霞ヶ浦は関東地方最大のバスフィールドとして知られています。琵琶湖に次ぐ日本第2位の面積を持つこの湖は、西浦・北浦・外浪逆浦などの水域で構成され、豊富な釣りポイントを誇ります。

水深は平均4m、最大でも7mと比較的浅く、石積みや水門、流入河川など様々なストラクチャーが存在します。1975年にブラックバスの生息が確認されて以降、関東屈指のバスフィールドとして多くのアングラーが訪れており、JBトーナメントの開催地としても選ばれています。
記事のポイント!
- 霞ヶ浦の地形的特徴と各エリアの釣りポイント
- 水温や季節による釣果の変化と対策方法
- おすすめのルアーとリグの使い分け
- エリア別の特徴的なバスの習性と釣り方
初心者でも分かる!霞ヶ浦のバス釣りポイント完全ガイド
- 霞ヶ浦は平均水深4mの浅い湖で、最大水深は7m
- 石積み・水門・水路が豊富で釣りポイントが充実
- おかっぱりでもボートでも楽しめる関東最大級のフィールド
- バスの活性が高まる朝マズメと夕マズメを狙おう
- 釣れる魚種はブラックバス・シーバス・アメリカナマズなど
- 水温5-10度の冬場は深場と浅場を使い分ける
霞ヶ浦は平均水深4mの浅い湖で、最大水深は7m
霞ヶ浦は湖全体が比較的浅く、平均水深が4mとなっています。最も深いポイントでも水深7mほどで、これは北浦の最大水深10mと比べても浅いのが特徴です。
この浅さを活かした釣りが可能で、特にシャローエリアでのバス釣りが人気です。水深が浅いため、ルアーのアクションが取りやすく、初心者でも扱いやすい特徴があります。
霞ヶ浦の水質は場所によって異なりますが、一般的にステイン~マッディーの状態です。このような水質特性により、バスは比較的浅場を好む傾向にあります。
かつては海の一部だった霞ヶ浦は、現在は水門により塩分濃度が調整され、淡水魚が生息しやすい環境となっています。この環境変化により、様々な魚種が生息する豊かな生態系が形成されています。
全体的に浅い水深は、釣り人にとって利点となることが多く、特に岸釣りの際にポイントを見つけやすいという特徴があります。シャローランナーやトップウォーターなど、浅場で使用するルアーの選択肢が広がります。
石積み・水門・水路が豊富で釣りポイントが充実
霞ヶ浦の東岸エリアには、石積みが断続的に続いており、これらは風や波をブロックする重要な役割を果たしています。特に4月から6月にかけての産卵期には、この石積みエリアがバスのスポーニングポイントとして機能します。
水門も豊富に存在し、それぞれの水門で特徴が異なります。きれいな水を出す水門もあれば、田んぼからの水を排出する水門もあり、水質や環境が場所によって大きく変化します。
特に午前9時と午後2時頃に水門から水が放出される場所では、その時間帯にバスの捕食活動が活発化する傾向があります。水門周辺には、ボラやエビなどの餌となる生物が多く集まります。
流入河川も重要なポイントとなっており、特に夏場は水温の低い河川に魚が集まる傾向があります。河川の合流点や河口付近は、年間を通じて有力なポイントとなっています。
ストラクチャー周りでは、様々なルアーやリグを使用した釣りが可能です。テキサスリグやネコリグなどのワームはもちろん、クランクベイトやスピナーベイトなどのハードルアーも効果的です。
おかっぱりでもボートでも楽しめる関東最大級のフィールド
霞ヶ浦は釣り人への地元住民の理解が厚く、駐車場の問題も少ないため、おかっぱり(陸っぱり)での釣りが非常にしやすい環境です。メディアでも多く取り上げられる人気フィールドとなっています。
ボート釣りに関しては、レンタルボートも充実しており、初めての方でも気軽に利用できます。広大な湖面を活かしたボートフィッシングでは、おかっぱりでは到達できないポイントまでアプローチが可能です。
トーナメントの開催地としても有名で、JBトーナメントをはじめとする様々な大会が開催されています。これは、フィールドの多様性と釣りやすさが評価されているためです。
アクセス面では、周辺に複数の駐車場やトイレが整備されており、長時間の釣りでも快適に過ごせる環境が整っています。特に人気のポイント周辺は、施設が充実しています。
一方で、近年は釣り人の増加により、人気ポイントは混雑することもあります。特に休日や大会開催時は、早めの到着がおすすめです。ただし、フィールドが広大なため、穴場的なポイントを見つけることも可能です。
バスの活性が高まる朝マズメと夕マズメを狙おう
朝マズメと夕マズメは、バスの活性が特に高まる時間帯として知られています。朝は日の出前後、夕方は日没前後が特に狙い目となります。
水温の変化が少ないこの時間帯は、バスが活発に捕食活動を行います。特に水門周辺では、この時間帯にボラなどのベイトフィッシュを追いかけるバスの姿がよく確認されます。
朝マズメでは、消波ブロック周りでのトップウォーターゲームが効果的です。バスが上がってきてフィーディングを行うため、表層を意識したルアーの選択が重要になります。
夕マズメは、日中に比べて風が落ち着くことが多く、より細かいアプローチが可能になります。この時間帯は、シャッドやスピナーベイトなどのベイトフィッシュを模したルアーが効果的です。
ただし、季節によって活性の高い時間帯は変化します。真夏は早朝がより有効で、冬場は日中の温かい時間帯の方が釣果が期待できる場合もあります。
釣れる魚種はブラックバス・シーバス・アメリカナマズなど

霞ヶ浦では、ブラックバスを主なターゲットとしながらも、シーバスやアメリカナマズなど、様々な魚種を狙うことができます。これは、豊富なベイトフィッシュが生息していることが大きな要因です。
シーバスは特にボラやイナッコなどのベイトフィッシュを追いかけて、水門周辺に集まってくることが多く見られます。流れのないエリアではベイトの反応がない場所でシーバスを見つけることは難しいとされています。
アメリカナマズは、10年ほど前と比べると数が減少傾向にあるものの、依然として人気のターゲットです。誰でも釣りやすく、食用としても人気があります。
各魚種によって効果的なルアーや釣り方は異なりますが、同じポイントで複数の魚種が釣れることも霞ヶ浦の特徴の一つです。特に水門周辺では、様々な魚種が入れ替わり立ち替わり活性を見せます。
水深や地形によっても生息する魚種は変化します。例えば、浅場では主にブラックバスが、流れのある場所ではシーバスが多く見られる傾向にあります。
水温5-10度の冬場は深場と浅場を使い分ける
冬場の霞ヶ浦では、水温が5-10度程度まで低下します。この時期は、バスの活性が下がり、釣りが難しくなる傾向にありますが、適切なアプローチで十分な釣果を上げることが可能です。
深場と浅場の使い分けが重要で、特にハードボトムのエリアや、風や波をブロックできる場所が有効なポイントとなります。深場では、ジグヘッドワッキーやダウンショットなど、ボトムを攻めるリグが効果的です。
浅場では、日中の温かい時間帯に、活性の高いバスを狙うことができます。特に、インサイドの水温が上がりやすい場所や、ベイトフィッシュの動きが見られるエリアがポイントとなります。
風の影響を受けにくい東浦エリアは、冬場の釣りに適しています。水深があり、障害物が豊富なエリアでは、バスが越冬場所として利用している可能性が高く、狙い目となります。
大型のバスを狙うなら、東浦エリアが特におすすめです。このエリアでは50アップのバスが生息しており、年間を通じて大型魚が釣れる可能性があります。

季節別!霞ヶ浦のバス釣りテクニック解説
- 春は産卵期で石積みエリアが特に有効
- 夏は流入河川の最上流域がホットスポット
- 秋はターンオーバーに注意が必要なワンドエリア
- 冬は風をブロックできる場所を探す
- ハードルアー・ワーム・ダウンショットなど状況に応じて使い分け
- まとめ:霞ヶ浦のバス釣りは季節と場所選びがカギ
春は産卵期で石積みエリアが特に有効
東岸エリアの石積みは、春のアフターシーズンに特に有効なポイントです。4月から6月にかけて、バスが産卵のために浅場に上がってきます。
石積みエリアは風や波をブロックする役割があり、体力の消耗が激しい産卵期のバスにとって重要な場所となっています。インサイドの石積み周辺では、実際に産卵床が確認されることも多いです。
東岸エリアは地形的な特徴として、比較的ストレートな形状をしており、断続的に続く石積みが特徴的です。この地形により、バスの移動経路が予測しやすくなっています。
水門が多いのも東岸エリアの特徴で、それぞれの水門で水質や特徴が異なります。春には、これらの水門周辺でもバスの活性が上がることがあります。
特に春は、インサイドエリアの重要性が増す時期です。バスの密度が高まるため、効率的な釣りが可能になります。
夏は流入河川の最上流域がホットスポット

夏場の霞ヶ浦では、流入河川の最上流域が重要なポイントとなります。酸素量の多い水を求めてバスが上がってくるためです。
北浦の東岸には、川幅が狭く、比較的短い流入河川が多く存在しています。これらの河川は夏場、特に水温が上がる時期に効果的なポイントとなります。
流入河川では、コキジグ系ワームやバックスライド、エビ系のシュリンプなどを使用したテクニカルな釣りが有効です。バスは流れのある場所で活性が上がる傾向にあります。
河川の長さが短いため、バスが最上流まで簡単に上がってくることも特徴です。特に濁りがある場合でも、上流域でバスを狙うことができます。
夏場は水門からの放水時間にも注目です。午前9時と午後2時頃に放水があり、この時間帯はバスの活性が上がる傾向にあります。
秋はターンオーバーに注意が必要なワンドエリア
北浦には、八田ワンド、ヤダワンド、クカワンドという3大ワンドが存在します。これらのワンドは、霞ヶ浦本湖や北浦全体を見ても特に大きく湾入した地形を持っています。
10月から11月にかけてのターンオーバー時期には、これらのワンドが特に効果的です。水深が浅いため、ターンオーバーの影響を受けにくい特徴があります。
ワンドは風や波をブロックできる地形を持っており、水の動きが少ないため、バスが定位しやすい環境となっています。これらのエリアでは年間を通じて安定した釣果が期待できます。
特に2024年は、ターンオーバー時期に八田エリアで好釣果が報告されています。水域全体的に不調な時期でも、このエリアは安定した釣果を維持していました。
ワンドエリアでは、様々なルアーやリグを使用した釣りが可能です。特に秋は、バスの活性が高まる時期なので、アグレッシブな釣りも効果的です。
冬は風をブロックできる場所を探す
冬場の霞ヶ浦では、風の影響を受けにくい東浦エリアが注目されます。このエリアは水深があり、障害物も豊富で、越冬場所としてバスに適した環境となっています。
特筆すべきは、東浦エリアの大型魚の存在です。他のエリアと比べて明らかにサイズが大きく、50cm超えのバスが生息しています。実際に、年間を通じて大型魚が釣れています。
水温が7度前後まで下がる厳冬期は、特に風をブロックできる場所選びが重要です。バスはハードボトムがある深場と、活性が上がる浅場を行き来する傾向があります。
冬場のルアー選びは慎重に行う必要があります。バスの活性が下がるため、ダウンショットリグなどのスローな誘いができるリグが効果的です。
水温が5度を下回るような極寒期でも、日中の温かい時間帯を狙えば釣果につながることがあります。この時期は特に、タイミングとポイント選択が重要です。
ハードルアー・ワーム・ダウンショットなど状況に応じて使い分け
霞ヶ浦では、幅広いルアーやリグを使用した釣りが可能です。ハードルアーでは、クランクベイトやスピナーベイト、シャッドなどが効果的です。
ワーム系では、ネコリグやテキサスリグ、ジグヘッドワッキー、ダウンショットリグなどが定番となっています。特に冬場は、ダウンショットリグでのスローな誘いが効果的です。
フィルターユニットや消波ブロックの周りでは、バックスライドさせるテクニックが有効です。これにより、ストラクチャーに潜むバスを効率的に狙うことができます。
水門周辺では、ボラやエビなどのベイトフィッシュを意識したルアー選びが重要です。特に放水時間帯は、ベイトフィッシュを追うバスが活性化します。
サイズや重さの異なるルアーを状況に応じて使い分けることで、より効率的な釣りが可能になります。特に、水深や水温、時間帯によって、適切なルアーは変化します。

まとめ:霞ヶ浦のバス釣りは季節と場所選びがカギ
最後に記事のポイントをまとめます。
- 霞ヶ浦は平均水深4m、最大水深7mの浅い湖である
- 1975年以降、関東屈指のバスフィールドとして発展
- 東岸エリアには石積みが断続的に存在し、春の産卵期に特に有効
- 水門からの放水は午前9時と午後2時頃に行われる
- 東浦エリアは50cm超えの大型魚が生息する特別なポイント
- 夏場は流入河川の最上流域がホットスポット
- 秋は3大ワンド(八田・ヤダ・クカ)が安定したポイント
- 冬場は水温5-7度まで低下し、風をブロックできる場所が重要
- 水門周辺ではボラやエビなどのベイトフィッシュが豊富
- ルアーは状況に応じてハードルアーからワームまで幅広く使用可能
- おかっぱりとボート、どちらでも楽しめるフィールド
- 朝マズメと夕マズメが特に有効な時間帯