延べ竿を使ったアジングが今、密かなブームになっています。通常のアジングはリールとロッドを使ってキャストする釣り方ですが、延べ竿なら道具もシンプルで、リール操作も不要。それでいて釣果は十分に期待できるという、まさに「釣りの原点」とも言える魅力的なスタイルなんです。
特に夜釣りの常夜灯周りでは、遠投の必要がないケースが多く、延べ竿の守備範囲である7~8m圏内で十分にアジを狙えます。手返しの良さ、ダイレクトに伝わる感度、そして何より低コストで始められる点が、初心者からベテランまで幅広く支持されている理由でしょう。この記事では、延べ竿アジングの仕掛けについて、基本から応用まで徹底的に解説していきます。
この記事のポイント |
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✓ 延べ竿アジングに必要な仕掛けの全パーツを詳しく紹介 |
✓ ロッドの長さやラインの太さなど具体的な選び方を解説 |
✓ ウキ釣りと脈釣りの使い分け方法を理解できる |
✓ 夜釣りでの効果的なテクニックと時期別の攻略法を網羅 |

延べ竿でアジングを始めるための仕掛けの基本
- 延べ竿アジングの仕掛けは道糸・ハリス・針・オモリの4点セット
- ロッドの長さは3.6m前後が使いやすい理由
- ラインはフロロカーボン1~3lbが最適
- ウキ釣り仕掛けと脈釣り仕掛けの使い分け
- ジグヘッドは1g以下の軽量タイプを選ぶべき
- 夜釣りではケミホタルが効果的
延べ竿アジングの仕掛けは道糸・ハリス・針・オモリの4点セット
延べ竿でアジングを始めるなら、まず理解しておきたいのが仕掛けの構成です。基本的には道糸、ハリス、針、オモリの4つのパーツで成り立っており、これにウキを加えるかどうかで釣り方が変わってきます。
道糸は延べ竿の穂先に直接結ぶラインで、一般的にはナイロンまたはフロロカーボンの1~2号程度が使われます。この太さなら豆アジから25cm程度のアジまで十分に対応可能です。道糸の長さは竿の長さと同じか、やや短めに設定するのが基本です。
ハリスは道糸の先端に接続する細いラインで、こちらはフロロカーボンの1~3lbが推奨されます。ハリスの長さは50cm~100cm程度に設定し、アジのサイズや活性に応じて調整します。活性が高い時は長めに、低い時は短めにするのがコツです。
延べ竿による仕掛けですから、バックラッシュトラブルなどを心配する必要がありません。
針はアジ針の5~7号、または袖針の4~6号が標準的です。アジは口が柔らかいため、あまり太軸の針は向きません。オモリはガン玉を使用し、ウキのバランスを取るために0.5g程度を目安にハリスの中間付近に打ちます。
🎣 基本仕掛けの構成パーツ
パーツ名 | 推奨サイズ・素材 | 役割 |
---|---|---|
道糸 | ナイロン/フロロ 1~2号 | 竿先とハリスを接続 |
ハリス | フロロカーボン 1~3lb | 針を接続し食い込みを良くする |
針 | アジ針5~7号/袖針4~6号 | アジを掛ける |
オモリ | ガン玉 0.5g前後 | 仕掛けを沈め、ウキのバランスを取る |
ウキ | 5号程度の玉ウキ/棒ウキ | アタリを視覚化する |
この基本構成さえ押さえておけば、延べ竿アジングは十分に楽しめます。ただし、釣り場の状況や狙うアジのサイズによって微調整が必要になるため、各パーツの役割をしっかり理解しておくことが重要です。
ロッドの長さは3.6m前後が使いやすい理由
延べ竿アジングで最も重要な道具選びがロッドです。長さは3.6m(12フィート)前後が最も扱いやすいとされており、これには明確な理由があります。
まず、3.6mの延べ竿なら、竿の長さ分の3.6mと道糸の長さ3.6mを合わせて、合計約7m強の範囲をカバーできます。防波堤や漁港での釣りでは、この距離があれば常夜灯周りや岸壁際のアジを十分に狙えるのです。
一方、4mを超える長さになると竿の重量が急激に増加し、長時間の釣りでは腕が疲れてしまいます。延べ竿は常に手で持ち続ける必要があるため、軽さは非常に重要なファクターです。3.6mなら80~100g程度の軽量モデルが多く、子供や女性でも扱いやすい重量に収まります。
全長を3.6mにしたのは、とても軽いから。これが4mを超えてくると、一気に重くなってしまう
逆に、2.7m程度の短い竿では守備範囲が狭くなりすぎて、アジが警戒して近づいてこない可能性があります。釣り人の気配を感じさせないためにも、ある程度の長さは必要です。
📏 延べ竿の長さ別メリット・デメリット
長さ | メリット | デメリット | 適した釣り場 |
---|---|---|---|
2.7~3.3m | 超軽量で取り回し抜群 | 守備範囲が狭い | 足場の低い漁港 |
3.6m | バランスが良く万能 | 特になし | ほとんどの防波堤 |
4.5~5.4m | 広範囲を探れる | 重くて疲れやすい | 足場の高い堤防 |
また、延べ竿の素材も重要です。カーボン製は軽量で感度が高く、張りがあるため、アジの繊細なアタリも手元に伝わりやすいのが特徴です。一方、グラスロッドは多少重いものの、価格が安くて丈夫なため、初心者や荒く使いたい方には向いているでしょう。
仕舞寸法も確認ポイントです。振出式の延べ竿なら、40~50cm程度にコンパクトに収納でき、車での移動や保管にも便利です。渓流竿やテンカラ竿を流用する場合も、この長さ帯のものが多く、選択肢は豊富にあります。
ラインはフロロカーボン1~3lbが最適
延べ竿アジングにおけるライン選びは、釣果を大きく左右する重要なポイントです。多くのアングラーが推奨しているのがフロロカーボンラインの1~3lbという細めの設定です。
フロロカーボンラインが選ばれる理由は、その比重の高さにあります。ナイロンラインと比較すると水に沈みやすく、着水後すぐに沈降を始めるため、軽量ルアーの操作性が格段に向上します。特に1g以下のジグヘッドを使用する際には、この特性が大きなアドバンテージになります。
延べ竿の穂先に結ぶ道糸には、比重の高いフロロカーボンラインを選びました。着水したら、すぐに沈もうとしてくれるので、ルアーの操作性が高まる
太さについては、1lbなら約4ポンド(約1.8kg)、3lbなら約12ポンド(約5.4kg)の引張強度があります。豆アジメインなら1~1.5lb、25cm超えの良型を狙うなら2~3lbと使い分けるのが賢明です。ただし、細すぎると根ズレや不意の大物に対応できないため、釣り場の状況を見極めることが大切です。
道糸とハリスで太さを変える「段差仕掛け」も有効です。道糸を2号(8lb程度)にして、ハリスを1~2lb程度にすることで、根掛かりした際にハリスだけが切れて道糸部分は温存できます。これにより、仕掛けの交換が最小限で済むというメリットがあります。
🧵 ライン選びのポイント
- ✅ フロロカーボンの利点:比重が高く沈みやすい/感度が良い/耐摩耗性が高い
- ✅ ナイロンの利点:しなやかで扱いやすい/価格が安い/結び目が強い
- ✅ 100均ラインも実用的:一般的にはフロロカーボン1~2号で十分使える
- ✅ ハリスは必ずフロロ:透明度が高くアジに警戒されにくい
また、ラインの色にも注目してください。フロロカーボンは基本的に透明ですが、道糸部分だけ視認性の良いカラーライン(ピンクやイエロー)を使い、ハリスは透明にするという工夫も可能です。これにより、手元でのライン管理がしやすくなり、特に夜釣りでは大きなメリットとなります。
定期的なライン交換も忘れずに。フロロカーボンは紫外線や摩擦で劣化するため、1シーズンに1回は交換することをおすすめします。特にハリス部分は針を結び直すたびに少しずつ短くなるため、50cm以下になったら新しいものに交換しましょう。
ウキ釣り仕掛けと脈釣り仕掛けの使い分け
延べ竿アジングには大きく分けてウキ釣り仕掛けと脈釣り仕掛けの2つのスタイルがあり、状況に応じて使い分けることで釣果が大きく変わります。
ウキ釣り仕掛けは、その名の通りウキを使ってアタリを視覚的に捉える方法です。5号程度の小型玉ウキや棒ウキを使用し、ウキ下(ウキから針までの距離)を1.5~3m程度に設定します。ウキが沈んだり、横に走ったりする変化を見てアワセを入れるため、初心者でも分かりやすいのが最大のメリットです。
ウキ釣り仕掛けはシンプルで、基本的にはウキ、ハリ、ガン玉オモリのみで構成されています
一方、脈釣り仕掛けはウキを使わず、ライン(道糸)の動きや手元に伝わる感触でアタリを取る方法です。ウキの浮力抵抗がないため、アジの繊細な前アタリも逃さずキャッチできます。ただし、風が強い日や波がある時は、ラインが揺れてアタリが分かりにくくなるというデメリットもあります。
🎣 ウキ釣りと脈釣りの特徴比較
項目 | ウキ釣り仕掛け | 脈釣り仕掛け |
---|---|---|
アタリの取り方 | ウキの動きで視覚的に判断 | ラインの変化や手感覚で判断 |
難易度 | 初心者向け | 中級者以上向け |
適した状況 | 明るい時間帯/タナが浅い時 | 薄暗い時/タナが深い時 |
メリット | 分かりやすい/複数のタナを探りやすい | 感度が高い/食い込みが良い |
デメリット | 食い込みに抵抗がある | 風や波の影響を受けやすい |
使い分けの基本的な考え方としては、アジの活性が高い時はウキ釣り、低い時は脈釣りという判断が有効です。活性が高ければウキの抵抗があってもグイグイ食い込んできますが、活性が低いとウキの浮力に違和感を感じて吐き出してしまうことがあります。
また、水深によっても使い分けが必要です。水深3m以内の浅場ならウキ釣りで十分ですが、5m以上の深場になると、ウキ下の調整が難しくなるため、脈釣りで底まで沈めてから誘い上げる方が効率的かもしれません。
夜釣りの場合は、ウキにケミホタルを装着することで視認性を確保できます。市販の電気ウキを使わなくても、100均のケミホタル(25号サイズ)を玉ウキに装着するだけで十分実用的です。むしろ、延べ竿なら近距離での釣りになるため、小型のケミホタルの方が見やすいという意見もあります。
ジグヘッドは1g以下の軽量タイプを選ぶべき
延べ竿アジングでルアーを使用する場合、ジグヘッドは1g以下、できれば0.6~0.8g程度の軽量タイプが最も適しているとされています。これは延べ竿特有の釣り方と密接に関係しています。
通常のアジングではキャストして飛距離を稼ぐため、ある程度の重さが必要です。しかし、延べ竿では竿を振り込んで仕掛けを送り込むだけなので、飛距離は必要ありません。むしろ、軽いジグヘッドの方が自然にフォールし、スローな誘いができるため、アジの食いが断然良くなります。
1gを切るような、かなり軽いウエイトを選択しても、延べ竿による仕掛けですから、バックラッシュトラブルなどを心配する必要がありません
ワームはストレート系の1.5~2インチが基本です。アジング定番のアジアダーやアジのエサといったワームが実績が高く、カラーはクリア系やグロー系が夜釣りでは効果的です。日中ならナチュラル系のカラーも試してみる価値があります。
🎣 ジグヘッド選びの基準
- ✅ 重さ:0.6~1.0g(基本は0.8g前後)
- ✅ 針のサイズ:#8~#10(ワームサイズに合わせる)
- ✅ フックの形状:オープンゲイプ型が食い込み良好
- ✅ ヘッド形状:丸型が基本、風が強い日は弾丸型も
ジグヘッドだけでなく、マイクロサイズのメタルジグ(2~3g)やシンキングミノー、シンペンなども延べ竿で使用可能です。特にメタルジグは沈みが速いため、深いタナを攻める際に有効で、フラッシング効果でアジの反応を引き出せます。
ただし、あまり重いルアーを使うと、延べ竿に負担がかかりすぎて破損の原因になります。3gを上限と考え、それ以上のウエイトが必要な状況では、素直にリールタックルに切り替えた方が賢明でしょう。
釣り方としては、仕掛けを投入したら自然にフォールさせ、ラインテンションを保ちながら自動的にカーブフォールさせます。アタリがなければロッドをゆっくり上げてリフト&フォール、あるいは小刻みにシェイクして誘いを入れます。延べ竿ならではの繊細な操作が可能なので、アジの反応を見ながら色々試してみてください。
夜釣りではケミホタルが効果的
延べ竿アジングの真骨頂は夜釣りにあると言っても過言ではありません。そして、夜釣りの必須アイテムがケミホタルです。ケミホタルには主に2つの使い方があり、それぞれ異なる効果をもたらします。
1つ目はウキに装着してアタリを視認する使い方です。玉ウキや棒ウキにケミホタルを取り付けることで、暗闇の中でもウキの動きがはっきりと見えます。延べ竿は近距離での釣りになるため、小型の25号サイズのケミホタルで十分です。色はグリーンかレッドが一般的ですが、複数人で釣る場合は色を変えることで、自分のウキを識別しやすくなります。
ケミホタルを集魚用に付けるほうが安上がりなので私は使っていないです
2つ目は集魚用として仕掛けに組み込む使い方です。サルカン付近やハリスの中間あたりにケミホタル(50号サイズ)を取り付けることで、アジを引き寄せる効果が期待できます。アジは光に集まる習性があるため、特に常夜灯のない暗いポイントでは非常に有効な手段となります。
💡 ケミホタルの効果的な使い方
使用箇所 | サイズ | 色 | 効果 |
---|---|---|---|
ウキ装着 | 25号 | グリーン/レッド | アタリの視認性向上 |
集魚用(仕掛け) | 50号 | グリーン/ピンク | アジを引き寄せる |
予備用 | 両サイズ | 複数色 | トラブル対応 |
ケミホタルは100均で購入できるため、コストパフォーマンスも抜群です。ただし、安価なものは光量が弱かったり、持続時間が短かったりする場合があるので、重要な釣行では釣具店の製品を使用することをおすすめします。
夜釣りでの釣り方のコツは、常夜灯周りの明暗の境目を重点的に攻めることです。明るい部分にはプランクトンやベイトフィッシュが集まり、それを捕食するためにアジも寄ってきます。ただし、明るすぎる場所は警戒心も高まるため、明暗の境目や、やや暗めのエリアが狙い目となります。
また、夜間は昼間よりもアジが浅いタナに浮いてくる傾向があります。ウキ下を1~2m程度に設定し、表層付近を丁寧に探ってみてください。反応が悪ければ徐々に深くしていくという攻め方が効率的です。
安全面にも注意が必要です。夜間の釣り場は足元が見えにくく、転倒や落水のリスクが高まります。ヘッドライトやランタンで足元を照らし、ライフジャケットは必ず着用しましょう。延べ竿は両手が自由になりにくいため、特に注意が必要です。
延べ竿アジング仕掛けの実践的なテクニックと応用
- 常夜灯周りでの接近戦が延べ竿の真骨頂
- 手返しの良さが数釣りにつながる
- サビキ仕掛けとの組み合わせも有効
- メタルジグやシンペンも使用可能
- 秋シーズンが最も釣りやすい時期
- 延べ竿アジングのメリットは感度とコストパフォーマンス
- まとめ:延べ竿でアジングの仕掛けを楽しもう
常夜灯周りでの接近戦が延べ竿の真骨頂
延べ竿アジングが最も威力を発揮するのが、常夜灯周りでの接近戦です。多くの防波堤や漁港には常夜灯が設置されており、夜間になるとその光に集まるプランクトンを狙って小魚が集まり、それを捕食するアジも回遊してきます。
この状況では、わざわざ遠投する必要がなく、足元から数メートル先までの範囲にアジが密集していることが多いのです。延べ竿なら竿の長さ分(3.6m)と道糸分(3.6m)を合わせて約7m強の範囲をカバーでき、これで十分にアジを狙えます。
夜釣りのシーンで、常夜灯周りの明暗の境目を狙っているときなどは、目の前の水面にジグ単を落とし込むのみのアプローチになる
明暗の境目を攻める際は、まず明るい側から暗い側へ向けて仕掛けを流していくイメージで探ります。アジは明るい場所でベイトを見つけ、捕食する際には少し暗い場所に入り込む習性があるためです。ウキ釣りなら自然に流れに乗せて、脈釣りなら竿を少しずつ動かしてルアーを誘います。
🌙 常夜灯周りでの攻略ポイント
- ✅ 明暗の境目:最も実績が高いエリア
- ✅ 光の届かない影の部分:大型が潜んでいる可能性
- ✅ 流れの変化点:ベイトが溜まりやすい
- ✅ 堤防の角付近:潮がぶつかり合うポイント
潮の動きも重要な要素です。満潮や干潮の前後1~2時間、いわゆる「潮が動く時間帯」がアジの活性が高まります。潮が動くことでプランクトンやベイトフィッシュも動き出し、それに反応してアジも積極的にエサを追うようになります。
足元を覗き込んでアジの姿が見える場合は、その層を重点的に攻めましょう。延べ竿なら目視できる範囲での釣りになるため、アジの反応をリアルタイムで確認しながら戦略を立てられます。アジが表層に浮いているなら浅めのウキ下、中層にいるなら深めに設定するといった具合です。
複数のポイントを回遊する「ランガン」スタイルも有効です。一箇所で反応がなくなったら、次の常夜灯へ移動するという釣り方で、延べ竿はコンパクトなため移動も楽です。仕掛けを巻き取って竿を縮め、次のポイントへ歩いていくだけ。機動力の高さも延べ竿の大きな魅力です。
手返しの良さが数釣りにつながる
延べ竿アジングの最大のメリットの1つが手返しの良さです。手返しとは、仕掛けを回収してから再び投入するまでの一連の動作のことを指し、これが早ければ早いほど、短時間で多くのアジを釣ることができます。
通常のリールを使ったアジングでは、キャスト→着水→リトリーブ→巻き取り→再キャストという工程が必要です。しかし、延べ竿なら竿を上げるだけで仕掛けが回収でき、竿を振り込めばすぐに再投入できます。リールハンドルを回す手間が不要なため、圧倒的に手返しが早くなるのです。
なんといってもリールハンドルを回す手間が省けるので、どんどんポイントを攻めていくことができます
アジの群れが回遊してきている時は、この手返しの良さが釣果に直結します。群れが目の前にいる限られた時間内に、どれだけ多く仕掛けを投入できるかが勝負の分かれ目。延べ竿なら1分間に2~3回の投入が可能で、リールタックルの1.5~2倍のペースで攻められます。
⚡ 手返しを早くするコツ
工夫ポイント | 具体的な方法 | 効果 |
---|---|---|
エサ付け | オキアミをまとめて針に刺しやすい向きで容器に並べる | エサ付け時間が半減 |
仕掛け予備 | 事前に複数の仕掛けを用意し、仕掛け巻きに巻いておく | トラブル時の交換が即座にできる |
投入動作 | 竿を軽く振り込む動作を一定のリズムで行う | 疲労軽減と効率化 |
アワセ | アタリがあったら即座に竿を立ててフッキング | 取りこぼしを最小化 |
エサ取りが多い状況でも、手返しの良さは大きなアドバンテージになります。フグやベラなどのエサ取りがいる場合、エサが取られる前にアジに食わせる必要があるため、投入から回収までのサイクルを早めることが重要です。延べ竿なら素早く回収してエサの状態を確認し、取られていたらすぐに新しいエサに交換できます。
また、複数のタナを効率よく探る際にも手返しの良さが活きてきます。最初は表層から始めて反応がなければ中層、さらに底層へとウキ下を変えていく作業も、延べ竿ならスムーズです。ウキ止めをずらすだけで簡単にタナ調整ができ、すぐに再投入できるため、アジのいる層を素早く見つけ出せます。
数釣りを狙うなら、できるだけシンプルな仕掛けにしておくことも重要です。余計な飾りやパーツが多いと、それだけトラブルのリスクも増え、仕掛けの準備や交換にも時間がかかります。基本に忠実なシンプル仕掛けこそが、最終的に釣果を伸ばす秘訣かもしれません。
サビキ仕掛けとの組み合わせも有効
延べ竿はルアーだけでなく、サビキ仕掛けとの相性も抜群です。むしろ、延べ竿とサビキの組み合わせは、子供から大人まで楽しめる最も手軽なアジ釣りの方法と言えるでしょう。
通常のサビキ釣りではリールを使って仕掛けを上下させますが、延べ竿サビキなら竿の上げ下げだけでOK。コマセカゴから撒き餌を出しながら、針に付いた疑似餌でアジを誘います。リール操作が不要なため、初めて釣りをする子供でも簡単に扱えるのが大きなメリットです。
4.5mくらいの延べ竿があればサビキも簡単にできます。サビキ仕掛けを竿と同じ長さになるようにセットすればOK
サビキ仕掛けは市販のものがたくさん販売されており、針のサイズや本数、ハリスの長さなど様々なバリエーションがあります。アジのサイズに合わせて選びますが、豆アジなら4~5号、中アジ以上なら6~7号の針が標準的です。針の本数は3~5本程度が扱いやすいでしょう。
🎣 延べ竿サビキの仕掛けセット
パーツ | 仕様 | 選び方のポイント |
---|---|---|
サビキ仕掛け | 針3~5本、4~7号 | アジのサイズで判断 |
コマセカゴ | プラスチック製、30~50号 | 水深に応じて重さ調整 |
道糸 | ナイロン2~3号 | 強度優先 |
スナップサルカン | 中型サイズ | 仕掛け交換を容易に |
コマセ(撒き餌)はアミエビが基本ですが、最近は常温保存できるチューブタイプの製品も人気です。冷凍ブロックのアミエビと違って匂いも少なく、使い勝手が良いため、特に初心者や女性におすすめできます。
釣り方は非常にシンプルで、コマセカゴにアミエビを詰めたら仕掛けを海に投入し、底まで沈めます。その後、竿を上下にゆっくり動かしてコマセを出しながらアジを誘います。アタリがあったら、そのまま竿を立ててアワセを入れ、魚が掛かったら慎重に引き上げます。
延べ竿サビキの利点は、タナキープが非常に簡単な点です。リールタックルだと手元の感覚だけでタナを維持する必要がありますが、延べ竿なら竿の角度を一定に保つだけで、同じ層を攻め続けることができます。アジは群れで回遊するため、一匹釣れたタナを正確にキープできることは、連続ヒットに直結します。
また、複数人で釣りをする際も、延べ竿なら糸が絡むトラブルが少ないというメリットがあります。リールタックルだと隣の人とのオマツリ(糸絡み)が頻発しますが、延べ竿は限られた範囲での釣りになるため、互いに距離を取れば問題ありません。
メタルジグやシンペンも使用可能
延べ竿アジングではジグヘッド+ワームが基本ですが、実はメタルジグやシンキングペンシル(シンペン)なども効果的に使用できます。これらのルアーは、状況によってはジグヘッドよりも有利に働くケースがあるのです。
マイクロサイズのメタルジグ(2~3g)は、フラッシング効果が高く、活性の高いアジに効果的です。特に日中や潮が速い時など、キラキラとした光の反射でアジの視覚に訴えかけることができます。ただし、あまり重すぎると延べ竿に負担がかかるため、3g程度までに抑えておくのが無難でしょう。
マイクロサイズのメタルジグや、シンペン・シンキングミノーなども有効です
シンキングペンシルは、水平姿勢を保ちながらゆらゆらとフォールする特性があり、アジの捕食本能を強く刺激します。特にベイトフィッシュ(イワシやシラスなど)が接岸している時は、その形状とアクションが非常にマッチし、高い釣果が期待できます。
🎣 延べ竿で使えるルアータイプ
ルアータイプ | 重さ | 特徴 | 適した状況 |
---|---|---|---|
ジグヘッド+ワーム | 0.6~1g | 最も基本的でオールマイティ | すべての状況 |
メタルジグ | 2~3g | フラッシング効果大 | 日中/活性高い時 |
シンペン | 2~3g | ナチュラルなアクション | ベイト接岸時 |
シンキングミノー | 2~3g | リアルな小魚シルエット | プレッシャー高い時 |
鉄板系バイブレーションルアーの極小タイプ(3g以下)も面白い選択肢です。バイブレーションの波動がアジにアピールし、濁りが入った時や薄暗い時間帯に威力を発揮します。ただし、根掛かりしやすいという欠点があるため、底付近を攻める際は注意が必要です。
スピンテールジグも候補に入れておきたいルアーです。テールのブレードが回転することで、波動とフラッシングの両方でアジを誘えます。特に活性が低くて口を使わない時に、リアクションバイトを誘発できる可能性があります。
使い分けの基本的な考え方としては、まずはジグヘッドから始めて、反応が悪ければメタルジグやシンペンに変更するというローテーションが効果的です。アジは日によって好むルアーが変わるため、複数のタイプを持参して試行錯誤することが釣果アップの鍵となります。
カラーローテーションも重要です。同じルアーでも、クリア系、グロー系、チャート系、ピンク系など、カラーを変えるだけで反応が劇的に変わることがあります。特に夜釣りではグロー系(蓄光)が定番ですが、場合によってはクリア系の方が食いが良いこともあるため、複数色を準備しておくと安心です。
ルアーの動かし方(アクション)も工夫のしどころです。ただ巻き、リフト&フォール、シェイク、トゥイッチなど、様々なアクションを試してみてください。延べ竿ならロッドワークがダイレクトにルアーに伝わるため、微妙な動きの変化も演出できます。
秋シーズンが最も釣りやすい時期
延べ竿アジングを始めるなら、9月から11月の秋シーズンが最も釣りやすい時期と言えます。この時期はアジのサイズも大きくなり、数も釣れるため、初心者からベテランまで楽しめる最高のシーズンです。
春に生まれたアジは夏の間に成長し、秋になると15~25cm程度のサイズに育ちます。このサイズは延べ竿で狙うのに最適で、引きも楽しめて食べても美味しいという、釣り人にとって理想的なターゲットです。また、秋は産卵前の荒食いシーズンでもあり、活性が非常に高い個体が多いのも特徴です。
初夏から晩秋にかけてのシーズンが釣りやすいです。特におすすめは秋のシーズン。9~11月くらいがサイズも大きくなってきて、数も釣りやすい
秋は水温も安定しており、アジが接岸しやすい条件が整っています。夏のような猛暑もなく、冬のような厳しい寒さもないため、釣り人にとっても快適に釣りを楽しめる季節です。夕涼みがてら夜釣りに出かけるのも、この時期ならではの楽しみ方でしょう。
📅 時期別のアジング攻略ポイント
時期 | アジのサイズ | 釣りやすさ | おすすめ時間帯 | 注意点 |
---|---|---|---|---|
春(3~5月) | 15~30cm(大型) | ★★★☆☆ | 夕まずめ~夜 | 産卵個体は口を使いにくい |
夏(6~8月) | 5~15cm(豆アジ) | ★★★★☆ | 夜間 | 暑さ対策必須 |
秋(9~11月) | 15~25cm(中型) | ★★★★★ | 全時間帯 | 最も釣りやすい |
冬(12~2月) | 20~30cm(良型) | ★★☆☆☆ | 日中 | 寒さ対策必須 |
時間帯については、秋なら夕まずめから夜にかけてが最も活性が高くなります。日没前後の薄暗くなる時間帯(マズメ時)は、アジが積極的にエサを追う時間帯として知られており、この時間に合わせて釣行すれば高確率で釣果が得られるでしょう。
場所選びも重要です。秋のアジは群れで行動するため、一箇所で釣れ始めると連続でヒットすることが多々あります。逆に、群れが通らなければ全く釣れないということもあるため、実績のある釣り場を選ぶことが成功への近道です。釣具店や地元の釣り人から情報を収集し、アジが釣れているポイントを事前にリサーチしておきましょう。
潮回りも意識したいポイントです。一般的には、大潮や中潮の潮が動く時間帯が最も活性が高いとされています。潮見表をチェックして、満潮や干潮の前後1~2時間を狙って釣行すると、効率よくアジを釣ることができるかもしれません。
秋が深まってくると、徐々にアジのサイズが大きくなっていきます。10月下旬から11月になると、25cmを超える良型も混じるようになり、延べ竿で大型アジとのファイトを楽しむこともできます。ただし、大型になると引きも強くなるため、道糸やハリスの強度には余裕を持たせておきましょう。
延べ竿アジングのメリットは感度とコストパフォーマンス
延べ竿アジングが多くのアングラーに支持される理由は、大きく分けて感度の高さとコストパフォーマンスの良さの2点に集約されます。
まず感度についてですが、延べ竿はリールを介さずに直接ラインと竿が繋がっているため、アジのアタリがダイレクトに手元に伝わります。この感度の高さは、リールタックルでは決して味わえない延べ竿ならではの魅力です。特にアジの前アタリ(本アタリの前の微細なアタリ)も明確に感じ取れるため、フッキング率が格段に向上します。
しかもアジの微細なアタリが、手元にグググッ!とダイレクトに伝わってくるので、フッキングしやすい
また、アジは口周りが非常に柔らかく、強引なやり取りをすると口切れしてバラシてしまうことがあります。しかし、延べ竿なら魚の引きに合わせて手首を傾けることで、柔軟に対応できます。竿のしなりを利用した優しいやり取りができるため、バラシが少なくキャッチ率が高いのも大きなメリットです。
💰 延べ竿アジングのコストメリット
項目 | リールタックル | 延べ竿タックル | 差額 |
---|---|---|---|
ロッド | 8,000~30,000円 | 1,500~5,000円 | -6,500~-25,000円 |
リール | 5,000~20,000円 | 不要 | -5,000~-20,000円 |
ライン | 1,000~2,000円 | 500~1,000円 | -500~-1,000円 |
仕掛け類 | 500~1,000円 | 300~500円 | -200~-500円 |
合計 | 14,500~53,000円 | 2,300~6,500円 | -12,200~-46,500円 |
コストパフォーマンスの面では、リールが不要というだけで大幅なコストダウンが可能です。初期投資が少なくて済むため、これから釣りを始めたい方や、予算に限りがある学生などにも最適な釣り方と言えるでしょう。
さらに、メンテナンスの手間も少ないというメリットがあります。リールは定期的な注油やベアリングの交換などメンテナンスが必要ですが、延べ竿は使用後に水洗いして乾燥させるだけでOK。特に塩ガミ(塩分で継ぎ目が固着する現象)に注意すれば、長く使い続けることができます。
釣り場での機動性も見逃せないポイントです。延べ竿は軽量でコンパクトに収納できるため、ポイントを移動しながらの「ランガン」スタイルが非常にやりやすくなります。リールタックルだとロッドとリールを含めて結構な重量になりますが、延べ竿なら片手で持ち運べる軽さです。
子供と一緒に釣りを楽しむ際にも、延べ竿は理想的な選択肢です。操作が簡単でトラブルも少ないため、子供でもすぐに扱えるようになります。親子で同じ道具を使って釣りができるというのも、延べ竿ならではの楽しみ方かもしれません。
まとめ:延べ竿でアジングの仕掛けを楽しもう
最後に記事のポイントをまとめます。
- 延べ竿アジングの基本仕掛けは道糸、ハリス、針、オモリの4点で構成される
- ロッドの長さは3.6m前後が軽量で扱いやすく、守備範囲も十分
- ラインはフロロカーボン1~3lbが沈みやすく感度も良好
- ウキ釣り仕掛けは初心者向け、脈釣り仕掛けは感度重視の上級者向け
- ジグヘッドは1g以下の軽量タイプが延べ竿に最適
- 夜釣りではケミホタルをウキと集魚用の両方に活用すると効果的
- 常夜灯周りの明暗の境目が延べ竿アジングの最高のポイント
- 手返しの良さが数釣りに直結し、リールタックルの1.5~2倍のペース
- サビキ仕掛けとの組み合わせは子供でも楽しめる万能スタイル
- メタルジグやシンペンなど多様なルアーを使い分けることで釣果アップ
- 秋シーズン(9~11月)がサイズも数も最も期待できる時期
- 延べ竿アジングの最大のメリットは高い感度と圧倒的なコストパフォーマンス
- 初期投資が2,000~6,000円程度と非常に安価で始められる
- アジの口切れを防ぐ柔軟なやり取りができるためバラシが少ない
- メンテナンスが簡単で長く使い続けられる
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