意点
- 自作スプーンはトラウト用を流用するのが初心者には最適
- アジング用スプーンの重さは1g~3gが基本で用途に応じて使い分ける
- スプーンのシェイプとアクションの関係を理解することが釣果につながる
- フロントワイドなスプーンは速度調整幅が狭くなる傾向がある
- 自作スプーンでのアジングはスローリトリーブとリフト&フォールが基本
- 市販品と自作スプーンの使い分けで釣果が安定する
- まとめ:アジングでスプーンを自作することで得られる楽しみと実践知識
自作スプーンはトラウト用を流用するのが初心者には最適
アジング用スプーンを一から自作するのはハードルが高いと感じる方には、既存のトラウト用スプーンを流用・改造する方法がおすすめです。管理釣り場で使われるマイクロスプーンは、サイズや重さがアジングにも適しており、そのまま使えることも多いです。
トラウト用スプーンをアジングに流用するメリットとしては:
📌 トラウト用スプーン流用のメリット
- ✅ すでに完成されたシェイプなので釣れる形状が保証されている
- ✅ アジング専用品より安価に入手できることが多い
- ✅ カラーバリエーションが豊富
- ✅ カスタマイズのベースとして使える
- ✅ 1g~3g程度の軽量モデルが豊富
トラウト用でも実績抜群!定番スプーンはアジングにも最適?
実際、管理釣り場で人気のあるスミスの「ピュア」やティムコの「ライトニングウォブラー」などは、アジングでも十分に使えると評価されています。これらのスプーンはスローリトリーブでもしっかり泳ぐように設計されているため、アジングの基本的なアクションと相性が良いのです。
カスタマイズのアイデアとしては:
🎨 トラウト用スプーンのカスタマイズ例
- カラーチェンジ – マニキュアやラッカースプレーで塗り直す
- フック交換 – より小さいフックやアシストフックに変更
- 重さ調整 – 薄い鉛シールを貼って重量を微調整
- ホログラムシール追加 – アピール力を高める
- グロー塗装 – 夜間の視認性を向上させる
特にフック交換は効果的です。トラウト用スプーンに付属しているフックは、アジの口のサイズに対して大きすぎることがあります。#10~#12程度の小型フックに交換するだけで、フッキング率が大幅に向上することもあります。
また、トラウト用スプーンで経験を積んでから、その形状を参考に自作に挑戦するという流れも合理的です。「このスプーンのこの部分をもう少し変えたい」という具体的なイメージを持って自作に取り組めるため、より実用的なスプーンを作りやすくなるでしょう。
アジング用スプーンの重さは1g~3gが基本で用途に応じて使い分ける
アジング用スプーンを選ぶ(または自作する)際に最も重要な要素の一つが重量です。スプーンの重さは、飛距離・沈下速度・アクションなど、あらゆる要素に影響を与えます。
一般的に、アジング用スプーンの重さは1g~3g程度が基本とされています。この範囲内で、釣り場の状況や狙うレンジによって使い分けます:
⚖️ スプーン重量別の使い分け
重量 | 飛距離 | 沈下速度 | 適した状況 | 推奨ターゲットレンジ |
---|---|---|---|---|
1g~1.5g | 短い | 遅い | 近距離・浅場・表層狙い | 表層~中層 |
2g | 中程度 | 中程度 | オールラウンド | 全レンジ |
2.5g~3g | 長い | 速い | 遠距離・深場・風が強い時 | 中層~ボトム |
アジングの新常識!”アジスプ”で遠距離戦に持ち込む!
ゼスタ アジスプーンセット 7g
この製品は7gとかなり重めですが、これはキャロライナリグのシンカー代わりとして使用する特殊な用途を想定しています。スプーン自体に重さがあるため、別途シンカーを用意せずとも遠投でき、なおかつスプーン自体もアピールするという一石二鳥の設計です。
自作する際は、使用する金属の種類と厚さで重量を調整します:
🔩 素材別の重量特性
- 真鍮(厚さ0.3mm) – 適度な重さで扱いやすい(約1.5g~2g程度)
- 銅(厚さ0.3mm) – 真鍮より若干重い(約1.8g~2.5g程度)
- ステンレス(厚さ0.3mm) – 比較的軽量(約1g~1.5g程度)
- アルミ(厚さ0.5mm) – 最軽量(約0.5g~1g程度)
※上記の重量は同じ大きさ(約25mm×8mm)で作った場合のおおよその目安です。
重さの微調整が必要な場合は、薄い鉛シートを貼り付けるという方法もあります。これにより、0.1g単位での調整が可能になります。ただし、貼る位置によって重心が変わり、アクションに影響が出るため、テストは必須です。
スプーンのシェイプとアクションの関係を理解することが釣果につながる
スプーンのアクション(泳ぎ方)は、そのシェイプ(形状)によって大きく変わります。この関係性を理解することは、自作スプーンの設計においても、市販品の選択においても非常に重要です。
スプーンとはフロントからリアにかけて、受けた水の抵抗(入力)を長さや膨らみ(シェイプ)で増幅・変化させて泳がせる(出力)ルアーだ。
この説明は非常に的確で、スプーンの動作原理を簡潔に表しています。つまり、フロント部分で水を受け、その抵抗をボディのカーブで変換して揺れや回転を生み出すということです。
主なシェイプとアクションの関係を整理すると:
🌊 シェイプ別のアクション特性
シェイプ特徴 | アクション | 波動 | 適した状況 |
---|---|---|---|
フラットノーズ+ディープカップ | 強い左右揺れ | 強波動 | 活性が高い時・濁り |
丸みのあるノーズ+浅いカップ | 穏やかな揺れ | 弱波動 | 活性が低い時・クリアウォーター |
細長い形状 | スライド・回転 | 不規則 | リアクションバイト狙い |
フロントワイド | 高速時に強いアクション | 強波動 | 高速リトリーブ専用 |
フラットノーズでディープカップなスプーンは、フロント部分がスパッと水に刺さり、そこから急激にカーブしたボディで抵抗が増幅されます。この急激な変化が強い波動を生み出し、濁りがある時や魚の活性が高い時に効果的です。
一方、丸みのあるノーズと浅いカップのスプーンは、水の抵抗がゆるやかに変化するため、穏やかで自然な動きになります。これはプレッシャーが高い場所や、アジが警戒している時に有効です。
自作する際は、このシェイプとアクションの関係を意識しながら形を作っていくことが大切です。最初は既存の釣れるスプーンの形を真似ることから始め、徐々に自分なりのアレンジを加えていくと良いでしょう。
フロントワイドなスプーンは速度調整幅が狭くなる傾向がある
スプーンのシェイプについてもう少し深掘りすると、フロント部分の幅も重要な要素です。フロントワイド(前方が広い)なスプーンは、一見するとアピール力が高そうですが、実は使いこなしに注意が必要です。
今回作ったマイクロでフロントワイドでフラットなスプーンの失敗を考察すると、、、 ・フロントで受ける水の抵抗(入力)があまりに大きくなりすぎる形状であり ・(シェイプ)による出力とボディ自体の重さ(基本パワー)が負けたため、増幅装置が機能しなくなった。
この考察は非常に参考になります。フロントワイドなスプーンは、水の抵抗を大きく受けるため、ある程度の速度がないと動かないという特性があります。スローリトリーブでは水の抵抗に負けて泳がず、ただ引きずられるだけになってしまうのです。
逆に言えば、フロントワイドなスプーンは高速リトリーブ時に強烈なアピールを発揮します。アジの活性が高く、速い動きに反応する状況では有効でしょう。しかし、アジングの基本はスローな誘いなので、汎用性は低くなります。
⚠️ フロントワイドなスプーンの注意点
- ❌ スローリトリーブでは動かない
- ❌ 速度調整の幅が狭い
- ❌ 初心者には扱いが難しい
- ✅ 高速リトリーブで強いアピール
- ✅ デイゲームでの実績あり
自作する際は、最初はフロント部分を広くしすぎないことをおすすめします。欲張って強いアピールを狙うと、かえって使いにくいスプーンになってしまう可能性があります。標準的な形状から始めて、徐々に調整していくのが賢明です。
また、フロントワイドなスプーンを作ってしまった場合でも、フックを軽量化したり、ボディ後部に重りを追加したりすることで改善できることもあります。試行錯誤の中で、自分なりの解決策を見つけていくのも自作の楽しみの一つです。
自作スプーンでのアジングはスローリトリーブとリフト&フォールが基本
自作スプーン(あるいはスプーン全般)を使ったアジングでは、基本的なアクションをマスターすることが釣果につながります。スプーンはその形状から、特定のアクションで本領を発揮するルアーです。
最も基本的なアクションはスローリトリーブです。スプーンは巻くだけで水の抵抗を受けて揺れるため、難しいロッドワークは不要です:
🎣 スローリトリーブの基本手順
- キャスト後、狙いたいレンジまでフォールさせる
- リールのハンドルをゆっくり一定速度で巻く
- スプーンが「ゆらゆら」と揺れるのを感じる速度を見つける
- その速度を維持しながら巻き続ける
- アタリがあればしっかりフッキング
スプーンはスローリトリーブだけでもアピールが期待できるルアー。任意のレンジまでフォールさせ、リトリーブを行うことで幅広く探ることが可能ですよ!
もう一つの効果的なアクションがリフト&フォール(リフトアンドフォール)です。これはスプーンのゆらゆらとしたフォール姿勢を活かした誘い方です:
🎯 リフト&フォールの手順
- 狙いのレンジまでフォールさせる
- ロッドをゆっくり30cm~50cm程度リフト(持ち上げる)
- ロッドを元の位置に戻しながら、ラインスラック(たるみ)を作る
- スプーンがフリーフォールで沈む
- 着底を感じたら(またはカウントダウンで)再びリフト
- これを繰り返す
ゆらゆらとフォールする動きはアジの大好物。スプーンは湾曲した形状をしているのでフォール性能も非常に優秀です。
リフト&フォールは、特に魚の活性が低い時や、ボトム付近に溜まっているアジを狙う時に効果的です。フォール中にアタリが出ることが多いので、ラインの動きに注意を払いましょう。
自作スプーンの場合、最初はアクションが安定しないこともあるかもしれません。しかし、水中でどう動いているかをイメージしながら使い続けることで、改善点が見えてきます。そして次に作るスプーンにその知見を活かすことで、どんどん完成度が上がっていくはずです。
市販品と自作スプーンの使い分けで釣果が安定する
自作スプーンの魅力は十分に理解できても、「じゃあ市販品は不要なのか?」というと、そうではありません。実は市販品と自作スプーンを上手く使い分けることが、安定した釣果につながるのです。
市販品のメリットは、何と言っても完成度の高さと信頼性です。大手メーカーが開発したスプーンは、無数のテストを経て商品化されており、釣れる要素が詰まっています。特に初めての釣り場や、状況が読めない時は、まず市販品から始めるのが賢明でしょう。
📊 市販品と自作スプーンの使い分け戦略
状況 | 使用するスプーン | 理由 |
---|---|---|
初めての釣り場 | 市販品 | 実績のある形状で確実に |
根掛かりが多い場所 | 自作スプーン | ロストを恐れず攻められる |
魚の反応がない時 | 市販品 | ルアーの問題ではない可能性を排除 |
魚の反応がある時 | 自作スプーン | 色々試して最適解を探る |
トーナメント・大事な釣行 | 市販品 | 信頼性重視 |
練習・実験的な釣行 | 自作スプーン | データ収集 |
特に注目したいのが、根掛かりが多い場所での自作スプーンの活用です。テトラ帯や障害物周りは魚が溜まりやすい一方で、根掛かりのリスクも高い場所です。高価な市販品を使うのは心理的負担が大きいですが、自作スプーンなら思い切って攻められます。
また、自作スプーンでの実験結果を市販品選びに活かすという使い方もあります。「このカラーでよく釣れた」「このサイズ感が良かった」という経験を元に、市販品を選べば失敗が少なくなります。
逆に、市販品で釣れたスプーンをコピーして自作するというアプローチも有効です。すでに釣れることがわかっている形状を再現すれば、自作でも釣果が期待できます。完全なコピーでなくても、大まかな形状やカラーを参考にするだけで十分です。
おそらく最も理想的なのは、タックルボックスに市販品と自作スプーンを両方用意しておくことでしょう。状況に応じて使い分けることで、釣りの幅が広がり、釣果も安定します。
まとめ:アジングでスプーンを自作することで得られる楽しみと実践知識
最後に記事のポイントをまとめます。
- アジング用スプーンの自作は、市販品の1/3~1/5程度のコストで作成可能
- スプーンベンダーを使えば再現性の高い本格的なスプーンが作れる
- プラ板とインクジェットプリンターで独自デザインのスプーンが手軽に作れる
- 100均の材料だけでも実用的なアジング用スプーンは十分製作可能
- 銅板やステンレス板を使うことで耐久性の高い本格的なスプーンが作れる
- フック選びとアシストフックのカスタマイズが釣果を大きく左右する
- トラウト用スプーンを流用・改造することで初心者でも手軽に始められる
- アジング用スプーンの基本重量は1g~3gで状況に応じて使い分ける
- スプーンのシェイプ(形状)がアクションを決定し、釣果に直結する
- フロントワイドなスプーンは速度調整幅が狭く扱いが難しい
- スローリトリーブとリフト&フォールが自作スプーンの基本アクション
- 市販品と自作スプーンを状況に応じて使い分けることで釣果が安定する
- 自作することでスプーンの動作原理を深く理解できる
- 根掛かりを恐れず攻められるのが自作スプーンの大きなメリット
- 試行錯誤の過程そのものが釣りの楽しみを深める
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- ハンドメイドスプーンの話〜現時点での私のスプーンについて|zacco method研究所🇯🇵
- 夜の波止でライトゲーム 自作「スプーン」ルアーでシーバス【三重】 | TSURINEWS
- アシストマニア: P’s factory
- アジングにスプーンが効果的!?使用方法やメリットについて | TSURI HACK[釣りハック]
- APOON!のフックを色々してみた!: P’s factory
- 管理釣りのスナップはこれが良かった(アジ・メバルにも使える) | 釣りと登山を楽しむ|釣山の日々
- ライトゲーム用の小型メタルジグ、トラウト狙いのスプーンにアシスト風フックを自作する – ひつじのライトゲーム釣り日記 他
- 100均で作るハゼスプーンの手作り方法
- 5月15日 外房ランガン | 旧)まこちゃんのねんねな日記
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