冬のショア釣りと言えばヤリイカエギングが人気です。エギの選び方からタックル、釣れる時間帯まで詳しく解説していきます。アオリイカエギングとは異なる部分も多いので、しっかりとポイントを押さえていきましょう。

ヤリイカは水深30〜200mに生息し、産卵期には沿岸まで接岸してきます。エギのサイズは2.5号〜3.5号が標準で、グローカラーなど派手めの色使いが効果的です。夕マズメや朝マズメがベストな釣行時間帯となっています。
この記事のポイント!
- ヤリイカエギングに適したタックル選びのコツ
- エギのサイズと色の選び方
- アオリイカとは異なるアクション方法
- 時期や時間帯による攻略方法の違い
ヤリイカエギングに使う最適なタックルと釣れるコツ
- エギのサイズは2.5号〜3.5号が基本
- 時期と時間帯で狙い方が変わる
- アオリイカとは異なるアクション方法
- ライトゲームロッドでも狙える手軽さ
- 深場攻略にはエギングロッド一択
- おすすめPEラインとリーダー
エギのサイズは2.5号〜3.5号が基本
ヤリイカエギングで使用するエギは、2.5〜3.5号サイズが標準となっています。2.5号でも十分な飛距離を出すことができますが、3.0〜3.5号が飛距離やアピール力のバランスが取れているサイズです。
カラー選びはグローカラーのような発光するタイプが高実績となっています。遠くにいるヤリイカに気づいてもらえるように、派手目なカラー選択を心がけましょう。
ラトル入りのエギも効果が高く、水中でジャラジャラ音を出して効率よくヤリイカにアピールできます。ただし、ラトルなしのタイプも用意しておき、その日の状況に合わせて使い分けることをおすすめします。
デュエルのアオリーQロングキャストは、よく飛びシャクった時の浮き上がりが少ないのが特徴です。誰が使っても底付近を狙いやすく、ヤリイカエギング入門におすすめのエギとなっています。
EZ-Qマグキャストは圧倒的な遠投力とゴトゴト音が魅力で、よく飛んでハイアピールなのでヤリイカエギングと好相性です。マグキャストはエギの中でも特に飛距離に優れており、遠投が必要なポイントで重宝します。
時期と時間帯で狙い方が変わる
ヤリイカエギングを楽しめるシーズンは冬場です。静岡では12月後半から1月初旬に釣ることができ、だいたい1ヶ月間ほどとシーズンが短いのが特徴です。
地域によって釣期は大きく異なり、以下のような時期に狙うことができます:
・北海道・東北地方:11〜6月
・関東地方:房総半島12〜3月、伊豆半島1〜2月
・北信越地方:1〜6月
・山陰地方:12〜4月
・四国地方:1〜4月
・九州北部地方:1〜3月
朝マズメや夕マズメが狙い目の時間帯となります。また夜間も良く釣れる時間帯です。潮通しの良いポイントや常夜灯のある漁港周辺が有効なポイントとなります。
時合いを外した時間帯では、潮の動きを確認しながらポイントを絞り込んでいくことが重要です。1日の中でも潮の流れは刻々と変化していくため、常に状況を確認しながら釣りを進めていきましょう。
アオリイカとは異なるアクション方法
ヤリイカ狙いの場合、アオリイカエギングとは異なる特有の誘い方があります。強めのシャクリを意識し、遠くのヤリイカに見せつけるように誘うのがポイントです。
活性が低くなかなかエギを抱いてこない時には、シャクった後にボトムに放置する「ステイ」という釣り方が有効です。放置する時間は10〜30秒ほどで、軽く糸を張った状態で待つとアタリを取りやすくなります。
ヤリイカのアタリはまるで魚のように手元にコンッとしっかり伝わってきます。コンッと感じたら、竿先に重さが乗ったのを確認してフッキングを入れましょう。
アタリが出なくても、必ず近くでエギを見ているので諦めずに誘い続けることが大切です。また、足元まで来たら必ず直ぐに回収せずに沈めてシャクり上げてステイをする「足元ステイ」も忘れずに行いましょう。
地合いが良い時は連続してヒットすることも多いので、1匹釣れたらその周辺を丁寧に探ってみることをおすすめします。
ライトゲームロッドでも狙える手軽さ
メバリングロッドやアジングロッドなど、ライトゲーム用のタックルでもヤリイカを狙うことができます。1.5号から2.5号位までの小型のエギを使用しての釣りが基本となります。
小型のエギは沈下スピードが遅いため、ゆっくりアピールすることができます。またレンジキープもやりやすく、繊細なロッドが多いライトゲームロッドはアタリが取りやすいのが利点です。
注意点として、繊細なロッドでのエギングは激しいシャクリによるロッドの破損に注意が必要です。アオリイカを狙う時のようなエギを跳ね上げさせるような動作は避けましょう。
エギを若干上下させながらレンジをキープして引いてくるイメージで誘います。アタリはレンジキープ中に出ることが多いので、グーッと乗せるイメージでアワセを入れて、竿を立ててラインテンションを張りながら巻いてきます。
抜き上げの際は竿を寝かせてバットの力を利用してズリ上げるように抜くのがポイントです。この場面でも竿の破損には特に注意が必要です。
深場攻略にはエギングロッド一択
深場を攻略する場合は、エギングロッド専用のタックルがおすすめです。エギを跳ねさせることを念頭に置いて作られているため、上下の動きでも誘うことが可能です。
ロッドにもよりますが、使用できるエギは2号から3.5号までと幅幅広く対応可能です。また、広範囲に探れることやアクションの幅が増えるというメリットがあります。
冬の釣り場は海が落ち着いていても風が強いことが多いため、エギングタックルでの釣行がより安定した釣果につながります。ただし、エギングロッドは小さなアタリが多いヤリイカのアタックを感じづらい点や、小型エギの操作性がライトゲーム用ロッドに比べて劣る点には注意が必要です。
近年では繊細で小型のエギでも扱いやすい高性能なエギングロッドも登場してきているので、「アオリイカと同じタックルでヤリイカも狙いたい」という方はそういったロッドの選択肢も考慮に入れると良いでしょう。
ただし、タックルが既に揃っている方は、あえてヤリイカ専用のタックルを新しく購入する必要性は低いと考えられます。
おすすめPEラインとリーダー
ライトゲーム用のロッドを使用する場合は、ナイロンやフロロラインでも対応可能です。4lbくらいあれば安心して使用できます。エギングロッドの場合は、エギを上下に動かして狙うことも多いため、PEラインがおすすめです。
PEラインについては、PE0.8号にリーダー2.5号というセッティングが標準的です。高価なものは不要で、一般的なPEラインで十分な性能を発揮できます。

ヤリイカエギングで使用する実績エギ
- グロー系カラーで夜も対応可能
- エサ巻きエギで確実に釣果アップ
- 実績のあるエギ王シリーズ
- キーストンの邪道エギが人気
- レンジ別のエギの使い分け方
- ポイント攻略と釣り方のコツ
- まとめ:ヤリイカエギングは準備で9割決まる
グロー系カラーで夜も対応可能
ヤリイカエギングでは、グローカラーのような発光するタイプが高い実績を残しています。遠くにいるヤリイカに気づいてもらえるように、派手めのカラー選択が重要です。
ヤマシタのエギ王LIVEシリーズのルナホワイトは、グロー素材を際立たせるため表面の布が薄く付けられています。暗くなってからは特に効果を発揮するエギとなっています。
また、エギ王LIVEのパワフルブルーは、ネオンブライトテクノロジーを搭載し、紫外線でブルーに光るカラーが特徴です。マズメ時の実績が特に高く、多くのアングラーに支持されています。
ラトル入りのエギも水中でジャラジャラ音を出して効率よくアピールできるため、夜釣りでの実績が高くなっています。状況に応じてラトルの有無を使い分けることで、より確実な釣果につながります。
夜間の釣行では、エギの視認性も重要になってきます。グロー系カラーは水中での視認性が高く、アングラー側からもエギの動きが確認しやすい利点があります。
エサ巻きエギで確実に釣果アップ
エサ巻きエギはヤリイカエギングにおいて高い実績を誇ります。キーストンの早福型/邪道編は、奇抜なカラーが特徴で、多くのアングラーから支持されています。
餌は針金で巻き付けるタイプで、しっかりと固定できるのが特徴です。針金は自由に形を変えられるので、釣行後はエギにぐるぐる巻きにして保存することができます。
ヤマシタのもぐもぐサーチは、長年のエギ作りで培ったノウハウとテクノロジーが活かされています。カラーバリエーションも豊富で、餌はバンドで固定する方式を採用しています。
デュエルのスシQは、独自のカラーリングでアプローチする餌巻きエギです。ボトム用と中層用があり、状況に応じた使い分けが可能となっています。
通常のエギと並行して釣りをする場合、餌巻きエギの方が高い釣果を上げることが多いようです。
実績のあるエギ王シリーズ
ヤマシタのエギ王シリーズは、幅広いラインナップで様々な状況に対応可能です。エギ王Kは沈下姿勢が安定しており、ウネリのある状況や深場の攻略に適しています。
エギ王LIVEシリーズは、2.5号から3.5号まで幅広いサイズ展開があります。特にパワフルブルーは、マズメ時の実績が高く、多くのアングラーから支持を得ています。
オレンジレッドやピンクマーブルなどの定番カラーも用意されており、マズメ前後の明るい時間帯でも安定した釣果を上げることができます。
エギ王シリーズは地合いが終わった後の追加の1匹を狙う場面でも効果を発揮します。特にKシリーズのフォールでの締めは、多くのアングラーが実践している鉄板パターンとなっています。
各モデルの特徴を理解し、状況に応じて使い分けることで、より確実な釣果につながります。
キーストンの邪道エギが人気
キーストンの早福型/邪道編は、3号と3.5号がメインサイズとなっています。V1タイプは使い勝手が良く、多くのアングラーに支持されています。
カラーバリエーションは、フルグローホワイトやブルーグローピンクなど、派手めのカラーが豊富に用意されています。これらのカラーは夜間の釣行でも高い実績を残しています。
餌巻きタイプながら、エギとしてのバランスの良さが特徴で、餌の有無に関わらず安定した釣果を上げることができます。針金での固定方式を採用しており、しっかりと餌を固定することが可能です。
サイズ展開も豊富で、状況や好みに応じた選択が可能となっています。特にV1タイプは扱いやすく、初心者から上級者まで幅広く使用されています。
独自製造の日本製であり、品質の高さも特徴の一つとなっています。
レンジ別のエギの使い分け方
ヤリイカは中層から底付近でヒットすることが多く見られます。活性が高いほど中層でアタリが多く、活性が低い時は底付近でのヒットが増える傾向があります。
水深の変化に対応するため、沈下スピードの異なるエギを用意しておくと便利です。例えば、エギ王Kシリーズは安定した沈下姿勢を維持できるため、深場の攻略に適しています。
アオリーQロングキャストは、シャクった時の浮き上がりが少なく、底付近を狙いやすい特徴があります。初心者でも扱いやすく、底層を攻略する際の入門機として最適です。
EZ-Qマグキャストは、遠投性能が高く、広範囲のサーチに適しています。中層を探る際に、効率的なアプローチが可能となります。
使用するエギは、その日の潮の状況や水深によって適切に選択することが重要です。
ポイント攻略と釣り方のコツ
ヤリイカを狙う際は、潮通しの良いポイントや常夜灯のある漁港周辺が有効です。漁船が近くで操業している場所の周辺も、良いポイントとなる可能性が高いです。
朝マズメや夕マズメが狙い目の時間帯となりますが、夜間も良い時合いとなります。シーズン中には漁港内でも十分な釣果が期待できます。
ヤリイカは群れで行動することが多く、一度釣れ始めると連続してヒットすることがあります。一匹釣れた場合は、その周辺を丁寧に探ることが重要です。
注意点として、大きなテトラポッドのある場所は、波が被っていたり雨が降っていると非常に滑りやすくなります。転倒による事故を防ぐため、慎重な行動を心がける必要があります。
釣行の際は、その日の潮の流れや気象条件を確認し、安全に配慮しながら釣りを楽しみましょう。

まとめ:ヤリイカエギングは準備で9割決まる
最後に記事のポイントをまとめます。
- エギのサイズは2.5〜3.5号が基本となる
- グローカラーや派手めの色使いが効果的
- 朝マズメ・夕マズメが最も期待できる時間帯
- ライトゲームタックルでも十分に対応可能
- エサ巻きエギは高確率で釣果が期待できる
- 中層から底付近がヒットゾーン
- 潮通しの良いポイントや常夜灯周辺が有効
- 群れで行動するため連続ヒットの可能性あり
- 足元ステイを忘れずに実施する
- 活性に応じてエギの使い分けが重要
- 安全面への配慮を忘れずに
- 地域によって釣期が大きく異なる