アジングを始めてジグ単(ジグヘッド単体)である程度釣れるようになってきたものの、「もう少し沖を攻めたい」「軽量ジグヘッドを遠くに飛ばしたい」「食いが渋い時にもっと食わせたい」と感じることはありませんか?そんな悩みを一気に解決してくれるのが、スプリットショットリグです。
このリグは、ジグヘッドの手前にシンカー(オモリ)を追加するだけというシンプルな仕組みながら、飛距離アップとスローな誘いを両立できる優れもの。実は昔からバス釣りなどで使われてきた伝統的なリグですが、近年のアジングシーンでも再注目されています。本記事では、ネット上に散らばるスプリットショットアジングの情報を徹底的に収集・分析し、仕掛けの作り方から実践テクニック、シンカーの選び方まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
この記事のポイント |
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✓ スプリットショットリグの基本構造と作り方がわかる |
✓ ジグ単では届かない飛距離と食わせ力を両立する理由が理解できる |
✓ シンカーとジグヘッドの重さの組み合わせパターンが学べる |
✓ エステルライン・PEラインとの相性や実践的なセッティングがわかる |

スプリットショットがアジングで再注目される理由と基本構造
- スプリットショットリグとは何か?仕掛けの基本
- ジグ単との決定的な違いは「重量の分散」にある
- なぜ今アジングでスプリットショットが見直されているのか
- スプリットショットリグが特に効果的な3つの状況
- キャロライナリグやフロートリグとの使い分け
スプリットショットリグとは何か?仕掛けの基本
スプリットショットリグは、ジグヘッドの手前30~70cm程度の位置に、ガン玉やスプリット専用シンカーを取り付けた仕掛けのことを指します。バス釣りやトラウトフィッシングでは古くから使われてきたリグですが、アジングにおいても非常に有効な釣法として定着しつつあります。
基本的な構成は以下の通りです:
🎣 スプリットショットリグの基本構成
パーツ | 役割 | 備考 |
---|---|---|
メインライン(エステルまたはPE) | リールに巻く道糸 | エステル0.25~0.3号、PE0.2~0.3号が一般的 |
リーダー | メインラインとジグヘッドをつなぐ | フロロカーボン0.8~1.5号を使用 |
スプリットシンカー | 飛距離を稼ぐ重り | 0.6~3g程度、タングステンがおすすめ |
ジグヘッド | ワームを装着するフック部分 | 0.2~1g程度の軽量タイプ |
ワーム | アジを誘うルアー本体 | 浮力の高いものや細身タイプが効果的 |
この構造の最大の特徴は、リグの総重量を確保しながらも、魚が口にするジグヘッド部分は軽量に保てるという点にあります。例えば、総重量1.5gのリグを作る場合、ジグ単なら1.5gのジグヘッドを使いますが、スプリットショットなら1gのシンカー+0.5gのジグヘッドという組み合わせが可能です。
仕掛けの作成は驚くほど簡単で、リーダーを結んだ後、好みの位置にガン玉を挟むだけ。現場で状況に応じてシンカーの重さや位置を変更できる機動性の高さも魅力の一つです。ただし、細いラインを使うアジングでは、ラインを傷つけないゴム張りタイプのガン玉や、専用のスプリットシンカーを使用することが推奨されます。
ジグ単との決定的な違いは「重量の分散」にある
ジグヘッド単体(ジグ単)とスプリットショットリグの最も大きな違いは、リグの重量配分が分散しているという構造的特徴です。この違いが、水中での動きや釣果に大きな影響を与えます。
ジグ単の場合、リグ全体の重量がジグヘッド一点に集中しています。そのため、重いジグヘッドを使えば飛距離は伸びますが、その分フォールスピードも速くなり、アジが吸い込みにくくなるというトレードオフが発生します。一方、スプリットショットリグでは、シンカー部分で飛距離を稼ぎ、軽量なジグヘッド部分でスローなフォールと高い食わせ力を実現できるのです。
ジグヘッド単体だと、アタリがあってもなかなかフッキングにまで至らない。こういった状況になることが、アジングにおいては多々あると思います。特にアジの活性が低く、吸い込む力が弱い時、ジグヘッド自体のウエイトを軽くすれば吸い込みやすくなりますが、強風時や激流エリアではウエイトを軽くすることができない場面もあります。
この引用からもわかるように、スプリットショットリグは飛距離と食わせ力の両立という、相反する要素を高次元で実現できるリグなのです。
フォールの動きにも大きな違いがあります。ジグ単は一定の速度で沈んでいきますが、スプリットショットリグの場合、テンションを抜いてフリーフォールさせると、最初にシンカーが沈み、その後ジグヘッドがゆっくりと追従する独特の動きを演出できます。この「追従フォール」が、警戒心の強いアジに対して非常に効果的なアプローチとなります。
また、リーダーの長さを調整することで、ジグヘッドの動きをコントロールできるのもスプリットショットリグならではの特徴です。リーダーを長く取れば(50~70cm)よりふわふわとした漂うような動きに、短く取れば(10~30cm)よりダイレクトなアクションが可能になります。
📊 ジグ単とスプリットショットリグの比較表
項目 | ジグ単 | スプリットショットリグ |
---|---|---|
飛距離 | 重量次第だが限界あり | 同重量でもより飛ぶ |
フォールスピード | 重量に比例して速い | シンカー重量に関わらず調整可能 |
食わせ力 | 重いと吸い込みにくい | 軽量ジグヘッドで吸い込みやすい |
操作性 | ダイレクトで感度良好 | やや感度が落ちる |
セッティング変更 | ジグヘッド交換が必要 | シンカーのみ変更可能 |
仕掛け作成 | 超簡単 | 簡単(ガン玉を挟むだけ) |
なぜ今アジングでスプリットショットが見直されているのか
スプリットショットリグは決して新しい釣法ではありません。実は、現在アジングの主流となっているジグ単が普及する以前は、スプリットショットリグやキャロライナリグが主流だった時代もあります。
現在、アジングと言えばお手軽なジグヘッド単体(ジグ単)で狙う方が各地で多くいらっしゃいます。ですが、私がアジングを始めた頃は、スプリットショットリグ・キャロライナリグが主流で、ジグヘッド単体は手前のポイントを狙う感じでした。確かに海の状況は当時とはかなり変わってきていますが、今もスプリットショットリグはかなり有効で、喰わせ能力の高いリグとして、優位になる場面も多々ありますよ。
では、なぜ今再びスプリットショットリグが注目されているのでしょうか?その背景には、いくつかの要因が考えられます。
第一に、タックルの進化が挙げられます。かつてスプリットショットリグの欠点とされていた「アタリが取りにくい」「感度が悪い」という問題は、高感度なロッドの登場により大きく改善されました。現在のアジングロッドは、シンカーを介してもしっかりとアタリを感じ取れる性能を持っています。
第二に、アジングのプレッシャー増加です。人気ポイントでは多くのアングラーが訪れ、アジも学習してジグ単に対する反応が悪くなってきています。そこで、一般的なジグ単とは異なるアプローチとして、スプリットショットリグが効果を発揮するのです。
第三に、釣り場環境の変化も影響しているかもしれません。温暖化や海流の変化により、アジの回遊パターンや活性が変わり、より沖合いを狙う必要が出てきたり、より繊細なアプローチが求められるようになったりしています。
また、SNSや動画配信サービスの普及により、トーナメントアングラーやプロスタッフが使用する多彩なテクニックが一般アングラーにも広く知られるようになったことも大きな要因です。かつてはベテランの間でのみ知られていた技術が、今では初心者でも簡単に学べる時代になっています。
スプリットショットリグが特に効果的な3つの状況
スプリットショットリグは万能ではありませんが、特定の状況下では他のリグを圧倒する釣果を叩き出すことがあります。ここでは、スプリットショットリグが特に効果を発揮する代表的な3つの状況を紹介します。
🎯 状況①:軽量ジグ単では届かない中距離を攻めたい時
堤防や護岸からのアジングで、「目の前にはアジがいないけど、もう少し沖には回遊している」という状況は頻繁に発生します。このような時、0.4gや0.6gといった軽量ジグヘッドでは飛距離が足りません。かといって重いジグヘッドに変えると、今度は食いが悪くなってしまいます。
スプリットショットリグなら、例えば1.5gのシンカー+0.4gのジグヘッドという組み合わせで、総重量1.9gの飛距離を確保しながら、アジが口にするのは0.4gの軽量ジグヘッドという理想的な状況を作り出せます。
🎯 状況②:表層~中層でアミパターンを攻略したい時
冬から春にかけて常夜灯周りで発生する「アミパターン」は、アジが小さなプランクトンを捕食している状況です。この時アジは非常に警戒心が強く、通常のジグ単ではなかなか口を使ってくれません。
パターンを掴めばアジングで100匹も夢ではありません(実釣2時間弱で)
(ちなみに1g、0.5gジグ単でやってみてもほとんど当たらない状況でした)
スプリットショットリグの**「漂わせやすい」という特性**が、まさにこのパターンで威力を発揮します。0.2g以下の超軽量ジグヘッドをゆっくりと表層で漂わせることで、アミを捕食しているアジに自然にアピールできるのです。
🎯 状況③:ボトム(底)付近を集中的に攻めたい時
産卵後の低活性アジや、夏のデイゲームでは、アジがボトム付近でじっとしていることがあります。こういった状況では、ボトムまで素早く沈めて、そこで長時間ステイさせるという釣り方が効果的です。
スプリットショットリグは重いシンカーで素早くボトムまで到達し、その後ノーシンカーや超軽量ジグヘッドがふわふわと浮遊する動きを演出できます。さらに、ボトムに置いたまま放置する「ほったらかし戦術」も有効です。潮の流れでワームが自然に動き、低活性のアジにも口を使わせることができます。
📋 効果的な状況まとめ
- ✅ 中距離を軽量リグで攻めたい
- ✅ アミパターンで表層をスローに誘いたい
- ✅ ボトムを効率よく探りたい
- ✅ 強風や速い潮流の中でもレンジをキープしたい
- ✅ ジグ単で反応がない時の代替アプローチとして
キャロライナリグやフロートリグとの使い分け
アジングの遠投系リグには、スプリットショットリグの他にキャロライナリグとフロートリグがあります。それぞれ特性が異なるため、状況に応じて使い分けることが釣果アップの鍵となります。
キャロライナリグとの違いは、主にシンカーの素材と形状にあります。キャロライナリグは専用のキャロシンカー(中空で浮力のある素材)を使用し、ゆっくりと沈下させながら広範囲を探るのに適しています。一方、スプリットショットリグは鉛やタングステンの重いシンカーを使うため、素早く狙ったレンジまで到達させ、ピンポイントで攻めるのが得意です。
キャロライナリグよりも、さらに遠投したい時に使うのがキャロライナリグ。仕掛けの途中に「キャロシンカー」と呼ぶ専用のパーツを取り付ける。メリットは空中ではよく飛び、水中ではスプリットショットよりも沈みにくい素材を使っているため、全体としてゆっくりと仕掛けを沈下させられること。
フロートリグとの違いは、ウキ(フロート)を使うか否かという点です。フロートリグは飛距離では最も優れていますが、一定のレンジをキープしやすい反面、ボトム付近を攻めるのは苦手です。スプリットショットリグは飛距離ではフロートに劣りますが、全層を自在に探れる汎用性の高さが魅力です。
🔄 3つのリグの使い分け指標
リグ | 飛距離 | ボトム適性 | 表層適性 | スロー誘い | セッティング容易さ |
---|---|---|---|---|---|
スプリットショット | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
キャロライナ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
フロート | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
実際の釣り場では、まずジグ単で様子を見て、届かない・食わないと感じたらスプリットショットを試すという流れがおすすめです。さらに遠投が必要ならキャロやフロートへとステップアップしていく、という段階的なアプローチが効率的でしょう。
それぞれのリグには得意・不得意があるため、タックルボックスにすべてのリグを準備しておき、状況に応じて使い分けられるようになると、アジングの釣果は飛躍的に向上するはずです。
スプリットショットアジングの実践テクニックと効果的なセッティング
- スプリットシンカーの選び方|タングステン vs 鉛の違い
- ガン玉を使う場合は必ずゴム張りタイプを選ぶべき理由
- シンカーとジグヘッドの重さバランス|おすすめ組み合わせ一覧
- リーダーの長さ調整でアクションが激変する
- エステルラインとスプリットショットの相性を検証
- PEライン使用時の注意点とライン強度の考え方
- アクション方法|ジグ単とは違う大きめの誘いが基本
- フッキングのコツ|アワセは大きく早くが鉄則
- ボトム放置テクニック|最も簡単な必殺技
- ダブルリーダーシステムでシンカーロストを防ぐ裏技
- 根掛かり対策とトラブルシューティング
- 季節・時間帯別の効果的な使い方
- まとめ:スプリットショットでアジングの幅を広げよう
スプリットシンカーの選び方|タングステン vs 鉛の違い
スプリットショットリグの性能を左右する最も重要なパーツがシンカー(オモリ)です。シンカーには主に鉛製とタングステン製の2種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。予算と釣り方に合わせて選ぶことが重要です。
タングステン製シンカーの特徴
タングステンは鉄の約2.5倍の比重を持つ高密度金属です。この高比重により、同じ重さでも体積が小さくコンパクトになります。
タングステン素材を採用。体積が小さいことが大きなメリットで、スプリットショットリグのシンカーに活用すると以下の状況にマッチします。キャスト時の空気抵抗が非常に少ない=同じ重さのシンカーでもタングステン素材を採用したものは飛距離に大きな違いが生まれる。潮流の抵抗が非常に少ない=潮流の速いエリアで探る場合、体積が大きいと水流を受けやすく、狙いたいレンジに入る前に流されてしまう。
タングステンシンカーのメリットは飛距離と感度の向上です。コンパクトなため空気抵抗が少なく、同じ重さの鉛製シンカーよりも5~10m程度飛距離が伸びることも珍しくありません。また、硬い素材のため、ボトムをコツコツと感じ取りやすく、地形変化の把握にも役立ちます。
ただし、デメリットは価格が高いこと。鉛製の3~5倍程度の価格になることも多く、根掛かりでロストした時のダメージは大きいです。
鉛製シンカーの特徴
昔ながらの鉛製ガン玉やシンカーは、コストパフォーマンスに優れているのが最大の魅力です。100円ショップでも購入できる手軽さがあります。
体積は大きくなりますが、実際のアジングでは1~3g程度の軽量シンカーを使うため、タングステンとの体積差はそこまで大きくありません。根の荒いポイントや初心者が練習する場合は、むしろ鉛製の方が気兼ねなく使えるでしょう。
ただし、タングステンに比べると飛距離や感度は若干劣ります。また、柔らかい素材のため、繰り返し使用すると変形しやすいという欠点もあります。
💎 タングステン vs 鉛 比較表
特性 | タングステン | 鉛 |
---|---|---|
価格 | 高い(300~800円/個) | 安い(50~200円/セット) |
比重 | 非常に高い(約18) | やや高い(約11) |
体積 | 小さい | 大きい |
飛距離 | 優れている | やや劣る |
感度 | 高い | 普通 |
潮流抵抗 | 受けにくい | やや受けやすい |
耐久性 | 高い | 変形しやすい |
おすすめ度 | 本気で釣果を求める人向け | コスパ重視・初心者向け |
私の見解としては、最初は鉛製で練習し、スプリットショットリグの有効性を実感してからタングステンにステップアップするのが賢明だと考えます。いきなり高価なタングステンを買って根掛かりで失うよりも、まずは安価な鉛でリグの特性を理解する方が、長期的には上達が早いはずです。
ガン玉を使う場合は必ずゴム張りタイプを選ぶべき理由
スプリットショットリグを作る際、最も手軽なのがガン玉を使う方法です。エサ釣り用のガン玉をそのまま流用できるため、釣具店で簡単に入手できます。しかし、アジングで使う場合は必ずゴム張りタイプを選ぶことが重要です。
通常のガン玉の問題点
一般的なガン玉は、鉛に切れ込みを入れた構造で、その切れ込みにラインを挟んで固定します。しかし、アジングで使うエステルラインやPEラインは非常に細く繊細です(0.2~0.3号程度)。通常のガン玉で強く挟むと、ラインに傷が入り、キャスト時やファイト中に切れてしまうリスクが高まります。
ラインが細く繊細な釣りになるので、ガン玉選びに気を使う必要があります。ガン玉には、丸い鉛に溝が開いたタイプと、内側にゴムが張ってあるタイプの2種類があります。ゴムが無いタイプだと、ラインに傷が付きやすいです。ラインブレイクに繋がってしまうので、ゴム張りタイプを使用するようにしましょう。
ゴム張りガン玉の構造とメリット
ゴム張りガン玉は、鉛の内側に柔らかいゴムやシリコンが貼られており、ラインを優しく挟み込む構造になっています。このゴムがクッションとなり、ラインへのダメージを最小限に抑えられるのです。
また、ゴム張りタイプは滑りにくく、一度装着すると動きにくいというメリットもあります。通常のガン玉は釣りの最中にズレてしまうことがありますが、ゴム張りなら位置が固定されやすく、安定した釣りが可能です。
アジング専用スプリットシンカーという選択肢
さらに進化したのが、アジング専用に設計されたスプリットシンカーです。代表的なものに以下のような製品があります:
- ダイワ 月下美人 TGアジングシンカー:タングステン製で高性能
- アルカジックジャパン スプリットシンカー:ウキ止めゴムで固定するタイプ
- クリアブルー TGパラソルシンカー:五角形の独特な形状で空気抵抗を削減
これらの専用品は、ラインを傷つけない構造に加えて、ワンタッチで着脱できる、視認性の良いカラー、重量表示が刻印されているなど、使い勝手が大幅に向上しています。価格はガン玉より高くなりますが、頻繁にスプリットショットリグを使うなら投資する価値は十分にあるでしょう。
🎯 シンカー選択のフローチャート
初めてスプリットショットリグを試す
↓
鉛製のゴム張りガン玉でスタート(ヤマワ産業などが人気)
↓
スプリットショットリグの効果を実感
↓
頻繁に使うようになった
↓
タングステン製の専用シンカーにアップグレード
おそらく多くのアングラーがこのような流れでステップアップしているはずです。いきなり高価な専用品を買うのではなく、まずは手頃なゴム張りガン玉でスプリットショットリグの世界に足を踏み入れることをおすすめします。
シンカーとジグヘッドの重さバランス|おすすめ組み合わせ一覧
スプリットショットリグの効果を最大限に引き出すには、シンカーとジグヘッドの重量バランスが非常に重要です。基本的な考え方は「シンカーは重く、ジグヘッドは軽く」ですが、状況に応じて様々な組み合わせが考えられます。
基本的な重量配分の考え方
一般的に、シンカーとジグヘッドの重量比は7:3から8:2程度が推奨されます。例えば総重量2gのリグを作る場合、シンカー1.5g+ジグヘッド0.5gといった具合です。
基本的には、ジグヘッドはガン玉より軽くするのがオススメです。また1g以上のジグヘッドは、アジングにおけるスプリットリグの良いところを損ねてしまうため使いません。
この配分により、シンカーで飛距離と沈下速度を確保しながら、軽量ジグヘッドによる自然な動きと高い食わせ力を両立できます。
📊 状況別おすすめ組み合わせ一覧
状況 | シンカー重量 | ジグヘッド重量 | 総重量 | 適した場面 |
---|---|---|---|---|
近距離・アミパターン | 0.6g | 0.2~0.4g | 0.8~1.0g | 常夜灯周り表層攻略 |
中距離・オールラウンド | 1.0~1.5g | 0.4~0.6g | 1.4~2.1g | 最も汎用性が高い |
遠距離・強風対応 | 2.0~2.5g | 0.5~1.0g | 2.5~3.5g | 沖のポイント攻略 |
ボトム特化 | 2.5~3.0g | 0.2~0.4g | 2.7~3.4g | 産卵後の低活性時 |
激流対応 | 4.0~5.0g | 1.0g | 5.0~6.0g | 潮の速い場所 |
ノーシンカーフックという選択肢
さらに食わせ力を高めたい場合は、ジグヘッドではなくノーシンカーのフックを使う方法もあります。これは特にボトム攻略で有効で、シンカーでボトムまで素早く到達させた後、ノーシンカーワームがふわふわと浮遊する独特の動きを演出できます。
ノーシンカーのワームを使ったスプリットリグ。これをボトムに放置すると、ノーシンカーワームが絶妙に浮いた状態となり、放置した数秒後にアジが喰ってくるのです。
実践的な組み合わせ例
経験豊富なアングラーたちが実際に使っている組み合わせをいくつか紹介します:
✓ パターン1:万能型
- シンカー:1.5g(タングステン)
- ジグヘッド:0.4g
- 用途:港湾部の常夜灯周り、中距離を広く探る
✓ パターン2:アミパターン特化型
- シンカー:0.6~1.0g(ガン玉)
- ジグヘッド:0.2g
- 用途:冬~春の表層アミパターン、数釣り狙い
✓ パターン3:遠投&ボトム型
- シンカー:2.5g(タングステン)
- ジグヘッド:0.5g
- 用途:磯場や外洋、沖の深場攻略
✓ パターン4:激流対応型
- シンカー:4.0g(タングステン)
- ジグヘッド:1.0g
- 用途:潮の速い場所、強風時
これらはあくまで一例であり、実際の釣り場では風の強さ、潮の速さ、アジの活性などを見ながら微調整することが重要です。タックルボックスに複数の重さのシンカーとジグヘッドを用意しておき、現場で試行錯誤しながら最適な組み合わせを見つける楽しみもスプリットショットアジングの魅力と言えるでしょう。
リーダーの長さ調整でアクションが激変する
スプリットショットリグにおいて、意外と見落とされがちですが非常に重要なのがシンカーからジグヘッドまでのリーダーの長さです。この長さを変えるだけで、水中でのワームの動きが劇的に変化します。
リーダー長によるアクションの違い
リーダーを長く取った場合(50~70cm)と短く取った場合(10~30cm)では、全く異なる釣りになります。
長いリーダー(50~70cm)の特徴:
- ワームがふわふわと漂うようなナチュラルな動き
- フォール時にシンカーとジグヘッドが分離して沈む
- 食わせの間を長く取れる
- アミパターンや低活性時に効果的
- ライントラブルが起きやすい
短いリーダー(10~30cm)の特徴:
- ジグ単に近いダイレクトな動き
- フォール速度が速くなる
- レンジコントロールがしやすい
- 感度が高い
- ライントラブルが少ない
標準的なリーダー長の目安
一般的には30~50cm程度が標準とされており、多くのアングラーがこの範囲でスタートします。迷った場合はまず40cm程度で試してみて、アジの反応を見ながら調整するのが良いでしょう。
私は、ジグ単タックルでそのままスプリットショットリグを使っていることが多いです。ガン玉(0.6g)に対しジグ単(0.2~0.4g)にすることでスプリットシンカーより後ろのリグのフォールスピードがゆっくりとなり「食わせの間」を作ることができます。
状況別リーダー長の使い分け
リーダー長 | 適した状況 | 動きの特徴 |
---|---|---|
10~20cm | 激流・強風時 | ジグ単に近い動き、レンジキープ重視 |
30~40cm | 標準的な状況 | バランスが良く汎用性が高い |
50~70cm | アミパターン・低活性 | ふわふわと漂う動き、食わせ重視 |
80cm以上 | 特殊な状況 | 極端にスローな誘い、上級者向け |
リーダー長の調整方法
現場でリーダー長を変更するのは意外と簡単です。ガン玉タイプのシンカーなら、一度外して好みの位置に付け直すだけ。専用シンカーでもウキ止めゴムをズラすだけで調整できます。
ただし、リーダーを長く取りすぎると、キャスト時に絡みやすくなったり、風の影響を受けやすくなったりというデメリットもあります。一般的には70cmを超えるリーダーは扱いが難しいため、よほどの理由がない限り避けた方が無難でしょう。
私の考察:最適なリーダー長を見つける実験方法
釣り場で最適なリーダー長を見つけるには、以下のような実験的アプローチが効果的だと考えます:
- まず標準的な40cmでスタート
- 10投してアタリがなければ、20cm短くして10cm長く
- それでもダメなら60cmに伸ばしてみる
- アタリが出た長さを基準に微調整
このように体系的に試していくことで、その日のアジの活性やパターンに合った最適なリーダー長を見つけられるはずです。闇雲に変更するのではなく、ロジカルに仮説を立てて検証する姿勢が釣果アップにつながるでしょう。
エステルラインとスプリットショットの相性を検証
アジングのメインラインとして広く使われているエステルラインですが、スプリットショットリグと組み合わせる場合、いくつか注意すべきポイントがあります。
エステルラインの特性
エステルラインは適度な伸びの少なさと感度の良さから、ジグ単アジングでは非常に人気があります。しかし、引っ張り強度に対してショック(瞬間的な衝撃)に弱いという特性があります。
スプリットショットリグでは、重めのシンカーを使うため、フルキャスト時に高切れ(空中でラインが切れる現象)のリスクが高まるのです。
そのセッティングでやっていますが、特に問題なく使えますよ。0.6~0.8号のリーダーをスプリットショットの手前から組めば、それほど慎重にならなくても早々切れません。
エステルラインでスプリットショットを使う際のポイント
一般的に、エステルラインでスプリットショットリグを使う場合、シンカー重量は2~3gまでが安全圏と言われています。それ以上の重量を使いたい場合は、PEラインへの変更を検討すべきでしょう。
また、エステルラインの太さも重要です。0.2号では心もとないため、0.25~0.3号を選ぶのが賢明です。さらに、リーダーを太めにすることでライン全体の強度を確保できます。
✅ エステルライン使用時の推奨セッティング
- メインライン:エステル0.25~0.3号
- リーダー:フロロカーボン0.8~1.5号
- シンカー重量:0.6~3g程度まで
- キャスト:フルキャストは避け、8割程度の力で
- 結束:確実な結束(トリプルエイトノットなど)
エステルラインの限界を感じたらPEへ
もし3g以上のシンカーを使いたい場合や、遠投を多用する釣りをしたい場合は、PEラインへの移行を検討する時期かもしれません。PEラインは引っ張り強度が高く、重いリグのキャストにも耐えられます。
ただし、PEラインは結束が複雑だったり、風に弱かったりというデメリットもあります。どちらのラインにも一長一短があるため、自分の釣りスタイルに合わせて選択することが重要です。
個人的には、ジグ単と軽めのスプリットショットならエステル、本格的な遠投スプリットショットやキャロを使うならPEという使い分けが合理的だと考えます。あるいは、2タックル用意してラインを使い分けるのも一つの方法でしょう。
PEライン使用時の注意点とライン強度の考え方
エステルラインでは不安がある重めのスプリットショットリグを使う場合、PEラインが有力な選択肢となります。しかし、PEラインには独特の癖があり、適切に使いこなすには知識が必要です。
PEラインがスプリットショットに適している理由
PEラインの最大の特徴は引っ張り強度の高さです。同じ太さでもエステルラインの2倍以上の強度があり、重いシンカーをフルキャストしても高切れの心配がほとんどありません。
ラインの特性を考えたらスプリットショットにするならPE一択かと思います。エステルもフロロも海水に対して沈む系統のラインです。遠投(スプリットで5g以上)の要素を加えると、エステルは高切れするリスクが有ります。
また、PEラインは比重が軽く水に浮くという特性があります。これは表層を攻めるアジングにおいては有利に働く場合もあります。スプリットショットリグで表層~中層をゆっくり探る釣りでは、PEラインの浮力が意外とメリットになるのです。
PEライン使用時の推奨セッティング
項目 | 推奨スペック | 理由 |
---|---|---|
PE号数 | 0.2~0.4号 | 0.2号が標準、強度重視なら0.3号 |
リーダー | フロロ1.0~2.0号 | PE号数の4~5倍の太さ |
リーダー長 | 1.0~1.5m | 根ズレ対策に長めが安心 |
結束方法 | FGノット、トリプルエイトノットなど | 確実に結べる方法を習得する |
PEラインのデメリットと対策
PEラインは万能ではありません。以下のようなデメリットがあります:
❌ 風に弱い:軽くて細いため、強風時はラインが風に流されやすい
❌ 結束が面倒:摩擦系ノットなど特殊な結び方が必要
❌ 根ズレに弱い:リーダーを長めに取る必要がある
❌ ライントラブルが多い:バックラッシュや絡みが起きやすい
これらのデメリットを踏まえると、完全な初心者がいきなりPEラインを使うのはハードルが高いかもしれません。まずはエステルラインで基本を学び、ステップアップとしてPEラインに挑戦するのが良いでしょう。
結束方法の習得が鍵
PEラインを使う上で最大のハードルが結束です。PEラインは表面がツルツルしているため、通常の結び方では滑って抜けてしまいます。
簡単で信頼性の高い結束方法として、以下がおすすめです:
- トリプルエイトノット:比較的簡単で強度も十分
- FGノット:最も強度が高いが習得に時間がかかる
- 電車結び:簡単だが強度はやや劣る
トリプルエイトでPEの結束は問題なくいけますか?-問題なくいけます。私はジグ単もキャロもPEを使ってます。アジングなら3.5ノットやトリプルエイトノットなら結ぶのに30秒も掛からないでしょ。
結束に自信がない場合は、自宅で練習してから釣り場に行くことをおすすめします。暗い中で複雑な結びをするのは想像以上に難しいものです。
アクション方法|ジグ単とは違う大きめの誘いが基本
スプリットショットリグでは、ジグ単とは異なる**アクション(誘い方)**が求められます。同じ感覚で細かく動かしても、実はワームがほとんど動いていないということもあるのです。
なぜジグ単と同じアクションではダメなのか
スプリットショットリグは、ジグヘッドの手前にシンカーがあるため、ロッドアクションをシンカーが吸収してしまうという特性があります。つまり、細かくシェイクしても、動いているのはシンカーだけで、肝心のワームは動いていないという状況が発生するのです。
ジグヘッド単体より、少し大きめのアクションを心がけてください。細かくアクションしても、ワームは動かずガン玉だけが動いている状態となります。
したがって、スプリットショットリグではジグ単よりも大きく、ゆっくりとしたアクションが基本となります。
基本的なアクションパターン
🎣 パターン①:リフト&フォール
最も基本的なアクションです。
- キャスト後、着水したら狙いのレンジまでフォールさせる
- ロッドを軽く2~3回シャクり上げる(20~30cm程度)
- ロッドを水平に戻しながらテンションを抜いてフォールさせる
- 3~5カウント待つ(食わせの間)
- 再びシャクリ上げる
この繰り返しが基本です。リフト時にシンカーが持ち上がり、フォール時にシンカーとジグヘッドが分離して沈んでいくイメージです。
ロッドアクションをクイックにアクションしても手前のシンカーが動きを吸収するのでふわっと誘うアクションになります。
🎣 パターン②:スローリトリーブ+ステイ
ジグヘッドを漂わせたい時に効果的です。
- ゆっくりとリールを巻く(1秒に1回転程度)
- 巻くのを止めて3~5秒ステイ
- 再びゆっくり巻く
この動作を繰り返すことで、ワームが水中でゆらゆらと漂うような動きを演出できます。
🎣 パターン③:ステップフォール
ステップフォールとは、弊社ブランドビルダー黒原祐一氏によって考案された”スプリットショットリグでのアジング”におけるフリーフォールメソッドです。横の誘いと縦の誘いを同時に行えるテクニックです。
これは上級テクニックですが、ロッドを横に倒しながらティップを小刻みに動かし、横方向の移動と縦方向のフォールを同時に演出する方法です。
やってはいけないNG アクション
- ❌ 細かすぎるシェイク:ワームが動かない
- ❌ 連続トゥイッチ:ライントラブルの原因
- ❌ 極端な大アクション:不自然な動きでアジが警戒
アクションの大きさの目安
アクション | ロッドの動かし幅 | 適した状況 |
---|---|---|
小 | 10~20cm | 高活性時、数釣り |
中 | 30~50cm | 標準的な状況 |
大 | 50cm以上 | 低活性時、リアクション狙い |
私の見解としては、最初は中程度のアクションから始めて、アジの反応を見ながら調整するのがベストだと考えます。いきなり大きなアクションをして逃げられるより、まずは標準的な動きでアジの様子を探る方が効率的でしょう。
フッキングのコツ|アワセは大きく早くが鉄則
スプリットショットリグでアタリがあった時、ジグ単と同じ感覚でアワセを入れてもなかなかフッキングしないことがあります。これはリグの構造上避けられない特性なので、フッキング方法を変える必要があります。
なぜフッキングしにくいのか
スプリットショットリグでは、シンカーがロッドとジグヘッドの間にあるため、アワセの力がシンカーに吸収されてしまうのです。ラインがくの字に折れ曲がっているため、ロッドを煽ってもその力がダイレクトにジグヘッドに伝わりません。
スプリットリグを使用した際は、少し大きく合わせることが必要となることだけ、意識しておきましょう。
正しいフッキング方法
スプリットショットリグでのフッキングは、ジグ単の1.5~2倍程度の大きさで、素早く行うのが基本です。
✅ 効果的なフッキング手順
- アタリを感じたら、0.5秒以内に反応
- ロッドを50~80cm程度大きく煽る
- 同時にリールを2~3回転巻いてラインスラックを回収
- フッキング後は竿を立てたままゆっくり巻き続ける
ジグ単のような手首だけのチョンアワセでは不十分です。腕全体を使ったスイープアワセが効果的でしょう。
アタリの種類とアワセ方の違い
アジのアタリには大きく分けて2種類あります:
🐟 反響感度系のアタリ(コツコツ、ココン)
これはアジがワームを突いている状態です。このアタリの場合、少し待ってから大きくアワセるのが効果的です。すぐにアワセると針先がアジの口に入っていないことが多いためです。
🐟 荷重感度系のアタリ(フッと軽くなる、グッと重くなる)
これはアジがワームを吸い込んだ状態です。この場合は即座に大きくアワセるのが正解です。モタモタしているとアジが違和感を感じて吐き出してしまいます。
高活性時はオートフッキングで食ってくるのですが、活性が下がると荷重感度系のアタリ・抜けアタリ(フッと軽くなる)・ぐっと重くなるアタリになるのでスイープに巻き合わせるといいです。
フッキング率を上げるコツ
コツ | 効果 |
---|---|
ジグヘッドのフック形状をオープンゲイブにする | 掛かりやすくなる |
針先を常に鋭く保つ | 貫通力向上 |
アワセのタイミングを遅らせる(0.5~1秒) | しっかり吸い込ませる |
リールの巻きアワセを併用 | 確実性が増す |
おそらく、スプリットショットリグを始めたばかりの人は、「アタリはあるのにフッキングしない」という悩みを抱えるはずです。しかし、大きく早くアワセるというポイントさえ押さえれば、この問題は解決できるでしょう。
ボトム放置テクニック|最も簡単な必殺技
スプリットショットリグには、初心者でも簡単に使える必殺技があります。それが「ボトム放置テクニック」です。アクションが苦手な人や、低活性でアジが全く動かない時に特に有効です。
ボトム放置テクニックとは
その名の通り、ボトムにリグを落として、ほぼ放置するだけという超シンプルな方法です。潮の流れによってワームが自然に動き、それにアジが反応して食いついてきます。
ここで、スプリットショットリグで定番の超簡単な攻略法をお伝えしましょう。初めてタックルを触る人でも簡単に狙えますよ。まず、キャストします。ボトムまで沈めて、ラインを張ります。以上です!!
具体的な手順
- キャストする
- ボトムまで沈める(着底を感じ取る)
- 軽くラインテンションを張る
- 10~30秒放置
- アタリがなければ少しだけ動かして再び放置
- 広範囲を探るために回収して再キャスト
たったこれだけです。難しいアクションは一切不要で、潮の流れがワームを動かしてくれるのです。
ボトム放置が効く理由
産卵後や冬の寒い時期、アジは体力を温存するためにボトム付近でじっとしています。こういった低活性のアジは、激しい動きのルアーには反応しませんが、目の前をゆらゆらと漂うワームには思わず口を使ってしまうのです。
また、カケアガリ(海底の斜面)や障害物の周辺にリグを置くことで、アジの通り道を塞ぐような配置も可能です。アジが回遊してきた時に、自然とワームが視界に入る仕掛けになります。
ボトム放置に最適なセッティング
セッティング要素 | 推奨スペック |
---|---|
シンカー | 2.0~3.0g(タングステン推奨) |
ジグヘッド | ノーシンカーフック、または0.2~0.4g |
リーダー長 | 40~60cm |
ワーム | 浮力の高いタイプ |
ノーシンカーフックを使うと、ワームだけがふわふわと浮いた状態を作り出せるため、さらに効果的です。
注意点とコツ
- ⚠️ 根掛かりしやすいポイントでは注意が必要
- ⚠️ あまりにも長時間放置すると根掛かりのリスク増加
- ✅ 風や波がある日の方が自然な動きが出る
- ✅ カケアガリの上側に置くと効果的
- ✅ 数箇所試して反応が良い場所を見つける
私の考えでは、このボトム放置テクニックは、スプリットショットリグの最大の強みだと思います。アクションに自信がない初心者でも、場所さえ良ければ簡単に釣果が得られるからです。「難しいことは考えたくない」という人こそ、ぜひ試してみてください。
ダブルリーダーシステムでシンカーロストを防ぐ裏技
スプリットショットリグを使っていると避けられないのが根掛かりです。特に高価なタングステンシンカーを使っている場合、根掛かりでロストするのは経済的に痛手です。そこで活用したいのが「ダブルリーダーシステム」という裏技です。
ダブルリーダーシステムとは
通常はメインラインにリーダーを結び、そのリーダーにシンカーとジグヘッドを付けますが、ダブルリーダーシステムでは2段階のリーダーを使用します。
メインラインに結束するリーダーを15㎝ほど取りそこにシンカーを装着します。そこから更にリーダーを組みジグヘッドに装着するシステムです。(例)メインラインPE0.2号+リーダー1.5号(15㎝程)+リーダー0.8号(長さは任意)
具体的な仕組み
メインライン(PE or エステル)
↓
太めのリーダー①(1.5~2号、長さ15cm)← ここにシンカー装着
↓
細めのリーダー②(0.8~1号、長さ40~60cm)
↓
ジグヘッド
このシステムの肝は、シンカー部分のリーダーを太く、ジグヘッド部分のリーダーを細くすることです。
なぜシンカーロストが防げるのか
根掛かりした時、通常は最も弱い部分で切れます。ダブルリーダーシステムでは、ジグヘッド側のリーダーが細いため、先にこちらが切れる確率が高くなります。その結果、高価なシンカーは回収でき、安価なジグヘッドとワームだけがロストするという仕組みです。
実際に本岡代表とテスター陣で根掛かりした場合のロスト確率を検証してみましたが、根掛かりからのシンカー回収率が格段にアップしました。
ダブルリーダーシステムのメリット・デメリット
✅ メリット
- 高価なシンカーをロストしにくい
- 根の荒いポイントでも安心して使える
- 経済的負担が軽減される
❌ デメリット
- 仕掛けを作るのが少し面倒
- 結束部が2箇所になるのでトラブルのリスクは増える
- 慣れるまで時間がかかる
推奨セッティング例
ポイントの性質 | リーダー①太さ | リーダー②太さ | 太さの差 |
---|---|---|---|
砂地・泥底 | 1.5号 | 1.0号 | 小さめでOK |
やや根が荒い | 1.5号 | 0.8号 | 標準的 |
かなり根が荒い | 2.0号 | 0.8号 | 大きめに |
実際の作り方
- メインラインに太めのリーダーを15~20cm結ぶ
- その先端から5~10cmの位置にシンカーを装着
- 太いリーダーの先端に細いリーダーを結ぶ(電車結びなど)
- 細いリーダーの先端にジグヘッドを結ぶ
結束方法は、リーダー同士を結ぶため電車結びやオルブライトノットなどが適しています。
このダブルリーダーシステムは、タングステンシンカーを使う人には特におすすめです。1個300~800円もするシンカーを何個もロストしていたら、釣り代がかさんでしまいます。少し手間はかかりますが、長期的に見れば経済的にも有利な方法と言えるでしょう。
根掛かり対策とトラブルシューティング
スプリットショットリグは、ジグ単よりも根掛かりのリスクが高いリグです。シンカーとジグヘッドの2箇所が引っかかる可能性があるためです。ここでは、根掛かりを減らす方法と、トラブルが起きた時の対処法を解説します。
根掛かりを減らす予防策
🛡️ 予防策①:ボトムを引きずらない
ジグ単よりも重いリグのため、ズル引きすると簡単に根掛かりします。ボトムに着いたら、すぐにリフトする習慣をつけましょう。
🛡️ 予防策②:根の荒いポイントでは重めのシンカーを使う
意外かもしれませんが、軽いシンカーよりも重いシンカーの方が根掛かりしにくい場合があります。重いシンカーは素早く沈むため、障害物の上を飛び越えやすいのです。
🛡️ 予防策③:リーダーを短めにする
リーダーが長いと、シンカーとジグヘッドの距離が離れ、どちらかが必ず障害物に引っかかる確率が高まります。根の荒い場所では30cm程度の短めリーダーが無難です。
🛡️ 予防策④:タングステン製シンカーを使う
タングステンシンカーはコンパクトなため、岩の隙間に入り込みにくく、鉛製よりも根掛かり率が低いとされています。
根掛かりした時の外し方
それでも根掛かりしてしまった時は、以下の方法を試してみましょう:
- ラインを緩める:テンションを一度抜くと、自重で外れることがある
- 角度を変える:立ち位置を変えて、違う方向から引っ張る
- 竿先を水面につける:低い角度から引っ張ると外れやすい
- 軽く煽る:ロッドを小刻みに揺らすと振動で外れることも
それでもダメな場合は、無理に引っ張らず、諦めて切るのが賢明です。強引に引っ張るとロッドやリールを痛めます。
その他のトラブルと対処法
🔧 トラブル①:キャスト時の絡み
リーダーが長すぎる場合や、ガン玉の位置が適切でない場合に発生します。
対処法:
- リーダー長を短くする(50cm以下)
- キャストをゆっくり丁寧に行う
- ガン玉をリーダーの中間付近に配置
🔧 トラブル②:シンカーが滑って動く
ゴム張りガン玉でも、激しいアクションで位置がズレることがあります。
対処法:
- より強く挟む(ただしラインを傷つけない程度に)
- 専用スプリットシンカーに変更
- ウキ止めゴムで固定するタイプを使用
🔧 トラブル③:アタリがあるのに全く掛からない
フッキング不良が続く場合です。
対処法:
- アワセを大きくする
- ジグヘッドのフックを鋭くする
- ジグヘッド重量を軽くする(0.2g以下)
- ノーシンカーフックに変更
📊 トラブル発生率を下げるチェックリスト
- ☑ リーダー長は適切か(30~50cm)
- ☑ ガン玉はゴム張りタイプか
- ☑ シンカーはしっかり固定されているか
- ☑ ジグヘッドのフックは鋭いか
- ☑ 結束部は確実か(定期的にチェック)
- ☑ キャスト時にサミングしているか
トラブルの多くは、セッティングの見直しで解決できるものです。釣りに行く前に、自宅で一度仕掛けをチェックする習慣をつけると良いでしょう。
季節・時間帯別の効果的な使い方
スプリットショットリグは年間を通して使えるリグですが、季節や時間帯によって効果的なアプローチ方法が変わります。ここでは、季節ごとの特徴と使い分けを解説します。
🌸 春(3~5月):アミパターン全盛期
春は水温が上昇し、プランクトン(アミ)が大量発生する季節です。常夜灯周りでアジがアミを捕食する「アミパターン」が成立しやすくなります。
おすすめセッティング:
- シンカー:0.6~1.0g(軽量)
- ジグヘッド:0.2~0.4g
- リーダー長:50~70cm(長め)
- アクション:スローリトリーブ+ロングステイ
春のアジは表層~中層に浮いていることが多いため、ふわふわと漂わせる釣り方が効果的です。
☀️ 夏(6~8月):デイゲームでボトム攻略
夏は水温が高くなりすぎるため、アジは深場や日陰に移動します。デイゲーム(日中の釣り)では、ボトム付近を重点的に攻める必要があります。
おすすめセッティング:
- シンカー:2.0~3.0g(重め)
- ジグヘッド:0.2~0.4g、またはノーシンカー
- リーダー長:40~60cm
- アクション:ボトム放置+たまにリフト
夏のデイゲーム、冬アジングでも有効です。基本的に表層より、ボトムの方が水温が安定しやすく、適正水温を超えていたとしても、実は底は適正水温内という可能性があるのです。
🍂 秋(9~11月):ハイシーズン到来
秋はアジングの最盛期です。水温が下がり始め、アジの活性が非常に高くなります。サイズも良型が増えてくる時期です。
おすすめセッティング:
- シンカー:1.0~2.0g(オールラウンド)
- ジグヘッド:0.4~0.6g
- リーダー長:30~50cm(標準)
- アクション:リフト&フォール中心
秋は比較的どんなアプローチでも釣れやすいため、基本に忠実な釣り方で問題ありません。むしろジグ単で届かない沖を攻めるための飛距離稼ぎとして使うのが効果的でしょう。
❄️ 冬(12~2月):低活性対策
冬は水温が低下し、アジの活性が下がります。動きが鈍くなるため、スローな誘いと食わせの間が重要になります。
おすすめセッティング:
- シンカー:1.0~2.0g
- ジグヘッド:0.2g以下、ノーシンカー推奨
- リーダー長:50~70cm(長め)
- アクション:超スロー+長めのステイ
冬のアジは吸い込む力が弱いため、とにかく軽量なジグヘッドが鍵となります。スプリットショットリグの「軽いジグヘッドを遠投できる」という特性が最も活きる季節です。
🌙 時間帯による違い
時間帯 | アジの特徴 | 推奨アプローチ |
---|---|---|
朝マズメ | 活性が高い | 広範囲を手返しよく探る |
日中 | ボトムや日陰に | ボトム放置+ピンポイント |
夕マズメ | 活性が高い | 表層~中層を広く探る |
ナイト | 常夜灯周りに集まる | アミパターン、スローな誘い |
月齢による影響
満月の夜は明るいため、アジの警戒心が強くなります。こういった時こそ、スプリットショットリグで軽量ジグヘッドを使った繊細なアプローチが効果を発揮します。一方、新月の暗い夜は、ジグ単でも十分釣れることが多いでしょう。
季節や時間帯に合わせてセッティングとアプローチを変えることで、スプリットショットリグの真価を引き出せます。「いつも同じ釣り方」ではなく、状況に応じた柔軟な対応が釣果アップの秘訣と言えるでしょう。
まとめ:スプリットショットでアジングの幅を広げよう
最後に記事のポイントをまとめます。
- スプリットショットリグはジグヘッドの手前にシンカーを追加するシンプルな仕掛けである
- 飛距離と食わせ力を両立できる点が最大の魅力である
- ジグ単では届かない中距離を軽量ジグヘッドで攻められる
- シンカーはタングステン製が性能面で優れるが、鉛製もコスパに優れる
- ガン玉を使う場合は必ずゴム張りタイプを選ぶべきである
- シンカーとジグヘッドの重量比は7:3から8:2が基本である
- リーダーの長さ調整でアクションが大きく変わる
- エステルラインでは3gまで、それ以上ならPEラインが推奨される
- アクションはジグ単より大きめに、フッキングも大きく早く行う
- ボトム放置テクニックは初心者でも簡単に使える必殺技である
- ダブルリーダーシステムで高価なシンカーのロストを防げる
- 根掛かり対策として、ボトムを引きずらない、リーダーを短めにするなどの工夫が有効である
- 春はアミパターン、夏はボトム攻略、秋はオールラウンド、冬は超スロー誘いが効果的である
- キャロライナリグやフロートリグと使い分けることで攻略の幅が広がる
- スプリットショットリグはジグ単で釣れない時の強力な選択肢となる
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- 【コラム】スプリットショットリグ(アジング)のススメ|ぐっちあっきー
- 【アジング】激釣!「スプリットショットリグのススメ」クリアブルーの本岡利將さんが解説! | 釣りビジョン マガジン
- 【アジング】スプリットリグが超釣れる!仕掛け&使い方の要点をご紹介 | TSURI HACK
- 個人的にブレイク中のスプリットショット。 – 素直にアジングが楽しくて…。
- アジング徹底攻略|スプリット・キャロ・フロート、リグ別の釣り方|Honda釣り倶楽部
- スプリットシンカー Split Sinker | Arukazik Japan
- アジングにおけるスプリットショットリグの利点と使い方 弱点も解説! | アジング専門/アジンガーのたまりば
- スプリットリグ | アジング – ClearBlue –
- アジングに関する質問です。エステル0.25号に3gのスプリットショットリ… – Yahoo!知恵袋
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