エギングロッドでキス釣りに挑戦してみたい。でも、本当にエギングロッドで上手くキスは釣れるのか不安を感じている方も多いのではないでしょうか。エギングロッドでのキス釣りは、シンプルな仕掛けと適度な重さのオモリを使うことで、十分に楽しむことができるんです。

7号までのオモリを使えば、MLクラスからMクラスのエギングロッドで安定した釣りが可能です。また、PE0.8号にリーダー2号を組み合わせることで、キスの繊細なアタリも逃しません。この記事では、エギングロッドでのキス釣りに必要な基礎知識から実践的なテクニックまで、詳しく解説していきます。
記事のポイント!
- エギングロッドで扱える適切なオモリの重さと仕掛けの選び方
- キス釣りに最適なロッドの長さとパワー設定
- ラインの種類と号数の選び方
- チョイ投げでの効果的な飛距離の出し方
エギングロッドでキス釣りを始めるための基礎知識
- エギングロッドでキス釣りが可能な理由は適度な柔軟性とパワー
- 初心者でも扱いやすい7号までのオモリ重量がベスト
- 8.6ft前後のロッドが仕掛けの取り回しに最適
- MLからMクラスのロッドパワーで安定した操作が可能
- PE0.8号にリーダー2号の組み合わせで高感度を実現
- チョイ投げなら70m前後の飛距離が期待できる
エギングロッドでキス釣りが可能な理由は適度な柔軟性とパワー
エギングロッドは、キスを狙うちょい投げ釣りに十分な性能を備えています。エギングロッドの特徴である繊細な穂先は、キスの微細なアタリを感知するのに適しています。
ロッドの調子は、エギングの基本「穂先は軟らかく・中間はそこそこ曲がり・元は力強く」という特性を持っています。この特性により、キスの繊細なアタリを感じ取りやすく、かつ適度な重さのオモリを投げることができます。
エギングロッドはキャスティングの操作性も優れており、ちょい投げスタイルのキス釣りに最適な長さとバランスを備えています。特に砂地のポイントでは、エギングロッドの特性を活かした釣りが可能です。
また、エギングロッドは軽量に設計されているため、長時間の釣行でも疲れにくいという利点があります。投げ竿に比べてコンパクトなため、持ち運びや収納も楽です。
さらに、エギング以外の用途にも使える汎用性の高さも魅力です。シーズンオフには他の釣りにも活用できるため、タックル投資の効率が良いのも特徴といえます。
初心者でも扱いやすい7号までのオモリ重量がベスト
エギングロッドでキス釣りをする場合、Mクラスのロッドであれば7号(約26g)程度のオモリまでが最適な重さとなります。これは多くのエギングロッドの性能を考慮した場合の適正重量です。
参考として、エギのサイズと重さの関係を見ると、3.5号で約20g、4号で約25gとなります。このことから、7号オモリは一般的なエギングロッドの許容範囲内であることがわかります。
重要なのは、オモリが重すぎると竿に過度な負荷がかかり、キャスティングが困難になることです。逆に軽すぎると着底感が失われ、キスのアタリを取りづらくなります。
初心者の方は、まず5号(約19g)程度から始めるのがおすすめです。この重さなら扱いやすく、かつ十分な飛距離も出せます。慣れてきたら徐々に重さを増やしていくとよいでしょう。
また、同じ重さのエギを投げられるロッドでも、オモリの方が空気抵抗が少ないため、竿への負荷は軽減されます。このため、エギの重さを目安にオモリを選ぶ際は、若干重めのものまで使用可能です。
8.6ft前後のロッドが仕掛けの取り回しに最適

キス釣り用の仕掛けは、ある程度の長さがあるため、短すぎるロッドでは扱いづらくなります。8.6ft(約2.6m)前後のエギングロッドは、仕掛けの取り回しに最適な長さです。
この長さのロッドを使用することで、自分に引っかかるリスクを軽減できます。また、波打ち際ぎりぎりに置き竿をする際も、十分な長さがあることで安全に釣りを楽しめます。
ボートエギング用の6ftクラスのロッドでも短い仕掛けなら使用可能ですが、一般的な仕掛けを使う場合は8ft台のロッドを選ぶことをおすすめします。
長さがあることで、キャスティング時の操作性も向上します。特に砂浜や堤防からの釣りでは、適度な長さがあることで狙いたいポイントまで確実に仕掛けを届けることができます。
また、この長さは持ち運びやすさと操作性のバランスが取れており、初心者からベテランまで幅広く使いやすい仕様となっています。
MLからMクラスのロッドパワーで安定した操作が可能
エギングロッドのパワーは、MLからMクラスが最適です。このパワー帯のロッドは、キス釣りで使用する5〜7号のオモリを無理なく扱えるだけでなく、キスのアタリも確実に伝わってきます。
MLクラスは比較的柔らかめの調子で、キスの繊細なアタリを感じ取りやすい特徴があります。一方、Mクラスは少し硬めの調子で、やや重めのオモリを使用する際に安定感があります。
エギングロッドはメーカーによってパワー表記が異なることがあります。例えば、表記上は6〜28gとなっていても、実際には12〜35g程度の負荷に耐えられるものもあります。
また、投げ釣りは激しくシャクるわけではなく、キャストして巻くだけなので、フルキャストしなければ表記以上の重さのオモリも使用可能です。ただし、ロッドに過度な負荷をかけることは避けましょう。
使用するタックルの特性を理解し、無理のない範囲で釣りを楽しむことが、長くタックルを使用するコツといえます。
PE0.8号にリーダー2号の組み合わせで高感度を実現
キス釣りのラインは、PE0.8号をメインラインとし、リーダーには2号程度のナイロンラインを使用する組み合わせが効果的です。この組み合わせにより、キスの繊細なアタリを確実に伝えることができます。
PEラインは伸びが少なく、感度が良いため、キスの小さなアタリも手元まで伝わります。また、細いラインを使用することで、水の抵抗を減らし、より遠投が可能になります。
リーダーは2〜3号程度を1メートルほど接続します。リーダーを使用することで、魚の警戒心を和らげることができ、また摩擦や衝撃からメインラインを保護する効果もあります。
ラインの結束強度は十分確保しつつ、できるだけ細いラインを使用することで、キスの引きを楽しむことができます。サイズの割に引きが強いキスの特性を活かした釣りが可能です。
また、PEラインの色の変化で飛距離を確認できるため、ポイントの攻め方を把握しやすいというメリットもあります。
チョイ投げなら70m前後の飛距離が期待できる
エギングロッドを使用したちょい投げでは、条件が良ければ70m前後の飛距離を出すことが可能です。これは一般的な投げ竿ほどの飛距離はありませんが、キス釣りには十分な距離です。
飛距離は使用するラインの太さによっても変化します。例えば、PE1号では80m前後、1.5号では70m前後と、ラインが太くなるにつれて飛距離は減少します。
浅場でのキス釣りでは、必ずしも遠投は必要ありません。むしろ足元から探っていくことで、効率的に釣果を上げることができます。特に朝マヅメや夕マヅメの時間帯は、キスが岸近くまで寄ってくることも多いです。
投げる際は、オモリの重みを利用して、ロッドの調子を活かしたキャスティングを心がけましょう。腕の力だけでなく、ロッドのしなりを使うことで、より楽に飛距離を出すことができます。
ちょい投げは本格的な投げ釣りと比べて手軽に楽しめる釣り方です。エギングロッドの特性を活かした、リラックスした釣りを楽しみましょう。

エギングロッドでキス釣りをする際の実践的なテクニック
- 砂地エリアで底付近をゆっくり巻く引き方がコツ
- L型天秤仕掛けで根掛かりを大幅に軽減
- 朝マヅメと夕マヅメが釣果アップのベストタイム
- 6-7月と9-10月が最も釣れる時期と判明
- 堤防や砂浜でも手軽に楽しめる万能性の高さ
- サーフでは足元から探って群れを効率的に発見
- まとめ:エギングロッドでキス釣りは気軽に始められる万能タックル
砂地エリアで底付近をゆっくり巻く引き方がコツ
キスは砂地を好む魚で、底付近を泳いでいます。仕掛けを着底させたら、ゆっくりと巻き取るのが基本的な釣り方になります。
竿を引いて巻くリトリーブは、3回巻いて少し止める、という動作を繰り返すのがコツです。このリズムでキスの反応を確認しながら釣りを進めていきましょう。
アタリは「コンコン」という小さな振動として伝わってきます。アタリを感じたら、すぐにアワセを入れるのではなく、3〜5秒ほど間を置いてからゆっくりと巻き取ります。
底の変化やカケアガリなどの地形の変化がある場所では、仕掛けを止めて探ってみるのも効果的です。地形の変化するポイントにキスが集まっていることが多いためです。
実釣では、巻くスピードを変えながら、その日のキスの反応の良いリトリーブスピードを見つけることが重要です。
L型天秤仕掛けで根掛かりを大幅に軽減
L型天秤は、仕掛けがコンパクトで絡みにくい構造になっています。これはエギングロッドでのキス釣りに最適な仕掛けといえます。
オモリの重さは5〜7号が使いやすく、初心者の方は5号から始めるのがおすすめです。エギングロッドの性能を考慮すると、この重さ範囲が扱いやすいでしょう。
仕掛けの針は2本か3本が一般的です。針が多すぎると絡みやすくなるため、キャスティングの練習中は2本針から始めるのが無難です。
針のサイズは小さめの4〜6号を選びましょう。キスの口が小さいため、大きすぎる針だと掛かりにくくなります。
エサはイシゴカイを使用し、3センチ程度の長さにカットして使用します。エサが長すぎると食い込みが悪くなるので注意が必要です。
朝マヅメと夕マヅメが釣果アップのベストタイム

キス釣りの最適な時間帯は、日の出前後と日没前後の時間帯です。この時間帯は、キスの活性が高まり、餌を探して活発に動き回る傾向があります。
日中でも釣れますが、朝マヅメと夕マヅメの時間帯は特に警戒心が薄れるため、より釣果が期待できます。また、この時間帯は波も穏やかなことが多く、仕掛けのコントロールがしやすいという利点もあります。
夜釣りも可能ですが、数は少なめになる傾向があります。ただし、夜は大型のキスが釣れる可能性が高くなります。
また、潮の満ち引きも重要で、満潮前後は特にキスが接岸してくる傾向があります。この時は足元のポイントも丁寧に探ってみましょう。
早朝の釣行では、潮の状態と天候を事前にチェックしておくことをおすすめします。
6-7月と9-10月が最も釣れる時期と判明
キス釣りのベストシーズンは、6-7月の産卵期と9-10月の秋の時期です。6-7月は産卵のために浅場に多くの個体が集まってきます。
9月からは「落ちギス」と呼ばれる時期となり、冬に備えてキスが活発に餌を食べるようになります。この時期は数も型も期待できる絶好の釣り時です。
釣れる期間としては3月から11月頃までと長く、1年の大半を楽しむことができます。ただし、水温が低下する冬場は深場に移動するため、エギングロッドでの狙いは難しくなります。
6-7月は水温も上がり、キスの活性も高くなるため、初心者の方でも比較的簡単に釣ることができます。この時期は特に早朝の時間帯がおすすめです。
9-10月は型も良くなり、数も期待できる時期なので、本格的にキス釣りを楽しみたい方にとって絶好の機会となります。
堤防や砂浜でも手軽に楽しめる万能性の高さ
エギングロッドを使ったキス釣りは、様々な場所で楽しむことができます。砂浜はもちろん、堤防や漁港からも十分に釣果を上げることができます。
特に砂浜と隣接している堤防や、底が砂地の漁港は良いポイントとなります。岩場や海藻が多い場所は避け、できるだけ砂地のエリアを選びましょう。
堤防からの釣りでは、周囲のアングラーに気を配りながら、立ち位置から扇状に探っていくのが基本的な攻め方です。意外と足元で当たることもあるので、近距離も丁寧に探ることが大切です。
砂浜では、波が立っているポイントなど、地形に変化のある場所を重点的に探ってみましょう。このような場所は海底の地形に変化があり、キスの好ポイントとなっています。
エギングロッドは軽量なため、場所を移動しながらのポイント探しも容易です。これは、重たい投げ竿に比べて大きなメリットといえます。
サーフでは足元から探って群れを効率的に発見
キスは群れで行動する習性があるため、一度群れを見つけると連続して釣れる可能性が高くなります。そのため、まずは足元から探って群れの居場所を特定することが重要です。
アタリがあった場所は、同じ距離を何度か攻めてみましょう。群れが移動している場合もあるので、少しずつキャスティングの方向を変えながら探ります。
一度ポイントを見つけたら、その場所でじっくりと釣りを続けることをおすすめします。すぐに場所を変えるのではなく、群れが通過するまでそのポイントを攻め続けましょう。
また、キスが食った後も慌てて巻き上げず、ゆっくりと巻き取ることで、もう1本の針に別のキスが掛かることもあります。この「連掛け」を狙うことで、より効率的に釣果を上げることができます。
群れを見つけた後は、釣果を記録しておくと次回の釣行時の参考になります。同じような潮回りや時間帯に、再び良い釣果が期待できる可能性があるためです。

まとめ:エギングロッドでキス釣りは気軽に始められる万能タックル
最後に記事のポイントをまとめます。
- MLからMクラスのエギングロッドで7号までのオモリを扱える
- PEライン0.8号とリーダー2号の組み合わせが基本
- 8.6ft前後の長さが仕掛けの操作に最適
- 70m前後の飛距離があれば十分な釣果が期待できる
- L型天秤仕掛けが根掛かり防止に効果的
- 砂地エリアを底付近でゆっくり巻くのが基本
- 6-7月の産卵期と9-10月の落ちギスが最盛期
- 朝マヅメと夕マヅメが釣果アップの好機
- 堤防、砂浜、漁港など様々な場所で楽しめる
- 群れを見つけたら同じポイントを集中的に攻める
- 初心者でも扱いやすい5号オモリから始めるのが無難
- キスのアタリは「コンコン」という小さな振動で分かる
- 満潮時は岸際まで接近するため、足元も要チェック
- 2本針から始めて仕掛けの取り扱いに慣れるのがコツ