神奈川県西部に広がる西湘エリアのサーフは、都心から1時間程度でアクセスできる好立地にもかかわらず、30cm超えの尺アジ、さらには40cm以上のギガアジまで狙える夢のようなフィールドです。小田原から平塚にかけての約30kmに渡るサーフエリアには、早川、酒匂川、相模川など複数の河川が流入しており、豊富なベイトフィッシュが集まる好条件が揃っています。しかし、通常の堤防アジングとは異なり、サーフという特殊な環境では専用のタックルセッティングが必要になります。
西湘サーフアジングで結果を出すには、適切なロッド選び、リールのサイズ、フロートリグのセッティング、そしてワームの選択が重要です。本記事では、実際に西湘サーフで釣果を上げているアングラーたちの情報をもとに、初心者から中級者まで役立つタックル選びのポイントと実践テクニックを徹底解説します。これから西湘サーフアジングに挑戦したい方、なかなか釣果が上がらず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ 西湘サーフアジングに最適なロッド・リール・ラインの具体的なスペック |
| ✓ フロートリグやキャロの効果的なセッティング方法 |
| ✓ 尺アジが釣れる時間帯・潮回り・ポイントの選び方 |
| ✓ 実績のあるワームやルアーの種類とカラー選択のコツ |
西湘サーフでアジングを成功させるタックル選びの基本
西湘サーフアジングでは通常の堤防アジングとは異なるアプローチが求められます。以下、タックル選びの重要ポイントを順に解説していきます。
- 西湘サーフアジングのタックルはロッド7-8ft、リール2500番、フロートリグが基本
- ロッド選びのコツはエギングロッドやシーバスロッドを流用すること
- リールは2500-3000番のスピニングリールがベスト
- フロートリグは10g以上が推奨される理由
- ショックリーダーは2-2.5号が口切れ対策に最適
- ワームは2インチ以上のピンテールタイプが効果的
西湘サーフアジングのタックルはロッド7-8ft、リール2500番、フロートリグが基本
西湘サーフでアジングを楽しむ際の基本タックルセッティングは、一般的な堤防アジングとは大きく異なります。最も重要なポイントは、サーフという広大なフィールドで十分な飛距離を確保しつつ、尺クラスの大型アジにも対応できるパワーを持ったタックルを組むことです。
具体的には、ロッドは7~8フィート台、リールは2500~3000番のスピニングリール、そしてフロートリグやキャロライナリグといった遠投可能な仕掛けが基本となります。通常の堤防アジングで使用する6フィート前後の繊細なロッドでは、サーフでは全く飛距離が足りず、釣りにならないケースが多いでしょう。
「サーフアジングは神奈川県の西湘サーフが有名だと思いますが、私の故郷となる鹿児島でも実践したところ同じようにギガアジが釣れたので、条件が整えばどこでも狙える釣法だと思います。」
ラインシステムについては、メインラインにPE0.3~0.6号を使用し、ショックリーダーにフロロカーボン2~2.5号(8~10ポンド)を接続するのが一般的です。フロートとジグヘッドの間には、さらに細めの2号程度のファイティングリーダーを挟むセッティングも推奨されています。
📊 西湘サーフアジング基本タックル一覧
| タックル要素 | 推奨スペック | 備考 |
|---|---|---|
| ロッド長 | 7~8フィート | 遠投性とアジの口切れ対策を両立 |
| ロッド硬さ | ML~M | 10~20g程度のルアーに対応 |
| リール番手 | 2500~3000番 | ドラグ性能重視 |
| メインライン | PE0.3~0.6号 | 感度と強度のバランス |
| ショックリーダー | フロロ2~2.5号 | 8~10ポンド相当 |
| フロート重量 | 10~20g | 風や波の状況で調整 |
このセッティングなら、40cm超えのギガアジが掛かっても主導権を握って寄せられますし、サーフ特有の波打ち際での攻防にも耐えられます。初心者の方は、まずこの基本セッティングから始めることをおすすめします。
ロッド選びのコツはエギングロッドやシーバスロッドを流用すること
西湘サーフアジング専用のロッドというものは市販されていないため、多くのアングラーはエギングロッドやライトシーバスロッド、ライトショアジギングロッドを流用しています。これらのロッドは7~9フィート前後の長さがあり、10~30g程度のルアーをキャストできるパワーを持っているため、サーフアジングに最適なのです。
特にエギングロッドは、サーフアジングとの相性が抜群です。エギング用ロッドはティップ(穂先)が柔らかく設計されているものが多く、アジの繊細なバイトを弾きにくい特性があります。また、適度なバットパワーも備えているため、大型アジとのやり取りにも十分対応できます。
🎣 サーフアジングに適したロッドの特徴
- 長さ:7~8フィート台が最適(遠投とロッドワークのバランス)
- 硬さ:ML~Mクラス(10~25g程度のルアーに対応)
- ティップ:ソリッドまたはチューブラー(両方とも実績あり)
- ガイド:Kガイドシステム搭載モデルが理想的
「サーフアジング用としてキャロ専用のアジングロッドをわざわざ買う必要はなく、エギングやロックフィッシュ、軽めのシーバスやライトショアジギングなどで使っているロッドを代用して使っています。」
実際の使用例として、ダイワのエメラルダスシリーズ(711MLM-S、86ML-S)、シマノのセフィアシリーズ(S83ML)、ラテオ90L、ヴェルザードSLSJ99などが挙げられます。これらは元々エギングやシーバス用として設計されていますが、サーフアジングにも十分活用できます。
ロッド選びで重要なのは、硬すぎず柔らかすぎないバランスです。硬すぎるとアジの口切れやバラシが多発し、柔らかすぎると遠投が困難になります。エギングロッドのML~Mクラスなら、このバランスが絶妙に保たれています。
リールは2500-3000番のスピニングリールがベスト
西湘サーフアジングにおけるリール選びでは、2500~3000番のスピニングリールが最もバランスが良いとされています。通常のアジングでは2000番以下の小型リールを使用することが多いですが、サーフという環境では少し大きめのリールが必要になります。
その理由は複数あります。まず、PE0.6~0.8号を150m以上巻く必要があることです。サーフでは思わぬ大物(シーバスやヒラメなど)が掛かることもあり、十分な糸巻き量が安心につながります。また、大型アジは予想以上に強烈な引きを見せるため、ドラグ性能が優れた番手が求められます。
🎣 推奨リールスペック比較表
| 番手 | 糸巻き量(PE) | 適性 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 2000番 | PE0.6号-100m | △ | 軽量で疲れにくい | 糸巻き量やドラグ力不足 |
| 2500番 | PE0.6号-150m | ◎ | バランス最良 | – |
| 3000番 | PE0.8号-150m | ◎ | パワー十分 | やや重い |
| 4000番 | PE1.0号-200m | △ | 大物対応可 | 重く疲労しやすい |
ギア比については、ノーマルギアでもハイギアでも好みで選んで問題ありませんが、ハイギアの方がゆっくり巻きながらも適度なテンションをかけやすいという利点があります。サーフアジングではスローリトリーブが基本となるため、ハイギアでテンションを保ちながら巻く方が操作しやすいと感じる人も多いようです。
コストパフォーマンスを重視するなら、ダイワの23レガリスLT2500S-XHやシマノのアルテグラ2500番がおすすめです。これらは1万円前後の価格帯ながら、ハイエンド機に採用されているドラグ機能や巻き性能を備えています。特にドラグを緩めて行うサーフアジングには、スムーズなドラグ性能が釣果を左右する重要な要素となります。
上級者向けとしては、ダイワの23エアリティPCLT3000-XH、シマノの22ステラ3000MHGなどのハイエンドモデルも選択肢に入ります。これらは軽量かつ高感度で、長時間の釣行でも疲労が少なく快適に釣りを楽しめます。
フロートリグは10g以上が推奨される理由
西湘サーフアジングにおいて、フロートリグは10g以上の重量が推奨されます。これは、サーフという環境特有の課題を克服するために必要な重量なのです。サーフは障害物が少ないオープンエリアであるため、風の影響を受けやすく、軽いフロートでは十分な飛距離が得られません。
一般的には10~20gのフロートを使用しますが、風が強い日や遠投が必要な状況では15~20gのフロートを選択します。フロートの種類としては、フローティングタイプが基本となり、表層から中層をゆっくり探る釣りに適しています。
📊 フロートリグの種類と使い分け
| フロート種類 | 重量 | 浮力タイプ | 適した状況 | おすすめ製品 |
|---|---|---|---|---|
| シャローフリーク | 10.5g | フローティング | 通常時 | アルカジックジャパン |
| エクスパンダ | 15~20g | フローティング | 風が強い日 | アルカジックジャパン |
| ダイブタイプ | 16.6g | ダイビング | 深場狙い | アルカジックジャパン |
| ぶっ飛びロッカーII | 10~15g | HF~SS | 状況に応じて | アルカジックジャパン |
「サーフでもそこまで遠投が必要なケースは少ないのですが、障害物が少ない砂浜では風の影響を受けることも多々あるので10g以上のフロートを使うことが多いです。」
フロートとラインの接続方法については、三又サルカン(ジャングルジムのキャロ・フロートスイベル)を使用する方法が絶対におすすめです。Fシステムという接続方法もありますが、リグの入れ替えが面倒で絡みやすいというデメリットがあります。三又サルカンなら接続が簡単で、絡みも少なく快適に釣りができます。
フロートの選択で重要なのは、形状による水馴染みの良さです。丸いタイプのフロートは、強い流れ込みなどで浮き上がりやすく、水面にゴトゴトと当たってアタリの邪魔をすることがあります。一方、エクスパンダタイプのような流線形のフロートは水馴染みが良く、自然に流しやすいという利点があります。
ショックリーダーは2-2.5号が口切れ対策に最適
西湘サーフアジングにおけるショックリーダーのセッティングは、フロロカーボン2~2.5号(8~10ポンド)が最適です。一見細すぎるように感じるかもしれませんが、これにはアジの口の特性を考慮した明確な理由があります。
アジは口が非常に柔らかく、強いテンションがかかると簡単に口切れを起こします。特に30cm以上の大型アジであっても、無理なやり取りをすれば口が裂けてバラシてしまう可能性が高いのです。そのため、適度に伸びて衝撃を吸収するフロロカーボンラインが、リーダー素材として最適とされています。
✅ ショックリーダーセッティングのポイント
- 素材:フロロカーボン(伸びと耐摩耗性のバランス)
- 太さ:2~2.5号(8~10ポンド)
- 長さ:半ヒロ~1ヒロ(70~150cm)
- 接続:FGノットまたはMIDノット
- ファイティングリーダー:さらに2号を追加するケースも
リーダーの長さについては、1ヒロ(約150cm)だと長すぎて絡みやすい傾向があるため、半ヒロ程度(70~90cm)で十分という意見が多いです。これならキャスト時の絡みも少なく、快適に釣りができます。
「リーダーは細めに感じるかもしれませんが、大きなアジやそこそこのシーバスでもサーフではリールのドラグをある程度緩めながら無理のないランディングができるためこの強度のラインで十分です。」
ただし、周りに他の釣り人が多く、絡まるのを防ぐために多少強引に寄せたい場合などは、ショックリーダーを3号程度に太くする選択肢もあります。しかし、太くすると今度はアジの口切れの可能性が高くなるため、慎重に判断する必要があります。
リーダーとメインラインの結束には、FGノットやMIDノットが推奨されます。これらは強度が高く、ガイドの通りも良いため、遠投時のライン放出がスムーズになります。リーダーとフロート、ジグヘッドの接続には、サルカンを使用することで素早い仕掛け交換が可能になります。
ワームは2インチ以上のピンテールタイプが効果的
西湘サーフアジングで使用するワームは、2インチ以上のピンテールまたはストレートタイプが基本となります。サーフで釣れる大型アジは、捕食しているベイトがマイクロベイト(シラス、稚鮎、ハク、シラスウナギなど)やプランクトンパターンであることが多いため、波動の弱いシンプルなワームが効果的なのです。
シャッドテールタイプのワームも使用できますが、大型アジの場合は捕食しているベイトがマイクロベイトタイプやプランクトンパターンなら、大半の場合はストレートタイプの方が反応が良いという報告が多数あります。
🐟 実績ワーム一覧表
| ワーム名 | サイズ | タイプ | 特徴 | メーカー |
|---|---|---|---|---|
| イージーシェイカー | 2.5~3インチ | ストレート | 圧倒的な実績、スレにくい | ケイテック |
| ソフトサンスン | 3インチ | ピンテール | マイクロベイトパターンに最適 | エコギア |
| 8面体ジョイント型ワーム | 不明 | ストレート | 100円で高反応 | セリア(100均) |
| 活アジストレート | 各種 | ストレート | 汎用性高い | エコギア熟成アクア |
特にケイテックのイージーシェイカー2.5~3インチは、西湘サーフアジングで圧倒的な実績を誇るワームです。アジだけでなくシーバスにも効果的で、他のワームではスレて食わないのにイージーシェイカーだけは食ってくるという経験を持つアングラーも多いようです。
「このケイテックのイージーシェイカーは最終兵器として一つ持っておいて損は無いと思います。」
ワームのカラー選択については、ソリッド系(ピンク、黄色、白黒系)とクリア系(ラメ入りUV系)の2パターンを用意しておくのが基本です。マイクロベイトパターンの場合はソリッド系、プランクトンパターンならクリア+ラメ系が良いという傾向があります。ただし、カラーについては断言できない部分も多く、複数のカラーを持ち運んで現場で試行錯誤することが重要です。
ジグヘッドの重さは、フロートの残存浮力を計算して1~1.5gが基本となります。フックサイズは#6~#8がアジメインの場合の推奨サイズですが、シーバスや中型魚も想定するなら#4でも良いでしょう。流れが激しい場所ではタングステンタイプも有効ですが、基本的に表層あたりを浮遊させるイメージなので、波の抵抗を受けやすく沈みにくい鉛タイプが適しています。
西湘サーフアジングで釣果を上げるための実践テクニック
タックルの準備ができたら、次は実践的な釣り方を身につけましょう。以下、釣果を上げるための重要テクニックを解説します。
- 釣れるポイントは河口とワンドが狙い目
- 時間帯は夕マズメから夜、夜明け前がチャンス
- 潮のタイミングは干潮からの上げが最適
- 飛距離よりも手前の波打ち際が重要な理由
- リトリーブはゆっくり流れに合わせるのがコツ
- ヒットルアーはケイテックのイージーシェイカーが実績豊富
- まとめ:西湘サーフアジングタックルで尺アジを狙おう
釣れるポイントは河口とワンドが狙い目
西湘サーフでアジを狙う際、最も重要なのはポイント選びです。闇雲に広大なサーフを探っても効率が悪いため、アジが集まりやすい地形や条件を理解しておく必要があります。特に実績が高いのは、**河口周辺とワンド(湾曲部)**です。
河口は川から流れ込む淡水と海水が混ざり合うエリアで、プランクトンが湧きやすく、小魚が集まりやすい環境です。河口出口付近の波が立つ場所は特に好ポイントで、流れに乗ってベイトが運ばれてくるため、それを狙ってアジが捕食にやってきます。西湘エリアでは、酒匂川河口、森戸川河口、中村川河口などが一級ポイントとして知られています。
🗺️ 西湘エリアの主要ポイント
| ポイント名 | 特徴 | アクセス | 釣果実績 |
|---|---|---|---|
| 酒匂川河口 | 大規模河川、流れが強い | 小田原駅から車で10分 | ◎ 尺アジ多数 |
| 森戸川河口 | 国府津IC近く | 西湘バイパス国府津IC | ◎ 40cm超え実績 |
| 相模川河口 | 広大なサーフ、駐車場あり | 平塚駅から車で15分 | ○ 回遊次第 |
| 国府津周辺 | 急深サーフ、50m沖で10m | 国府津駅から徒歩圏 | ◎ ぶっこみサビキでも有名 |
「河口であれば出口付近の波が立つ場所。河口に寄ってくるベイトを目当てに河口出口の波打ち際までアジが寄ってきます。」
ワンド(陸側に向いて大きく湾曲する部分)も見逃せないポイントです。ワンドには流れに乗せられたベイトが逃げ込んでくることが多く、フィッシュイーターの待ち構えるポイントとなります。回遊性の高いアジでも、ワンドにベイトが溜まっているせいか少しの時間はステイしてくれることが多く、数釣りができる可能性も高くなります。
ポイント選びの基準としては、①近くに流入河川がある、②地形変化に富んでいる、③ベイトが溜まりやすい場所、という3つを満たしているエリアが理想的です。明るい時間に下見をして、鵜やボイルがあるかを確認しておくのも有効な戦略でしょう。
また、サーフの地形にも注目が必要です。砂が細かい遠浅サーフの河口では回遊が少なく、砂利浜で手前から奥にかけてドン深なサーフの方が回遊が多いという情報もあります。国府津周辺は岸から50mほどの沖でも水深10m前後という急深の地形で、関東では珍しい好条件が揃っています。
時間帯は夕マズメから夜、夜明け前がチャンス
西湘サーフアジングの時間帯は、夕マズメから深夜、そして夜明け前がメインとなります。日中の明るい時間帯では、よほどの好条件が揃わない限り釣れる気配がありません。これは、サーフという外洋に面した環境では、明るい時間帯に天敵が多いことが理由と推測されます。
特に重要なのが、日が落ちる時間帯から夜にかけてと夜が明ける前の時間帯です。アジが活発にエサを捕食する薄暗い時間帯がメインとなり、完全に暗くなってからもチャンスは続きます。
⏰ 時間帯別の釣果傾向
| 時間帯 | 釣果期待度 | 特徴 | 狙い方 |
|---|---|---|---|
| 日中(日の出~日没) | ★☆☆☆☆ | ほぼ釣れない | ポイント確認や準備に充てる |
| 夕マズメ(日没前後1時間) | ★★★★★ | 最も活性が高い | 集中して探る |
| ナイトゲーム(20時~深夜2時) | ★★★★☆ | 回遊次第で釣果あり | 粘り強く探る |
| 深夜(2時~4時) | ★★☆☆☆ | やや活性低下 | ポイント移動も検討 |
| 朝マズメ(日の出前後1時間) | ★★★★★ | 夕マズメ同様に好機 | 集中して探る |
「サーフアジングは漁港のアジングと同じように活発にエサを捕食する時間帯が主に薄暗い時間帯がメインとなり、『日が落ちる時間帯〜夜』そして『夜が明ける前』にかけて回遊があり釣れるパターンが多いです。」
実際の釣行例を見ると、21時頃から釣りを開始し、最初のアタリが23時過ぎというパターンも珍しくありません。夕マズメの時間帯に回遊がなくても、その後の時間帯で突然スイッチが入ることもあるため、諦めずに粘ることが重要です。
堤防では日中のアジングが成立することもありますが、サーフアジングでは天候が悪い場合などを除いて日中は全く釣れません。特に日が昇っている日中はいくらやっても釣れる気配がないという報告が多数あります。これは外洋に天敵が多いためと考えられています。
時合いの長さについても理解しておく必要があります。サーフアジングは回遊性が高く居着くアジがいないため、時合が非常に短く、全く釣れない時はとことん釣れないという特徴があります。そのため、堤防アジングよりもボウズの確率が高い釣りです。しかし、その分釣れれば尺超えが当たり前という魅力があります。
潮のタイミングは干潮からの上げが最適
西湘サーフアジングで釣果を上げるには、潮のタイミングを見極めることが非常に重要です。一般的に、最も釣果が期待できるのは干潮止まりからの上げ潮のタイミングとされています。特に、このタイミングと夕マズメや夜の時間帯が重なる日は、最もチャンスが高いと言えるでしょう。
干潮から上げに転じる時間帯が良い理由は、河口の場合、潮が下げてくると河口の川幅が狭くなり流れが強くなるため、ポイントが絞りやすくなり、流されてくるベイトが増えるからです。そして上げに転じると、アジが接岸してくる可能性が高まります。
🌊 潮回りと釣果の関係
| 潮回り | 釣果期待度 | 特徴 | おすすめ戦略 |
|---|---|---|---|
| 大潮 | ★★★☆☆ | 潮の動きが大きい | 干潮前後を狙う |
| 中潮 | ★★★★☆ | バランスが良い | 上げ潮を意識 |
| 小潮 | ★★★★★ | 潮があまり動かない | 粘り強く探る |
| 長潮 | ★★★☆☆ | 潮の動きが緩やか | じっくり攻める |
| 若潮 | ★★★☆☆ | 上げに転じる | 時合を逃さない |
「サーフアジングでは潮の動き出すタイミングとなる時間帯と夕まずめの暗くなる時間帯が重なるタイミングが最も釣果を出しやすい感覚があります。」
興味深いのは、小潮や長潮あたりが実績が高いという報告があることです。大潮や中潮でも釣れないわけではありませんが、潮があまり大きく動かない小潮の方が、アジが落ち着いて捕食する時間が長くなる可能性があるのかもしれません。
潮止まり付近については意見が分かれますが、一般的には上げ潮止まり付近よりも下げ潮止まりからの上げのタイミングの方が良いという感覚を持っているアングラーが多いようです。これは、下げ潮で河口から流れ出るベイトを追ってアジが集まり、上げに転じると同時に接岸してくるというパターンが考えられます。
潮位の変化にも注目です。潮位の高い時間帯よりも潮位の下がる時間帯で釣れることが多いという経験則があります。これは、潮が下げることで河口の流れが強くなり、ベイトが集中するためと考えられます。逆に満潮間際では、ルアーが良いところまで届いていない可能性も高くなります。
飛距離よりも手前の波打ち際が重要な理由
サーフでの釣りと聞くと、多くの人は「できるだけ遠くへ飛ばす必要がある」と考えがちです。しかし、西湘サーフアジングにおいては、飛距離よりも手前のブレイク付近をしっかりと丁寧に探ることが釣果UPの秘訣なのです。
大型アジの餌となるベイトは、常に安全な場所を求めて日が暮れると深場より浅場の方に寄ってきます。特に河口入り口やその近辺のなるべく浅いところへと逃げ込んでいるイメージです。そのポイントは、特にブレイク付近の波打ち際だったりすることも多く、そういった流れの強い場所や波打ち際に対して丁寧にワームを通すことが重要となります。
📏 飛距離と釣果の関係
| キャスト距離 | ヒット率 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 5~15m(波打ち際) | ★★★★★ | 最もヒット率が高い | 集中して探る |
| 20~40m(ブレイク周辺) | ★★★★☆ | 回遊次第で好釣果 | 丁寧にトレース |
| 50m~(遠投エリア) | ★★☆☆☆ | シーバスが湧いている時のみ | 状況判断が必要 |
「サーフアジングでは飛距離が重要なシーンはあまり多くなく『え?こんなところでヒットするの?』と思うほどの近い場所でヒットすることも多いので、手前の波打ち際などはすぐに回収をせず、集中して巻いてくることをおすすめします。」
実際の釣行レポートを見ても、「手前の波打ち際でヒットした」「思ったより近い場所で食った」という報告が非常に多いです。遠投して沖を探るのも良いですが、手前の波打ち際を疎かにしてすぐに回収してしまうのは非常にもったいないのです。
ただし、手前にシーバスが湧いている場合などは、沖合でしかヒットしないというパターンもあります。この場合は普段のアジングのように遠くへ飛ばし、移動距離を少なく誘いを入れてリフト&フォールを繰り返すのも効果があります。状況に応じて使い分けることが重要です。
また、干潮間際で深く立ち込めて、より沖に投げられるタイミングは、実は非常に有利です。アジが乗ってくるだろう上げのタイミングで、深く立ち込んで手前のブレイクまでしっかり探れる状況が、最もベストなタイミングと言えるでしょう。
飛距離を稼ぐためのフロートリグやキャロライナリグですが、その本当の目的は遠くを探ることではなく、手前から沖まで幅広く探れる汎用性にあると理解すべきです。特に初心者のうちは、遠投にこだわりすぎず、手前のブレイクをしっかり攻略することを意識しましょう。
リトリーブはゆっくり流れに合わせるのがコツ
西湘サーフアジングのリトリーブ(巻き方)は、堤防で行うアジングのような複雑なアクションは必要ありません。基本はゆっくり漂わせるように巻いてくるだけで、打ち寄せる波や河口からの水の流れに身を任せた流し方(ドリフト)の方が効果があります。
最も重要なのは、ティップの入り込むぐらいの強い潮流ポイントを探すことです。アジも流れに乗って効率よくベイトを捕食したいがために、流れの強く効いたベイトが流れ込むポイントに捕食にやってきます。ロッドを優しく握ると竿先が持っていかれるぐらい強く流れが効いた場所を探し出すと、そこででヒットするパターンが多いのです。
🎣 効果的なリトリーブテクニック
✅ 基本の巻き方
- リール1回転を3~5秒のペースでゆっくり巻く
- 波の抵抗に逆らうこと無く、同調させるイメージ
- テンションが緩まないように速度を調整
✅ 流れを活かしたドリフト
- 強い流れを感じたらラインを送り出す
- 流されていくベイトを演出
- 抵抗が強い場所でステイさせる
✅ アタリの取り方
- 無理にアワせる必要なし
- ティップが自然に入ってフッキング
- 強くアワせると口切れの原因に
「波の抵抗に逆らうこと無く、同調させるようなイメージを持ってステイもしくは強い流れを受けながらゆっくり巻いてくることと、波打ち際などのブレイクではテンションが緩まないように速度を調整しながら巻いてくることも大事です。」
波の流れの変化(流れの強い場所や抵抗がない場所)を感じつつ、抵抗が強い流れのある場所を見つけたらそこを重点的に狙っていくのが効率的です。もしも手前が潮が効いていなければ、そこはすぐさま回収しても良いくらいです。
程よく抵抗を感じながら、ラインのテンションを張りすぎず、緩めすぎない状態を保ちながらステイをさせつつ、流れが緩んだら巻いてくるというのが釣果に繋がるパターンです。この状態を保ちながらある程度テンションがかかっているポイントへ流せている時ほど、よく釣れているという報告があります。
堤防などのアジングと違って、アタリがあった時には無理にアワせる必要はありません。アタリがあればティップが自然に入ってくれてフッキングすることが多いです。フッキングのためにアワせを入れると、竿が長い分強いテンションがかかり、アジの口切れを起こす可能性があります。基本的にアワセは入れず、それでもしっかりと掛かっているケースがほとんどです。
ヒットルアーはケイテックのイージーシェイカーが実績豊富
西湘サーフアジングにおいて、圧倒的な実績を誇るワームがケイテックのイージーシェイカー2.5~3インチです。多くの釣行レポートで、このワームでのヒット報告が上がっており、「最終兵器」「これだけは持っておきたい」という評価を得ています。
イージーシェイカーが優れている点は、アジだけでなくシーバスにも効果的で、他のワームではスレて食わないのにイージーシェイカーだけは食ってくるという特性があることです。サーフアジングでは、アジの回遊がない時にシーバスに切り替えることもあるため、両方に対応できるワームは非常に重宝します。
🏆 実績ルアーランキング
| 順位 | ルアー名 | サイズ | カラー | 実績度 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | イージーシェイカー | 2.5~3インチ | クリアシャートリュースグロー等 | ★★★★★ |
| 2位 | ソフトサンスン | 3インチ | ピンク、クリア系 | ★★★★☆ |
| 3位 | 8面体ジョイント型ワーム | 不明 | 各種 | ★★★★☆ |
| 4位 | 活アジストレート | 2~3インチ | 各種 | ★★★☆☆ |
「ヒットルアーは同じく『ケイテックの イージーシェイカー2.5インチ』でした♪」「このケイテックのイージーシェイカーは最終兵器として一つ持っておいて損は無いと思います。」
エコギアのアジ職人ソフトサンスン3インチも、サーフのワンドや河口付近からのマイクロベイト(バチ、稚鮎、しらす、シラスウナギ、ハク、アミ等)パターンにぴったりで、高い実績があります。関東ではハクやトウゴロウイワシ、鹿児島ではキビナゴというパターンですが、どちらで実践してもこのワームでの反応は良好という報告があります。
意外な伏兵としては、**100円ショップのセリアで販売されている「8面体ジョイント型ワーム」**も非常に高い反応を示すとのことです。コストパフォーマンスに優れており、初心者がまず試してみるには最適かもしれません。
カラー選択については、前述の通りソリッド系とクリア系の2パターンを基本として、状況に応じて使い分けます。実際の釣行では、ピンク系がヒットしやすいという報告も多いですが、カラーについては断言できない部分も多く、複数のカラーを持ち運んで試行錯誤することが重要です。
ワームのサイズについても柔軟に対応することが大切です。釣れているアジの大きさや、その他の魚種が釣れる場合、釣り場の流れの強さなどの情報によって、ジグヘッドの重量やフックサイズ、ワームのサイズを変えて見るのも良いでしょう。念のため2~3種類用意しておくと安心です。
まとめ:西湘サーフアジングタックルで尺アジを狙おう
最後に記事のポイントをまとめます。
- 西湘サーフアジングの基本タックルは、7~8ftのロッド、2500~3000番のリール、PE0.3~0.6号、フロロリーダー2~2.5号の組み合わせである
- エギングロッドやライトシーバスロッドを流用することで、専用ロッドを買わずにサーフアジングが楽しめる
- フロートリグは10g以上が基本で、風や波の状況に応じて15~20gまで重くする必要がある
- ショックリーダーは2~2.5号が最適で、これより太いとアジの口切れリスクが高まる
- ワームは2インチ以上のピンテール・ストレートタイプが基本で、特にケイテックのイージーシェイカーが最終兵器
- 釣れるポイントは河口周辺とワンドで、特に酒匂川河口、森戸川河口、国府津周辺が有名
- 時間帯は夕マズメから夜、そして夜明け前がメインで、日中はほとんど釣れない
- 潮のタイミングは干潮からの上げが最適で、小潮や長潮が意外と実績が高い
- 飛距離よりも手前のブレイク付近を丁寧に探ることが釣果アップの秘訣である
- リトリーブはゆっくり流れに合わせるだけで、複雑なアクションは不要
- 強い流れが効いているポイントを見つけることが最重要で、ロッドティップが入るくらいの流れを探す
- アタリがあっても無理にアワせず、ティップが自然に入ってフッキングさせる
- 西湘エリアは小田原から平塚まで約30kmの広範囲で、複数の河川が流入する好条件
- 国府津周辺は岸から50mで水深10mという急深サーフで、関東では珍しい地形
- 釣れるアジはアベレージ30cm以上で、40cm超えのギガアジ、50cm近いテラアジも夢ではない
- サーフアジングは回遊性が高く時合が短いため、堤防アジングよりボウズ率が高い釣りである
- ドラグは緩めに設定し、波打ち際での最後の攻防を慎重に行うことでバラシを防げる
- 釣ったアジの胃袋を確認すると、シラス、ハク、アミ、稚鮎などのマイクロベイトが出てくることが多い
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- サーフアジングの仕掛けと釣るためのコツをまとめ。 | たにせん
- 初心者でも尺アジ!ショアジギロッドで攻略する西湘サーフアジング | いるペンBlog
- 西湘サーフアジングで38cm大型アジ登場 下げ潮タイミングで連発 | TSURINEWS
- 購入したサーフアジング用のタックルを使ってみて – 100日後に尺アジを釣る釣りバカ
- 厚木店のショップニュース|つり具の上州屋
- 東京1時間でギガアジ⁉ 西湘サーフが熱すぎる理由 | つり人
- サーフアジングで結果を出すために、色々考えてみた・・ | monkeycast.blog
- ギガアジ狙いの西湘サーフアジング釣行記|神奈川・冬のアジング実釣レポート
- 西湘サーフdeサーフアジング!? | monkeycast.blog
- サーフアジングロッドおすすめ10選!長さや硬さ等の選び方も! | タックルノート
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