エギング専用のロッドは様々な長さがありますが、特に9フィートを超えるロングロッドは独特の特徴を持っています。遠投性能に優れ、高い足場からの釣りにも対応できる一方で、重量が増すため操作性には注意が必要です。

9フィートクラスのエギングロッドは主に春の大型イカ狙いに活躍します。遠くのポイントまでエギを飛ばせる特性を活かし、他の人が届かないような竿抜けポイントまで攻める事ができるのが魅力です。また、水深が深いところでも3.5号以上の重いエギをコントロールしやすいという利点もあります。
この記事のポイント!
- 9フィート以上のエギングロッドの特徴と適した使用シーン
- 長尺ロッドのメリット・デメリットと選び方のポイント
- 予算別のおすすめモデルと各製品の特徴
- 初心者から上級者まで、目的に合わせた最適なロッド選び
エギングロッド9フィートの特徴と選び方完全ガイド
- 9フィート以上のロッドが選ばれる3つの理由
- ロングロッドで釣果を伸ばすためのポイント
- 長尺ロッドの重要な注意点と適した使用シーン
- 遠投性能を活かしたキャスティング技術
- 初心者がロングロッドを使う際の落とし穴
- 高さのある釣り場での使用メリット
9フィート以上のロッドが選ばれる3つの理由
エギングロッドの中でも9フィート以上の長さを持つロッドが選ばれる最大の理由は、圧倒的な飛距離性能です。ロッドが長いことで、テコの原理をより効果的に活用でき、通常のロッドでは届かないような遠距離のポイントまでエギを届けることができます。
2つ目の理由は、大型イカとのファイトに適していることです。長いロッドならではの反発力を活かすことで、大きなアオリイカとの格闘も楽に対応できます。また、長さを活かして障害物を回避しながらのファイトも可能です。
3つ目は、足場の高い釣り場での使いやすさです。堤防など高い場所から釣りをする際、9フィート以上のロッドなら竿先を水面近くまで持っていけるため、ラインの処理がしやすくなります。
また、強風時にもラインコントロールがしやすいという特徴もあります。ロッドの長さを活かして素早く竿先を水面に近づけることで、風の影響を最小限に抑えることができます。
ただし、これらのメリットは適切な使用方法と技術が必要です。長いロッドならではの特性を理解し、状況に応じた使い方を身につけることが重要になってきます。
ロングロッドで釣果を伸ばすためのポイント
9フィート以上のロングロッドを使う際は、その長さを活かした独自の戦略が有効です。まず重要なのは、遠投性能を活かして他の人が投げ込めないポイントを攻めることです。
遠くの藻場や障害物周りには、まだスレていないイカがいる可能性が高く、そこを狙うことで釣果につながります。特に春の大型イカ狙いでは、この戦略が効果的です。
ロングロッドは潮流の強いポイントでも威力を発揮します。長さを活かして水面近くにティップを持っていくことで、エギのアクションを安定させることができます。
また、高い足場からの釣りでは、ロングロッドの長さを活かしてラインの処理を効率的に行えます。これにより、イカとの駆け引きをよりスムーズに進めることができます。
ただし、ロングロッドは重量があるため、長時間の使用では疲労が蓄積します。体力配分を考えながら、効率的なアプローチを心がける必要があります。
長尺ロッドの重要な注意点と適した使用シーン
9フィート以上のロッドを使用する際は、いくつかの重要な注意点があります。まず、自重が増すことによる体への負担増加です。特に強風下では、風の抵抗も加わってより大きな負担となります。
次に、ロングロッドは取り回しが難しくなります。狭いポイントや障害物の多い場所では、キャストのスペースが必要となり、思うように釣りができない場合があります。
また、細かいアクションを付けにくいという特徴もあります。秋の子イカ狙いなど、繊細なアプローチが必要な場面では不向きな場合があります。
一方で、春の大型イカ狙いや、遠投が必要なポイントでは非常に効果的です。特に3.5号以上の重いエギを使用する場合、ロングロッドのパワーが活きてきます。
これらの特徴を理解し、使用するシーンを適切に選択することで、ロングロッドの性能を最大限に引き出すことができます。
遠投性能を活かしたキャスティング技術
9フィート以上のロッドでキャストする際は、その長さを活かしたテクニックが重要です。基本的には、ロッドをしっかりと振り切ってキャストすることで、最大限の飛距離を引き出すことができます。
ただし、ロングロッドは振り切るまでの動作が大きくなるため、周囲の安全確認が特に重要です。また、長いロッドを扱うためには、適切なフォームとタイミングの習得が必要になります。
キャスト時は、ロッドの反発力を効果的に使うことを意識します。振り出しから放出までの一連の動作をスムーズに行うことで、エギを狙ったポイントまで正確に投げることができます。
投げる際は、バックラッシュに注意が必要です。特に強風時は、ラインの制御が難しくなるため、適切なブレーキ設定とテンション管理が重要になってきます。
また、遠投後のエギの操作も重要です。距離が出る分、エギの動きが伝わりにくくなるため、より慎重なアプローチが必要になります。
初心者がロングロッドを使う際の落とし穴
9フィート以上のロッドを初めて使用する際は、いくつかの注意点があります。まず、長さと重さに慣れるまでは、キャストの精度が落ちやすく、思うようにポイントを攻められない可能性があります。
また、長時間の使用による疲労は、初心者ほど顕著に現れます。疲れてくると集中力が低下し、エギのアクションが乱雑になりやすく、それが釣果に影響を与える可能性があります。
ロングロッドは、操作に一定の技術が必要です。特に、キャスト時にしっかりと振り切る動作は、経験がないと難しい場合があります。最初は基本的な操作に集中し、徐々に技術を向上させていくことが重要です。
強風時の使用は特に注意が必要です。風の影響を受けやすいため、ラインのコントロールが難しくなります。風の状況を見極めながら、適切な釣り方を選択する必要があります。
また、ロッドの長さゆえに、周囲の障害物との接触にも注意が必要です。電線や木の枝など、通常のロッドでは気にならない高さの障害物にも気を配る必要があります。
高さのある釣り場での使用メリット
9フィート以上のロッドは、堤防や高い磯場での釣りで特に力を発揮します。長いロッドを活かして、水面近くまで竿先を持っていけるため、効率的なライン操作が可能になります。
高い場所からの釣りでは、イカの取り込み時に特に威力を発揮します。ロッドの長さを活かして、スムーズに引き上げることができ、バラシのリスクを減らすことができます。
また、足場から突き出した障害物がある場合でも、長いロッドを使うことで、エギを回収する前に根掛かりを避けることができます。これは、特に潮の流れが速い場所での釣りで重要になってきます。
水面との距離が開いている場所でも、ロングロッドならラインの制御がしやすく、エギのアクションをより正確にコントロールすることができます。
強風時でも、ロッドの長さを活かしてラインを水面近くに保つことで、風の影響を最小限に抑えることができます。

おすすめのエギングロッド9フィート厳選モデル
- 予算別おすすめロッド【1万円台】
- 高コスパな2万円台のエギングロッド
- 上級者向け3万円台の高性能モデル
- インターライン vs アウトガイドの選び方
- 春イカ・秋イカ別の最適な硬さ選び
- まとめ:エギングロッド9フィートで釣りの幅を広げよう
予算別おすすめロッド【1万円台】
エメラルダスXは、ダイワから販売されているエントリーモデルですが、基本性能は十分に押さえています。89Mは全長8.9フィート、自重124gで、3.0-4.0号のエギに対応しています。
セフィアBBは、シマノのエントリーモデルとして人気があります。S89Mは全長8.6フィート、自重110gと比較的軽量で、2-4号のエギを使用可能です。最新の補強技術であるハイパワーXを搭載しています。
メジャークラフトのファーストキャストは、コストパフォーマンスに優れたモデルです。リーズナブルな価格設定ながら、軽量で使いやすい設計となっています。
エントリーモデルでも、ブランクスの基本性能は十分で、春の大型イカ狙いから秋イカまで対応可能です。中級者のサブロッドとしても活用できる実用的なモデルとなっています。
初めての9フィート台ロッドとして、まずは1万円台のモデルから始めるのもよい選択といえます。基本的な操作に慣れてから、より高性能なモデルへステップアップすることができます。
高コスパな2万円台のエギングロッド
エメラルダスMXの89Mは、全長8.9フィート、自重101gと軽量で、2.5-4.0号のエギに対応します。上位モデルの技術も一部採用され、シャクリやすさとパワーを両立しています。
セフィアSSは、シマノの中位機種として位置づけられ、最新のテクノロジーを多数搭載しています。専門性の高い14種類のラインナップから、用途に合わせて選択が可能です。
この価格帯のロッドは、エントリーモデルと比べて明らかな性能の向上が感じられます。特に軽量化が進んでおり、長時間の使用でも疲労が少なくなっています。
シャクリ性能も向上し、より繊細なアクション操作が可能になっています。また、パワーも十分で、大型のイカとのファイトも安心して楽しめます。
中級者の方の主力ロッドとして、また上級者のサブロッドとしても十分な性能を備えています。価格と性能のバランスが取れた、コストパフォーマンスの高いモデルといえるでしょう。
上級者向け3万円台の高性能モデル
エメラルダスAIR AGS 90Mは、全長9.0フィート、自重96gと驚異的な軽さを実現しています。2.5-4.0号のエギに対応し、力強いシャクリ性能と軽量化を両立しています。
セフィアXRは、シマノの最新テクノロジーをフル搭載したハイエンドモデルです。S89MLは全長8.9フィート、自重101gで、1.8-3.8号のエギに対応する汎用性の高いモデルです。
この価格帯のロッドは、最新の素材や技術を惜しみなく投入しています。軽量化と高感度を両立し、より繊細なアプローチが可能になっています。
ブランクスの性能も飛躍的に向上し、キャスト時の反発力やシャクリ時の操作性が格段に良くなっています。パワーも十分で、あらゆるシチュエーションで実力を発揮します。
エギング上級者の方の主力ロッドとして、最高峰の性能を求める方におすすめのモデルです。長時間の使用でも疲労が少なく、より高度な釣りを楽しむことができます。
インターライン vs アウトガイドの選び方
インターラインロッドは、ラインをロッド内部に通す構造が特徴です。最大のメリットは、ガイドに関するライントラブルが少ないことです。特に強風時や夜釣りでの使用に適しています。
一方で、インターラインロッドはメンテナンス性に注意が必要です。塩分や汚れがロッド内部に入り込むため、定期的な洗浄が欠かせません。また、構造上どうしても竿先が太くなり、持ち重り感が気になる場合があります。
アウトガイドロッドは、一般的な外付けガイドを備えたモデルです。ラインの通しやすさや、キャスト時の飛距離の出しやすさが特徴です。メンテナンスも比較的簡単に行えます。
初めてロングロッドを購入する場合は、アウトガイドモデルがおすすめです。使用感に慣れてから、必要に応じてインターラインモデルの購入を検討するのがよいでしょう。
両モデルともに一長一短があり、釣り方や使用環境によって使い分けることで、それぞれの特徴を活かすことができます。
春イカ・秋イカ別の最適な硬さ選び
春イカ狙いでは、3.5-4号の重いエギを使用することが多いため、MクラスやMHクラスの硬めのロッドが適しています。9フィート以上のロッドは、この重いエギを扱うパワーを十分に備えています。
秋イカを狙う場合は、2.5号前後の軽いエギを使用するため、L~MLクラスの柔らかめのロッドが適しています。ただし、9フィート以上のロッドは、細かいアクションをつけにくい特性があるため注意が必要です。
硬さの選択は、使用するエギのサイズだけでなく、釣り場の状況も考慮する必要があります。潮の流れが速い場所や、遠投が必要な場所では、やや硬めのロッドが有利になります。
季節によって使い分けることを考えると、MLクラスのロッドが汎用性が高く、年間を通して使いやすい選択となります。2.5-3.5号程度のエギを使用する場合は、特に扱いやすいでしょう。
また、ロッドの硬さは感度にも影響します。柔らかめのロッドは軽いエギの動きを感じやすく、硬めのロッドはパワーのある大型イカとのやり取りに適しています。
まとめ:エギングロッド9フィートで釣りの幅を広げよう

最後に記事のポイントをまとめます。
- 9フィート以上のロッドは遠投性能に優れ、遠距離のポイントを攻略可能
- 長尺ロッドは大型イカ攻略に適しており、3.5号以上の重いエギも扱いやすい
- 高い足場からの釣りでは、ラインコントロールが容易になる
- 1万円台から3万円台まで、幅広い価格帯で選択が可能
- エントリーモデルでも基本性能は十分で、初心者でも扱いやすい
- インターラインとアウトガイドは、使用環境に応じて選択する
- 春イカ用はM~MH、秋イカ用はL~MLクラスが基本
- 汎用性を求めるならMLクラスがおすすめ
- 長さによる重量増加は避けられず、体力的な負担に注意が必要
- 狭いポイントでは取り回しが難しく、場所を選ぶ
- 強風時はより慎重な操作が必要
- 釣り方や場所に合わせた適切なロッド選びが重要