アジングの世界で急速に普及しているタングステン製ジグヘッド。従来の鉛製ジグヘッドと比べて価格は高いものの、その性能の高さから多くのアジンガーが注目しています。タングステンは鉛の約1.7倍の比重を持つ希少金属で、同じ重量でもヘッドサイズを大幅に小型化できることが最大の特徴です。
この記事では、インターネット上に散らばるタングステンジグヘッドに関する情報を収集・分析し、実際の釣り場での効果や使い分けのポイントを詳しく解説していきます。単純に「高いから良い」というわけではなく、具体的にどのような状況でタングステンの恩恵を受けられるのか、コストパフォーマンスの観点も含めて検証します。
| この記事のポイント |
|---|
| ✓ タングステンジグヘッドの物理的特性と釣果への影響を理解できる |
| ✓ 鉛製ジグヘッドとの具体的な性能差と使い分け方法がわかる |
| ✓ 価格に見合った効果が期待できる使用場面を把握できる |
| ✓ おすすめのタングステンジグヘッドと選び方のポイントを学べる |
アジングジグヘッドのタングステン素材が注目される理由
- タングステンの基本特性とアジングへの影響は高比重による小型化
- 鉛製ジグヘッドとの性能差は感度と飛距離で明確に現れる
- アジの捕食行動に与える影響は口への入りやすさが向上する
- 悪条件での優位性は風と潮への対応力が決定的
- コストパフォーマンスの考え方は単価より総合効果で判断
- 実際の釣果データから見る効果は豆アジパターンで顕著
タングステンの基本特性とアジングへの影響は高比重による小型化
タングステンは比重19.25という数値を持つ希少金属で、一般的な鉛の比重11.34と比較すると約1.7倍の重さを誇ります。この物理的特性がアジングにもたらす影響は計り知れません。
同じ1gのジグヘッドを作る場合、タングステンなら鉛よりも大幅に小さなヘッドサイズで製作できます。ヘッドサイズの小型化は空気抵抗の軽減につながり、キャスト時の飛距離向上に直結します。特に向かい風の状況では、その差は歴然として現れるでしょう。
水中での動きにも大きな変化が生まれます。小さなヘッドは水の抵抗を受けにくく、潮の流れに対してより自然な動きを演出できます。アジは警戒心の強い魚種のため、不自然な動きを見せるルアーには反応しません。タングステンジグヘッドの自然な沈下とアクションは、アジの本能的な捕食行動を引き出すのに効果的です。
また、高比重素材であるタングステンは、同じ重量の鉛製ジグヘッドよりも速く沈みます。これにより、深いレンジへのアプローチが容易になり、手返しの向上にもつながります。時間当たりの釣果効率を考えると、この沈下速度の差は無視できない要素といえるでしょう。
硬度の面でも、タングステンは鉛を大きく上回ります。この硬さが海底や岩などの障害物からの情報をダイレクトに伝達し、感度の向上に寄与しています。アジングのような繊細な釣りでは、わずかなアタリも逃さないことが釣果に直結するため、この特性は非常に重要です。
鉛製ジグヘッドとの性能差は感度と飛距離で明確に現れる
実際に鉛製とタングステン製のジグヘッドを比較すると、その性能差は想像以上に大きいことがわかります。まず最も体感しやすいのが感度の違いです。
タングステンは、硬度が高いこと、シルエットが小さく口内に吸い込まれやすいため魚体への接触が増えることなどが相まり、明確なアタリが出やすい
出典：LUXXE 宵姫 AJcustom TGラウンドタイプ
この感度向上の要因は複合的です。タングステンの硬質な特性により、「カーンッ」という硬質な振動が明確に手元に伝わってきます。鉛製ジグヘッドの場合、アタリがボヤけた感触になりがちですが、タングステンなら小さなアタリでもクリアに感知できます。
飛距離の面では、同重量での比較において明らかな差が生まれます。1gのタングステンジグヘッドと1gの鉛製ジグヘッドを同条件でキャストした場合、タングステンの方が安定して遠くへ飛びます。これはヘッドサイズの小型化による空気抵抗の軽減が主な要因です。
📊 鉛とタングステンの性能比較表
| 項目 | 鉛製ジグヘッド | タングステン製ジグヘッド |
|---|---|---|
| 比重 | 11.34 | 19.25 |
| 同重量でのサイズ | 大きい | 小さい（約58%） |
| 感度 | 普通 | 非常に良い |
| 飛距離 | 標準 | 向上 |
| 価格 | 安い | 高い |
| 沈下速度 | 標準 | 速い |
ただし、すべての状況でタングステンが優位というわけではありません。表層での釣りや、ゆっくりとしたフォールを見せたい場面では、鉛製ジグヘッドの方が適している場合もあります。この使い分けが、アジング上達の鍵となるでしょう。
沈下速度の違いについても言及が必要です。タングステンは鉛よりも速く沈むため、表層を意識したアジには不向きな場面があります。しかし、ロッドの角度やラインテンションの調整により、この問題は十分に解決可能です。
アジの捕食行動に与える影響は口への入りやすさが向上する
アジの捕食メカニズムを理解すると、タングステンジグヘッドの優位性がより明確になります。アジは吸い込み型の捕食を行う魚種で、餌を口の中に吸い込んでから咀嚼します。
小型化されたタングステンヘッドは、アジの口腔内により入りやすく、フッキング率の向上に直結します。特に2g以上の重量域では、この差は顕著に現れます。
２ｇを超えると鉛のヘッド大きくなりフッキング率を低下させる要因として顕著に表れてくるが、１.５ｇやそれ以下のウエイトでは鉛とタングステンのフッキング率の差出ることはほぼ無い。
出典：【海猿的アジング考察Vol.７９】タングステンジグヘッドの考察
この情報から、タングステンジグヘッドの効果は重量帯によって異なることがわかります。軽量域では差が少ないものの、重量が増すにつれてタングステンの優位性が際立ってきます。
実際の釣り場では、アジのサイズと捕食対象によって最適なジグヘッドサイズが変わります。小型のアジが主体の場面では、タングステンの小型ヘッドが威力を発揮します。一方、良型アジが相手の場合でも、口への入りやすさという点でタングステンに軍配が上がるでしょう。
🎣 アジのサイズ別推奨ジグヘッド重量
| アジのサイズ | 推奨重量 | タングステンの効果 |
|---|---|---|
| 豆アジ（10cm以下） | 0.5-1.0g | 小 |
| 小アジ（10-15cm） | 1.0-1.5g | 中 |
| 中アジ（15-20cm） | 1.5-2.5g | 大 |
| 良型アジ（20cm以上） | 2.0-3.0g | 非常に大 |
アミパターンなどの小さなベイトを意識した釣りでは、タングステンジグヘッドの真価が発揮されます。小さなヘッドは、アジが小さく口を開ける捕食パターンにもしっかりと対応し、違和感なく吸い込ませることができます。
悪条件での優位性は風と潮への対応力が決定的
アジングを行う上で避けて通れないのが悪条件との戦いです。特に風と潮流は、軽量なジグ単の釣りにとって大きな障害となります。この点で、タングステンジグヘッドは圧倒的な優位性を発揮します。
強風時のキャスタビリティは、タングステンと鉛の最も大きな違いの一つです。小型で重いタングステンヘッドは、風の影響を受けにくく、思った方向へ正確にキャストできます。
よく動く潮の中でもレンジがとりやすく、コースが引きやすい。沈めやすく、コントロールしやすい。多少の風への対応力も高い。キャスティングが決まり、波っ気のある海でも釣りが成立する。
出典：タングステン（TG）ジグヘッドを1年間使用して見えてきた長所と短所
潮流の強い場面でも、タングステンの高比重が威力を発揮します。速い沈下により、狙ったレンジへ素早く到達し、潮に流されにくい軌道を描けます。これにより、ピンポイントでの攻略が可能になり、釣果に直結します。
波っ気のある海況でも、タングステンジグヘッドなら安定した釣りが展開できます。重さがあることで、波に翻弄されにくく、一定のレンジをキープしやすくなります。
⚡ 悪条件別タングステンの効果
| 条件 | 鉛製の問題点 | タングステンの効果 |
|---|---|---|
| 強風（5m/s以上） | キャスト精度低下 | 安定したキャスト |
| 激流 | レンジキープ困難 | 素早い沈下で対応 |
| 波気 | リグの安定性欠如 | 重さによる安定感 |
| 深場 | 沈下に時間がかかる | 効率的なアプローチ |
ただし、これらの条件下でも万能ではありません。例えば風速5m以上の強風下では、タングステンでも鉛でも大差がない場合があります。重要なのは、条件に応じて適切に使い分けることです。
コストパフォーマンスの考え方は単価より総合効果で判断
タングステンジグヘッドの最大のネックとなるのが価格の高さです。一般的に鉛製ジグヘッドの2-3倍の価格設定となっており、初期投資の大きさが導入の障壁となっています。
しかし、コストパフォーマンスを単価だけで判断するのは適切ではありません。総合的な効果を考慮した場合、タングステンの方が結果的に経済的になる場面も多々あります。
💰 コスト比較の実例
| 製品名 | 価格 | 入数 | 単価 |
|---|---|---|---|
| 鉛製ジグヘッド（一般的） | 400円 | 5個 | 80円 |
| タングステンジグヘッド（ダイワ月下美人TG） | 500円 | 3個 | 167円 |
| タングステンジグヘッド（TGディンプル） | 999円 | 10個 | 100円 |
単価だけ見ると確かに高価ですが、根掛かりの減少という隠れたメリットがあります。感度の向上により海底の状況を正確に把握でき、結果として根掛かりロストが激減します。
私が鉛ジグヘッドを使っている頃は根掛かりは結構多かったですが、タングステンジグヘッドにしてからは根掛かりが激減してほぼ根掛かり無しで逆にコスパが高くなりました。
出典：アジング用ジグヘッドの最強おすすめ！コスパに優れたTGディンプル！！
この体験談からもわかるように、実際の使用においてはロスト率の低下により、トータルコストが抑えられる可能性があります。特に根掛かりしやすいエリアでの釣りでは、この効果は顕著に現れるでしょう。
また、釣果の向上による時間効率の改善も考慮すべき要素です。短時間で目標数を達成できれば、ガソリン代や時間コストの削減にもつながります。
実際の釣果データから見る効果は豆アジパターンで顕著
タングステンジグヘッドの効果を最も実感できるのが、豆アジや小アジを相手にした釣りです。この場面では、タングステンの特性が存分に発揮されます。
はじめて使ったときは、真冬の豆アジ相手だったのだが、まったくバラシがなくもはや絶句した。
出典：タングステン（TG）ジグヘッドを1年間使用して見えてきた長所と短所
豆アジパターンでタングステンが威力を発揮する理由は複数あります。まず、小型のヘッドがアジの小さな口にフィットしやすく、フッキング率が大幅に向上します。また、軽量でありながら沈下が速いため、群れのレンジへ素早くアプローチできます。
アミパターンでの実績も顕著です。アミを捕食するアジは、口を小さく開けて吸い込む動作を行います。この繊細な捕食行動に対して、小型のタングステンヘッドは理想的な選択肢となります。
🐟 パターン別タングステンの効果度
| パターン | 効果度 | 理由 |
|---|---|---|
| アミパターン | ★★★★★ | 小さな口でも吸い込みやすい |
| 豆アジパターン | ★★★★★ | フッキング率向上 |
| プランクトンパターン | ★★★★☆ | 自然な沈下アクション |
| 大型アジパターン | ★★★☆☆ | フック強度とのバランス |
ただし、すべてのパターンで絶対的な優位性があるわけではありません。例えば、活性の高い大型アジを相手にする場合は、むしろ鉛製の方が適している場面もあります。重要なのは、パターンに応じた使い分けです。
夜釣りでの効果も特筆すべき点です。暗闇の中では視覚的な判断が困難なため、感度の良さが生命線となります。タングステンの明確なアタリ感知能力は、夜のアジングにおいて大きなアドバンテージとなるでしょう。
タングステンジグヘッドの選び方と活用法
- おすすめメーカーと製品特徴は品質と価格のバランスで選択
- 重量選択の基準は釣り場の条件とターゲットサイズで決定
- フックサイズの使い分けはアジのサイズと活性に合わせる
- 鉛との使い分け戦略は状況判断が釣果を左右する
- タングステンジグヘッドの弱点対策は沈下速度とコストを考慮
- 自作という選択肢はコストと品質の両立が可能
- まとめ：アジングジグヘッドのタングステン素材は適材適所での活用が重要
おすすめメーカーと製品特徴は品質と価格のバランスで選択
タングステンジグヘッド市場には多くのメーカーが参入しており、それぞれ異なる特徴を持った製品を展開しています。選択の際は、品質・価格・入手性のバランスを考慮することが重要です。
ダイワ 月下美人アジングジグヘッドTGは、最も普及している製品の一つで、安定した品質と豊富なサイズバリエーションが特徴です。フックサイズも選択でき、様々な状況に対応できます。
ティクト アジスタTGは、アジング専用設計として開発され、特に感度面での評価が高い製品です。2025年には新サイズが追加され、より細かな重量設定が可能になっています。
がまかつ 宵姫 AJカスタムTGは、フック性能に定評があり、刺さりの良さと耐久性を両立しています。ワイドギャップ設計により、フッキング後のバラシ軽減に効果を発揮します。
🏭 主要メーカー比較表
| メーカー | 製品名 | 特徴 | 価格帯 | 入手性 |
|---|---|---|---|---|
| ダイワ | 月下美人アジングジグヘッドTG | 豊富なサイズ展開 | 中 | ★★★★★ |
| ティクト | アジスタTG | 高感度設計 | 中 | ★★★★☆ |
| がまかつ | 宵姫 AJカスタムTG | 高品質フック | 高 | ★★★★☆ |
| ジャッカル | LGヘッド タイプTG | バランス重視 | 中 | ★★★★☆ |
| ジャングルジム | ジャコヘッドTG | コストパフォーマンス | 中 | ★★★☆☆ |
タングステン本舗のTGディンプルは、コストパフォーマンスに優れた選択肢として注目されています。ワームキーパー付きで実用性が高く、タングステン含有量95%という高品質を誇ります。
各メーカーの製品には、それぞれ独自の技術や設計思想が込められています。初心者の方は、まず入手しやすいダイワやティクトの製品から始めて、慣れてきたら他メーカーの製品も試してみることをおすすめします。
製品選択時は、使用頻度と予算のバランスも重要な要素です。週末アングラーであれば高品質な製品を少数精鋭で揃え、頻繁に釣行する方はコストパフォーマンス重視で選択するという考え方もあります。
重量選択の基準は釣り場の条件とターゲットサイズで決定
タングステンジグヘッドの重量選択は、従来の鉛製ジグヘッドよりも慎重に行う必要があります。沈下速度が速いため、状況に応じた細かな調整が求められます。
水深は最も重要な判断基準の一つです。浅い場所では軽量、深い場所では重量級を選択するのが基本ですが、タングステンの場合は鉛よりも一段階軽いものから始めることが推奨されます。
私の場合、操作感がいいタングステンヘッドを使う際は、通常の鉛製ジグヘッドより、少し軽めのものをセレクトする場合が多い。
潮流の強さも重量選択に大きく影響します。流れの速い場所では、ある程度の重量がないとレンジキープが困難になります。しかし、タングステンなら鉛よりも軽い重量で同等の効果が期待できます。
⚖️ 条件別推奨重量ガイド
| 水深 | 潮流 | 推奨重量（タングステン） | 鉛との比較 |
|---|---|---|---|
| 1-3m | 弱 | 0.5-1.0g | -0.2-0.5g |
| 3-5m | 中 | 1.0-1.5g | -0.5g |
| 5-8m | 強 | 1.5-2.5g | -0.5g |
| 8m以上 | 強 | 2.0-3.0g | -0.5-1.0g |
風の影響も考慮すべき要素です。向かい風の場合は、飛距離確保のために若干重めを選択することもあります。ただし、タングステンなら同重量でも鉛より飛距離が出るため、無理に重くする必要はありません。
ターゲットサイズによる重量調整も重要です。豆アジがメインの場合は軽量級、良型狙いなら中重量級という使い分けが効果的です。アジの吸い込み能力を考慮して、最適な重量を選択しましょう。
時間帯による使い分けも有効です。デイゲームでは少し重めでキビキビしたアクション、ナイトゲームでは軽めでゆったりしたアクションという使い分けが考えられます。
フックサイズの使い分けはアジのサイズと活性に合わせる
フックサイズの選択は、タングステンジグヘッドの性能を最大限に引き出すための重要な要素です。適切なフック選択により、フッキング率とバラシ率の両方を改善できます。
**小型フック（#10-#12）**は、豆アジや小型ベイトパターンで威力を発揮します。アジの小さな口にもしっかりとフィットし、違和感なく吸い込ませることができます。
フックサイズの目安でいえば、Mが#6サイズ、Sが#8だが、今回新しく追加となる「ミクロ」は#12サイズ、つまり現行モデルのSと比べても2番手サイズダウンしたことになる。
**中型フック（#6-#8）**は、最も汎用性が高く、15-20cmクラスのアジに適しています。フッキング率とキープ力のバランスが良く、多くの状況で使用できます。
**大型フック（#4-#6）**は、良型アジや高活性時に有効です。口掛かりが浅くても確実にキープでき、やり取りに安心感があります。
🎣 フックサイズ別適用場面
| フックサイズ | 対象アジサイズ | 最適パターン | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| #12 | 10cm以下 | アミパターン | 吸い込み良好 | バラシやすい |
| #10 | 10-15cm | 豆アジパターン | バランス良好 | 汎用性限定 |
| #8 | 15-20cm | オールラウンド | 最も汎用的 | 特化性なし |
| #6 | 20cm以上 | 良型狙い | キープ力高い | 違和感大 |
フックサイズ選択時は、ワームとのバランスも考慮が必要です。太いワームに小さなフックを使うと、フック先がワームに埋もれてしまい、フッキング性能が低下します。
活性による使い分けも効果的です。高活性時は大きめのフック、低活性時は小さめのフックという使い分けにより、状況に応じた最適化が可能です。
鉛との使い分け戦略は状況判断が釣果を左右する
タングステンと鉛の使い分けは、アジング上達の重要なスキルの一つです。それぞれの特性を理解し、状況に応じて適切に選択することで、釣果の向上が期待できます。
タングステンが有利な状況：
- 風が強い時
- 潮流が速い時
- 深場攻略時
- 豆アジパターン
- 感度重視の場面
鉛が有利な状況：
- 表層の釣り
- ゆっくりしたフォールが必要
- コストを抑えたい時
- 大型ワーム使用時
表層からカウント10までの間で、アタリが頻発したのだ。なるべくアクションをさせず、レンジキープをする誘いのパターンが、この日はハマったようだ。
この事例からもわかるように、表層から中層での水平移動がメインとなる場面では、タングステンの真価が発揮されます。一方、表層でのただ巻きやドリフトがメインの場合は、鉛の方が適している場合もあります。
🎯 状況別使い分けガイド
| 状況 | 推奨素材 | 理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 強風（5m/s以上） | タングステン | キャスト精度 | 価格を考慮 |
| 激流 | タングステン | レンジキープ力 | 根掛かり注意 |
| 表層ただ巻き | 鉛 | ゆっくりした動き | 飛距離不足に注意 |
| 豆アジパターン | タングステン | フッキング率 | フックサイズ要調整 |
| コスト重視 | 鉛 | 価格の安さ | 根掛かりロスト考慮 |
実際の釣り場では、複数の要素が絡み合います。例えば、風は強いが表層の釣りがメインという場合、どちらを優先するかの判断が必要です。このような状況判断能力が、アジング上達の鍵となります。
使い分けのコツは、基本はタングステン、特定条件で鉛という考え方です。タングステンをメインにしつつ、必要に応じて鉛を使うという戦略が効率的でしょう。
タングステンジグヘッドの弱点対策は沈下速度とコストを考慮
タングステンジグヘッドにも弱点があり、それらを理解して対策を講じることが重要です。最も大きな弱点は沈下速度の速さと価格の高さです。
沈下速度対策：
- ロッドを上向きに構える
- ラインテンションを調整する
- 軽量ワームとの組み合わせ
- ドリフト釣法の活用
夜のライトゲームではアジもメバルも、着底させる必要がほとんどない。というか、着底してはいけないとさえ個人的には思っている。
出典：タングステン（TG）ジグヘッドを1年間使用して見えてきた長所と短所
この指摘は重要な観点を示しています。タングステンの速い沈下は、不意の着底を招きやすく、根掛かりリスクを高めます。レンジ感覚をしっかりと身につけることが必要です。
根掛かり対策：
- カウントダウンの徹底
- 地形の事前把握
- 適切なロッドワーク
- ライン選択の工夫
⚠️ タングステンジグヘッド使用時の注意点
| 弱点 | 影響 | 対策 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 沈下速度過多 | 根掛かり増加 | ロッド角度調整 | 沈下速度制御 |
| 価格の高さ | 初期投資増 | 段階的導入 | コスト分散 |
| 表層不向き | パターン限定 | 鉛との併用 | 対応範囲拡大 |
| ロスト時痛手 | 心理的負担 | 根掛かり回避技術 | ロスト率低下 |
コスト対策は段階的なアプローチが効果的です。まず1-2個から始めて効果を実感し、徐々に増やしていく方法がおすすめです。一度にすべてをタングステンに変える必要はありません。
保管方法も重要な要素です。タングステンジグヘッドは高価なため、錆びや変形を防ぐ適切な保管が必要です。専用ケースの使用や、湿気対策をしっかりと行いましょう。
自作という選択肢はコストと品質の両立が可能
コストの問題を解決する手段として、タングステンジグヘッドの自作という選択肢があります。市販品と比べて大幅なコストダウンが可能で、自分好みの形状やバランスに調整できます。
その自作ジグヘッドも以前は鉛で作っていましたが鉛のガン玉は徐々にメーカーが販売終了しており作り続けられなくなってきたことや鉛はやわらかいため形状が変化したりフックとの取り付けが甘くなったり変化してしまうこと
自作のメリットは、品質の安定化とコストダウンの両立です。タングステンは硬いため形状が安定し、鉛のような変形リスクがありません。
自作に必要な材料：
- タングステンパウダーまたはボール
- フック
- 接着剤または半田
- 成形型
🔧 自作タングステンジグヘッドの利点
| 項目 | 市販品 | 自作品 | 差異 |
|---|---|---|---|
| コスト | 100-200円/個 | 30-50円/個 | 50-70%削減 |
| 形状自由度 | 固定 | 自由 | カスタマイズ可 |
| 重量調整 | 段階的 | 無段階 | 細かな調整可 |
| 品質安定性 | 高い | 技術次第 | 技術向上必要 |
ただし、自作には技術的なハードルがあります。タングステンは融点が高く、一般的な道具では加工が困難です。そのため、パウダー状のタングステンを樹脂で固める方法や、タングステンボールを使った方法が実用的です。
自作を始める際は、まず簡単な形状から挑戦し、徐々に技術を向上させることが重要です。完成度の高い製品を作るには相応の時間と練習が必要ですが、コストメリットは非常に大きいものがあります。
まとめ：アジングジグヘッドのタングステン素材は適材適所での活用が重要
最後に記事のポイントをまとめます。
- タングステンの比重は鉛の1.7倍で、同重量でも大幅な小型化が可能である
- 小型化により飛距離向上と空気抵抗軽減の効果が得られる
- 硬度の高さが感度向上に直結し、微細なアタリも感知できる
- アジの口への入りやすさが向上し、フッキング率が改善される
- 悪条件（風・潮流）での優位性が顕著に現れる
- 豆アジパターンやアミパターンで特に効果を発揮する
- 価格は鉛の2-3倍だが、根掛かり減少により総合コストは抑制される
- 沈下速度が速いため表層の釣りには不向きな場合がある
- 2g以上の重量域でタングステンの優位性が際立つ
- メーカーにより特徴が異なるため、用途に応じた選択が重要である
- フックサイズはアジのサイズと活性に合わせた選択が必要である
- 鉛との使い分けが釣果向上の鍵となる
- 自作によりコストと品質の両立が可能である
- 適材適所での活用により真価を発揮する
- 初心者は段階的導入でコストとリスクを分散すべきである
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【海猿的アジング考察Vol.７９】タングステンジグヘッドの考察
- タングステン（TG）ジグヘッドを1年間使用して見えてきた長所と短所
- タングステンジグヘッドの有用性
- Amazon.co.jp : アジング ジグヘッド タングステン
- 【楽天市場】タングステン ジグヘッドの通販
- LUXXE 宵姫 AJcustom TGラウンドタイプ
- アジングでタングステンジグヘッドって必要？
- アジング界隈を揺るがす？ タングステンジグヘッドの利点を知ろう！
- アジング用ジグヘッドの最強おすすめ！コスパに優れたTGディンプル！！
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