フロートアジングで使うリーダーの太さは何ポンドがベスト？失敗しない選び方を徹底解説

フロートアジングを始めたいけど、リーダーの太さって何を選べばいいのか迷っていませんか？ジグ単とは違い、重たいフロートをキャストするフロートアジングでは、リーダー選びが釣果を大きく左右します。細すぎると飛距離を出す際にラインブレイクしてしまい、逆に太すぎるとアジの警戒心を高めてバイトが遠のいてしまうかもしれません。実は多くのアングラーが推奨している基準となる太さがあり、それをベースに釣り場の状況や狙うアジのサイズに応じて調整していく方法が最も効果的です。

この記事では、フロートアジングに最適なリーダーの太さについて、インターネット上の様々な情報を収集・分析し、実践的な選び方を詳しく解説していきます。PEラインとの組み合わせ方、フロートの重量別の推奨太さ、素材の選び方、リーダーの長さ設定まで、フロートアジングを成功させるために必要な知識を網羅的にお届けします。これからフロートアジングに挑戦する初心者の方はもちろん、さらに釣果を伸ばしたい経験者の方にも役立つ内容となっています。

この記事のポイント
✓ フロートアジングの基本となるリーダー太さは8lb（2号）前後
✓ フロートの重量や釣り場の状況に応じた太さの調整方法
✓ メインリーダーとティップリーダーを分ける二段階設定のメリット
✓ おすすめのリーダー素材と製品の選び方

Table of Contents

フロートアジングにおけるリーダーの太さの基本知識

リーダーの推奨太さは8lb（2号）前後が基準
フロートの重量で変わるリーダー太さの選び方
メインラインとのバランスを考えた太さ選定が重要
素材はフロロカーボン一択の理由
リーダー長さは60cm～1mが基本セッティング
大型狙いでは太めのリーダーが安心

リーダーの推奨太さは8lb（2号）前後が基準

フロートアジングにおけるリーダーの太さは、8lb（約2号）を基準に考えるのが最も一般的です。この太さであれば、10g前後のフロートをフルキャストしても切れる心配が少なく、同時にアジに対して過度な警戒心を与えることもありません。

Yahoo!知恵袋に寄せられた質問では、15～16.6gのフロートリグを使用する際のリーダーについて、以下のような回答がありました。

①フルキャストやと一発で切れるかも。８lb位ないと一晩持たない。

出典：Yahoo!知恵袋 – リーダーの太さについて質問です

この回答からも分かるように、重量級のフロートを遠投する場合、最低でも8lb程度の強度が必要とされています。4lbなどの細いリーダーでは、フルキャストした瞬間にラインブレイクする可能性が高いようです。

号数で表すと、8lbは約2号に相当します。釣具メーカー各社から発売されているフロートアジング用のリーダーを見ても、1.5号（6lb）～2号（8lb）がラインナップの中心となっています。この範囲内であれば、ほとんどのフロートアジングに対応できると考えて良いでしょう。

📊 リーダー太さと強度の対応表

号数	ポンド（lb）	強度（kg）	主な用途
1号	4lb	約1.8kg	軽量フロート・豆アジ狙い
1.5号	6lb	約2.7kg	7～10gのフロート
2号	8lb	約3.6kg	10～15gのフロート（基準）
2.5号	10lb	約4.5kg	15g以上の重量級フロート

初めてフロートアジングに挑戦する方は、まず2号（8lb）のフロロカーボンリーダーを用意しておくことをおすすめします。これを基準として、釣り場の状況やアジの反応を見ながら、太くしたり細くしたりと調整していくのが失敗の少ない進め方です。

フロートの重量で変わるリーダー太さの選び方

フロートアジングで使用するリーダーの太さは、装着するフロートの重量によって適切な太さが変わってきます。軽いフロートには細めのリーダーを、重いフロートには太めのリーダーを選ぶのが基本です。

LureNewsRの記事では、フロートリグ用のラインシステムについて具体的な推奨が示されています。

ショックリーダーについて：アルカジックジャパンの推奨リーダーは、4lb～8lbです。リーダーは、中間リーダーとティップリーダーを同じ強度にするか、中間リーダーがやや強度があるようにすると安心です。

出典：LureNewsR – はじめてのフロートアジング入門

この情報から、フロートの重量に応じたリーダー選択の目安が見えてきます。一般的には以下のような対応が推奨されているようです。

🎣 フロート重量別リーダー太さの目安

フロート重量	推奨リーダー太さ	主な釣り場
5～7g	1～1.5号（4～6lb）	漁港内・防波堤の近距離
7～10g	1.5～2号（6～8lb）	防波堤・小規模サーフ
10～15g	2～2.5号（8～10lb）	サーフ・磯・遠投が必要な場所
15g以上	2.5号以上（10lb以上）	大型サーフ・外洋に面した場所

フロートが重くなるほど、キャスト時にリーダーにかかる負荷も大きくなります。15gを超えるような重量級フロートを使う場合は、最低でも10lb以上、場合によっては12lb（約3号）まで上げることも検討すべきです。

また、同じ重量のフロートでも、釣り場の環境によって調整が必要になることがあります。岩礁帯や海藻が多い場所では根ズレのリスクが高いため、ワンランク太めのリーダーを選ぶのが賢明でしょう。逆に、砂地のサーフで障害物が少ない場合は、アジの警戒心を考慮して細めにすることも有効かもしれません。

メインラインとのバランスを考えた太さ選定が重要

フロートアジングでは、メインライン（PEライン）とリーダーの強度バランスを適切に保つことが非常に重要です。一般的には、リーダーの強度をメインラインと同等か、やや上回る程度に設定するのが理想とされています。

AJI HUNTの記事では、リーダー選びの基本的な考え方について以下のように説明されています。

号数（太さ）を選ぶ時の基本的な考え方としては、メインラインと同じ強度（lb）もしくはちょっと上の強度を選びましょう。リーダーの基準は0.8号で、0.6〜1.5号までの号数から選択すれば問題ありません。

出典：AJI HUNT – アジングで使用するショックリーダーの「太さ」の選び方

この情報を踏まえると、PE0.6号（約11lb相当）をメインラインとして使用する場合、リーダーは8lb（2号）から12lb（3号）の範囲が適切ということになります。

💡 PEラインとリーダーの組み合わせ例

メインPE	PE強度（参考）	推奨リーダー	リーダー号数
PE0.3号	約6lb	4～6lb	1～1.5号
PE0.4号	約8lb	6～8lb	1.5～2号
PE0.5号	約10lb	8～10lb	2～2.5号
PE0.6号	約11lb	8～12lb	2～3号
PE0.8号	約14lb	10～16lb	2.5～4号

メインラインよりもリーダーを大幅に太くしすぎると、結束部分が不自然に太くなり、キャスト時のガイド抜けが悪くなる可能性があります。逆に細すぎると、トラブル時にリーダー部分で切れずにメインラインから切れてしまい、高価なPEラインを大量にロストしてしまうかもしれません。

フロートアジングでは遠投が基本となるため、メインラインにはPE0.6号程度を使用することが多いようです。そのため、リーダーは2号（8lb）を中心に、状況に応じて1.5号～2.5号の範囲で調整するのが実践的な選び方と言えるでしょう。

素材はフロロカーボン一択の理由

フロートアジング用のリーダーとして、フロロカーボンラインが圧倒的に支持されているのには明確な理由があります。ナイロンラインも選択肢としては存在しますが、多くのアングラーがフロロカーボンを選ぶのは、その特性がフロートアジングに最適だからです。

釣猿の記事では、リーダー素材の選び方について次のように解説されています。

アジングで人気なのはフロロカーボンの方です。理由は、『感度がそこなわれない・比重が重く沈みやすい』ので、メインラインとの相性が抜群に良い為です。

出典：釣猿 – アジング用ショックリーダーおすすめ8選

フロロカーボンとナイロンの特性を比較すると、フロートアジングにおけるフロロカーボンの優位性が明確になります。

🔍 リーダー素材の特性比較

特性	フロロカーボン	ナイロン
比重	1.78（水より重い）	1.14（水より軽い）
伸び率	低い（感度良好）	高い（衝撃吸収）
耐摩耗性	高い	やや低い
吸水性	ほぼなし	あり（劣化しやすい）
硬さ	やや硬い	しなやか
視認性	低い（透明）	やや高い

フロロカーボンが支持される最大の理由は、比重が重く沈みやすいという特性です。フロートアジングでは、フロート自体は浮いているものの、その下に垂らしたリーダーとジグヘッドを自然にフォールさせたい場面が多々あります。ナイロンは水より軽いため浮きやすく、狙ったレンジをキープしにくいのです。

また、感度の良さも重要なポイントです。フロートから離れた位置でのアジのバイトを確実に感じ取るには、伸びが少ないフロロカーボンの方が有利です。ナイロンは伸縮性が高いため、遠くのバイトが手元まで伝わりにくくなってしまう可能性があります。

耐摩耗性の高さも見逃せません。フロートアジングでは遠投して広範囲を探るため、岩や海藻などの障害物に接触する機会も増えます。フロロカーボンは擦れに強いため、細かい傷が入っても簡単には切れず、安心して釣りを続けられます。

ただし、フロロカーボンにも欠点があります。ナイロンに比べてやや硬く、結びにくいと感じる方もいるかもしれません。また、価格もナイロンよりやや高めです。しかし、これらのデメリットを差し引いても、フロートアジングにおけるフロロカーボンの優位性は揺るがないと言えるでしょう。

リーダー長さは60cm～1mが基本セッティング

フロートアジングでは、リーダーの太さだけでなく、リーダーの長さも釣果に大きく影響します。一般的には、ワーム側（ジグヘッド側）のリーダー長さを60cm～1m程度に設定するのが基本とされています。

釣りと色々ブログの記事では、フロートリグの仕掛け図と共に具体的な長さが示されています。

ジグヘッドを結ぶリーダーは60cm～1m。ジグヘッドを結ぶリーダーの長さは状況に応じて1m以上の長さでも問題ありません。また、60cm以下の長さでもアジの反応がよかったりするので、色々な長さで試していただければと思います。

出典：釣りと色々ブログ – フロートリグ　仕掛け・釣り方・タックル

リーダー長さの設定には、いくつかの考え方があります。まず、短め（60～80cm）のメリットとしては、キャスト時の絡みが少なくトラブルが減ること、フロートとジグヘッドの距離が近いため操作感が伝わりやすいことが挙げられます。

一方、長め（80cm～1m以上）のメリットとしては、ジグヘッドがより自然にフォールすること、アジがフロートを警戒しにくくなること、アクションの幅が広がることなどがあります。

📏 リーダー長さ別の特徴

リーダー長さ	メリット	デメリット	適した状況
40～60cm	・キャスト時の絡みが少ない<br>・操作感が良い	・フロートを警戒されやすい<br>・アクションの幅が狭い	活性が高い時・初心者
60～80cm	・バランスが良い<br>・標準的な設定	・特になし	通常時・迷った時
80cm～1m	・自然なフォール<br>・アクションの幅が広い	・絡みやすい<br>・操作感がやや鈍い	低活性時・大型狙い
1m以上	・超自然なアプローチ<br>・警戒心を最小化	・かなり絡みやすい<br>・キャストが難しい	超低活性時・スレた場所

横浜アジングの記事によると、リーダー長さの上限には物理的な制約もあります。

フロートはジグヘッドから60cm〜80cmほどの位置に取り付けます。80cmを超えるとキャストするときに垂らし部分が長くなって、キャストしにくいので注意。

出典：横浜アジング – フロートリグによる遠投で釣果アップ

実際にキャストする際の**垂らし（ロッドティップからルアーまでの長さ）**を考えると、リーダーが長すぎると扱いにくくなります。一般的なアジングロッドは7～8ft程度ですから、リーダーが1mを大きく超えると、垂らしが長すぎてキャストの精度が落ちてしまうでしょう。

初めてフロートアジングに挑戦する方は、まず70～80cm程度から始めてみるのがおすすめです。この長さであれば絡みのトラブルも比較的少なく、かつアジに対して自然なアプローチができるはずです。釣り場でアジの反応を見ながら、短くしたり長くしたりと調整していくと良いでしょう。

大型狙いでは太めのリーダーが安心

フロートアジングの大きな魅力の一つは、沖合の潮目に寄っている大型のアジを狙えることです。尺アジ（25cm以上）やギガアジ（30cm以上）といった大型を本気で狙うなら、リーダーの太さも相応にアップさせる必要があります。

FISHINGJAPANの記事では、大型が掛かる可能性を考慮したライン選択について言及されています。

ただし、アジも尺サイズを超えてくるとかなり引きます。沖合いの潮目などを直撃することの多いフロートアジングでは、40cmクラスのギガアジや、青物なども食い付いてくるかもしれません。となると、0.8号以上のPEラインを巻くことも、想定の範囲内に入れておきましょう。

出典：FISHINGJAPAN – フロートアジングで釣れないときの対処法

大型アジの引きは想像以上に強烈です。25cmクラスでも細いリーダーだと瞬時に切られてしまうことがあります。さらに、フロートアジングでは思わぬゲストがヒットすることも珍しくありません。

🐟 想定されるゲストフィッシュと推奨リーダー

| 魚種 | サイズ | 引きの強さ | 推奨リーダー | 備考 | |—|—|—|—| | マアジ（尺アジ） | 25～30cm | ★★★☆☆ | 8～10lb | 急な突っ込みに注意 | | マアジ（ギガアジ） | 30cm以上 | ★★★★☆ | 10～12lb | ドラグ調整が重要 | | メバル | 20～25cm | ★★☆☆☆ | 6～8lb | 口が弱いので慎重に | | カマス | 30～40cm | ★★★☆☆ | 10lb以上 | 歯が鋭いので注意 | | サバ | 30～40cm | ★★★★☆ | 10～12lb | 走り回るので長期戦に | | 小型青物 | 30～50cm | ★★★★★ | 12lb以上 | 強烈な引き込み |

大型狙いでリーダーを太くする際は、メインラインとのバランスも考慮する必要があります。PE0.6号を使っているなら、リーダーは2.5～3号（10～12lb）程度までが現実的な選択肢でしょう。これ以上太くすると結束部分が不自然に太くなり、キャストやアクションに支障が出る可能性があります。

また、太いリーダーを使う場合は結束強度の確保がより重要になります。FGノットやPRノットなどの摩擦系ノットをしっかりマスターし、結び目での破断を防ぐことが大切です。せっかく太いリーダーを使っても、結び目で切れてしまっては意味がありません。

大型を狙う際のもう一つのポイントは、リーダーの定期的なチェックです。太いリーダーでも、岩や海藻に擦れたり、小さな傷が入ったりすることで強度が低下します。キャスト数回ごとに、手で触って確認する習慣をつけると良いでしょう。少しでも傷や毛羽立ちを感じたら、惜しまずにリーダーを結び直すことが、大型を確実にキャッチする秘訣です。

フロートアジングのリーダー選びで知っておくべき実践テクニック

メインリーダーとティップリーダーを分ける二段階設定がおすすめ
飛距離を出すにはリーダーの強度バランスが鍵
根掛かり対策にはワーム側を細くする工夫が有効
Fシステムなら感度を損なわないリーダー設定が可能
結束部分の強度確保が釣果を左右する
おすすめのリーダー製品とその特徴
まとめ：フロートアジングのリーダー太さ選び

メインリーダーとティップリーダーを分ける二段階設定がおすすめ

フロートアジングの上級テクニックとして、リーダーを二段階に分ける方法があります。これは、PEラインと接続する「メインリーダー」と、ジグヘッドに接続する「ティップリーダー」を異なる太さにするセッティングです。

横浜アジングの記事では、このリーダーシステムについて詳しく解説されています。

仕掛けはこの様になっております。私の場合は10.5gを使う場合はPEライン0.6号にリーダーは6lb(1.5号)です。7.5gの場合はPE0.3号にリーダーは4lb(1号)でやってます。

出典：横浜アジング – フロートリグによる遠投で釣果アップ

二段階リーダーシステムの基本的な考え方は、フロート側のメインリーダーを太く、ワーム側のティップリーダーを細く設定することです。これにはいくつかの明確なメリットがあります。

🎯 二段階リーダーシステムのメリット

メリット1：キャスト強度の確保
重いフロートをフルキャストする際、最も負荷がかかるのはPEラインとリーダーの結束部分です。この部分を太くすることで、キャスト切れのリスクを大幅に減らせます。
メリット2：アジへの警戒心軽減
ジグヘッド近くのティップリーダーを細くすることで、アジから見たときの違和感を減らせます。特に低活性時やプレッシャーの高い釣り場で効果的です。
メリット3：根掛かり時のダメージ最小化
万が一根掛かりして切れた場合、細いティップリーダー部分で切れるため、リグ全体のロストを防げます。高価なフロートを守れるのは大きなメリットでしょう。

📊 二段階リーダーの設定例

フロート重量	メインリーダー（PEとの接続側）	ティップリーダー（ジグヘッド側）	メインリーダー長さ	ティップリーダー長さ
7g前後	6lb（1.5号）	4lb（1号）	15～20cm	60～80cm
10g前後	8lb（2号）	6lb（1.5号）	15～20cm	60～80cm
15g前後	10lb（2.5号）	8lb（2号）	20～30cm	60～100cm

二段階リーダーシステムを組む際の注意点は、二つのリーダーの結束をしっかり行うことです。一般的には、電車結び（8の字結び）やトリプルサージェンスノットなどが使われます。結び目が大きくならないよう、できるだけコンパクトに仕上げることがポイントです。

また、メインリーダーとティップリーダーの太さの差を極端につけすぎないことも重要です。例えば、メインリーダーが12lbでティップリーダーが3lbといった極端な組み合わせは避けた方が良いでしょう。太さの差は1～2号（4～8lb）程度に留めるのが現実的です。

この二段階システムは、最初は少し手間に感じるかもしれません。しかし、一度この仕掛けを作ってしまえば、釣行中に何度も結び直す必要は少なくなります。トラブルの少なさと釣果の向上を考えると、試してみる価値は十分にあるテクニックと言えるでしょう。

飛距離を出すにはリーダーの強度バランスが鍵

フロートアジングで最大飛距離を引き出すためには、リーダーの強度設定が極めて重要です。飛距離が出ないと悩んでいる方の多くは、実はリーダーが細すぎて思い切りキャストできていない可能性があります。

神戸～明石のファミリーフィッシング奮闘記の記事では、実際の経験からこのように警告しています。

10.5gはフルキャストするとかなりぶっ飛びます。リーダーは必ず1.5号～2号でやって下さい。フロートだけ遥か彼方に飛んで行く羽目になります。

出典：神戸～明石のファミリーフィッシング – シャローフリークFシステムで快適アジング

この証言は非常に重要です。リーダーが細すぎると、フルキャストした瞬間にリーダーが切れ、フロートだけが遥か彼方へ飛んでいくという事態が実際に起こり得るのです。これは釣具のロストだけでなく、他の釣り人への危険も伴う深刻な問題です。

飛距離を最大化するためのリーダー選びには、いくつかのポイントがあります。

✈️ 飛距離を伸ばすリーダー選びのポイント

安全マージンを持った強度設定
フロートの重量に対して、余裕を持った強度のリーダーを選びましょう。10gのフロートなら最低8lb、できれば10lb以上が安心です。
結束強度を考慮
リーダーの表示強度は直線強度であり、結び目では約60～80%に低下します。この低下分を見越して、やや太めを選ぶのが賢明です。
キャストフォームとの関係
正しいキャストフォームができていない場合、リーダーへの負荷は想像以上に大きくなります。特に初心者の方は、太めのリーダーからスタートすることをおすすめします。
ロッドの適合ウエイトとの整合性
ロッドが対応できるルアーウエイト内でキャストしていても、リーダーが細いと切れる可能性があります。ロッドとリーダーの両方が対応できる範囲で使用しましょう。

📈 フロート重量と推奨リーダー強度の関係

フロート重量	最低限必要なリーダー	推奨リーダー	安心リーダー	飛距離の目安
5～7g	4lb（1号）	6lb（1.5号）	8lb（2号）	30～40m
7～10g	6lb（1.5号）	8lb（2号）	10lb（2.5号）	40～60m
10～15g	8lb（2号）	10lb（2.5号）	12lb（3号）	60～80m
15g以上	10lb（2.5号）	12lb（3号）	16lb（4号）	80m以上

また、飛距離を出すためにはリーダーの長さも重要です。メインリーダーが短すぎると、キャスト時にPEラインとリーダーの結束部分がガイドに当たり、抵抗となって飛距離が落ちます。一般的には、メインリーダーは最低でも1m以上、できれば1.5～2m程度取ると良いでしょう。

ただし、リーダーを太くしすぎると、今度は空気抵抗や水の抵抗が大きくなり、逆に飛距離が落ちる可能性もあります。太さと飛距離の関係は単純ではなく、最適なバランスポイントを見つけることが重要です。まずは推奨される太さから始めて、実際に釣り場で試しながら微調整していくのが最も確実な方法でしょう。

根掛かり対策にはワーム側を細くする工夫が有効

フロートアジングでは遠投して広範囲を探るため、海底の起伏や障害物に関する情報が少ない状況で釣りをすることが多くなります。そのため、予期せぬ根掛かりのリスクは常につきまといます。

Yahoo!知恵袋の回答では、根掛かり対策としてのリーダー設定について興味深い提案がされています。

ワーム側リーダーはメインリーダーよりも細くしてください。藻に引っかかってラインが切れる場合、ワーム側リーダーを細くして切れやすくすると仕掛け全体のロストを防げます。

出典：Yahoo!知恵袋 – リーダーの太さについて質問です

この方法は、前述の二段階リーダーシステムとも関連する重要なテクニックです。ワーム側のリーダーを意図的に弱い部分として設定することで、根掛かり時には高価なフロートを守りながら、最小限のロストで済ませることができます。

🛡️ 根掛かり対策リーダーセッティングの考え方

根掛かりが発生した場合の切れる順序を、意図的にコントロールすることが重要です。理想的な順序は以下の通りです：

最初に切れるべき：ジグヘッド付近のティップリーダー（最も細い）
次に切れる：フロート～スイベル間のメインリーダー（中間の太さ）
最後まで切れない：PEラインとリーダーの結束部分（最も太い）

この順序を守ることで、根掛かり時のダメージを最小限に抑えられます。特にフロートは1個あたり数百円することも多いため、これを守れるメリットは大きいでしょう。

⚙️ 根掛かり対策を考慮したリーダー設定例

設定場所	推奨太さ	理由	長さ
PEとの結束部	10～12lb（2.5～3号）	最も強く、最後まで切れない	20～30cm
フロート接続部	8～10lb（2～2.5号）	中間の強度	変動（Fシステム等）
ジグヘッド側	4～6lb（1～1.5号）	最も弱く、最初に切れる	60～100cm

実際の釣り場で、このシステムがどのように機能するか見てみましょう。例えば、海底の岩にジグヘッドが引っかかったとします。通常、強く引っ張ると、最も弱い部分から切れていきます。上記の設定であれば、4～6lbのティップリーダーが切れ、ジグヘッドとワームのみをロストします。

もし根掛かりが非常に強固で、ティップリーダーだけでなくメインリーダーにも負荷がかかった場合でも、10～12lbのPE接続部分は耐えるはずです。これにより、少なくともフロートは回収でき、再度仕掛けを組み直すことができます。

根掛かり対策のもう一つの工夫は、定期的なリーダーのチェックと交換です。細いティップリーダーは、小さな傷や擦れでも強度が大きく低下します。釣行中、数投に一度はリーダーを指で触って確認し、少しでも異常を感じたら交換する習慣をつけると良いでしょう。

ただし、根掛かり対策を重視しすぎて、ティップリーダーを極端に細くしすぎるのは避けるべきです。アジとのファイト中に切れてしまう可能性が高まるためです。根掛かり対策とアジのキャッチ率のバランスを取ることが、結果的に最も効率の良い釣りにつながるでしょう。

Fシステムなら感度を損なわないリーダー設定が可能

フロートアジングのリーダーシステムの中で、最も洗練されていると評価されているのがFシステムです。このシステムは、アルカジックジャパンの藤原真一郎氏が考案したもので、感度を損なわずにフロートリグを扱える画期的な方法として知られています。

神戸～明石のファミリーフィッシング奮闘記の記事では、Fシステムの特徴について次のように説明されています。

このシステムはPEと軽量ジグヘッドが途中の障害物も無く一直線になり通常のアクションも出来てアタリもハッキリとわかるとの事。要はフロートを着けてない状態のアクションもアタリも同じと言う事です。

出典：神戸～明石のファミリーフィッシング – シャローフリークFシステムで快適アジング

Fシステムの最大の特徴は、フロートをメインラインから枝分かれさせて取り付けることです。従来の中通しタイプや固定タイプとは異なり、フロートがメインラインの途中に存在していても、PEラインからジグヘッドまでが直線でつながっています。

🎨 Fシステムの構造イメージ

PEライン
  ↓
[結束部（WWノット等）]
  ↓
リーダー本線（60～100cm）
  ↓        ↘[枝リーダー（15～30cm）]→[フロート]
ジグヘッド

この構造により、以下のようなメリットが生まれます。

🌟 Fシステムの主なメリット

メリット	説明	従来システムとの違い
高感度	PEからジグヘッドまで直線のため、バイトが手元にダイレクトに伝わる	中通しはフロート内でラインが擦れ感度低下
アクションレスポンス良好	ロッドアクションがダイレクトにジグヘッドに伝わる	固定式はフロートの重みで鈍くなる
絡みにくい	フロートが枝分かれしているため、ジグヘッドと絡みにくい	固定式は長いリーダーが絡みやすい
フロート交換が容易	スナップで枝リーダーに装着すれば簡単に交換可能	中通しは交換に時間がかかる

Fシステムでのリーダー設定には、いくつかのポイントがあります。まず、**メインリーダー（ジグヘッド側）**は、通常のフロートリグと同様に60cm～1m程度、太さは6～8lb（1.5～2号）が基本です。

一方、**枝リーダー（フロート側）**は、15～30cm程度の長さで、太さはメインリーダーと同等か、やや太めの8～10lb（2～2.5号）が推奨されています。これは、フルキャスト時にフロートの重みがこの部分に集中するためです。

がまかつの宵姫シリーズでは、Fシステム専用のリグが製品化されており、初心者でも簡単にFシステムを組めるようになっています。

宵姫Fシステムリグは、ロングキャスト性能、感度、フッキング&アクションレスポンスの高いFシステムのフロートゲームを初心者・入門者の方にも手軽に楽しんで頂くためのアシストアイテムです。

出典：がまかつ – 宵姫 Fシステムリグ

Fシステムの組み方には、WWノットという専用の結び方が推奨されています。このノットは、PEラインとリーダーを結束する際に、枝糸を作り出すことができる特殊なノットです。慣れれば30秒程度で組めるようになり、釣り場での素早いリグ交換が可能になります。

ただし、Fシステムにも欠点がないわけではありません。最大の課題は、結び方が特殊で慣れが必要なことです。特に暗い夜釣りの現場で、複雑なノットを組むのは難しいかもしれません。最初は自宅で十分に練習してから、実釣に臨むことをおすすめします。

また、枝リーダーとメインリーダーが分岐する部分は、ラインが擦れやすいというデメリットもあります。定期的にこの部分をチェックし、毛羽立ちや傷が見られたら、早めに結び直すことが重要です。

それでも、感度とアクションレスポンスの良さは、他のシステムでは得られない大きなアドバンテージです。フロートアジングを本格的に楽しみたい方は、ぜひFシステムにチャレンジしてみてください。

結束部分の強度確保が釣果を左右する

フロートアジングでは、リーダーの太さ選びと同じくらい、いや、それ以上に重要なのが結束部分の強度です。どんなに太いリーダーを選んでも、結び目が弱ければ意味がありません。特にフルキャスト時や大型がヒットした時に、結び目から切れてしまうケースは非常に多いのです。

横浜アジングの記事では、結束方法について具体的な推奨がされています。

PEラインとリーダーの結束はWWノット。ブランドビルダーの藤原真一郎さんが考え出したFシステム用に簡単に結束出来る結び方です。

出典：横浜アジング – フロートリグによる遠投で釣果アップ

リーダーシステムには複数の結束ポイントがあり、それぞれに適した結び方があります。

🔗 フロートリグの主な結束ポイントと推奨ノット

結束場所	結び方	強度維持率	難易度	所要時間
PEとリーダー	FGノット	95～98%	★★★★☆	2～3分
PEとリーダー	PRノット	95～98%	★★★★★	3～5分
PEとリーダー	SCノット	90～95%	★★★☆☆	1～2分
PEとリーダー	WWノット（Fシステム用）	85～90%	★★☆☆☆	30秒～1分
リーダー同士	電車結び（8の字結び）	90～95%	★★☆☆☆	30秒
リーダー同士	トリプルサージェンスノット	85～90%	★☆☆☆☆	20秒
リーダーとスナップ	漁師結び（クリンチノット）	90～95%	★☆☆☆☆	20秒
リーダーとジグヘッド	ユニノット	85～90%	★☆☆☆☆	15秒

最も重要な結束部分は、PEラインとリーダーの接続部分です。ここが最もストレスのかかる場所であり、かつ最も切れやすい場所でもあります。

一般的に最も強度が高いとされているのは、FGノットです。正しく組めば、リーダーの直線強度の95～98%を維持できると言われています。ただし、組むのにやや時間がかかり、慣れるまでは難しいと感じるかもしれません。

PRノットも高強度で知られていますが、専用のボビンホルダーが必要で、組むのに時間もかかります。大型を本気で狙う場合や、長時間結び直しせずに釣りを続けたい場合には有効でしょう。

初心者の方におすすめなのは、SCノットや簡易版FGノットです。これらは比較的簡単に組めて、それなりの強度も確保できます。また、Fシステムを使う場合は、前述のWWノットが専用設計されているので、こちらをマスターすると良いでしょう。

💡 結束強度を高めるコツ

締め込みは慎重に
急いで強く引っ張ると、摩擦熱でラインが傷みます。ゆっくりと、確実に締め込みましょう。
結び目を湿らせる
締め込む前に唾液や水で結び目を湿らせると、摩擦熱を抑えられ、ラインへのダメージを減らせます。
余り糸は適切な長さで残す
完全にギリギリでカットすると、使用中にほどける可能性があります。2～3mm程度は残しましょう。
定期的な結び直し
結び目は使用するごとに徐々に弱くなります。釣行前、または釣行中でも定期的に結び直すことをおすすめします。
結び目の確認
結んだ後は必ず、強く引っ張って確認しましょう。この時点で切れるようなら、釣りの最中に切れる可能性が高いです。

また、結び目の位置にも注意が必要です。PEとリーダーの結び目は、キャスト時にガイドを通過します。この際、結び目が大きすぎるとガイドに引っかかり、飛距離が落ちたり、最悪の場合ラインが切れたりします。できるだけコンパクトに仕上げることが重要です。

二段階リーダーシステムを使う場合、リーダー同士を結ぶ部分も重要です。ここは電車結びやトリプルサージェンスノットが一般的です。どちらも比較的簡単に組めて、そこそこの強度も確保できます。

結束技術の向上は、一朝一夕には難しいかもしれません。しかし、自宅で練習を重ねることで、必ず上達します。YouTube等の動画サイトには、様々なノットの結び方が詳しく解説されているので、それらを参考に練習してみてください。結束技術の向上は、確実に釣果アップにつながるはずです。

メーカー	製品名	素材	価格帯	特徴	おすすめ度
ヤマトヨテグス	フロロショックリーダー	フロロ	300～400円/30m	しなやかで結びやすい<br>コスパ最高	★★★★★
メジャークラフト	弾丸フロロショックリーダー	フロロ	300～500円/30m	ラインナップ豊富<br>価格が安い	★★★★☆
ラパラ	ラピノヴァフロロカーボン	フロロ	400～600円/30m	水馴染みが良い<br>ケースが少し弱い	★★★☆☆

メーカー	製品名	素材	価格帯	特徴	おすすめ度
ダイワ	月下美人フロロリーダー	フロロ	800～1,000円/30m	ライトゲーム専用設計<br>しなやかで扱いやすい	★★★★★
シマノ	ソアレEXフロロ	フロロ	500～700円/30m	EX FLUORO採用<br>直線・結節強度強化	★★★★☆
ダイワ	月下美人ワンタッチリーダー	フロロ	800～1,200円/4本	10秒で結束完了<br>初心者に最適	★★★★☆

まとめ：フロートアジングにおけるリーダーの太さと実践ノウハウ

最後に記事のポイントをまとめます。

フロートアジングの基本リーダー太さは8lb（2号）前後を基準とする
フロートの重量に応じて、7～15gなら1.5～2.5号の範囲で調整
メインラインとのバランスを考え、PEラインと同等かやや上の強度を選ぶ
素材はフロロカーボン一択、比重が重く沈みやすく感度も良好
リーダー長さは60～100cm程度、状況に応じて調整可能
大型狙いでは10～12lb以上の太めリーダーが安心
メインリーダーとティップリーダーを分ける二段階設定が効果的
飛距離を出すには余裕を持った強度設定が不可欠
根掛かり対策にはワーム側を細くする工夫が有効
Fシステムなら感度を損なわないリーダー設定が可能
結束部分の強度がFGノット等で95%以上維持できるかが鍵
おすすめ製品はヤマトヨテグスのフロロショックリーダーやダイワの月下美人フロロリーダー
初心者は2号から始め、釣り場の状況を見ながら調整する
リーダーは消耗品なので定期的なチェックと交換が重要
二段階設定では太さの差を1～2号程度に留めるのが現実的

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