エギング用のロッドを新しく買おうと思っているけど、シーバスロッドを持っているなら、それを代用できるかもしれません。エギングロッドとシーバスロッドは、長さや硬さ、投げられる重さに共通する部分が多いため、それぞれの釣りで代用することが可能なんです。

シーバスロッドでエギングをする際は、いくつか注意点があります。ロッドの特性を理解し、適切な使い方をすることで、十分にエギングを楽しむことができます。この記事では、シーバスロッドでエギングをする際のメリットやデメリット、おすすめのエギの選び方まで詳しく解説していきます。
この記事のポイント!
- シーバスロッドとエギングロッドの共通点と違い
- シーバスロッドでエギングをする際のメリットとデメリット
- エギングに適したシーバスロッドの選び方
- シーバスロッドで使用するのに適したエギの特徴
エギングにシーバスロッドは使える?徹底解説と選び方のポイント
- シーバスロッドでエギングが可能な理由と基本性能
- エギングロッドとシーバスロッドの重要な違い
- シーバスロッドをエギングで使う際のメリット3選
- シーバスロッドでエギングする時の注意点と制限
- エギングに適したシーバスロッドの選び方
- おすすめのエギの種類と号数の選択基準
シーバスロッドでエギングが可能な理由と基本性能
シーバスロッドとエギングロッドには、多くの共通点があります。特に「長さ」と「硬さ」において似た特徴を持っています。シーバスロッドの基本的な長さは8.6~9.6フィート程度で、エギングロッドは8~8.6フィート程度となっています。
硬さについても、両者ともにML~Mクラスが多く使用されています。シーバスロッドで投げられる重さは最大30グラム程度が多く、エギングロッドで使用する3.5~4号のエギ(約20~25グラム)とほぼ同じ重さ帯をカバーしています。
実は、エギングが普及したのはここ10数年のことで、それまではエギング専用ロッドは存在していませんでした。その時代は、シーバスロッドを使用してエギングを楽しんでいたという歴史があります。
このような共通点があるため、シーバスロッドはエギングロッドの代用として十分に機能します。ただし、本格的にエギングを極めていく場合は、専用ロッドの購入を検討する必要があるでしょう。
長年の釣り具の進化により、現在では両者の特性を活かした兼用ロッドも多く販売されています。初心者の方や、複数の釣り方を楽しみたい方にとって、非常に使いやすい選択肢となっているのです。
エギングロッドとシーバスロッドの重要な違い
エギングロッドとシーバスロッドの最も大きな違いは、テーパー(しなり方)とガイドの構造にあります。エギングロッドは先端部分で曲がる先調子(ファストテーパー)が一般的で、これによってエギを鋭くアクションさせることができます。
一方、シーバスロッドは中間から曲がる胴調子(レギュラーテーパー)が主流です。この特徴により、ルアーの重みを乗せて遠投がしやすく、シーバスの強い引きを吸収しやすい設計となっています。
ガイドについても大きな違いがあります。シーバスロッドは1号前後のPEラインや4号・5号以上のリーダーを使用することが多いため、比較的大きめのガイドが採用されています。対してエギングロッドは0.5号のような繊細なラインを使用することが多く、糸がらみを抑えるためにマイクロガイドを採用しています。
このような違いは、それぞれの釣りの特性に合わせて開発された結果です。エギングではエギを繊細にコントロールする必要があり、シーバスフィッシングでは大きな魚とのファイトに耐える必要があるためです。
実際の釣行では、これらの特徴の違いを理解した上で、適切に使い分けることが重要になってきます。
シーバスロッドをエギングで使う際のメリット3選
シーバスロッドでエギングを行うメリットは、主に3つあります。1つ目は遠投性能の高さです。シーバスロッドは胴調子の特性を活かして、エギを遠くまで飛ばすことができます。特に遠投の面で不利をとるエギシリーズには、この特徴が大きな利点となります。
2つ目は重いエギを使用できる点です。シーバスロッドは30グラム程度のルアーまで対応できるため、4.5号(33グラム)までのエギを投げることが可能です。大きなエギで周りのイカにアピールしたい時や、大型の春アオリイカを狙う際に有効です。
3つ目は大型のアオリイカにも対応できる点です。シーバスロッドは大型のシーバスとの戦いを想定して作られているため、大型のアオリイカとの格闘にも十分な性能を持っています。
ただし、シーバスロッドの特性上、イカの繊細な引きを楽しむという面では、専用のエギングロッドに劣る部分があることも覚えておく必要があります。
これらのメリットは、特に初心者や複数の釣り方を楽しみたい方にとって、大きな魅力となるでしょう。
シーバスロッドでエギングする時の注意点と制限
シーバスロッドでエギングを行う際には、いくつかの注意点があります。最も重要なのが、持ち手(グリップ)の長さの問題です。シーバスロッドは持ち手が長い傾向にあり、エギをシャクる際に体に当たりやすくなります。
この問題への対策として、なるべく竿を短く持つことや、持ち手の根元部分を脇に通して操作することで改善が可能です。ただし、これらの工夫は個人の体格や釣りのスタイルによって効果が異なる場合があります。
また、シャクリ時の糸がらみも注意が必要です。シーバスロッドのガイドは大きめで、エギングロッドのような糸がらみ防止の工夫がされていないため、シャクった際のラインの糸ふけでガイドに絡みやすい傾向があります。
さらに、シーバスロッドはエギングロッドと比べて全体的に重い傾向にあります。一般的なシーバスロッドは140g以上の自重があり、エギングロッドの約120gと比べると、長時間のシャクリ操作で疲労が蓄積しやすくなります。
エギの動きに関しても、シーバスロッドの胴調子という特性上、エギングロッドほどキレのある動きを出しにくい点も理解しておく必要があります。
エギングに適したシーバスロッドの選び方
エギングに使用するシーバスロッドを選ぶ際は、「長さ」と「投げられる重さ」が重要なポイントとなります。理想的な長さは8.6~9フィート程度で、投げられる重さはML~Mクラスを目安にすることをお勧めします。
エギの重さで言えば、3.5号以上のエギまで対応できるもの、シーバスルアーの重さで言えば最大30グラム程度まで対応したものが適しています。これらの条件を満たすロッドであれば、エギングとシーバスフィッシングの両方で十分な性能を発揮できます。
また、できるだけ軽量なモデルを選ぶことで、長時間のシャクリ操作による疲労を軽減することができます。ロッドの調子については、できるだけ先調子に近いものを選ぶと、エギの操作性が向上します。
ガイド構成についても確認が必要です。小径ガイドが採用されているモデルであれば、エギング時の糸がらみのリスクを軽減できます。ただし、その場合はシーバス用の太いラインやリーダーが使用しづらくなる可能性があります。
初心者の方は、まずはMLクラスのロッドから始めることをお勧めします。より重いエギやルアーを使用したい場合は、徐々にMクラスへとステップアップしていくのが良いでしょう。
おすすめのエギの種類と号数の選択基準
シーバスロッドで使用するエギを選ぶ際は、ロッドの特性を考慮する必要があります。シーバスロッドは遠投性能に優れている反面、キビキビとしたシャクリには不向きな面があります。そのため、大きなロッドアクションを必要としないエギを選ぶことが重要です。
具体例として、パタパタEZ-Qキャストシリーズがシーバスロッドとの相性が良いとされています。このエギは大きなロッドアクションを必要とせず、シーバスロッドの遠投性能を活かすことができます。
エギのサイズについては、シーバスロッドの許容重量範囲内で、できるだけ軽いものを選ぶことをお勧めします。一般的な3.0号から3.5号クラスであれば、ほとんどのシーバスロッドで快適に使用することができます。
ただし、シーバスロッドの特性上、エギの繊細な動きを出すことは難しい面があります。そのため、イカのアクションに過度に依存しないタイプのエギを選ぶことで、より効果的な釣りが可能になります。
エギの色や形状については、シーズンや釣り場の状況に応じて選択することが重要です。一つのエギにこだわらず、複数のエギを用意して状況に応じて使い分けることをお勧めします。

エギングにシーバスロッドを使う場合の実践的なアドバイス
- 適正なPEラインとリーダーの選択方法
- エギの操作方法とシャクリのコツ
- 大型イカへの対応と注意点
- シーバスロッドで使える釣り方のバリエーション
- 季節別のエギングテクニックとタックル調整法
- まとめ:エギングにシーバスロッドを使うための完全ガイド
適正なPEラインとリーダーの選択方法
シーバスロッドでエギングを行う場合、ラインの選択は特に重要です。エギングロッドと比べてガイドが大きめのため、細いPEラインを使用することで糸絡みのリスクを軽減できます。
シーバスロッドでは、PEラインは1号前後、リーダーは16ポンドまでの使用が推奨されています。20ポンドのリーダーを使用するとキャスト時に切れる可能性があるため注意が必要です。
特に短いタックルでピンポイントにキャストする場合は、リーダーの結束部がガイドに引っかかりやすくなります。そのため、リーダーの長さや結束部の処理にも気を配る必要があります。
リーダーの選択は釣り方や対象魚のサイズによって調整が必要です。大型のアオリイカを狙う場合でも、シーバスロッドの特性を考慮して適切な太さを選択することが重要となります。
また、シーバスロッドは比較的太いラインにも対応できるため、状況に応じて太めのラインを使用することも可能です。ただし、その場合はキャストフィーリングが変化することを考慮に入れる必要があります。
エギの操作方法とシャクリのコツ
シーバスロッドでエギを操作する際は、ロッドの特性を理解した上でシャクリ方を工夫する必要があります。長い持ち手部分が体に当たりやすいため、竿を短く持つか、持ち手の根元部分を脇に通して操作することで改善できます。
シャクリの際は、シーバスロッドの胴調子という特性上、エギングロッドほどキレのある動きは出しにくくなります。そのため、大きな動作よりも、小さめの動作を心がけることが重要です。
ラインスラックを利用した緩やかなシャクリ方法が、シーバスロッドの特性を活かせる操作方法となります。シャクリの強さは通常のエギングロッドよりも抑えめにすることで、より自然なエギの動きを演出できます。
シーバスロッドは全体的に重い傾向にあるため、長時間のシャクリでは疲労が蓄積しやすくなります。そのため、休憩を適度に取りながら釣行することをお勧めします。
エギの操作では、シーバスロッドの特性を活かした遠投性能を生かすことができます。特に遠投の面で不利を取るエギを使用する場合、この特性は大きな利点となります。
大型イカへの対応と注意点
シーバスロッドは大型のシーバスにも対応できる設計のため、大型のアオリイカとの対応も問題ありません。ロッドのパワーは十分にあるため、安心して取り込むことができます。
ただし、シーバスロッドはパワーがある分、イカ特有の繊細な引きを楽しむという面では専用ロッドに劣る部分があります。引きのパワーを吸収しすぎてしまうため、イカとのやり取りの面白さが若干損なわれる可能性があります。
大型イカを狙う場合は、シーバスロッドの遠投性能を活かして、遠くのポイントまでエギを飛ばすことができます。特に春の大型アオリイカを狙う際には、この特性が有効に働きます。
シーバスロッドでは4.5号(33グラム)までのエギを投げることが可能で、大型イカを狙う際には重めのエギを使用できる点も利点となります。周囲のイカへのアピール力を高めることができます。
ただし、重いエギを使用する場合は、ロッドの負荷やラインの強度にも注意を払う必要があります。適切なタックルバランスを保つことが重要です。
シーバスロッドで使える釣り方のバリエーション
シーバスロッドは様々な釣り方に対応可能です。エギング以外にも、サビキ釣り、ちょい投げ釣り、タコ釣り、ロックフィッシュ、チニング、ライトゲームなど、多彩な釣り方に活用できます。
サビキ釣りでは、8〜10号程度のサビキカゴまで対応可能です。ロッドの穂先のしなやかさは、サビキ釣りにも適しており、磯竿より軽くて操作性に優れています。
タコ釣りでは、タコエギやタコテンヤを使ったキャスティングにも最適です。Mクラス以上のロッドであれば、35g程度のタコエギや10号程度のテンヤまで使用可能です。
チニングでは、5〜15g程度のシンカーを使用する釣りに対応でき、50cm超の年無しサイズまで対応可能です。トップウォーターゲームやバイブレーションゲームなども楽しめます。
ライトゲームでは、カマスやメッキ狙い、キャロやフロートを使用したアジング・メバリングまで可能です。ただし、軽量なジグヘッドの操作感は薄くなる傾向があります。
季節別のエギングテクニックとタックル調整法
季節によって変化するアオリイカの習性に合わせて、シーバスロッドの特性を活かした釣り方を工夫する必要があります。春の大型アオリイカを狙う場合は、ロッドのパワーを活かして重めのエギを使用できます。
エギの選択は季節によって変える必要があります。シーバスロッドの特性上、キレのある動きは出しにくいため、シーズンごとにイカの反応の良いエギを見極めることが重要です。
タックルの調整も季節によって変化させます。春の大型イカシーズンでは、より太めのラインやリーダーを使用できますが、秋の小型イカを狙う際は、より細いラインでの対応が必要となります。
水深や潮の流れによっても、エギの重さやラインの調整が必要です。シーバスロッドは遠投性能に優れているため、深場や潮の流れの強いポイントでも対応しやすい特徴があります。
また、時合いによってもタックル調整が必要です。朝まずめや夕まずめなど、イカの活性が高い時間帯には、より自然な動きを意識したエギの操作が重要となります。
まとめ:エギングにシーバスロッドを使うための完全ガイド

最後に記事のポイントをまとめます。
- シーバスロッドとエギングロッドは長さと硬さに共通点があり、代用が可能
- シーバスロッドは8.6~9.6フィート、エギングロッドは8~8.6フィートが基本
- 両者ともML~Mクラスが主流で、最大30グラム程度まで対応
- シーバスロッドは胴調子、エギングロッドは先調子が特徴
- シーバスロッドのメリットは遠投性能と重いエギへの対応力
- 使用するPEラインは1号前後、リーダーは16ポンド程度が推奨
- 持ち手が長いため、シャクリ時は竿を短く持つなどの工夫が必要
- エギは大きなアクションを必要としないタイプが相性が良い
- サビキ、タコ釣り、チニングなど多彩な釣り方に対応可能
- 春の大型イカには特に効果的で、重めのエギも使用可能
- ガイドが大きいため、細いラインでの糸絡みに注意が必要
- 長時間の使用では疲労に注意が必要