アジング用ネット自作で釣果アップ！100均素材で作る実践的ランディングネットの作り方完全ガイド

アジングを楽しんでいると、せっかくヒットさせたアジがランディング時にポロリと落ちてしまった経験はありませんか？特にテトラ帯での釣りでは、手でつかもうとすると隙間に落としてしまうことも少なくありません。市販のランディングネットも数多く販売されていますが、実は100均の材料を使って自分好みのアジング用ネットを自作することができるんです。自作なら、コストを抑えられるだけでなく、自分の釣りスタイルに合わせたカスタマイズも可能になります。

この記事では、インターネット上で公開されているさまざまな自作事例を調査・分析し、初心者でも作れる実践的なアジング用ネットの自作方法をご紹介します。100均の魚取り網を改造する基本的な方法から、ラバーネットへの改良、タモジョイントを使った折りたたみ式への改造まで、幅広くカバー。材料選びのポイントや作業の注意点、さらには使い勝手を向上させるための工夫まで、実際の自作事例をもとに詳しく解説していきます。

この記事のポイント
✓ 100均素材で300円から作れるアジング用ネットの具体的な作り方
✓ ラバーネット化でフックの絡みを防ぐ改良テクニック
✓ タモジョイントやマグネットホルダーを使った携帯性向上の工夫
✓ 自作ネットと市販品の比較から見えるメリット・デメリット

アジング用ネットを自作する基本的な方法とコスト削減のポイント

1. 100均の魚取り網を改造する最もシンプルな自作方法
2. 自作に必要な材料と工具の選び方
3. 網目の細かさがアジングネットで重要な理由
4. フックが絡まないラバーネット化の必要性
5. 柄の長さ調整と携帯性を高める加工方法
6. 風で飛ばされない重量調整のテクニック

100均の魚取り網を改造する最もシンプルな自作方法

アジング用ネットの自作で最も手軽なのが、100均ショップで販売されている魚取り網を改造する方法です。基本的な作り方は非常にシンプルで、魚取り網の柄を適切な長さにカットし、携帯用のアクセサリーを追加するだけ。実際の製作時間は1本あたり30分程度で完成します。

大阪泉南エギング、メバリング、アジング〜わるいこガムの作り方では、100均の魚とり網を使った自作例が紹介されており、「柄を適当な長さにぶったぎって、ドリルで穴をあけてビヨーンって伸びるやつを取りつけて完成」というシンプルな工程が示されています。

最も基本的な改造手順は以下の通りです。まず100均で購入した魚取り網の柄を、使いやすい長さ（通常10cm程度）にノコギリでカットします。次に柄の端部にドリルで穴を開け、スパイラルコードやカラビナを取り付けられるようにします。これだけで基本的なアジング用ネットが完成します。

ただし、この基本的な改造には欠点もあります。100均の魚取り網は軽量すぎて風で飛ばされやすく、また網目が細かいため、ルアーのフックが刺さると取り外しが面倒というデメリットがあります。特にトリプルフックを使用するプラグゲームでは、網にフックが絡まると「イーーってなる」という声も。

そのため、基本的な改造に加えて、重りを追加したり、ネット部分をラバーコーティングネットに交換したりする追加改造が推奨されます。これらの改良を加えることで、市販品に劣らない使い勝手のアジング用ネットを作ることができるのです。

自作に必要な材料と工具の選び方

アジング用ネットを自作する際に必要な材料と工具は、どの程度の改造を行うかによって変わってきます。最もシンプルな改造であれば、総額300円程度から製作可能です。一方、本格的な改造を行う場合は1,000円程度の初期投資が必要になりますが、複数本製作できる材料が手に入るため、1本あたりのコストは250円以内に抑えられます。

📦 基本的な自作に必要な材料リスト

材料名	購入場所	価格目安	用途
魚とり網（大）	100均（セリア推奨）	100円	ネット本体
スパイラルコード	100均	100円	落下防止用
S字フック	100均	100円	ベルト装着用
オモリ	釣具店	既存品利用可	重量調整用
スイベル	釣具店	既存品利用可	接続金具

🔧 あると便利な工具リスト

工具名	必要度	代替手段
ノコギリ	必須	なし（手では切れない）
ドリル	推奨	気合いで穴あけ可能（非推奨）
万力	あると便利	ペンチで代用可
ヤスリ	あると便利	カット面の処理用

特に工具については、ノコギリとドリルがあれば作業が格段に楽になります。メタルフィッシュの大阪ルアーフィッシングの事例では、「ノコギリとドリルがあれば作業が楽です。なければ気合いでがんばってください」とアドバイスされています。

100均ショップの選択も重要なポイントです。複数の自作事例を調査した結果、セリアの「金魚網（大）」が最も評価が高く、20cmサイズのアジを余裕ですくえる大きさと網の深さを持っています。ダイソーなど他の100均でも魚取り網は販売されていますが、サイズや網の深さが微妙に異なるため、できればセリアでの購入がおすすめです。

また、ネット部分をラバーネットに交換する場合は、別途ラバーコーティングネットの購入が必要になります。一般的には50cm径のものが990円程度で販売されていますが、アジング用には大きすぎるため、底面部分のみを使用することになります。コストパフォーマンスを考えると、まずは100均の網で試してみて、使い勝手を確認してからラバーネット化を検討するのが賢明でしょう。

網目の細かさがアジングネットで重要な理由

アジング用ネットにおいて、網目の細かさは釣果に直結する重要な要素です。網目が大きすぎると、軽量ジグヘッドが網目から落ちてしまったり、小型のアジが網をすり抜けてしまったりするトラブルが発生します。一方で、網目が細かすぎると今度はフックが刺さって取れなくなる問題が生じるため、適切なバランスが求められます。

アジングでは0.5g以下の小さなジグヘッドを使用することも珍しくありません。神戸～明石のファミリーフィッシング奮闘記では、「ジグヘッドが網目から落ちてしまう事も…」というトラブルが報告されています。特に軽量リグを使用する際は、網目の大きさに注意が必要です。

網目の細かさに関する具体的な基準としては、以下のような目安が考えられます。0.5gのジグヘッドが落ちない程度の細かさが最低限必要ですが、あまり細かすぎるとフックが刺さりやすくなります。一般的な100均の魚取り網は網目が比較的細かく設定されているため、小型ジグヘッドでも落ちにくい構造になっています。

しかし、網目が細かいことによる別の問題も存在します。特に布製の細かい網目では、ジグヘッドやプラグのフックが一度刺さってしまうと、取り外しに非常に時間がかかります。時合い中にこのようなトラブルが発生すると、釣果に大きく影響する可能性があります。

「実際に釣行して分かったことは、アミ目が細かいと魚をネットインしたときルアーのフックがアミ目に刺さりぬけなくなることが多い」

出典：メタルフィッシュの大阪ルアーフィッシング

この問題を解決するには、ラバーコーティングネットや編み目の粗いネットへの交換が有効です。ラバーコーティングされた網であれば、フックが刺さりにくく、仮に刺さったとしても比較的簡単に取り外すことができます。自作する際は、最初から適切な網目のネットを選択するか、後からラバーネット化する改造を前提に設計することをおすすめします。

フックが絡まないラバーネット化の必要性

アジング用ネットを自作する上で、ラバーネット化は最も重要な改良ポイントの一つです。通常の布製やナイロン製の網では、ルアーのフックが絡まって手返しが悪くなり、特に時合い中のストレスが大きくなります。ラバーコーティングされた網に変更することで、この問題を大幅に改善できます。

ラバーネットの最大のメリットは、フックが絡みにくいという点です。シリコンラバーやPVCコーティングされた網の場合、フックの先端が網の繊維に引っかかりにくい構造になっているため、アジをネットインした後、スムーズにフックを外すことができます。これにより、次のキャストまでの時間を大幅に短縮できます。

ゆるりとバス釣りブログでは、100均の布製ネットを使用した際の問題点が具体的に語られています：

「すごい針が引っかかる。。布製のアミって言うんですかね、毎回アミに刺さったジグヘッドを外すのに必死。とにかくコレはいただけない。すごいストレス。。」

出典：ゆるりとバス釣りブログ

ラバーネット化の具体的な方法としては、主に2つのアプローチがあります。一つは、市販のラバーコーティングネット替え網を購入して取り付ける方法。もう一つは、既存の網をラバーコーティング剤でコーティングする方法です。前者の方が確実で仕上がりも美しいため、初心者にはおすすめです。

🎣 ラバーネット化のメリット・デメリット

項目	メリット	デメリット
フックの絡み	ほとんど絡まない	–
魚へのダメージ	少ない	–
耐久性	高い	–
手入れ	水洗いが簡単	–
コスト	–	替え網で990円程度追加
重量	–	やや重くなる

ラバーコーティングネットの替え網は、釣具店やネット通販で購入できます。50cm径のものが一般的ですが、アジング用には大きすぎるため、底面部分のみを切り取って使用することになります。無駄が出るのが難点ですが、フックの絡みストレスから解放されることを考えれば、十分に価値のある投資といえるでしょう。

また、ラバーネットは魚にも優しいという副次的なメリットがあります。布製の網と比べて魚体へのダメージが少なく、リリースする際の生存率向上にも貢献します。アジを活かしクーラーで保管する場合や、サイズアウトの個体をリリースする際にも、ラバーネットの方が適しているといえます。

柄の長さ調整と携帯性を高める加工方法

アジング用ネットの柄の長さは、使い勝手と携帯性に大きく影響する要素です。市販の魚取り網は通常30cm以上の長さがありますが、アジングでは10〜15cm程度の短い柄の方が取り回しがよく、実践的です。柄の長さを適切に調整することで、ランガン時の携帯性も大幅に向上します。

柄の長さを決める際の基準は、主に「片手で握りやすい長さ」と「ネットを水面まで届かせられる長さ」のバランスです。テトラ帯や足場の高い場所での使用を想定する場合は若干長めに、低い足場や浅場での使用がメインなら短めに設定するのが一般的です。

具体的な加工手順としては、まずノコギリで柄を目的の長さにカットします。カット位置は柄の付け根から10cm程度を目安にしますが、自分の手の大きさや釣り場の状況に応じて調整してください。カット後は断面をヤスリで滑らかに仕上げると、握った際のケガ防止になります。

📏 柄の長さ別の特徴

柄の長さ	メリット	デメリット	推奨シーン
10cm以下	超コンパクト、軽量	リーチが短い	低い足場、浅場専用
10〜15cm	バランスが良い	–	オールラウンド
15〜20cm	リーチがある	やや重い	高い防波堤、テトラ
20cm以上	広範囲をカバー	携帯性が悪い	特殊な状況のみ

携帯性を高める工夫として、柄の端部にアクセサリーを追加する方法があります。最も基本的なのはスパイラルコード（伸縮式のコード）とカラビナの組み合わせで、ベルトやライフジャケットに簡単に装着できます。ただし、100均のスパイラルコードは引っ張る力が強すぎたり弱すぎたりすることがあるため、実際に使ってみて調整が必要です。

さらに携帯性を向上させる方法として、タモジョイント（折りたたみ機構）の導入があります。Uguing Life!では、サンライクのロックタイプのタモジョイントを使用した改造例が紹介されており、「特に加工なども必要なく、簡単に取りつけられました」とのこと。タモジョイントを使えば、使用時以外は折りたたんでコンパクトに収納できます。

柄を握りやすくする工夫も重要です。100均の魚取り網の柄は細くて平たい形状が多く、そのままでは握りにくいことがあります。スモールフィッシングの事例では、「柄の部分が平たいので握りにくい」という問題に対し、余ったパイプを補強して厚みを持たせることで解決しています。収縮チューブやグリップテープを巻くことでも、握りやすさを改善できます。

風で飛ばされない重量調整のテクニック

100均の魚取り網を改造したアジング用ネットの最大の弱点は、軽量すぎて風で飛ばされやすいという点です。特に日本海側や外洋に面した釣り場では強風が吹くことも多く、ネットが風で飛んでいってしまうトラブルが頻発します。適切な重量調整を行うことで、この問題を大幅に改善できます。

重量調整の基本的な考え方は、ネット全体の重心を下げて安定させることです。柄の先端部分（グリップエンド）にオモリを追加することで、ネットが自立しやすくなり、風の影響を受けにくくなります。また、適度な重さがあることで、実際にアジをネットインする際の操作性も向上します。

アジを泳がせろ！では、風対策として以下のような要件が挙げられています：

「④風で飛んでいかない。私は、日本海側で釣行しているので 時折 強風が吹く場合が有りますので、良く網が飛んでいきます。」

出典：アジを泳がせろ！

具体的な重量調整の方法としては、主に以下の3つのアプローチがあります。最も簡単なのは、グリップエンド部分に釣り用のナス型オモリやガン玉を取り付ける方法です。スイベルと2重リングを介してオモリを装着すれば、取り外しも容易で、釣り場の状況に応じて重さを調整できます。

⚖️ 重量調整の方法と効果

方法	追加重量目安	効果	作業難易度
ナス型オモリ装着	10〜20g	高い	簡単
パイプ内に鉛を充填	5〜15g	中程度	やや難しい
金属パイプに交換	10〜30g	非常に高い	難しい
スパイラルコード自体を重いものに変更	5〜10g	低い	簡単

ただし、重量を増やしすぎると今度は携帯時にズボンがずり落ちたり、ライフジャケットのベルトに負担がかかったりする問題が発生します。おそらく、10〜20g程度の追加が最もバランスが良いと思われます。実際に釣り場で使用しながら、自分にとって最適な重量を見つけることが重要です。

より本格的な重量調整として、柄の素材自体を変更する方法もあります。アルミパイプやステンレスパイプを使用することで、ある程度の重量を確保しながら強度も向上させることができます。ただし、この方法は加工難易度が高くなるため、DIYに慣れた方向けの選択肢といえるでしょう。

重量調整と合わせて、スパイラルコードの選択も重要です。100均のスパイラルコードは軽量なものが多いため、釣具店で販売されているより頑丈で重めのスパイラルコードに交換することで、全体の重量バランスを改善できます。マグネットホルダーを使用する場合は、磁力の強さも飛散防止に貢献するため、耐荷重3.5kg程度の強力なものを選ぶとよいでしょう。

アジング用ネット自作の応用テクニックと実践的カスタマイズ

1. タモジョイントで折りたたみ式にする改造手順
2. マグネットホルダー活用で利便性を劇的に向上させる方法
3. ウッドフレームで雰囲気重視の自作ネットを作る
4. アルミパイプ曲げ加工による本格的なフレーム製作
5. フェルト＋洗濯ネットで魚に優しいネットを作る技術
6. 市販品と自作品の徹底比較から見えるコスパの真実
7. まとめ：アジング用ネットの自作で得られるもの

タモジョイントで折りたたみ式にする改造手順

タモジョイントを使った折りたたみ式への改造は、アジング用ネットの携帯性を飛躍的に向上させる改造方法です。一般的な自作ネットは全長40〜50cm程度になりますが、タモジョイントを導入することで、使用しない時は半分以下のサイズに折りたたむことができます。ランガンスタイルのアジングでは特に有効な改造といえるでしょう。

タモジョイントとは、ランディングネットの柄部分に取り付ける折りたたみ機構のことです。釣具メーカーから複数の製品が販売されており、ロックタイプ、ワンタッチタイプなど、いくつかの種類があります。価格は1,000〜2,000円程度で、カラーバリエーションも豊富です。

Uguing Life!では、プロックスのAJネットにサンライクのロックタイプのタモジョイントを装着した事例が紹介されており、「特に加工なども必要なく、簡単に取りつけられました」とのこと。基本的には既存の柄にジョイントを差し込むだけで装着できる製品が多いため、DIY初心者でも比較的容易に取り組めます。

🔧 タモジョイント装着の基本手順

1. ネットの柄の適切な位置（中央付近）でカット
2. タモジョイントの径に合わせて柄の太さを調整（パイプを追加するなど）
3. タモジョイントの両端に柄を差し込んで固定
4. 接着剤やテープで補強（必要に応じて）
5. 開閉動作を確認してロック機構をチェック

タモジョイントを使う際の注意点として、網を下に向けてレバーを引きながら手首を返すことで開く仕組みになっているため、最初は慣れが必要です。しかし、何度か練習すれば違和感なくランディング可能になります。実際の使用感について、Uguing Life!では「初めてタモジョイントつきのランディングネットを使いましたが、特に違和感なくランディング可能です」とコメントされています。

タモジョイントを導入する際の課題は、折りたたんだ状態でもある程度のかさばりがある点です。網部分に角度がついている場合、完全にフラットにはならないため、思ったほどコンパクトにならないこともあります。この問題に対しては、「力ずくでタモを曲げて角度を無くした」という事例もありますが、フレームの破損リスクがあるため、慎重に行う必要があります。

より効果的なアプローチとしては、最初から角度の少ないネットを選ぶか、フレーム自体を自作して角度を調整することが考えられます。また、タモジョイント部分にカバーを付けることで、収納時に他の道具を傷つけないような工夫も有効でしょう。

マグネットホルダー活用で利便性を劇的に向上させる方法

マグネットホルダーは、アジング用ネットの利便性を大幅に向上させる革新的なアクセサリーです。従来のスパイラルコードやカラビナだけの装着方法と比べて、必要な時に瞬時に取り出せて、使用後も片手で簡単に戻せるという圧倒的な利点があります。特に時合い中の素早いアジ交換が必要なヤエン釣りやアジングでは、この手軽さが釣果に直結します。

マグネットホルダーの仕組みは非常にシンプルで、強力な磁石でネットをホールドするというものです。一般的に垂直耐荷重3.5kg程度の磁力を持つ製品が多く、ランディングネット程度の重量であれば確実に保持できます。装着はライフジャケットやフィッシングベルトに取り付けるだけで、工具も不要です。

J フィッシングダイアリーでは、昌栄のアジ・メバ ino（イーノ）とカハラジャパンのマグネットリリーサーを組み合わせた事例が紹介されています。この組み合わせにより、「携帯性に優れ、利便性が高い」装備が実現できるとのことです。

🧲 マグネットホルダーのメリット・デメリット

項目	内容	備考
取り出しやすさ	★★★★★	片手でワンタッチ
戻しやすさ	★★★★★	磁力で自動的に吸着
携帯性	★★★★☆	スパイラルコードより優秀
耐久性	★★★★☆	磁力の経年劣化あり
コスト	★★☆☆☆	2,000〜3,000円程度
落下リスク	★★★☆☆	強い衝撃で外れる可能性

マグネットホルダーを選ぶ際の重要なポイントは、磁力の強さと本体の素材です。アルミ削り出しの製品は軽量で耐久性に優れており、長期使用に適しています。また、脱着ズレ防止加工が施されている製品を選ぶことで、落下のリスクをさらに低減できます。

ただし、マグネットホルダーにも注意点があります。100均のリールホルダーで代用を試みた事例では、「ネット重みに耐えられず伸びてしまいました」というトラブルが報告されています。やはり専用に設計された製品を使用するのが確実でしょう。価格は2,000円前後と100均製品と比べると高価ですが、使い勝手の向上を考えれば十分に価値のある投資といえます。

マグネットホルダーの取り付け方法にもコツがあります。ネットのグリップ部分にリングを取り付け、そこにマグネットホルダーを接続するのが一般的です。リングは付属のものを使用してもよいですが、より強度を求める場合はジギング用のスプリットリング（250ポンド程度）に交換する方法もあります。ただし、交換作業は「塗装が剥がれたり、途中でくじけそうになったり」するほど大変という声もあるため、最初は付属のリングで様子を見るのが賢明かもしれません。

万が一の落下に備えて、マグネットホルダーと併用で落下防止用のコードを取り付けることも推奨されます。二重の安全対策を施すことで、高価なネットを海に落としてしまうリスクを最小限に抑えることができます。

ウッドフレームで雰囲気重視の自作ネットを作る

アルミやプラスチックのフレームとは一線を画す、木製フレームのランディングネットは見た目の雰囲気が抜群です。渓流のネイティブトラウトで使用されるような、ナチュラルで味わい深い外観は、釣り道具としての機能美を追求する釣り人にとって魅力的な選択肢となります。アジング用としては珍しい存在ですが、自作することで自分だけのオリジナルネットを手に入れることができます。

ウッドフレームのネットは市販品も存在しますが、アジング向けのコンパクトなサイズでラバーネットタイプのものは非常に少ないのが現状です。スモールフィッシングでは、この問題に対して「ネット通販各社をいろいろ調べてみましたが、セイゴフッコにちょうどいいサイズの木製フレームのランディングネットってのが意外とない」と述べられています。

自作でウッドフレームのネットを作る場合、完全に木材から作るのはかなりの技術が必要です。曲げ加工や接合部の処理など、木工の専門知識が求められます。しかし、市販のウッドフレームネットのネット部分だけをラバーネットに交換するという方法であれば、比較的簡単に実現できます。

🌲 ウッドフレームネット作成の手順

1. 市販のウッドフレームネット（コーティングネットタイプ）を購入
2. 既存のネットを丁寧に取り外す（糸を切るか解く）
3. ラバーネットの15インチサイズを用意
4. パラシュートコードにラバーネットを通す
5. PEラインでフレームにパラシュートコードを編むように装着
6. 全周を固定したら完成

この方法の注意点は、木製フレームは金属製のように直接ネットを通すことができないため、パラシュートコードを介して固定する必要があることです。作業は若干面倒ですが、制作時間は50分程度で完成させることができます。スモールフィッシングの事例では、「作業開始から50分ほどで、うまく装着成功」と報告されています。

完成したネットのサイズ感について、25cm程度のウグイで適切なサイズ、70cmクラスのシーバスでも頭から突っ込めば何とかネットインできるサイズとのことです。アジングで使用する分には十分すぎる大きさといえるでしょう。30cm以下の魚がメインのターゲットであれば、非常に使いやすいサイズです。

ウッドフレームの最大の特徴は、水に浮くという点です。万が一手を滑らせて水中に落としてしまっても、木製であれば水面に浮いてくるため、回収が容易です。また、経年変化による味わいの増加も木製ならではの魅力といえます。ただし、海水での使用後は真水でよく洗い、乾燥させるメンテナンスが必要です。塩分や湿気による腐食を防ぐため、定期的なオイルやワックスでの手入れも推奨されます。

アルミパイプ曲げ加工による本格的なフレーム製作

より本格的な自作に挑戦したい方には、アルミパイプを曲げ加工してフレームから作る方法があります。これは100均の既製品を改造するレベルを超えた、完全なDIYプロジェクトとなりますが、自分の理想とするサイズや形状のネットを実現できる魅力があります。金属加工の経験がある方や、オリジナリティを追求したい方に適した方法です。

アルミパイプを使う理由は、軽量でありながら適度な強度を持ち、比較的加工しやすいという特性にあります。ステンレスパイプと比べると強度は劣りますが、アジング用途であれば十分な耐久性を持っています。また、アルミは錆びにくいため、海水での使用にも適しています。

つれづれ日記では、アルミパイプ曲げ加工によるランディングネット製作の詳細が紹介されています。使用するアルミパイプは径9mm、長さ1mのもので、ホームセンターで購入できます。曲げ加工にはチューブベンダー（パイプベンダー）という専用工具が必要です。

🔨 アルミパイプネット製作に必要な資材と工具

種類	品目	価格目安	購入場所
資材	アルミパイプ 径9mm 1m	500円程度	ホームセンター
資材	ラバーコーティングネット替網 50cm	990円	釣具店
資材	インシュロック（結束バンド）	100円	100均・ホームセンター
資材	リールホルダー	2,200円	釣具店
工具	チューブベンダー	1,790円〜	ホームセンター・通販
工具	ドリル	–	–
工具	万力	–	–

曲げ加工の手順は、まず柄になる部分を両端に150mm程度残し、残りの部分を30mm間隔でマーキングします。センターから徐々に曲げていき、好みの形状に成形します。90°曲げなど明確な角度がある加工ではなく、緩やかなカーブを描くため、感覚的に曲げていく作業になります。

「こんな感じで、マーキングした個所を少しずつ上げて、形成していきます。…カチャカチャ…はい！ネット枠の完成です。もう手首が限界です…」

出典：つれづれ日記

この引用からもわかるように、アルミパイプの曲げ加工はかなりの力が必要で、体力的にも大変な作業です。チューブベンダーの品質によっても作業のしやすさが変わるため、ある程度品質の良い工具を選ぶことをおすすめします。

フレームが完成したら、ネットを取り付けます。ラバーコーティングネットをインシュロック（結束バンド）でフレームに固定していきます。網の穴に通してフレームを抱くように位置を調整し、本締めして余りをカットします。この作業も根気が必要ですが、仕上がりの美しさに直結する重要な工程です。

柄の部分は平たいと握りにくいため、パイプを重ねて三角形状にするなど、握りやすくする工夫も必要です。また、リールホルダーやマグネットホルダーを取り付けるための穴あけ加工も行います。全ての工程を含めると、初めての方で半日程度の作業時間を見込んでおくとよいでしょう。

完成したネットは、市販品にはない独自のサイズ感や形状を持ち、愛着もひとしおです。ただし、アルミパイプ曲げ加工は難易度が高いため、まずは100均ネットの改造から始めて、DIYスキルを磨いてから挑戦することをおすすめします。

フェルト＋洗濯ネットで魚に優しいネットを作る技術

魚へのダメージを最小限に抑えたい方には、フェルトと洗濯ネットを組み合わせた自作ネットがおすすめです。この方法は特にリリースを前提とした釣りや、活かしクーラーでアジを保管するヤエン釣りなどで有効です。柔らかい素材を使うことで、魚体の表面を覆うヌメリを保護し、ストレスを軽減できます。

フェルトは100均でも入手できる素材で、洗濯ネットと組み合わせることで適度な強度と柔らかさを両立できます。魚が暴れた際にも体を傷つけにくく、またフェルトの滑りにくさがアジに尾針をつける際に役立ちます。この「滑りにくさ」は非常に重要で、特にヤエン釣りでアジ交換をする際、素早く確実に針を掛けられるかが釣果を左右します。

izuyanブログでは、フェルトと洗濯ネットを使った本格的な自作アジすくい網の製作過程が詳しく紹介されています。ミシンを使って縫製するため、やや難易度は高いですが、仕上がりの完成度は非常に高いものになります。

🧵 フェルト＋洗濯ネット製作の手順

1. 100均のフェルトを準備
2. 洗濯ネットを準備
3. フェルトを洗濯ネットにミシンで縫っていく
4. 横側も縫い付けて立体的にする
5. 完成した網を枠の周りに縫い付ける
6. 枠を補強して完成

この方法の最大のポイントは、フェルトによる「滑り止め効果」と洗濯ネットによる「強度確保」を同時に実現している点です。フェルトだけでは強度が不足し、洗濯ネットだけでは滑ってアジをうまくホールドできません。両者を組み合わせることで、理想的なアジすくい網が完成します。

ネットの大きさや深さも自由に調整できるのが自作の利点です。一流のヤエン師は自分の手の大きさや釣り方に合わせて、最適なサイズのネットを自作しているといいます。「一流のヤエン師は自分に合った道具を自作して使っています」という言葉には、道具へのこだわりが釣果に直結するという深い意味が込められています。

ミシン縫製のコツとしては、まず平面で縫ってから立体化する方法が作業しやすいようです。また、枠への取り付けは全周をしっかりと縫い付けることで、使用中にネットが外れるトラブルを防げます。ミシンの扱いに慣れていない方は、最初は手縫いで練習するのもよいでしょう。手縫いでも丁寧に作業すれば、十分実用に耐える強度のネットを作ることができます。

フェルト製ネットの注意点としては、使用後のメンテナンスがあります。海水で使用した後は真水でよく洗い、完全に乾燥させる必要があります。フェルトは水を吸いやすい素材のため、濡れたまま放置するとカビや臭いの原因になります。また、定期的に洗濯用の中性洗剤で洗うことで、清潔な状態を保つことができます。

市販品と自作品の徹底比較から見えるコスパの真実

アジング用ネットを自作するか市販品を購入するか、多くの釣り人が悩むポイントです。ここでは、コスト、機能性、耐久性、製作時間など、さまざまな角度から両者を比較し、それぞれのメリット・デメリットを明らかにします。結論から言えば、どちらが優れているということではなく、自分の優先順位や技術レベルに応じて選択すべきということになります。

まずコスト面から見てみましょう。最もシンプルな自作ネット（100均魚取り網＋スパイラルコード＋S字フック）であれば、総額300円で製作可能です。一方、市販品の入門モデルは1,500〜2,000円程度から購入できます。金額だけ見れば自作の方が圧倒的に安いように思えますが、ラバーネット化やタモジョイント追加などの改造を行うと、自作でも2,000〜3,000円程度かかることもあります。

💰 コスト比較表

タイプ	初期費用	追加費用	合計	備考
自作（基本型）	300円	0円	300円	100均素材のみ
自作（ラバーネット化）	300円	990円	1,290円	替え網追加
自作（フル装備）	300円	2,500円	2,800円	ラバー＋タモジョイント＋マグネット
市販品（エントリー）	1,500円	0円	1,500円	プロックス等
市販品（ハイエンド）	4,000円〜	0円	4,000円〜	昌栄アジ・メバ ino等

機能性の比較では、市販品の方が洗練されたデザインと使いやすさを持っています。特にハイエンドモデルは、オフセットグリップや細部の作り込みなど、自作では実現困難な機能が盛り込まれています。J フィッシングダイアリーで紹介されている昌栄のアジ・メバ inoなどは、「暗闇でもキャッチングポジションが確定し、確実にアジやメバルをネットインできる構造」になっており、自作では難しいレベルの完成度です。

しかし、自作には「自分好みにカスタマイズできる」という大きなメリットがあります。ネットの大きさ、深さ、柄の長さ、重量バランスなど、全てを自分の釣りスタイルに合わせて調整できます。また、製作過程そのものを楽しめるという点も見逃せません。「自作は考える楽しみ、作る楽しみがあって、尚且つ実用的だとホントに楽しい」という声もあります。

⚖️ 機能性・カスタマイズ性の比較

評価項目	自作	市販品
基本機能	△〜○	○〜◎
デザイン性	△〜○	○〜◎
カスタマイズ性	◎	△
製作の楽しさ	◎	–
愛着度	◎	○
すぐ使える	△	◎

耐久性については、おそらく市販品の方が優れていると思われます。特にフレーム部分の強度や、縫製の質は、専門メーカーの製品の方が信頼性が高いでしょう。ただし、自作でも適切な材料選択と丁寧な作業を心がければ、数シーズンは問題なく使用できる耐久性を確保できます。

製作時間も考慮すべき要素です。基本的な自作ネットなら30分程度で完成しますが、ラバーネット化やタモジョイント追加などを行うと、数時間かかることもあります。一方、市販品は購入すればすぐに使用できます。時間をお金で買うという考え方もあるでしょう。

結局のところ、「釣りの道具を自分で作る」という行為自体に価値を見出せるかどうかが、自作を選ぶか市販品を選ぶかの分かれ目になります。コストだけで判断すれば自作が有利ですが、時間や手間、完成度を総合的に考えると、市販品も十分に魅力的な選択肢です。初めての方は、まず安価な自作から始めて、釣りのスタイルが固まってきたら市販のハイエンドモデルを購入する、というステップアップも一つの方法でしょう。

まとめ：アジング用ネットの自作で得られるもの

最後に記事のポイントをまとめます。

1. アジング用ネットは100均の魚取り網を改造することで300円から自作可能である
2. ネットの網目の細かさはジグヘッドの落下防止とフックの絡み防止のバランスが重要である
3. ラバーネット化することでフックの絡みストレスを大幅に軽減できる
4. 柄の長さは10〜15cmが携帯性と使いやすさのバランスが良い
5. 風で飛ばされないためには10〜20g程度の重量調整が効果的である
6. タモジョイントを使えば折りたたみ式にして携帯性を向上できる
7. マグネットホルダーは携帯性と利便性を劇的に向上させる装備である
8. ウッドフレームのネットは雰囲気重視で水に浮くという実用的メリットもある
9. アルミパイプ曲げ加工は難易度が高いが完全オリジナルのネットを作れる
10. フェルトと洗濯ネットの組み合わせは魚に優しく滑り止め効果もある
11. 自作の総コストは改造内容により300円〜3,000円程度と幅がある
12. 市販品は完成度が高いが自作はカスタマイズ性に優れている
13. 製作時間は基本型で30分、本格的な改造で数時間程度必要である
14. 自作ネットには愛着が湧き道具を作る楽しさも味わえる
15. 初心者は基本的な自作から始めて徐々にステップアップするのが賢明である

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記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト

1. メタルフィッシュの大阪ルアーフィッシング：アジ・メバング用自作タモ　～ネット改良Ver.～
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5. 2000円アジング用ネットのレビュー！タモジョイントで超コンパクトに改造！ – Uguing Life!
6. アジング・メバリング用ネット【アジ・メバ ino（アジメバイーノ）】を買ったよ！ – J フィッシングダイアリー
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8. 【釣りＤＩＹ】アルミパイプ曲げ加工〜ランディングネット製作〜サイト版
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