鹿児島県の東シナ海に浮かぶ甑島列島は、エギングの聖地として有名ですが、実はアジングでも素晴らしい釣果が期待できる穴場スポットです。黒潮の恩恵を受けた豊かな海域には、年間を通じてさまざまな魚種が生息しており、アジも例外ではありません。本土から約22kmという距離にありながら、釣り人にとっては別世界のような魚影の濃さを誇るこの島では、初心者でも数釣りが楽しめると評判です。
この記事では、甑島でのアジング実績が高いポイントの詳細情報から、現地での釣り方のコツ、必要なタックル、宿泊施設やアクセス方法まで、甑島アジングに必要な情報を網羅的に解説します。実際の釣行記録や地元の情報も交えながら、あなたの甑島アジング計画を成功させるための実践的なノウハウをお届けします。
この記事のポイント |
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✓ 甑島の主要アジングポイントと各スポットの特徴 |
✓ 季節ごとの釣果傾向とベストシーズンの見極め方 |
✓ 現地で使えるタックルとルアーの選び方 |
✓ 甑島へのアクセス方法と宿泊施設情報 |
甑島アジングの基本情報と魅力
- 甑島でのアジングは常夜灯周りが高実績
- 里港や小島漁港など複数の好ポイントが存在
- デイゲームでもアジ以外の根魚が狙える理由
- 甑島への行き方とフェリー予約の必要性
- 現地で入手できる釣具と餌の情報
- アジング以外にも楽しめる釣りの種類
甑島でのアジングは常夜灯周りが高実績
甑島でのアジング最大の特徴は、漁港の常夜灯周りで高確率にアジが狙えるという点です。本土の釣り場と比較しても、その魚影の濃さは段違いと言えるでしょう。
複数の釣行記録を見ると、特に夜間の常夜灯下でのアジングが効果的であることが分かります。例えば、ある釣行記録では以下のような報告がありました。
湾内なんでかわいい新子も果敢にアタックしてきます。開始早々良型ゲット!
この記事では、初日の夜に常夜灯下でエギングとアジングを行い、アジは釣れなかったものの、ネンブツダイやハタンポ、ガシラ(アラカブ)が安定して釣れたと報告されています。一方、別の釣行記録では100匹を超える釣果も報告されており、ポイントや条件が合えば爆釣も十分に期待できます。
甑島の漁港は全体的に潮通しが良く、常夜灯の光に集まったプランクトンを追って小魚が集まり、それを捕食するアジも自然と集まってくる構造になっています。特に満月大潮明けの中潮など、良い潮回りの時は活性が高くなる傾向があるようです。
港内でのアジングは船の間を通してキャストすることになるため、ロープに注意しながら釣りを楽しむ必要があります。ワームを投げると一投一匹というペースで釣れることもあり、特にクリア系のワームが小魚を模して効果的との情報もあります。
甑島の常夜灯周りアジングでは、基本的なライトゲームタックルがあれば十分に楽しめます。後述しますが、現地の釣具店でもタックルのレンタルが可能なので、手ぶらで訪れることも選択肢の一つとなるでしょう。
里港や小島漁港など複数の好ポイントが存在
甑島には上甑島、中甑島、下甑島の3つの有人島があり、それぞれに魅力的なアジングポイントが点在しています。中でも特に実績が高いとされるポイントをいくつかご紹介します。
📍甑島の主要アジングポイント一覧
ポイント名 | 所在地 | アジ実績 | 特徴 |
---|---|---|---|
里港 | 上甑島 | ★★ | フェリー発着場で水深あり |
小島漁港 | 上甑島 | ★★★ | 常夜灯が充実、湾奥で穏やか |
江石漁港 | 上甑島 | ★★★ | 南西向き、アクセス良好 |
小泊漁港 | 下甑島 | ★★★ | 北東向き、カマスも狙える |
手打港 | 下甑島 | ★ | 東向き、複合的に楽しめる |
片野浦漁港 | 下甑島 | ★★ | 湾内、メッキも期待 |
里港は上甑島の玄関口となるフェリー発着場で、島内のオカッパリポイントとしては最も水深があり、ベイトも豊富な場所です。アオリイカは年中狙えますし、アジも常夜灯周りで実績があります。港内で3.5kgのアオリイカの実績もあるほどの魚影の濃さを誇ります。
小島漁港は上甑島の北西に位置し、浦内湾の奥で南西に向いています。こちらもアジ実績が★★★と高く、常夜灯が充実しているため、夜のライトゲームには最適な場所と言えるでしょう。湾奥という立地のため、風の影響を受けにくく、釣りやすい環境が整っています。
下甑島の小泊漁港は、最南端に位置する北東向きの釣り場で、アジ実績は★★★と高評価です。カマスも狙えるため、ライトゲーム全般を楽しみたい方にはおすすめのポイントです。
これらのポイントは、甑島観光局の公式サイトでも紹介されており、各漁港の向きや実績魚種などの情報が掲載されています。レンタカーやレンタルバイク、小型電気自動車などを利用して複数のポイントをランガンすることで、より多くの釣果が期待できるでしょう。
島内には釣具店も複数あり、情報収集や急な釣具の調達も可能です。特に地元の釣具店では、その日の状況や実績ポイントなど、リアルタイムな情報を教えてもらえることもあるため、積極的にコミュニケーションを取ることをおすすめします。
デイゲームでもアジ以外の根魚が狙える理由
甑島の魅力は、アジングだけに留まらない点にあります。特にデイゲームではロックフィッシュが高確率で狙えるため、昼間の時間も無駄にすることがありません。
ある釣行記録では、デイゲームでの根魚釣りについて以下のような報告があります。
1投目のボトムにつく前にヒット!40あるなしのオオモン アカハタ、オオモン半々くらいの割合で釣れる。
甑島の海域は急峻な地形が特徴で、足元からすぐに水深が深くなっている場所が多く存在します。このような地形は根魚が好む環境であり、アカハタやオオモンハタなどのハタ類が高密度で生息しています。
📊 甑島で釣れる主な根魚
- アカハタ:30~40cmクラスが主体、引きが強い
- オオモンハタ:遊泳力が高く、大型も期待できる
- スジアラ:80cmクラスの実績もある大物
- アラカブ(ガシラ):サイズが良く、力強い引き
デイゲームでの根魚狙いには、テキサスリグやスイミングテンヤ+ワームの組み合わせが効果的です。ある釣行者は「スイミングテンヤ50g&バルト4インチ」の組み合わせで30~40cmのアカハタを連発したと報告しています。
誘い方としては、根のある方向へキャスト→着底したらリール3~5回転分リトリーブで誘い上げ→テンションフォールで着底というパターンを繰り返すと、テンションフォール時にバイトすることが多いとのことです。
甑島の根魚は本土のものと比較しても体型がガッチリしており、引きが力強いという特徴があります。おそらく豊富なエサ環境と黒潮の影響により、栄養状態が良いのでしょう。20cmを切るくらいのガシラでも、その引きの強さに驚かされることが多いようです。
また、里港の南側漁港エリアの外向き堤防では、スジアラも狙えます。80cmクラスの実績もあり、大物狙いのアングラーにとっても魅力的なフィールドと言えます。ただし、堤防が高いため、干潮時は6mのギャフでもギリギリという点には注意が必要です。
このように、甑島では昼間は根魚、夜はアジという使い分けができるため、一日中釣りを楽しめるのが大きな魅力です。エギングも含めれば、さらにバリエーション豊富な釣りが展開できるでしょう。
甑島への行き方とフェリー予約の必要性
甑島へのアクセスは、鹿児島本土からフェリーまたは高速船を利用することになります。釣行を計画する上で、このアクセス情報は非常に重要です。
🚢 甑島へのアクセス方法
串木野港からのフェリー
- 運航:フェリー「ニューこしき」
- 所要時間:約1時間15分
- 到着港:上甑島の里港
- 予約:車両は事前予約が必須
川内港からの高速船
- 運航:高速船「甑島」
- 所要時間:約1時間~1時間30分
- 予約:必要(事前確認推奨)
車両を持ち込む場合、フェリーの予約は必須です。ある釣行者の体験談では以下のような注意点が述べられています。
車はあらかじめ予約しておかないとほぼ乗れません。予約は甑島商船に電話します。土日祝は受付の人が休みなので、平日の営業時間内に電話することをお勧めします
この情報から分かるように、特に週末や連休に釣行を計画する場合は、早めの予約が不可欠です。土日祝日は受付が休みということもあり、平日のうちに手続きを済ませておく必要があります。
鹿児島空港を利用する場合の移動ルートは以下の通りです:
- 鹿児島空港からバスで川内駅へ
- 川内駅から電車で串木野駅へ
- 串木野駅からバスで串木野新港へ
または
- 鹿児島空港からバスで川内駅へ
- 川内駅からバスで川内港へ
現地ではレンタカー、レンタルバイク、小型電気自動車などが利用できます。甑島観光局の情報によると、複数のレンタカー会社が営業しており、釣り場を効率的に回るためには車両の確保が推奨されます。
レンタカー会社例 | 所在地 | 電話番号 |
---|---|---|
甑島レンタカー「風見鶏」 | 上甑島 里町 | 09969-3-2468 |
レンタカーとんぼろ | 上甑島 里町 | 09969-3-2600 |
五色レンタカー(上甑) | 中甑島 | 09969-2-0039 |
五色レンタカー(下甑) | 下甑島 | 09969-5-0213 |
島内にはコンビニがないため、飲料や食料は本土で調達するか、島内のスーパーを利用することになります。スーパーは19時か20時には閉店するところが多いため、到着後すぐに買い物を済ませることをおすすめします。
現地で入手できる釣具と餌の情報
甑島には釣具店が複数あり、急な釣具の調達や情報収集が可能です。これは釣り人にとって非常に心強いポイントと言えるでしょう。
🎣 甑島の主要釣具店
鷺山酒釣具店
- 所在地:鹿児島県薩摩川内市里町里3519
- 電話:09969-3-2009
- 取扱商品:竿・リール・ルアー・エギ・発泡スチロール・氷・餌
- 特徴:気さくな店主が釣りをレクチャーする「わくわく釣り体験」も実施
おみやげ店 我夢
- 所在地:里港徒歩圏内
- 特徴:お土産店でありながら釣具の品揃えが充実、釣り竿のレンタルも可能
ある釣行者の報告によると、お土産屋さんに立ち寄ったところ「半分釣具屋かなというくらいルアーをはじめとした釣り具が並んでありました」とのことで、想像以上に充実した品揃えのようです。
現地でタックルをレンタルすることも可能です。
📋 タックルレンタル情報
店舗名 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
鷺山酒釣具店 | 1日:1,000円 | 初心者体験も実施 |
上甑観光案内所 | 1日:1,000円 | 里港近く |
レンタルタックルは1日1,000円と非常にリーズナブルで、手ぶらで訪れても釣りを楽しめる環境が整っています。初心者の方や、航空機での移動でタックルを持ち込めない方にとっては、このレンタルサービスは大変ありがたい選択肢となるでしょう。
餌や消耗品については、上記の釣具店で入手できるほか、氷や発泡スチロールは甑島漁業協同組合の各支所でも販売されています。
氷の販売箇所
- 鷺山酒釣具店
- 甑島漁業協同組合(里本所、上甑支所、中甑出張所、鹿島支所、長浜出張所、下甑支所)
釣った魚を持ち帰る場合は、ヤマト運輸の上甑島センターまたは下甑島センターから発送することも可能です。大漁だった場合でも安心ですね。
地元の釣具店では、その日の釣況や実績ポイント、おすすめのルアーカラーなど、リアルタイムな情報を教えてもらえることがあります。到着後、まず釣具店に立ち寄って情報収集するのは賢い戦略と言えるでしょう。一般的には、地元の釣具店の方々は親切な方が多く、釣り人同士の交流も甑島釣行の楽しみの一つかもしれません。
アジング以外にも楽しめる釣りの種類
甑島は「釣りの聖地」とも呼ばれるだけあって、アジング以外にも多彩な釣りが楽しめるのが大きな魅力です。季節に応じてさまざまな魚種が狙えるため、釣行時期によって異なる楽しみ方ができます。
🎯 甑島で楽しめる主な釣り種類
エギング(アオリイカ) 甑島最大の人気ターゲットです。毎年エギング大会が開催されるほどの聖地で、3kg超えの大型アオリイカの実績が多数報告されています。サンゴ礁エリアでは過去のエギング大会で1位~3位を独占した3kg超えが連発したという記録もあります。
ただし、注意点として5月の1ヶ月間はアオリイカが禁漁となるため、春以降の釣行を計画する際は確認が必要です。
メジナ釣り(グレ釣り) 冬場の人気ターゲットで、クチブトメジナとオナガメジナの2種が生息しています。一般的にクチブトでは50cm以上、オナガなら60cm以上が目標とされますが、甑島ではその両方が達成可能な釣り場とされています。
ヒラスズキ 冬の季節風が吹き、沿岸に白いサラシが広がる時期が狙い目です。9~15cmの大きく重量のあるルアーを使用し、風を計算に入れたキャストとルアーのコース取りが醍醐味となります。
ショアジギング(青物) キハダマグロ、ブリ、ヒラマサなどの青物も回遊してきます。ある釣行記録では「堤防周りに10kgクラスのキハダマグロが回遊してた」という報告もあり、大物との出会いも期待できます。
タマン(ハマフエフキ) 夜釣りで人気のターゲットで、70cmクラスの大型も狙えます。ある釣行記録では、夜の時間帯に投げ釣りとブッコミ釣りでタマンが連発し、一晩で15匹ほど釣れたという報告もあります。
その他の魚種
- スマ(50cmクラス)
- シブダイ(クロホシフエダイ)
- クロダイ
- カマス
- メッキ
- スジアラ(80cmクラスの実績あり)
📊 季節別ターゲット魚種(推測)
季節 | 主なターゲット | 釣り方 |
---|---|---|
春 | アオリイカ、アジ、メバル | エギング、アジング |
夏 | 青物、根魚、アジ | ショアジギング、ライトゲーム |
秋 | アオリイカ(新子)、アジ | エギング、アジング |
冬 | メジナ、ヒラスズキ、根魚 | フカセ釣り、ルアー |
このように甑島では、一回の釣行で複数の釣り方を楽しむことが可能です。例えば、昼間はショアジギングやロックフィッシュ、夕マズメからエギング、夜はアジングという流れで一日中飽きることなく釣りを堪能できるでしょう。
複数の釣り方を楽しむ場合は、それぞれに適したタックルを準備する必要がありますが、最近は2ピースロッドも性能が向上しているため、持ち運びの負担も軽減されています。エギングロッドは比較的汎用性が高く、軽めのショアジギングやライトゲームにも流用できる可能性があります。
甑島アジング実践編とおすすめタックル
- 夜の常夜灯攻略が釣果を分ける
- 効果的なワームとジグヘッドの選び方
- 満潮と干潮で変わるポイントの見極め方
- 風向きを考慮したポイント選択の重要性
- 宿泊施設は釣り場近くを選ぶべき理由
- 釣りに関する体験コンテンツも充実
- まとめ:甑島でのアジングを成功させるポイント
夜の常夜灯攻略が釣果を分ける
甑島でのアジングにおいて、常夜灯周りの攻略が釣果を大きく左右します。これは本土の釣り場でも共通する基本ですが、甑島では特にその傾向が顕著と言えるでしょう。
常夜灯周りでのアジングには、いくつかの重要なポイントがあります。まず、明暗の境目を意識することです。常夜灯の光が届く範囲と暗がりの境界線には、プランクトンを追う小魚が集まり、それを捕食するアジも待機しています。
ある釣行記録では、暴風雨でエギングができない時間帯に風裏の港でアジングを行ったところ、以下のような結果が報告されています。
堤防の周りにはアジがいたるところでライズしており、ワームを投げると一投一匹。小魚を模したクリア系のワームで終始釣れ続き、100匹超える釣果に恵まれました。
この事例から、条件が整えば驚異的な釣果も期待できることが分かります。100匹超えという数字は、本土の釣り場ではなかなか達成できない数値でしょう。
💡 常夜灯攻略のコツ
✅ 明暗の境目を狙う 常夜灯の光が届く範囲と暗がりの境界線を重点的に探る
✅ レンジを探る 表層から徐々に深いレンジを探っていく。アジの活性によってヒットレンジが変わる
✅ ライズを見逃さない 堤防周りでアジがライズしている場合は、そのエリアを集中的に攻める
✅ 船の間を通す 甑島の漁港は船が係留されていることが多いため、船の間を通してキャスト。ロープに注意
✅ クリア系ワームの有効性 小魚を模したクリア系のワームが効果的との報告あり
常夜灯周りの釣りでは、アジ以外の魚種も同時に狙えるのが甑島の特徴です。ネンブツダイ(通称:金魚)、ハタンポ、アラカブ(ガシラ)なども混じるため、ライトゲーム全般を楽しむことができます。
また、潮の動きも重要な要素です。一般的には、潮が動いている時間帯の方が魚の活性が高いとされています。満月大潮明けの中潮など、良い潮回りの日を選ぶことで、釣果が向上する可能性があるでしょう。
夜釣りの際は、安全面にも十分注意が必要です。ライフジャケットの着用は必須ですし、足元が滑りやすい場所もあるため、磯靴やスパイクシューズの使用が推奨されます。また、一人での釣行よりも、できれば2人以上で行動する方が安全です。
甑島の夜は本土以上に暗く、街灯も少ない場所が多いため、ヘッドライトや懐中電灯は必携です。予備の電池も持参することをおすすめします。
効果的なワームとジグヘッドの選び方
甑島でのアジングにおいて、ワームとジグヘッドの選択は釣果に直結する重要な要素です。現地の実績から、効果的な組み合わせを探っていきましょう。
🎣 推奨されるワームの特徴
クリア系カラー 前述の通り、小魚を模したクリア系のワームが高実績です。甑島周辺にはキビナゴなどの小魚が豊富に生息しているため、それらをイミテートしたカラーが効果的と考えられます。
サイズ選択 アジのサイズや活性によって異なりますが、1.5~2.5インチ程度のワームが汎用性が高いでしょう。新子(小型のアジ)が多い時期は小さめ、良型を狙う場合は大きめという使い分けも有効です。
ある釣行者の報告では、「リトルジャック マイクロ フォルマ アディクト」というワームがかなり釣れたとの情報があります。これはアジだけでなく、メバルなど他の魚種にも効果があるようです。
⚖️ ジグヘッドの重さ選択
ジグヘッドの重さは、水深、潮の流れ、風の強さによって調整する必要があります。
状況 | 推奨ウェイト | 理由 |
---|---|---|
浅場・弱い流れ | 0.6~1.0g | 軽い方が自然なフォールを演出 |
中層・普通の流れ | 1.0~1.5g | 汎用性が高く使いやすい |
深場・強い流れ | 1.5~2.5g | 底を取りやすく、流されにくい |
甑島の漁港は場所によって水深が大きく異なります。例えば里港は「島内のオカッパリポイントとしては一番水深があり」との情報があり、深場を攻める場合は重めのジグヘッドも必要になるでしょう。
一方、湾奥のシャローエリアでは軽めのジグヘッドで表層から中層をゆっくり探る方が効果的な場合もあります。複数の重さを用意して、現場の状況に応じて使い分けることが理想的です。
🔄 アクション方法
アジングのアクションは、基本的にシンプルな方が良いとされることが多いです。
- ただ巻き:一定速度でリトリーブするだけ。最もシンプルで効果的
- リフト&フォール:ロッドを上げて下げるを繰り返す。フォール時にバイトが多い
- トゥイッチ:軽くロッドを煽ってルアーを跳ねさせる
甑島の漁港では、ただ巻きだけでも十分釣れるという報告が多く見られます。むしろ複雑なアクションよりも、適切なレンジを維持しながらゆっくりとただ巻きする方が効果的かもしれません。
ラインについては、PEライン0.3~0.6号にフロロカーボンリーダー1~1.5号という組み合わせが一般的です。ある釣行者は「PEレジンシェラー8 150m ブルー(0.6号/12lb)」を使用しており、「ラインブレイクしたことありません」と報告しています。
根魚も同時に狙う場合は、少し太めのラインセッティングにした方が安心でしょう。アジング専用であれば細めのライン、根魚も視野に入れるなら太めという使い分けも一つの戦略です。
満潮と干潮で変わるポイントの見極め方
潮汐はアジングにおいて非常に重要な要素であり、満潮と干潮でポイントの攻め方を変えることで釣果が大きく変わる可能性があります。
甑島の漁港での釣りに関して、ある経験者は以下のような見解を述べています。
漁港内も潮が入ったり出たりしています。自分の感覚ですが港内に入り込む潮の時は港内で、出ていく潮の時は小堤防の外側が良く釣れました。
この情報から、潮の動きを読んで釣り座を変えることの重要性が分かります。
🌊 潮汐とポイント選択の関係
上げ潮(満潮に向かう時間帯)
- 港内に潮が入り込んでくる
- ベイトフィッシュも一緒に入ってくる
- 港内の奥まった場所でもアジの活性が上がる
- 港内を重点的に探る
下げ潮(干潮に向かう時間帯)
- 港内から潮が出ていく
- 魚も外洋に向かって移動する傾向
- 堤防の外側や先端部が有望
- 外向きのポイントを狙う
潮止まり(満潮時または干潮時)は一般的に魚の活性が下がるとされていますが、甑島のような魚影の濃い場所では、潮止まりでも釣れることがあるかもしれません。ただし、潮が動いている時間帯の方が効率的である可能性は高いでしょう。
📋 潮見表の活用
甑島での釣行を計画する際は、潮見表を事前に確認しておくことが重要です。一般的には、大潮や中潮の方が潮の動きが大きく、魚の活性も高いとされています。
- 大潮:潮の満ち引きが最も大きい。魚の活性が上がりやすい
- 中潮:大潮に次いで潮の動きが大きい。釣りやすい時期
- 小潮:潮の動きが小さい。場所によっては釣りにくい
- 長潮・若潮:潮の動きがさらに小さい
ある釣行記録では「満月大潮明けの中潮」という条件で良い釣果が得られたと報告されています。このように、潮回りと月齢も意識することで、より良いタイミングで釣行できる可能性が高まります。
また、甑島の漁港によって潮の入り方が異なるため、複数のポイントを準備しておくことも有効です。ある場所で潮が止まっていても、別の場所では流れている可能性もあります。レンタカーやバイクでランガンできる体制を整えておくと、状況に応じて柔軟に対応できるでしょう。
風向きを考慮したポイント選択の重要性
甑島は東シナ海に浮かぶ離島であるため、風の影響を本土以上に受けやすいという特徴があります。風向きを考慮したポイント選択は、快適な釣りと安全確保の両面で極めて重要です。
ある釣行者は、下甑島の片野浦漁港について以下のように述べています。
ここは北西風、西風、北風が吹いたら釣りになりません。波もかなりあたってくるため危険です。風予報見て判断してください。北西、西、北風の予報時は行っても後悔しますよ。東風や南風の影響は少ないので釣り日和になります。
この情報から、各ポイントには風向きによる向き不向きがあることが明確に分かります。
🌬️ 主要ポイントと風向きの関係
ポイント | 向き | 避けるべき風向き | 好条件の風向き |
---|---|---|---|
片野浦漁港 | 南西向き | 北西、西、北風 | 東風、南風 |
小泊漁港 | 北東向き | 南西、南、東風 | 北風、西風 |
手打港 | 東向き | 西風、北西風 | 東風、南風 |
里港 | 東向き | (比較的影響少ない) | (多方向対応可能) |
甑島での釣行を計画する際は、天気予報と風予報を必ずチェックすることが重要です。特に冬季は北西の季節風が強く吹くことがあり、西海岸のポイントは荒れやすくなります。
一方で、この北西風はヒラスズキ釣りには好条件となります。風によって沿岸にサラシ(白い波濤)が発生し、そこにヒラスズキが集まるためです。アジングには不向きでも、別の釣りには好条件という場合もあるため、複数の釣り方を準備しておくことで、どんな条件でも釣りを楽しめる可能性が高まります。
🛡️ 風裏ポイントの活用
風が強い日でも、風裏(風の当たらない場所)を見つけることで釣りが可能になります。
甑島は起伏に富んだ地形のため、風向きによっては山や岬が風を遮ってくれる場所があります。現地の釣具店や地元の方に「今日の風裏はどこですか?」と聞くことで、好条件のポイントを教えてもらえることもあるでしょう。
また、湾奥のポイント(小島漁港など)は比較的風の影響を受けにくく、荒天時の避難先として有効です。前述の釣行記録でも「暴風雨でエギングできない時間帯に風裏の港でアジングへ」という対応をしており、状況に応じた柔軟なポイント選択が釣果に繋がっています。
安全面では、強風時や高波時は無理をしないことが最も重要です。せっかくの離島釣行でも、命を危険にさらしてまで釣りをする価値はありません。荒天時は釣りを諦めて、島内観光や地元グルメを楽しむという選択肢も持っておくべきでしょう。
宿泊施設は釣り場近くを選ぶべき理由
甑島での釣行を最大限楽しむためには、宿泊施設の選択が非常に重要です。特に釣り場との距離は、釣行の効率や疲労度に大きく影響します。
甑島には釣り人に優しい宿泊施設がいくつか存在します。観光局の公式情報によると、以下のような釣り向けの宿泊施設があります。
🏠 釣り人におすすめの宿泊施設
古民家コテージ 凪の里
- 古民家を改装した1日1組限定のコテージ
- バーベキューテラス完備
- 調理場が充実しており、釣った魚を持ち込んで料理が可能
- 大人数でも対応可能
釣り民泊 西ノ浜
- 素泊まり1棟貸しの宿泊施設
- 建物の前が西ノ浜で釣り場まで徒歩0分
- 生け簀があり、釣った魚を帰るまで生かしておける
- 外流しや干物用の網もあり、一夜干しも作れる
- 遊漁船「黒星」の船長が管理しているため、釣り情報が得られる
リゾートホテル甑島館 ある釣行者がこのホテルについて以下のように述べています。
位置するのはなんと上甑のフェリー発着場の「里港」の真ん前。薄く雲が張り付いている空模様ですがアクセスはもちろん、部屋から望む景色もロケーションも最高です。
このホテルの特徴:
- 里港の真ん前で釣り場まで徒歩数分
- 露天風呂完備
- コインランドリーあり(連泊時に便利)
- ラウンジでゆっくり飲める
📊 宿泊施設選択のポイント
重視する点 | おすすめタイプ | 理由 |
---|---|---|
釣り場へのアクセス | 釣り民泊 西ノ浜、甑島館 | 移動時間ゼロで早朝・深夜も釣行可能 |
魚の保管 | 西ノ浜、凪の里 | 生け簀や調理設備で釣った魚を活用 |
快適性重視 | 甑島館 | 露天風呂や充実した設備 |
グループ釣行 | 凪の里 | 大人数対応、BBQ可能 |
釣り場近くに宿泊するメリットは数多くあります。
✅ 早朝・夕マズメに即対応 釣りの好時合である早朝と夕マズメに、移動時間を最小限に抑えて釣り場に入れます。特に朝マズメは時間との勝負であり、宿から5分で釣り場に着けるのと30分かかるのとでは大違いです。
✅ 疲労の軽減 一日中釣りをした後、遠くの宿まで運転する必要がないため、疲労が蓄積しにくくなります。連日の釣行でも体力を維持しやすいでしょう。
✅ 天候変化への対応 急な雨や強風など、天候が変化した際にすぐ宿に戻れます。また、天候が回復したらすぐに釣りを再開できる機動性も魅力です。
✅ 荷物の管理 釣り場が近ければ、必要な道具だけ持って行き、不要なものは宿に置いておけます。ランガンする際も最小限の荷物で済みます。
甑島は離島であり、夜間の移動は本土以上に暗く、道も狭い場所があります。宿と釣り場が近ければ、安全面でも大きなメリットがあると言えるでしょう。
釣りに関する体験コンテンツも充実
甑島では、単に自分で釣りをするだけでなく、釣りに関する体験コンテンツも充実しています。特に初心者の方や、島での釣りが初めての方には、これらの体験プログラムが非常に役立つでしょう。
甑島観光局の公式情報によると、以下のような体験コンテンツが用意されています。
🎣 釣り体験プログラム一覧
エギング教室(中級者向け)
- 対象:エギングや釣りを多少やったことがある方
- 内容:甑島の攻略法も含めたレクチャー
- 催行人数:2~6名程度
- 料金:3,000円/1名(2時間)
- 実施:コシキマリン
- 集合場所:上甑島 里港 コシキマリン
世界に1つだけのエギ作り
- 内容:準備してあるパーツを組み合わせてオリジナルエギを製作
- 催行人数:1~5名(それ以上は要相談)
- 料金:3,000円/1名(2時間)
- 実施:鷺山酒釣具店
- 特徴:自分で作ったエギで釣りができる
ワクワクお手軽釣り
- 対象:初心者
- 内容:必要な道具がすべてセットになった釣り体験
- 催行人数:1~5名(それ以上は要相談)
- 料金:2,000円/1名(2時間)
- 実施:鷺山酒釣具店
- 特徴:気さくな店主がレクチャー
これらの体験プログラムは、地元の釣り文化に触れる機会としても貴重です。鷺山酒釣具店の「わくわく釣り体験」は特に人気があり、気さくな店主が釣りをレクチャーしてくれるアットホームな雰囲気が魅力のようです。
🚤 遊漁船・瀬渡し船の利用
より本格的な釣りを楽しみたい方には、遊漁船や瀬渡し船の利用もおすすめです。
主な遊漁船・瀬渡し船
- 藤丸(里一帯の瀬渡し船、夏季は夜炊き船釣り)
- こしきの漁師家 海聖丸(キビナゴ漁師の船、船釣り体験あり)
- 遊漁船【黒星】(クルージング、スノーケリング、釣り全般)
- 誠豊丸(甑島鹿島一帯の瀬渡し船)
- 永福丸(甑島周辺の磯場を熟知)
遊漁船を利用すれば、陸からはアクセスできない好ポイントへ短時間で移動できます。特に大物狙いや、メジナ(グレ)などの磯釣りを楽しみたい方には、瀬渡し船の利用が不可欠でしょう。
また、本土の串木野港から沖磯への直行が可能な「蝶栄丸」という渡船もあります。これを利用すれば、甑島の里港を経由せず、直接好ポイントへ入ることも可能です。
📋 遊漁船利用のメリット
✅ 陸からアクセスできないポイントへ行ける ✅ 移動時間の短縮 ✅ 船長から最新の釣り情報が得られる ✅ 大物との出会いのチャンスが増える ✅ 安全面でのサポート
一般的には、遊漁船の予約は事前に行うことが推奨されます。特に週末や連休、エギングシーズンなどは混雑する可能性があるため、早めの予約が安心です。
これらの体験コンテンツや遊漁船を活用することで、甑島での釣りをより深く、より安全に楽しむことができるでしょう。初心者の方は体験プログラムから始めて、徐々にレベルアップしていくという楽しみ方もおすすめです。
まとめ:甑島でのアジングを成功させるポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- 甑島は鹿児島本土から約22kmの離島で、黒潮の恩恵を受けた豊かな漁場である
- アジングは常夜灯周りの漁港で高実績があり、条件が良ければ100匹超えも期待できる
- 主要ポイントは里港、小島漁港、江石漁港、小泊漁港などで、それぞれ特徴が異なる
- 夜間の常夜灯攻略が釣果の鍵を握り、明暗の境目を意識することが重要である
- クリア系ワームが効果的で、ジグヘッドは水深や潮流に応じて0.6~2.5gを使い分ける
- デイゲームでは根魚(アカハタ、オオモンハタなど)が高確率で釣れる
- 満潮時は港内、干潮時は堤防外側というように潮汐に応じたポイント選択が効果的である
- 風向きによって釣りやすいポイントが変わるため、天気予報の確認が必須である
- 串木野港からフェリーで約1時間15分、車両持ち込みは事前予約が必要である
- 現地には釣具店が複数あり、タックルレンタル(1日1,000円)も可能である
- 宿泊施設は釣り場近くを選ぶことで、早朝・夕マズメに即対応できる
- 釣り民泊 西ノ浜は目の前が釣り場で、生け簀も完備されている
- エギング、メジナ釣り、ヒラスズキ、ショアジギングなど多彩な釣りが楽しめる
- 5月はアオリイカ禁漁期間のため、エギング目的の場合は避ける必要がある
- 初心者向けの釣り体験プログラムも充実しており、2,000円から参加可能である
- 遊漁船や瀬渡し船を利用すれば、陸からアクセスできない好ポイントへ行ける
- 島内にコンビニはなく、スーパーも19時頃に閉店するため事前準備が重要である
- レンタカーやレンタルバイクを利用した複数ポイントのランガンが効果的である
- 鷺山酒釣具店とおみやげ店 我夢で釣具や餌、氷などが入手できる
- 釣った魚はヤマト運輸の甑島センターから発送可能である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 甑島釣り・エギングFAN | 東シナ海に浮かぶ甑島列島、釣り人なら一度は訪れたい – こしきしま観光局
- 「甑島」釣行記録part1 ~ 上陸編 – ルアーフィッシング!うるめいわし
- ライトゲーム・アジング IN 甑島 シマノセフィアエギング パーティー参戦移動編 | teamOMT事務局長のフィッシングライフ
- 甑島エギングポイント紹介【下甑島-片野浦】 – ルアーフィッシング!うるめいわし
- 甑島エギング&アジング : テイルウォーク開発日記
- 甑島エギングポイント紹介【里港】 – ルアーフィッシング!うるめいわし
- 甑島堤防で夜釣り時々ルアー釣り | 有象無象釣りノート【九州】
- 甑島での疑問。- Blue!
- 【デイゲーム】ロックフィッシュ天国!?「甑島列島」の漁港の足元での驚愕の釣果とは一体? – 地球釣ってみた。
- 【鹿児島県・甑島】東シナ海に浮かぶまさに釣魚の宝庫|ANA
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