アジングといえば短めのロッドで繊細な釣りを楽しむイメージが強いかもしれません。しかし、実は9ft(約2.7m)クラスのロングロッドを使うアジングも確実に存在し、特定のシチュエーションでは圧倒的なアドバンテージを発揮します。遠投が必要なサーフや大型河川、深場のポイント攻略、フロートリグやキャロライナリグを使った釣りなど、ロングロッドだからこそ楽しめる世界があるんです。
本記事では、9ft以上のアジングロッドに焦点を当て、そのメリット・デメリットから具体的なおすすめモデル、活用シーンまで徹底解説していきます。通常のショートロッドでは届かない沖のポイントや、深場に潜む大型アジを狙いたい方、ライトゲーム全般で使える汎用性の高いロッドを探している方にとって、きっと参考になる情報が満載です。
この記事のポイント |
---|
✓ 9ftアジングロッドの飛距離と深場攻略における圧倒的な優位性 |
✓ ロングロッドのメリット・デメリットと適したシチュエーション |
✓ 実際に高評価を得ている9ft以上のおすすめモデル詳細 |
✓ フロートリグ・キャロライナリグでの活用テクニック |

9ftのアジングロッドが活躍するシーンと選び方
このセクションでは、9ftクラスのアジングロッドがどんな場面で力を発揮するのか、そして選ぶ際のポイントについて詳しく見ていきます。
- 9ftアジングロッドの最大の魅力は飛距離と深場攻略
- ロングロッドのデメリットは取り回しの悪さと扱いにくさ
- フロートリグ・キャロライナリグでの遠投に最適な設計
- 深場や広範囲を探る必要があるポイントで真価を発揮
- 小場所やテクニカルな釣りには明らかに不向き
- 適合ウェイトは20g以上を選ぶのが基本
9ftアジングロッドの最大の魅力は飛距離と深場攻略
9ftクラスのロングロッドが持つ最大の武器は、何と言っても圧倒的な飛距離です。物理的にロッドの長さがあることで、キャスト時の遠心力が増し、軽量なジグヘッドでも驚くほど遠くまで飛ばすことができます。
ロングロッドのメリットは何と言っても飛距離の面で大きなアドバンテージがある点に尽きます。通常、ジグ単でのアジングは1g程度のリグをキャストするためショートロッドの方がキャストしやすいですが、飛距離の面では出しにくいデメリットは拭えません。その点ロングロッドならば、物理的にロッドの長さがあるため、飛距離も出しやすい点は見逃せないポイントといえるでしょう。
アジングでは通常1g前後の軽量ジグヘッドを使用することが多いですが、ショートロッドではどうしても飛距離に限界があります。特に沖のブレイクラインや潮目を狙いたい場合、ショートロッドでは物理的に届かないという場面が多々あるんです。
また、深場攻略においても9ftロッドは有利です。水深がある場所では、ロッドが長い方がラインの角度をコントロールしやすく、より正確にボトムを取ることができます。さらに、深場からアジを引き上げる際にもロッドの長さが余裕を生み出し、バラシを減らせるというメリットもあります。
一般的なアジングでは6ft台のロッドが主流ですが、サーフや大型河川、磯などの広大なフィールドでは、この6ft台では明らかにリーチ不足。9ftクラスのロッドがあれば、これまで攻められなかったエリアに到達でき、新しい釣りの可能性が広がります。
さらに、遠投することでプレッシャーの低いエリアを攻められるという点も見逃せません。人気の釣り場ほど手前は魚がスレていて、沖のフレッシュなエリアにこそ活性の高いアジが残っていることが多いんです。
ロングロッドのデメリットは取り回しの悪さと扱いにくさ
メリットばかりではありません。9ftクラスのロングロッドには明確なデメリットも存在します。最も顕著なのが取り回しの悪さです。
ロングロッドのため、どうしても取り回しの面ではショートロッドよりもデメリットを感じてしまいます。特に小場所などのピン撃ちやテクニカルに誘い出すアクション主体のアジングではロングロッドのレングスが逆に扱いづらくなってしまうため、状況に応じたチョイスは必要といえるでしょう。
具体的なデメリットをまとめると以下のようになります。
📋 9ftロングロッドのデメリット一覧
デメリット項目 | 具体的な影響 |
---|---|
取り回しの悪さ | 狭い場所や障害物周りでのキャストが困難 |
重量増加 | 長時間の使用で疲労が蓄積しやすい |
繊細なアクション | 細かいロッドワークがしにくい |
持ち運び | 車内での収納や徒歩移動時に不便 |
小場所での不適合 | 港湾部の狭いスポットでは明らかにオーバースペック |
特にテクニカルなアジングを楽しみたい場合には不向きです。例えば、堤防の際を丁寧に探ったり、ストラクチャー周りをタイトに攻めたりする釣りでは、ショートロッドの方が圧倒的に有利。ロングロッドでは繊細なアクションをつけにくく、ピンスポットへの正確なキャストも難しくなります。
また、風の影響を受けやすいという点も無視できません。ロッドが長い分、横風を受ける面積が増え、キャスト精度が落ちたり、ラインが風で煽られてアタリが取りにくくなったりすることがあります。
そして、ロッド自体の重量も増加するため、長時間の釣行では腕や肩への負担が大きくなります。一般的に9ftクラスのロッドは100g前後の重量がありますので、軽量なショートロッドに慣れている方には最初は重く感じるかもしれません。
フロートリグ・キャロライナリグでの遠投に最適な設計
9ftアジングロッドの真骨頂は、フロートリグやキャロライナリグといった遠投用リグとの組み合わせにあります。
ただ、ロングロッドの場合はジグ単でのリグを使用するよりも、キャロライナリグやフロートリグといった遠投用のシンカーを使用することで、ジグ自体はアンダー1gのものでも飛距離を出しゆっくりと誘い出すことも可能です。
フロートリグとは、ジグヘッドとロッドの間に専用のフロート(浮き)を装着する仕掛けのこと。フロート自体に15~20g程度の重量があるため、軽量なジグヘッドでも驚くほどの飛距離を出せるんです。
一方、キャロライナリグは、ライン上にシンカー(オモリ)をセットし、その下にスイベルを介してリーダーを結び、先端にジグヘッドを付ける仕掛け。こちらもシンカーの重さで遠投性能を高めつつ、ジグヘッド自体は軽量に保てるのが特徴です。
🎣 遠投リグと9ftロッドの相性
リグの種類 | 重量範囲 | 到達距離 | 適したシチュエーション |
---|---|---|---|
フロートリグ | 15~24g | 70~100m以上 | サーフ、大型河川、沖のブレイク |
キャロライナリグ | 5~20g | 50~80m | 中~深場、潮流のある場所 |
ジグ単(比較用) | 0.5~3g | 20~40m | 港湾部、近距離戦 |
これらのリグを使用する際、ロッドの適合ウェイトが重要になります。多くの9ftロッドは20g以上の重量に対応しており、フロートやキャロのキャスト時の負荷に十分耐えられる設計になっています。
おそらく、遠投リグを使った経験がない方は想像しにくいかもしれませんが、100m先のポイントにアプローチできるということは、釣りの世界が一気に広がるということです。堤防からでもサーフのような広大なエリアをカバーでき、沖の深場に潜む大型アジにもリーチできます。
また、遠投リグの場合、ジグヘッド自体は0.5~1g程度の軽量なものを使えるため、アジへのアピールは自然で食わせやすいという利点もあります。重いシンカーで飛ばしつつ、先端のジグヘッドはナチュラルに漂わせる——これがロングロッド×遠投リグの醍醐味なんです。
深場や広範囲を探る必要があるポイントで真価を発揮
具体的にどんなポイントで9ftロッドが活きるのか、詳しく見ていきましょう。
まず第一に挙げられるのがサーフ(砂浜)でのアジングです。サーフは基本的に遠浅の地形が多く、アジが回遊してくるブレイクラインや離岸流が沖にあることがほとんど。ショートロッドでは絶対に届かないエリアを、9ftロッドなら難なく攻略できます。
遠投が必要なポイントや深場のポイントを探る点ではメリットがありますが、小場所での攻略にはややオーバースペックとなってしまう点も考慮しておく必要があります。
次に大型河川の河口部。河川の流れ込みがある場所は、ベイトフィッシュが集まりやすく、それを追ってアジも回遊してきます。しかし、流れが強い場所では軽量リグではすぐに流されてしまうため、フロートやキャロで重量を持たせつつ、ロングロッドで広範囲を探る戦略が有効です。
🌊 9ftロッドが活きるフィールド特性
- ✅ 水深3m以上の深場
- ✅ 岸から50m以上離れたブレイクライン
- ✅ 潮流が速く、軽量リグでは流されやすい場所
- ✅ オープンウォーターで障害物が少ない環境
- ✅ 大型河川の河口部や汽水域
- ✅ 磯場の沖目のポイント
また、夜間のサーフアジングでは、常夜灯の届かない暗闇のエリアにアジが溜まっていることがあります。こうした場所を攻めるには、どうしても遠投が必要。9ftロッドがあれば、暗闇の中の好ポイントにもしっかりアプローチできます。
さらに、一部の地域ではメガアジやギガアジと呼ばれる大型アジがサーフに回遊してくることがあります。こうした大型アジは警戒心が強く、岸際には寄ってきません。沖のディープエリアを回遊する個体を狙うには、やはりロングロッドでの遠投が不可欠なんです。
小場所やテクニカルな釣りには明らかに不向き
逆に、9ftロッドが全く向いていないシチュエーションも明確に存在します。
最もわかりやすいのが港湾部の狭いスポット。堤防の際や船の下、テトラポッドの隙間など、ピンポイントで狙う必要がある場所では、ロングロッドは完全にオーバースペック。むしろ邪魔になってしまい、精度の高いキャストができません。
また、繊細なアクションを多用する釣りにも不向きです。例えば、ダートアクションやトゥイッチングといった細かいロッドワークは、短いロッドの方が圧倒的にやりやすい。ロッドが長いと、ティップの動きが手元に伝わりにくく、意図したアクションをつけづらくなります。
避けるべきシチュエーション比較表
状況 | 9ftロッド | 6ft台ショートロッド |
---|---|---|
港湾部の狭いエリア | × 取り回し困難 | ◎ 快適に操作可能 |
ストラクチャー周り | × 精度不足 | ◎ ピン撃ち可能 |
繊細なアクション | △ やりにくい | ◎ 思い通りに操作 |
常夜灯周りの近距離 | × 不要な長さ | ◎ 最適な距離感 |
風が強い日 | × 煽られやすい | ○ 比較的安定 |
さらに、混雑した釣り場での使用も避けるべきです。隣の釣り人との距離が近い場合、9ftの長いロッドを振り回すのは危険ですし、周囲への配慮も必要になります。キャスト時に隣の人のラインと絡んでしまうトラブルも起こりやすくなります。
一般的には、アジングの8割以上は6~7ft台のロッドで事足りるでしょう。9ftロッドは特定の状況下でのスペシャリストとして考えるべきで、「これ一本で全てをカバーする」という使い方には向いていません。
ただし、自分のホームグラウンドがサーフや大型河川である場合、あるいは遠投ゲームをメインで楽しみたい場合は、9ftロッドを主軸にするのも全然ありです。要は自分の釣りスタイルとフィールドに合わせて選択することが大切なんです。
適合ウェイトは20g以上を選ぶのが基本
9ftクラスのアジングロッドを選ぶ際、最も重要なスペックの一つが適合ウェイトです。
前述したように、9ftロッドの主な用途はフロートリグやキャロライナリグでの遠投。これらのリグは15~20g、場合によっては24g程度の重量があるため、ロッドの適合ウェイト上限が20g以上ないと不安です。
キャスティングウェイトの上限は20g以上。重量のあるリグをキャスティングしても耐えられるパワーも必要となるため、ウェイト上限が20g以上であることも条件としました。20g以上の仕掛けがキャスティングできるロッドなら、ライトゲームだけじゃなく、メタルジグなどを使用したスーパーライトショアジギングにも活躍できるでしょう。
実際、市場に出ている9ftクラスのライトゲームロッドを見ると、多くのモデルが適合ウェイト上限を20~28g程度に設定しています。これは、フロートリグだけでなく、軽量メタルジグを使ったライトショアジギングにも対応できるスペックです。
⚖️ 適合ウェイトによる用途の違い
適合ウェイト上限 | 対応できるリグ | 主な用途 |
---|---|---|
~10g | ジグ単、軽量キャロ | 通常のアジング・メバリング |
10~20g | 中型フロート、キャロ | 中距離の遠投ゲーム |
20~28g | 大型フロート、軽量ジグ | 遠投アジング、ライトジギング |
28g以上 | 重量フロート、メタルジグ | スーパーライトジギング |
一方で、適合ウェイト下限も重要です。できれば5g以下、理想を言えば3g以下のジグヘッドも扱えるロッドが望ましいでしょう。なぜなら、必ずしも毎回フロートリグを使うわけではなく、状況によっては軽量ジグヘッドで近場を探りたい場面も出てくるからです。
適合ウェイトが広範囲にカバーされているロッドほど、様々なシチュエーションに対応できる汎用性があります。例えば「3~28g」といったスペックのロッドなら、ジグ単からフロートリグ、軽量ジグまで一本で対応可能。複数のタックルを持ち歩く必要がなく、ランガンスタイルにも適しています。
ただし、適合ウェイトが広すぎるロッドは、中途半端な性能になりやすいという側面もあります。軽量リグでの感度と重量リグでのパワー、両方を高次元で実現するのは技術的に難しいため、どちらかに特化したロッドの方が使いやすい場合もあります。
おそらく最も無難な選択は、適合ウェイト上限が21~24g程度のロッドでしょう。これなら一般的なフロートリグは問題なく扱え、かつロッド自体も極端にヘビーにならず、感度も保たれます。
9ft以上のアジングロッドおすすめモデルと活用術
ここからは、実際に市場で評価されている9ft以上のアジングロッドの具体的なモデルと、その活用方法について詳しく解説していきます。
- ティクト SRAM TCR-90Sは9ftの最長クラスモデル
- ヤマガブランクス ブルーカレントⅢ 93/TZ NANOは軽量90gが魅力
- シマノ ソアレ CI4+ S900M-Sはフロート特化型の遠投マシン
- ブリーデン GRF-TR93は青物も寄せられる驚異のパワー
- アピア グランデージ ライト90はコスパ最強の実力派
- ダイワ 月下美人シリーズの8ft台も選択肢に入れたい
- アジングロッド以外の用途にも使える驚きの汎用性
- まとめ:9ftのアジングロッドで遠投ゲームの世界を広げよう
ティクト SRAM TCR-90Sは9ftの最長クラスモデル
ティクトのSRAM TCR-90Sは、アジング用ロッドとしては最長クラスの9フィートを誇るモデルです。
ティクトからリリースされているキャロ用に特化したロングキャストロッドです。アジングで使用するロッドの長さとしては最長クラスの9ftを誇り、キャロライナリグの使用も抜群なロングディスタンスモデルといえます。飛距離はもちろん、沖でのアジのバイトも感じ取れる超高感度は大きな武器といえるでしょう。ソリッドティップにより圧倒的な食い込みの良さと大型のアジも余裕でいなすパワーを兼ね備えたハイブリッドなロッドといって間違いありません。
このロッドの最大の特徴は、キャロライナリグに特化した設計にあります。適合ウェイトは0.8~21gと幅広く、軽量ジグヘッドからフロートリグまで対応可能。特にキャロライナリグでの遠投性能は群を抜いており、100m近い飛距離も現実的です。
🎯 TICT SRAM TCR-90Sのスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
全長 | 9フィート(約2.74m) |
適合ウェイト | 0.8~21g |
ティップ | ソリッドティップ |
自重 | 約115g |
価格帯 | 38,000円前後 |
ソリッドティップを採用している点も見逃せません。ソリッドティップは中が詰まった構造で、チューブラーティップに比べて柔軟性が高く、アジの繊細なバイトも弾きにくいという特性があります。遠投先でのアタリを確実にフッキングに持ち込むには、この食い込みの良さが重要なんです。
また、ロッドのバットパワーも十分に確保されており、大型アジとのファイトでも余裕を持って対応できます。一般的なアジングロッドでは、40cm超えの良型がヒットすると竿が伸されてしまうこともありますが、このロッドなら主導権を握りやすいでしょう。
実際の使用感としては、9ftという長さを感じさせない操作性の良さも評価されています。自重115gは決して軽いとは言えませんが、バランスが良く設計されているため、長時間の使用でも疲れにくいとのユーザーレビューが多数見られます。
価格は38,000円前後とやや高めですが、専用設計ならではの完成度の高さを考えれば、本格的にロングロッドアジングを楽しみたい方には十分投資する価値がある一本と言えるでしょう。
ヤマガブランクス ブルーカレントⅢ 93/TZ NANOは軽量90gが魅力
ヤマガブランクスのブルーカレントⅢ 93/TZ NANO All-Rangeは、9ft超えながら驚異の90gという軽量設計が最大の魅力です。
豆アジとの引きを楽しめる軽快かつ高感度な使用感と、真鯛とのやり取りでも負けない粘り強さを持つ、ヤマガブランクスのフラッグシップモデル。今回紹介するロッドの中でも最軽量のわずか90gという軽さは大きなアドバンテージです。
9ftクラスのロッドで90gというのは驚異的な軽さです。一般的に9ftロッドは100~140g程度の重量があるため、この軽量化は大きなアドバンテージ。長時間の釣行でも疲労が少なく、キャスト回数を重ねるランガンスタイルに最適です。
🌟 ブルーカレントⅢ 93/TZ NANOの特徴
- ✅ 全長9.3フィート(約2.83m)
- ✅ 自重わずか90g
- ✅ 適合ウェイト3~21g
- ✅ 高弾性カーボン素材「TZ NANO」採用
- ✅ 真鯛サイズにも対応できる粘り強さ
- ✅ 価格約47,000円
このロッドの特筆すべき点は、軽量でありながら粘り強いブランクスを実現していることです。ヤマガブランクスの独自素材「TZ NANO」により、軽さとパワーを両立。豆アジの繊細な引きを楽しめる感度と、真鯛クラスの大型魚にも負けないバットパワーを併せ持っています。
適合ウェイトは3~21gで、ジグ単からフロートリグまで幅広く対応できるスペック。特に中型フロート(15g前後)との相性が良く、サーフや大型河川での使用に適しています。
使い手次第で可能性は無限大のオールレンジ攻略ロングレングスモデル。その高い汎用性能から絶大な支持を得た85TZ/NANOオールレンジのパワーアップ&ロングディスタンス攻略用チューンモデルです。
実際のユーザーからは「アジ・メバルはもちろん、クロダイやシーバス、エギングまでこなせる」といった評価も。まさにライトゲームのオールラウンダーとして設計されており、一本で様々な釣りを楽しみたい方にはうってつけです。
価格は47,000円とかなり高額ですが、ヤマガブランクスのフラッグシップモデルらしい完成度の高さと、長く使える耐久性を考えれば納得のプライスでしょう。本気で遠投ライトゲームに取り組みたい方にとって、投資する価値のある一本です。
シマノ ソアレ CI4+ S900M-Sはフロート特化型の遠投マシン
シマノのソアレ CI4+ S900M-Sは、同社の「ソアレ ウルトラシュート」というフロートリグとの組み合わせを前提に開発された、まさにフロート特化型のロッドです。
適合ウェイト3~28gで9フィート。自重は100g。同じくシマノの「ソアレ ウルトラシュート」というフロートリグ(20~24g)との組み合わせを想定した遠投系ロッドです。ブランクス構造にスパイラルXとハイパワーX、ガイドは軽量コンパクトのXガイドを採用しています。
適合ウェイトは3~28gと広く、特に20~24gのフロートリグを快適にキャストできる設計が特徴。シマノの「ソアレ ウルトラシュート」は20g・22g・24gの3サイズ展開されており、これらを使った遠投アジングに最適化されています。
ソアレ CI4+ S900M-Sのテクノロジー
技術名 | 効果 |
---|---|
スパイラルX | ブランクスのねじれを抑制し、パワーロス削減 |
ハイパワーX | 曲げ強度向上でパワーファイトを実現 |
CI4+ | 軽量かつ高強度のリールシート素材 |
Xガイド | 軽量コンパクトで糸絡み軽減 |
これらのシマノ独自技術により、軽快なキャストフィールと確実なフッキングパワーを両立しています。特にスパイラルXとハイパワーXの組み合わせは、ロッドのねじれを抑えつつ曲げ強度を高めており、大型フロートをフルキャストしてもブランクスがブレません。
自重は100gで、9ftクラスとしては標準的。CI4+素材を使用したリールシートにより、全体のバランスが良く長時間使用でも疲れにくい設計になっています。
価格は41,000円程度で、シマノのミドルクラスに位置付けられます。同社のフラッグシップ「ソアレ エクスチューン」シリーズには及びませんが、コストパフォーマンスは高く、初めてのロングロッドアジングにもおすすめできる一本です。
特筆すべきは、シマノのフロートリグ「ソアレ ウルトラシュート」との相性の良さ。両方ともシマノ製品なので当然と言えば当然ですが、組み合わせることで最大限のパフォーマンスを発揮します。システムとして揃えるなら、このロッドとウルトラシュートのセットが最も無難な選択でしょう。
ブリーデン GRF-TR93は青物も寄せられる驚異のパワー
ブリーデンのグラマーロックフィッシュ TR93 PE specialは、メバリングロッドでありながら青物にも対応できる驚異的なパワーを持つモデルです。
シーバスロッド並み(下手したらショアジギロッド並み)に太いバットとしなやかなティップ。メバリングロッドでありながら大型の青物だって寄せられるすんごいヤツ。
このロッド、実はメバリング用として開発されたものなんです。しかし、その設計思想は「大型メバルを強引に引きずり出す」ことにあり、結果としてアジングはもちろん、小型青物やシーバスまで対応できる万能ロッドに仕上がっています。
💪 GRF-TR93 PE specialのスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
全長 | 9.3フィート(約2.83m) |
適合ウェイト | 1.5~20g |
ティップ | しなやかなソリッド |
バット | 剛竿並みのパワー |
自重 | 約138g |
価格 | 44,900円 |
最大の特徴は、繊細なティップと強靭なバットパワーの組み合わせです。ティップは2g前後のマイクロリグでも操れる繊細さを持ちながら、バットはシーバスロッド並みの太さで大型魚のパワーを受け止められます。
私が開発当初PEスペシャルに求めたモノは、それまでに何度となく泣かされてきたウィード密集エリアや巨大テトラ、また足場の高い堤防などから大型メバルを強引に引きずり出し、躊躇なく豪快に抜き上げるというものだった。そしてそのために必要な性質は、剛竿と言えど2g前後のマイクロリグをストレスなく操れ、大型メバルの繊細なバイトを逃がすことなく感知し、パワーはあれども弾かないという二面性、二極性の両立だ。
開発者のレオン氏によれば、このロッドは**「ライトゲームの範疇を完全に超える飛距離」と「繊細さ」を両立**させることを目指したとのこと。結果として、アジングにおいても非常に高いポテンシャルを発揮します。
特に、不意に掛かった大型魚への対応力が抜群です。アジング中にシーバスやクロダイ、青物が掛かってしまうことは珍しくありませんが、通常のアジングロッドではバラしてしまうことも。このロッドなら、そうした大型ゲストにも十分対応できます。
自重は138gとやや重めですが、これは剛性を確保するためのトレードオフ。パワー重視のロッドとしては妥当な重量でしょう。価格は44,900円とハイエンドクラスですが、一本で様々な魚種を狙えることを考えれば、コスパは悪くありません。
アピア グランデージ ライト90はコスパ最強の実力派
アピアのグランデージ ライト90は、今回紹介する中で最もリーズナブルな価格設定ながら、十分な性能を持つコスパ最強モデルです。
適合ウェイト2~21gで9フィート。自重は93g。こちらもかなりパワフルかつ軽量なロッドで、しかも今回取り上げたロッドの中では一番リーズナブル!
価格は約29,900円と、他のモデルが4万円前後する中でかなりお手頃。しかし性能面で妥協はなく、適合ウェイト2~21g、自重93gという優秀なスペックを誇ります。
🏆 グランデージ ライト90の魅力
- ✅ 価格29,900円とコスパ抜群
- ✅ 自重93gの軽量設計
- ✅ 適合ウェイト2~21g
- ✅ 全長9フィート
- ✅ 磯メバル・チヌ・シーバスにも対応
- ✅ 強風下でも振り抜ける強さ
このロッドのコンセプトは「磯場での大型メバルや、チヌ、シーバス、小~中型の根魚まで」を一本でカバーすること。ブランク全体に張り感があり、強風化でもライトウェイトのルアーを振り抜いていける強さを備えています。
狙うためのパワーとレングス。磯場での大型メバルや、チヌ、シーバス、小~中型の根魚まで、ブランク全体的に張り感と、強風化でもライトウェイトのルアーを振り抜いていける強さを備えた。あらゆるシチュエーションにライトタックルならではの繊細なアプローチで対峙していくために、飛距離、感度、操作性を追求した一本。
実際の使用感としては、張り感のあるブランクスが特徴的で、キャスト時のシャープな振り抜けとアタリの明確さが評価されています。ソリッドティップではなくチューブラーティップを採用しているため、感度重視の設計と言えるでしょう。
おそらく、初めて9ftクラスのロッドを購入する方に最もおすすめできる一本です。3万円を切る価格なら、「試しに買ってみる」というハードルも低く、もし自分に合わなくても大きなダメージにはなりません。
ただし、価格なりの部分もあります。高級モデルに比べると、細部の作り込みやガイドの質、塗装の仕上げなどでは若干劣る面もあるかもしれません。しかし、基本性能は十分で、普通に使う分には何の問題もないというのが大方の評価です。
ダイワ 月下美人シリーズの8ft台も選択肢に入れたい
9ftにこだわらなければ、ダイワの月下美人シリーズで8ft台のモデルも十分選択肢に入ります。
ナチュラムの販売ページを見ると、以下のようなモデルが取り扱われています:
- 月下美人 AJING 80ML-T・R:13,860円(定価19,800円)
- 月下美人 AIR AGS AJING 81M-T・Y:独自技術HVFナノプラス、AGS搭載の高感度モデル
- 月下美人 AIR 83M-T・W:38,941円(定価57,200円)
特に月下美人 AIR AGS AJING 81M-T・Yは注目モデルです。
ダイワからリリースされている軽量かつ高感度が特徴なアジング専用ロッド。独自技術であるHVFナノプラスにより張りがありながら操作性も抜群なブランクや、軽量かつ超高感度にも貢献したAGSなどを搭載しており、アジングに必要な性能を十二分に備えたハイエンドロッドといえるでしょう。抜群のキャスト飛距離を兼ね備えながら、潮の流れも感じ取りアジの繊細なバイトも逃さない超高感度はまさに大きなアドバンテージといっても過言ではありません。
📊 月下美人シリーズの8ft台比較
モデル名 | 全長 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|---|
AJING 80ML-T・R | 8ft | 13,860円 | エントリーモデル、コスパ◎ |
AIR AGS AJING 81M-T・Y | 8.1ft | ハイエンド | HVFナノプラス、AGS搭載 |
AIR 83M-T・W | 8.3ft | 38,941円 | 軽量高感度 |
8ft台の利点は、9ftよりも取り回しが良く、それでいて十分な飛距離を確保できる点です。9ftはちょっと長すぎると感じる方や、もう少しテクニカルな釣りもしたい方には、8ft台の方がバランスが良いかもしれません。
特にダイワの技術であるHVFナノプラス(高密度カーボン素材)とAGS(エアガイドシステム)は、軽量化と高感度化に大きく貢献しています。遠投時でも潮の流れやアジのバイトを明確に感じ取れる性能は、ロングロッドアジングにおいて非常に重要です。
アジングロッド以外の用途にも使える驚きの汎用性
9ftクラスのライトゲームロッドの魅力の一つは、アジング以外の釣りにも流用できる汎用性の高さです。
実際、提供された情報の中には、アジングタックルを他の釣りに活用している事例がいくつも紹介されています。
🎣 アジングロッドで楽しめる他の釣り
メバリング
- 最も親和性が高い
- 同じライトゲームカテゴリで仕掛けもほぼ同じ
- 9ftロッドなら磯場の遠投メバリングに最適
チニング(クロダイ狙い)
アジングロッドでチヌを釣ることができます。ただし、最適解でないことを理解した上でのゲーム展開、タックル編成を行う必要性がある。
キス釣り
今回はアジングタックルでジグヘッド単体で釣りをしてみました。付け根のシンカーが邪魔なのか、針を飲まれることが一度もありませんでした。これは嬉しい発見ですね。
ハゼ釣り
アタリが鮮明。ジグヘッドだとシンカーと針の位置が近いのでアタリが”即”伝達されるイメージです。気が付くと釣れてたというケースが少ない気がしますね。
渓流釣り
今回、初めて渓流釣りに参戦しましたが、手持ちのタックルで楽しむことができましたし、なにより船,堤防にくらべて環境が凄くいいです。
出典:アジングタックルで渓流へ
ライトショアジギング
- 20g以上のメタルジグが扱えるモデルなら可能
- 小型青物(サバ、小型ハマチなど)狙いに
特に興味深いのは、キス釣りやハゼ釣りといったエサ釣りにも流用できるという点。ジグヘッドに虫エサを刺して使うことで、通常の投げ釣りタックルよりも繊細なアタリを楽しめるそうです。
ただし、注意点もあります。チニングの記事では以下のように警告されています:
言うまでもないですが、チヌはアジに比べ重たい魚です。体高あるボディをしているため、サイズが小さなチヌであっても無理な抜き上げはロッド破損リスクが高まるため、チヌがヒットするエリアで釣りを楽しむときは、念の為タモを持っておけば安心ですね。
つまり、ロッドの適合範囲内でも、魚の引きの強さや体高によっては破損リスクがあるということ。特にアジングロッドは繊細な設計のため、無理なファイトは禁物です。
とはいえ、一本のロッドで様々な釣りを楽しめるというのは大きな魅力。特に初心者の方や、釣り場で「今日は何が釣れるかわからない」という状況では、オールラウンドに使えるロッドがあると安心です。
まとめ:9ftのアジングロッドで遠投ゲームの世界を広げよう
最後に記事のポイントをまとめます。
- 9ftアジングロッドの最大の武器は飛距離で、通常のショートロッドでは届かない沖のポイントにアプローチできる
- サーフや大型河川、深場攻略において9ftロッドは圧倒的なアドバンテージを発揮する
- フロートリグやキャロライナリグとの組み合わせで100m以上の遠投も可能になる
- ロングロッドのデメリットは取り回しの悪さと重量増加で、小場所やテクニカルな釣りには不向きである
- 適合ウェイトは上限20g以上、下限5g以下が理想的なスペックとなる
- ティクトSRAM TCR-90Sはキャロライナリグ特化の9ft最長クラスモデルである
- ヤマガブランクスブルーカレントⅢ93は自重90gという驚異の軽量設計が魅力である
- シマノソアレCI4+ S900M-Sはフロートリグ専用設計で遠投性能が抜群である
- ブリーデンGRF-TR93はメバリング用だが青物にも対応できる剛性を持つ
- アピアグランデージライト90は約3万円とコスパ最強で初心者にもおすすめである
- ダイワ月下美人シリーズの8ft台も9ftほど長くなく扱いやすいため選択肢に入る
- アジング以外にもメバリング、チニング、キス釣り、渓流釣りなど多様な釣りに流用できる汎用性がある
- 大型魚とのファイトでは無理な抜き上げを避け、タモを使用するなど慎重な対応が必要である
- 9ftロッドは特定シチュエーション用のスペシャリストとして考え、万能竿として使うには限界がある
- 自分のホームグラウンドと釣りスタイルに合わせて、ショートロッドと使い分けるのが理想的である
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- アジング用ロングロッドおすすめ8選!8ft台や9ft以上の長いロッドを厳選! | タックルノート
- 8フィート以上 アジングロッド 釣り竿・ルアーロッド|アウトドア用品・釣り具通販はナチュラム
- (後編)遠投性能に優れる万能ライトゲームロッド5選 / あらゆる魚を一本で狙えるオールラウンドロッドについてまとめてみた
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