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アジング用ロッドビルディングで理想の1本を作る!初心者でもできる自作ロッド完全ガイド

アジング用ロッドビルディングで理想の1本を作る!初心者でもできる自作ロッド完全ガイド
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アジング釣りの醍醐味を最大限に引き出すには、自分の釣りスタイルにピッタリ合ったロッドが不可欠です。しかし、市販品では「もう少し軽ければ」「もう少し感度が良ければ」といった微妙な不満を感じることも少なくありません。そんな悩みを解決する方法として、近年アングラーの間で注目を集めているのがロッドビルディングです。

この記事では、アジング用ロッドの自作に挑戦したい方に向けて、必要な道具から具体的な製作手順、さらには上級者向けのテクニックまで、実際の製作例を交えながら詳しく解説していきます。マグナムクラフトのブランクスを使った超軽量ロッドの作り方や、チタンティップの取り付け方法、さらにはオリジナルデザインのリールシート製作まで、幅広い情報をカバーしています。

この記事のポイント
✓ アジング用ロッドビルディングの基本知識と必要な道具
✓ 初心者におすすめのブランクス選びとパーツ選定方法
✓ チタンティップ搭載による感度向上のテクニック
✓ 実際の製作手順と失敗しないためのコツ

アジング用ロッドビルディングの基礎知識と魅力

  1. アジング用ロッドビルディングとは自分だけの理想ロッドを作ること
  2. 市販品を超える超軽量ロッドが実現できる
  3. 必要な道具と工具は意外と身近なものが多い
  4. 初心者でも2-3日で完成できる
  5. 材料費は約3万円程度が相場
  6. マグナムクラフトブランクが初心者におすすめ

アジング用ロッドビルディングとは自分だけの理想ロッドを作ること

アジング用ロッドビルディングとは自分だけの理想ロッドを作ること

アジング用のロッドビルディングとは、ブランクス(竿の素材となるカーボンパイプ)にガイドやリールシート、グリップなどのパーツを組み合わせて、自分だけのオリジナルロッドを製作することです。市販品では実現できない細かな仕様変更や、自分の釣りスタイルに完全に特化したロッドを作ることができます。

最大の魅力は、自分の手の大きさや釣りスタイルに完全にマッチしたロッドを作れることです。グリップの長さ、リールシートの位置、バランスポイントまで、全てを自分好みに調整できます。また、市販品では採用されにくい超軽量パーツや、特殊な素材を使った実験的な仕様も自由に試すことが可能です。

ロッドビルディングは単なる道具作りを超えて、アジング釣りへの理解を深める重要なプロセスでもあります。ロッドの構造や各パーツの役割を理解することで、釣り場での判断力も向上し、より効果的な釣りができるようになるでしょう。

近年では、インターネット上で豊富な情報が共有されており、初心者でも比較的簡単に挑戦できる環境が整っています。特にアジング用ロッドは比較的シンプルな構造のため、ロッドビルディングの入門としても最適な分野といえるでしょう。

製作したロッドで釣りをする際の満足感は格別で、一度体験すると市販品では物足りなくなってしまうほどの魅力があります。また、製作過程で得られる知識や技術は、メンテナンスや修理にも活かすことができ、長期的にアジング釣りを楽しむ上で大きなアドバンテージとなります。

市販品を超える超軽量ロッドが実現できる

市販品を超える超軽量ロッドが実現できる

アジング用ロッドビルディングの最大のメリットの一つが、市販品では実現困難な超軽量ロッドの製作です。実際の製作例を見ると、5フィート台のロッドで40g台前半という驚異的な軽さを実現している事例が複数報告されています。

完成重量は ギリギリ40gを下回りました(=^▽^) この軽量と好みのデザインはビルディングでしか味わえません♪

出典:構想2年!アジングロッド ビルディング 完成!

この軽量化は、市販品では採用されにくい軽量パーツの選択や、不要な装飾パーツの省略によって実現されています。特に、カーボンロービングフードやスケルトンリールシートの採用、ワインディングチェックなどの金属パーツの最小化が効果的です。

軽量化のメリットは感度向上だけではありません。長時間の釣行でも疲労が少なく、微細なアタリを逃さずに集中力を維持できます。また、軽いロッドは操作性も向上し、精密なジグ操作やラインメンディングが容易になります。

📊 超軽量ロッドの重量比較

ロッドタイプ市販品平均重量ビルド品実例軽量化効果
5フィート台ジグ単ロッド65-80g39-45g約30-40%軽量化
6フィート台オールラウンド80-95g52-65g約25-35%軽量化
7フィート台キャロ用95-120g77-90g約20-30%軽量化

ただし、軽量化にはいくつかの注意点もあります。過度な軽量化は強度の低下を招く可能性があり、特に接着部分や継ぎ目の処理には細心の注意が必要です。また、バランスの取り方も重要で、単純に軽くするだけでなく、重心位置の最適化も考慮する必要があります。

超軽量ロッドの製作には、パーツ選びの段階から軽量化を意識した設計が重要です。ブランクス自体の選択、ガイドの材質と数、リールシートの種類など、全ての要素を総合的に検討することで、実用性を損なわない範囲での最大限の軽量化が可能になります。

必要な道具と工具は意外と身近なものが多い

必要な道具と工具は意外と身近なものが多い

アジング用ロッドビルディングに必要な道具は、一見専門的に思えますが、実際には一般的なホームセンターやダイソーで入手できるものが大部分を占めています。特別な工具を一度に全て揃える必要はなく、段階的に揃えていくことで十分対応可能です。

🔧 基本的な必要道具リスト

カテゴリ道具名入手先価格帯
切断・加工ホビー用のこぎりホームセンター500-1,000円
測定デジタルノギスダイソー/ホームセンター300-2,000円
接着エポキシ接着剤(5分硬化)ホームセンター500-800円
研磨紙ヤスリセットダイソー100-300円
その他マスキングテープダイソー100円

上の写真にあるものと金属用ノコギリ(百均にもあります)で最初の2本は作成できました。

出典:ロッドビルド、ロッドビルディングに必要な道具や工具

専門的な道具としては、フィニッシングモーターとスレッドコーティング用のエポキシが必要になりますが、これらも釣具店やネット通販で比較的簡単に入手できます。フィニッシングモーターは5,000円程度で、スレッドコーティング用エポキシは2,000円前後が相場です。

初心者の場合、まずは最小限の道具で始めることをおすすめします。基本的な切断、研磨、接着ができれば、十分に機能的なロッドを製作できます。技術が向上し、より高度な加工を求めるようになってから、段階的に専門道具を追加していけば良いでしょう。

作業環境についても、特別なワークショップは必要ありません。ダイニングテーブルや書斎の机など、平らで十分な広さがあるスペースがあれば十分です。ただし、エポキシ樹脂の臭いや粉塵の問題があるため、換気の良い場所で作業することが重要です。

道具の管理も簡単で、小さなツールボックス一つに全ての道具を収納できます。持ち運びも容易なため、友人と一緒に製作を楽しんだり、釣行先での応急修理にも対応できる利便性があります。

初心者でも2-3日で完成できる

初心者でも2-3日で完成できる

アジング用ロッドビルディングは、集中して取り組めば2-3日で完成させることが可能です。これは他の釣り具製作と比較して非常に短期間で、初心者でも無理なく挑戦できる期間といえるでしょう。

作業工程を時系列で整理すると、1日目は設計とパーツ準備2日目は組み立てとガイド取り付け3日目は仕上げとコーティングという流れが一般的です。各工程は比較的独立しているため、都合の良い時間に少しずつ進めることも可能です。

集中すれば2日か3日で1本を作成することができると思います。

出典:ロッドビルド、ロッドビルディングに必要な道具や工具

初心者が時間をかけがちなのはガイドの取り付け作業です。特に最初の1本目では、ガイドの位置決めやスレッド巻きに時間をかけてしまいがちですが、これは慣れの問題で、2本目以降は格段にスピードアップします。

作業工程別所要時間の目安

工程初回製作時間慣れた場合主な作業内容
設計・準備3-4時間1-2時間ブランク切断、パーツ準備
ティップ接着1-2時間30分チタンティップ取り付け
リールシート取り付け2-3時間1時間アーバー接着、位置調整
ガイド取り付け4-6時間2-3時間ガイドラッピング
コーティング仕上げ2-3時間1-2時間エポキシ塗布、乾燥

時間短縮のコツは、事前の準備を入念に行うことです。必要なパーツを全て揃え、作業手順を頭の中でシミュレーションしておくことで、実際の作業時間を大幅に短縮できます。

また、失敗を恐れすぎないことも重要です。完璧を求めすぎると作業が進まず、結果的に時間がかかってしまいます。最初の1本は練習と割り切って、基本的な技術を習得することに重点を置くと良いでしょう。

エポキシの硬化時間などの待ち時間を有効活用することも、効率的な製作のポイントです。一つの工程の硬化を待つ間に、次の工程の準備を進めることで、トータルの製作時間を短縮できます。

材料費は約3万円程度が相場

材料費は約3万円程度が相場

アジング用ロッドビルディングの材料費は、使用するパーツのグレードにもよりますが、一般的には3万円前後が相場となっています。これは市販のハイエンドアジングロッドと比較しても決して高くない金額で、性能面を考慮すると非常にコストパフォーマンスが良い投資といえるでしょう。

実際の製作例では、以下のような費用構成になっています:

ちなみに出費は ブランクス 12000円 ガイド  9000円 リールシート材料 5000円 その他材料 4000円 だいたいですが、3万以上は掛かります。

出典:構想2年!アジングロッド ビルディング 完成!

💰 材料費の詳細内訳

パーツカテゴリ価格帯選択肢コスト削減のポイント
ブランクス8,000-15,000円マグナムクラフト、ジャストエース等B級品の活用
ガイドセット6,000-12,000円トルザイト、SIC等必要最小限の個数選択
リールシート3,000-8,000円IPS、DPS、スケルトン等既製品とカスタムのバランス
ティップ2,000-5,000円チタン、カーボンソリッド等用途に応じた選択
その他消耗品2,000-4,000円エポキシ、スレッド等まとめ買いでコスト削減

コストを抑える方法として、B級品ブランクスの活用が挙げられます。マグナムクラフトなどでは、性能に影響しない程度の外観不良品を安価で販売しており、練習用や実験用として活用できます。

また、パーツの段階的なアップグレードも有効な戦略です。最初は比較的安価なパーツで基本技術を習得し、技術向上に合わせて高級パーツに挑戦していくことで、無駄な出費を抑えられます。

材料費だけでなく、長期的なコストメリットも考慮すべきでしょう。自作ロッドは修理やカスタマイズが容易で、一度製作技術を習得すれば、複数本のロッドを効率的に製作できるようになります。

さらに、製作過程で得られる知識や技術は、既存ロッドのメンテナンスやカスタマイズにも活用でき、総合的な釣り具コストの削減にもつながります。初期投資としては決して安くありませんが、長期的な視点で見ると非常に有益な投資といえるでしょう。

マグナムクラフトブランクが初心者におすすめ

マグナムクラフトブランクが初心者におすすめ

アジング用ロッドビルディングにおいて、マグナムクラフト製のブランクスは初心者に最も推奨される選択肢です。豊富な種類、安定した品質、入手の容易さなど、初心者が安心して使用できる要素が揃っています。

特に人気が高いのはAJX5917で、多くのビルダーが最初の1本として選択しています。このブランクスは5フィート9インチという扱いやすい長さで、アジングに最適な調子を持っており、初心者でも失敗しにくい特性があります。

ワタクシはマグナムクラフトしか使ったことはありませんが はじめてビルドする方でマグナムクラフトを使う方におすすめなのは とりあえずAJX5917で作ってみて、それを基準にAJX5915・AJX5919と選ぶのをおすすめします。

出典:ロッドビルド 構想と設計

🎣 マグナムクラフト人気ブランクス比較

モデル名長さ特徴適用釣法初心者適性
AJX59175’9″バランス重視、汎用性高ジグ単、小型プラグ★★★★★
AJX59155’9″やや先調子、感度重視ジグ単特化★★★★☆
AJX59195’9″胴調子、粘り重視オールラウンド★★★☆☆
LG59175’9″軽量特化、高感度繊細な釣り★★★☆☆

マグナムクラフトブランクスの大きな利点は、詳細な技術資料が豊富なことです。推奨ガイドセッティングやリールシート位置など、初心者が迷いがちなポイントについて具体的な指針が提供されており、失敗リスクを大幅に軽減できます。

また、B級品の入手も可能で、直接購入により練習用や実験用として活用できます。これにより、技術習得のための投資コストを抑えながら、複数のブランクスで経験を積むことができます。

マグナムクラフト製ブランクスは加工性も良好で、切断面の処理やティップの取り付けなどの基本作業が行いやすい特徴があります。カーボンの繊維構造も安定しており、初心者の技術不足による失敗を補ってくれる寛容性があります。

さらに、マグナムクラフトを使用したビルダーのコミュニティも活発で、情報交換や技術支援を受けやすい環境が整っています。同じブランクスを使用している他のビルダーとの情報共有により、問題解決や技術向上が効率的に進められるでしょう。

アジング用ロッドビルディングの実践テクニックと設計思想

マグナムクラフトブランクが初心者におすすめ
  1. ブランクス選びはAJX5917が定番で安心
  2. チタンティップ搭載で感度を極限まで向上させる
  3. ガイドセッティングは軽量化と飛距離のバランスが重要
  4. リールシート周りのデザインがロッドの個性を決める
  5. グリップの設計で使用感が大きく変わる
  6. コーティング作業が仕上がりの美しさを左右する
  7. まとめ:ロッドビルディング アジングで理想の釣りを実現しよう

ブランクス選びはAJX5917が定番で安心

ブランクス選びはAJX5917が定番で安心

アジング用ロッドビルディングにおけるブランクス選択で、マグナムクラフトAJX5917は最も安定した選択肢として多くのビルダーに愛用されています。このブランクスは、初心者から上級者まで幅広く対応できるバランスの良さが特徴で、「迷ったらAJX5917」と言われるほど定番化しています。

AJX5917の最大の魅力は、アジングに最適化された調子にあります。ティップセクションは繊細でアタリを明確に伝える一方、バット部分にはしっかりとしたパワーがあり、掛けた魚を確実にランディングできます。この絶妙なバランスが、アジング初心者からベテランまで満足させる理由です。

今回はいよいよチタンティップを継いたアジングロッドの作成。SkyreadFGさんでお借りした自作チタンロッドの衝撃。ここがロッドビルドやってみようのスタートラインだったかなと思います。

出典:ロッドビルディング#03 アジングロッド マグナムクラフトAJX5917

📊 AJX5917の詳細スペック

項目仕様メリット注意点
全長5’9″ (175cm)取り回しと飛距離のバランス長めのキャスト場所を想定
調子レギュラーファースト汎用性の高さ特化した釣法には専用調子が有利
パワーUL-L0.5-3g程度のジグヘッドに対応重いキャロには不向き
重量約90g(未加工)加工後40g台も可能軽量化には技術が必要

このブランクスが初心者に推奨される理由の一つが、豊富な製作事例と情報の存在です。インターネット上には数多くのAJX5917を使った製作記録があり、ガイドセッティングやバランス調整の参考になる情報が豊富に蓄積されています。

加工のしやすさも大きな利点です。カーボンの繊維密度が適度で、切断時の割れやささくれが発生しにくく、初心者の技術不足をカバーしてくれます。また、ティップ部分の内径も標準的で、チタンティップやソリッドティップの取り付けが比較的容易です。

AJX5917を使用する際の設計のコツは、全体のバランスを重視することです。このブランクスは素直な特性を持っているため、極端な改造よりも、各パーツの調和を考えた設計が功を奏します。特に、リールシート位置とグリップ長のバランスは、使用感に大きく影響するため慎重に検討しましょう。

近年では、AJX5917をベースにした様々な応用例も報告されており、基本を学んだ後の発展性も十分です。ショートグリップ化、ロングティップ化、マルチピース化など、様々なカスタマイズが可能で、長期的な技術向上の過程でも活用し続けることができる優れたブランクスといえるでしょう。

チタンティップ搭載で感度を極限まで向上させる

チタンティップ搭載で感度を極限まで向上させる

アジング用ロッドビルディングにおいて、チタンティップの搭載は感度向上の決定打となります。チタン合金の持つ優れた振動伝達特性と復元力により、従来のカーボンティップでは感知困難な微細なアタリまで明確に手元に伝えることができます。

チタンティップの最大の特徴は、高い音速と低い内部減衰率にあります。アタリによる振動が素早く正確に伝わり、かつ振動の減衰が少ないため、より多くの情報を手元で感じ取ることができます。これにより、従来では感知できなかった前アタリや、魚の活性の微細な変化まで把握することが可能になります。

感度のおばけ

出典:ロッドビルディング#03 アジングロッド マグナムクラフトAJX5917

🔧 チタンティップ取り付けの技術的ポイント

工程重要事項失敗例対策
内径調整ブランクスとの密着隙間による強度不足段階的な研磨で調整
接着剤選択カーボンと金属の接合接着不良による脱落メタルロック等専用接着剤使用
補強処理カーボンロービング巻き見た目の悪化適切な張力と均一な巻き
長さ調整全体バランスとの調和先重りによる操作性悪化段階的な長さ調整

チタンティップの選択においては、直径と長さのバランスが極めて重要です。一般的には1.0mm、1.2mm、1.5mmの直径がありますが、初心者には1.2mmが最もバランスが良いとされています。長さについては、短すぎると感度のメリットが少なく、長すぎると先重りや操作性の悪化を招くため、10-18cm程度が適切とされています。

取り付け作業では、ブランクスの口割れ防止が最重要課題です。チタンティップを挿入する際の内径拡張作業では、電動工具の使用は避け、手作業での慎重な加工が推奨されます。PE糸を巻いての保護や、段階的な拡張により、ブランクスへのダメージを最小限に抑えることができます。

リューターでやろうとして余裕で失敗し口割れ発生。1cmブランクスうをカット(震

出典:ロッドビルディング#03 アジングロッド マグナムクラフトAJX5917

チタンティップの真価は、静の釣りでより顕著に現れます。ボトムステイやスローリトリーブなど、繊細なアタリが重要な釣法において、チタンティップは圧倒的なアドバンテージを発揮します。一方で、激しいアクションを多用する釣法では、その柔軟性がデメリットとなる場合もあります。

長期使用における耐久性も重要な検討事項です。チタンは疲労に強い金属ですが、過度な負荷や不適切な使用により破損のリスクもあります。特に、根掛かりからの強引な引き抜きや、キャスト時の過度なスナップは避ける必要があります。適切な使用により、長期間にわたって安定した性能を維持することができるでしょう。

ガイドセッティングは軽量化と飛距離のバランスが重要

ガイドセッティングは軽量化と飛距離のバランスが重要

アジング用ロッドビルディングにおけるガイドセッティングは、軽量化と飛距離のバランスを最適化する重要な要素です。ガイドの数、位置、サイズの全てが最終的なロッドの性能に大きな影響を与えるため、慎重な検討が必要です。

基本的な考え方として、ガイド数が多いほどライントラブルは減少しますが、その分重量が増加し、キャスト時の空気抵抗も大きくなります。アジング用ロッドでは一般的に7-8個のガイドが標準的ですが、軽量化を重視する場合は6個程度まで減らすことも可能です。

5フィート程度で7〜8ガイドが一般的です。セッティングはフジマニュアルでほぼ良いかと。

出典:ロッドビルド 構想と設計

🎯 ガイドサイズ選択の指針

ガイド位置標準サイズ軽量重視飛距離重視用途別考慮点
バットガイドATTG10-12ATTG8-10ATTG12-16リールとの距離で決定
#5-6ガイドKTTG4-6KTTG3-4KTTG6-8ライン角度の調整
#1-4ガイドKTTG3KTTG3KTTG3-4均等配置が基本
トップガイドLFTT3LFTT2.5LFTT3.5ライン放出の最終調整

ガイド位置の決定には、フジマニュアルの推奨値を基準とすることが安全です。ただし、チタンティップを使用する場合は、ティップとブランクスの境界部分に必ずガイドを配置し、この部分への曲げ負荷を分散させることが重要です。

材質選択においては、トルザイトとSICそれぞれにメリット・デメリットがあります。トルザイトは軽量で飛距離に優れますが、PEライン使用時の糸鳴りが問題となる場合があります。SICは重量があるものの、糸鳴りが少なく、耐久性に優れています。

トルザイトはsicより飛距離が出る気がします。軽いため振り抜きも良い。ただ、糸鳴りがひどいのでPEを使う方はトップをsicにした方が良いかもです。

出典:ロッドビルド 構想と設計

軽量化を追求する場合の高度なテクニックとして、ガイドフットの短縮加工があります。市販ガイドのフットを必要最小限まで短くカットすることで、重量とスレッド使用量を削減できます。ただし、加工により強度が低下するリスクもあるため、慎重な判断が必要です。

ガイドセッティングの最終調整は、実際の使用を想定したテストが不可欠です。異なる重量のジグヘッドでのキャストテストや、様々なリトリーブスピードでのライン挙動確認により、理論値と実際の使用感のギャップを埋めることができます。

特にアジング用ロッドでは、0.5g以下の軽量ジグヘッドでの性能が重要になるため、従来の理論では対応できない部分もあります。実際の釣行を重ねながら、微調整を継続することで、真に使いやすいガイドセッティングを確立できるでしょう。

リールシート周りのデザインがロッドの個性を決める

リールシート周りのデザインがロッドの個性を決める

アジング用ロッドビルディングにおいて、リールシート周りのデザインは完成品の個性と機能性を大きく左右する重要な要素です。単純な機能パーツとしてだけでなく、ロッド全体の美的バランスと使用感の核心部分を担っています。

リールシートの選択肢は大きく分けてIPS/VSSタイプとスケルトンタイプに分類されます。IPS/VSSタイプは握りやすさとフィット感に優れ、初心者にも扱いやすい特徴があります。一方、スケルトンタイプは軽量化とデザイン性に優れ、上級者に好まれる傾向があります。

ロッドのデザイン、パッと見て印象が決まるパーツは リールシート 。

出典:ロッドデザインの決め手となるのはリールシート。ロッドビルドで自作したリールシートを振り返る。

🎨 リールシートタイプ別特徴比較

タイプ重量握りやすさデザイン自由度製作難易度コスト
IPS/VSS重い★★★★★★★☆☆☆★★☆☆☆安い
DPSスケルトン軽い★★★☆☆★★★★☆★★★★☆中程度
フルカスタム可変★★★★☆★★★★★★★★★★高い
ショートエンド最軽量★★☆☆☆★★★☆☆★★★☆☆中程度

スケルトンリールシートの製作では、カーボンパイプの選択と加工精度が成功の鍵となります。パイプの内径と外径のバランス、アーバーとの組み合わせ、フードとのマッチングなど、多くの要素を総合的に考慮する必要があります。

デザイン面では、メタルパーツの選択と配置がロッドの印象を決定的に左右します。ワインディングチェック、フードナット、エンドキャップなどの色味と質感の統一により、洗練された印象を作り出すことができます。

直線と曲線が混ざり合うデザインが個人的に好きなんです。曲線は、コーティングで表現するのがポイント。

出典:ロッドデザインの決め手となるのはリールシート。ロッドビルドで自作したリールシートを振り返る。

機能面では、リールシート位置の決定が使用感に直結します。リールフットを中指と薬指で挟んだ時のバランス、エンドグリップの長さとの関係、全体の重心位置など、個人の手の大きさと釣りスタイルに合わせた最適化が可能です。

近年のトレンドとして、一体型ショートエンドの人気が高まっています。従来のセパレートグリップとは異なり、リールシートとエンドグリップが一体化された設計で、究極の軽量化と操作性を実現できます。ただし、製作難易度は高く、十分な技術習得が必要です。

リールシート周りの仕上げには、カーボンロービングを使った補強と装飾も効果的です。機能的な補強効果に加えて、視覚的なアクセントとしても機能し、オリジナリティの高いデザインを実現できます。ただし、適切な技術がないと逆に見栄えを損なう場合もあるため、十分な練習が推奨されます。

グリップの設計で使用感が大きく変わる

グリップの設計で使用感が大きく変わる

アジング用ロッドビルディングにおけるグリップ設計は、最終的な使用感を決定する最重要要素の一つです。グリップの材質、長さ、形状、表面処理の全てが、長時間の釣行における疲労度や操作精度に直接影響を与えます。

材質選択では、コルクとEVAが主流となっています。コルクは軽量で吸水性があり、手にフィットしやすい特徴がありますが、耐久性と価格の面でデメリットがあります。EVAは耐久性と耐候性に優れ、加工しやすい反面、やや重量があり夏場の使用では滑りやすくなる場合があります。

個人的見解ですが、自分専用ロッドにするには、リールシート位置とエンドグリップ位置を「自分に合わせる」のがよいと思います

出典:世界に一本の自分専用ロッド ~ロッドビルドはじめてみませんか?~

グリップ設計の個人差対応要素

要素個人差による影響調整方法測定方法
長さ手の大きさ、持ち方カスタムカット実際の握り位置測定
直径指の太さ、握力削り込み調整快適握り径の確認
表面処理手汗、季節対応テクスチャー加工実使用での滑り具合
重心バランス腕力、釣りスタイル内部重量調整バランスポイント測定

グリップ長の決定には、個人の手の大きさと釣りスタイルを総合的に考慮する必要があります。一般的には、リールを装着した状態で人差し指と親指でリールフットを挟んだ時に、エンドが手首に軽く触れる程度が理想とされています。

最近のトレンドとして、3Dプリンターを活用したカスタムグリップの製作も注目されています。個人の手型に完全にフィットしたワンオフグリップの製作が可能で、従来では実現困難な複雑な内部構造や軽量化も実現できます。

ワインディングチェックやアーバーなど、自分で不要だと思うパーツは使っていません。ブランクスの直径に合わせて、グリップの内径を設定できるので、アーバーやワインディングチェックを使う必要はありません。

出典:シンプルなデザインが好きかな〜アジング用のロッド・ビルド

実用面では、グリップの滑り止め処理も重要な検討事項です。特に夜釣りが多いアジングでは、手汗や露による滑りは致命的なトラブルにつながる可能性があります。表面のテクスチャー加工や、部分的な滑り止めテープの貼付などの対策が有効です。

グリップ製作における高度なテクニックとして、内部の中空化による軽量化があります。適切な強度を維持しながら不要な重量を削減することで、全体のバランス向上と疲労軽減を実現できます。ただし、強度計算と加工技術の両面で高度なスキルが要求されます。

エンドグリップの設計では、取り外し可能な構造も検討価値があります。メンテナンス性の向上に加えて、将来的な長さ調整や材質変更にも対応できる柔軟性を持たせることができ、長期使用における満足度向上につながるでしょう。

コーティング作業が仕上がりの美しさを左右する

コーティング作業が仕上がりの美しさを左右する

アジング用ロッドビルディングにおけるコーティング作業は、完成品の美しさと耐久性を決定する最終工程です。どれほど優秀な設計と精密な組み立てを行っても、コーティングの品質が低ければ、見た目の美しさと長期使用での信頼性が大きく損なわれてしまいます。

エポキシ樹脂コーティングの基本は、適切な配合比と環境管理にあります。主剤と硬化剤の比率が不適切だと、硬化不良や黄変などのトラブルが発生します。また、温度や湿度の管理も重要で、特に冬場の低温環境では硬化時間の延長や表面の曇りが発生しやすくなります。

エポキシ樹脂の配合は硬化剤を入れすぎないこと。がポイントです。MATAGIのものは主剤1.4:硬化剤1.0(重量比)を推奨されています

出典:世界に一本の自分専用ロッド ~ロッドビルドはじめてみませんか?~

🎨 コーティング品質管理のポイント

項目管理基準失敗例対策
配合比正確な重量計測硬化不良、黄変デジタルスケール使用
温度管理20-25℃維持硬化遅延、曇り暖房器具での環境調整
気泡除去混合後の脱泡表面の凹凸アルコールランプによる気泡抜き
塗布技術均一な膜厚厚薄の差、流れフィニッシングモーターの活用

フィニッシングモーターを使用したコーティングでは、回転速度と塗布量のバランスが重要です。回転が速すぎると遠心力でエポキシが飛散し、遅すぎると重力で偏った厚みになってしまいます。一般的には1回転2-3秒程度の速度が適切とされています。

高品質なコーティングを実現するための上級テクニックとして、多層塗りがあります。薄いコーティングを複数回重ねることで、気泡の混入を防ぎ、より均一で美しい仕上がりを実現できます。ただし、各層の硬化タイミングの見極めが重要で、経験と技術が必要です。

気温が低いと硬化不良になるので、冬場は暖房機器を上手に使用しましょう(火事注意!)

出典:世界に一本の自分専用ロッド ~ロッドビルドはじめてみませんか?~

スレッドコーティングにおいては、下地処理の品質が最終的な仕上がりを左右します。スレッドの巻きムラや張力の不均一は、コーティング後に顕著に現れるため、巻き直しを含めた丁寧な下地作りが不可欠です。

カーボンロービングを使用したコーティングでは、繊維の配向とエポキシの浸透に特別な注意が必要です。適切な処理により、機能的な補強効果と美しい外観を両立できますが、技術不足では逆に品質を損なう結果となります。

長期使用を想定した場合、UV対策も重要な検討事項です。エポキシ樹脂は紫外線により劣化しやすいため、UV吸収剤を添加したエポキシの使用や、使用後の適切な保管により、美しさと機能性を長期間維持することができるでしょう。

まとめ:ロッドビルディング アジングで理想の釣りを実現しよう

まとめ:ロッドビルディング アジングで理想の釣りを実現しよう

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. アジング用ロッドビルディングは自分だけの理想ロッドを作る最良の方法である
  2. 市販品を大幅に上回る40g台前半の超軽量ロッドが実現可能である
  3. 必要な道具の大部分はホームセンターやダイソーで入手できる身近なものである
  4. 初心者でも集中すれば2-3日で機能的なロッドを完成させることができる
  5. 材料費は約3万円程度で市販ハイエンドモデルと同等かそれ以下である
  6. マグナムクラフトAJX5917は初心者に最も推奨される定番ブランクスである
  7. チタンティップ搭載により従来では感知困難な微細なアタリまで明確に伝達される
  8. ガイドセッティングは軽量化と飛距離のバランスを慎重に検討する必要がある
  9. リールシート周りのデザインがロッド全体の個性と機能性を決定する
  10. グリップ設計は個人の手の大きさと釣りスタイルに完全適合させることが可能である
  11. コーティング作業の品質が完成品の美しさと耐久性を左右する重要工程である
  12. ロッドビルディングは道具作りを超えてアジング釣りへの理解を深めるプロセスである
  13. 製作技術の習得により既存ロッドのメンテナンスや修理も可能になる
  14. 長期的な視点では複数本の効率的な製作により総合的なコスト削減が実現される
  15. 自作ロッドでの釣行は格別の満足感と愛着をもたらす特別な体験である

記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト

  1. ロッドビルディング#03 アジングロッド マグナムクラフトAJX5917│でこのシーバスほげり日誌
  2. ロッドビルド 構想と設計 – 釣れずれなるままに
  3. ロッドビルド、ロッドビルディングに必要な道具や工具|アジング一年生re
  4. 【アジングロッドビルディング】Ⅳ 「サードステージ!?」ハイブリットティップ!? 【保存版】 | イシグロ静岡中吉田店
  5. シンプルなデザインが好きかな〜アジング用のロッド・ビルド | Fishfunkyの テラアジ バチコン 最前線
  6. 世界に一本の自分専用ロッド ~ロッドビルドはじめてみませんか?~ – MIZAR オンラインショップ
  7. 構想2年!アジングロッド ビルディング 完成! | 悪魔釣人〜南東北の暮らし〜
  8. ロッドデザインの決め手となるのはリールシート。ロッドビルドで自作したリールシートを振り返る。 : 某携帯ショップ店員の頭の中
  9. 過去のロッドビルド① | 釣りバカキノピーが行く!!

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