サビキ釣りは、アミエビなどのまきエサで魚を寄せ、複数の擬似針で魚を釣り上げる釣り方です。手軽に始められる上に、一度に複数の魚が釣れる可能性があるため、初心者からファミリーまで幅広い層に人気があります。

この釣り方では、アジ、イワシ、サバなどの回遊魚を主なターゲットとしており、季節や時間帯によって様々な魚種が狙えます。仕掛けの選び方や使い方によって釣果が大きく変わってくるため、基本的な知識とコツを押さえることが重要になってきます。
この記事のポイント!
- サビキ釣りの基本的な仕組みと、初心者でも実践できる具体的な釣り方
- 季節や時間帯ごとに狙える魚種と、それぞれの特徴
- 釣果を上げるための仕掛けの選び方と、効果的な使用方法
- 魚を寄せるためのまきエサの使い方と、仕掛けの動かし方のコツ
サビキ釣りで確実に釣れる魚と仕掛けの基本知識
- サビキ釣りとは誰でも簡単に魚が釣れる釣り方
- サビキ釣りで釣れる代表的な魚種を解説
- サビキ釣りに最適な時期と時間帯がある
- サビキ釣りの仕掛けは魚のサイズで選ぶ
- サビキ釣りで必要な道具一式を紹介
- サビキカゴの種類と使い分け方を解説
サビキ釣りとは誰でも簡単に魚が釣れる釣り方
サビキ釣りは、カゴに入れたアミエビなどのまきエサを海中に撒いて魚を集め、その中にサビキ仕掛けを入れて釣る釣り方です。仕掛けには複数の擬似針が付いているため、一度に複数の魚が釣れることもあります。
この釣り方の特徴は、エサを針に付ける必要がないことです。サビキ仕掛けの針には、アミエビに似せた擬似餌が既に付いているため、カゴにまきエサを入れるだけで釣りを始められます。
堤防や海釣り公園など、足場の良い場所で楽しめるのも特徴です。特に海釣り公園は、設備が整っており、レンタルタックルも充実しているため、初心者の方でも安心して釣りを楽しめます。
初心者でも扱いやすい仕掛けを使うことで、比較的簡単に魚を釣ることができます。ただし、仕掛けが絡まりやすいという特徴もあるため、取り扱いには注意が必要です。
まきエサと仕掛けを同調させることで、より効果的に魚を釣ることができます。これは経験を重ねることで上達していく要素の一つとなっています。
サビキ釣りで釣れる代表的な魚種を解説
サビキ釣りの主なターゲットは、アジ、イワシ、サバなどの回遊魚です。これらの魚は群れで行動する習性があるため、一度群れに当たると連続して釣れることがあります。
アジは5cm程度の豆アジから、大きいもので25cm以上の良型まで様々なサイズが狙えます。季節が進むにつれて、釣れるサイズも大きくなっていく傾向があります。
サバは強い引きが特徴で、大きいものは50cmを超えることもあります。鮮度が落ちやすい魚なので、釣れたらすぐにクーラーボックスに入れる必要があります。
その他にも、コノシロ、サッパ、カマス、イサキ、メバル、メジナなどの小~中型魚から、ブリやカンパチの若魚、ソウダガツオなどの大物まで、様々な魚種が釣れる可能性があります。
ただし、スズメダイやアイゴなど、毒のある魚が釣れることもあるため、魚の見分け方を覚えておくことも重要です。これらの魚は素手で触らず、フィッシュグリップなどの道具を使って扱うようにしましょう。
サビキ釣りに最適な時期と時間帯がある
サビキ釣りの好シーズンは、5月から12月頃までです。水温が上がる春から夏にかけて、豆アジや小サバ、カタクチイワシなどが回遊を始めます。
夏から秋にかけては、水温の上昇により多くの魚種が沿岸に寄ってきます。また、春に生まれた魚も成長して大きくなるため、より良いサイズの魚が狙えるようになります。
時間帯では、日の出前後と日没前後の「マヅメ時」が特に狙い目です。これらの時間帯は魚の活性が高まり、多くの魚が回遊してくる傾向があります。
夜間も釣りは可能ですが、サビキ仕掛けは視覚的な誘引効果を利用するため、日中と比べると釣果は落ちる傾向にあります。夜釣りをする場合は、水中ライトや常夜灯周りでの釣りがおすすめです。
冬季は水温の低下により沿岸部への回遊が減少するため、全体的に釣果は期待しづらくなります。ただし、地域や年によって状況は異なり、1月~2月でもアジが頻繁に回遊するポイントもあります。
サビキ釣りの仕掛けは魚のサイズで選ぶ
サビキ仕掛けを選ぶ際の重要なポイントは、針のサイズです。魚の大きさに合わせて適切な号数を選ぶことで、より確実に魚を掛けることができます。
5cm程度の豆アジやカタクチイワシには0.5号~2号、10cm程度の小アジには3号~5号、20~30cm程度の中アジやサバには6号~9号が適しています。針が大きすぎると小さな魚が掛からず、小さすぎると大きな魚が外れやすくなります。
仕掛けの長さは使用する竿の長さに合わせて選びます。仕掛けが長すぎると扱いづらく、短すぎると効率良く釣れない場合があります。
針の数は通常5~6本が標準的ですが、初心者やお子様の場合は仕掛けが絡みにくい3~4本針のものがおすすめです。より多くの魚を一度に釣りたい場合は、針数の多い仕掛けを選択することもできます。
サビキの素材は、スキン、サバ皮、ハゲ皮の3種類が主流です。状況に応じて色も選べ、ピンク、白、グリーンなどが一般的です。魚の反応を見ながら、適切な素材や色を選んでいくことが重要です。
サビキ釣りで必要な道具一式を紹介
サビキ釣りに必要な基本的な道具は、竿、リール、仕掛け、まきエサの4点です。これらに加えて、安全で快適な釣りのために補助的な道具も必要になります。
竿は1.8m~3.6m程度のサビキ竿や磯竿が適しています。リールは2500~3000番のスピニングリールを使用し、ナイロンライン2~3号を100m程度巻いておきます。
必須の安全装備として、ライフジャケットの着用をお勧めします。特にお子様の場合は、体のサイズに合ったものを正しく着用することが重要です。
魚を扱うための道具として、プライヤーやフィッシュグリップは必須アイテムです。毒のある魚や危険な魚を安全に扱うためにも重要な道具となります。
クーラーボックスや保冷剤は、釣った魚の鮮度を保つために必要です。特にサバなど傷みやすい魚を釣る場合は、必ず用意しておきましょう。
サビキカゴの種類と使い分け方を解説
サビキカゴには「上カゴ式」と「下カゴ式」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるため、釣り場の状況に応じて使い分けることが重要です。
下カゴ式は、カゴとオモリが一体になった仕掛けです。アミエビが海中で一気に拡散するため、浅い水深では効率よく撒き餌を効かせることができます。特に関西地方でポピュラーな仕掛けとして知られています。
上カゴ式は、ナイロン製のサビキカゴやプラスチック製のロケットカゴを仕掛けの上部に接続するタイプです。下カゴ式よりもエサが出にくいため、深いタナでも撒き餌を効かせることができます。
カゴの重さは、一般的な堤防では8号~12号程度のプラスチックカゴを選びます。沖に出ている海釣り公園などでは、20号前後の金属製カゴが必要になる場合もあります。
深いタナで使用する場合は、蓋付きのサビキカゴを使用するか、重めのサビキカゴを選ぶことをお勧めします。

サビキ釣りで釣果を上げるためのコツと対策
- 釣れる人と釣れない人の決定的な違い
- 魚が寄ってくる場所の選び方と特徴
- アミエビの効果的な撒き方のポイント
- 仕掛けの動かし方で釣果が変わる
- 魚の群れを逃がさないための対策方法
- まとめ:サビキ釣りで確実に釣果を上げるポイント
釣れる人と釣れない人の決定的な違い
サビキ釣りは手軽な釣り方ですが、同じ堤防で釣りをしていても人によって釣果に差が出ることがあります。その大きな要因は、タナ(水深)の取り方にあります。
魚は季節や水温によって泳ぐ層が変化します。釣れる人は、底層から中層、上層まで探って魚のいる層を見つけ出しています。イワシやサバは比較的浅いタナに、アジは底から中層にいることが多いです。
仕掛けの動かし方も重要です。上げてゆっくりと落とすことで、より自然な餌の動きを演出できます。単に投げ込んで待つだけでなく、竿を動かしてアピールすることで、魚の反応を引き出すことができます。
水深の確認方法として、餌を入れていない状態で底まで落とす時間を数えることがおすすめです。例えば底まで8秒かかる場合、中層は約4秒のところになります。
仕掛けを動かす時は、激しく動かしすぎると餌が流されてしまうため、ゆっくりとした動きを心がけます。竿先で軽くシャクったり、小さく上下動させたりするのが効果的です。
魚が寄ってくる場所の選び方と特徴
魚が集まりやすい場所として、潮通しの良い港が有望です。特にプランクトンが多い場所は、小魚が集まりやすく、それを狙う魚も寄ってきます。
堤防の先端は魚の回遊コースになりやすく、特に狙い目のポイントです。ただし、潮の流れによっては港の奥まった場所に魚が溜まることもあるため、状況に応じて場所を変えることも検討します。
深場のある釣り場も魚がよく集まります。日中は深場にいる魚も、マヅメ時や潮が動くタイミングで浅場に上がってくる習性があります。
海釣り公園は、毎日の釣果情報が更新されていることが多く、魚の回遊状況を把握しやすいポイントです。また、設備が整っているため、初心者でも安心して釣りを楽しめます。
場所選びでは、釣具店やネットで最新の釣果情報を確認することが重要です。特に回遊魚は群れで移動するため、実績のある場所を選ぶことで釣果が期待できます。
アミエビの効果的な撒き方のポイント
アミエビはサビキ釣りの重要な要素で、魚を集める効果が高いまきエサです。カゴには9割程度の量を入れ、詰めすぎると海中での拡散が悪くなる点に注意が必要です。
アミエビは冷凍状態で販売されているため、使用前に自然解凍する必要があります。寒い時期は溶けにくいため、事前に海水に浸して柔らかくしておくと扱いやすくなります。
チューブタイプのアミエビもあり、これは常温保存が可能で手が汚れにくい利点があります。ただし、集魚力は生の物と比べると若干劣ります。
カゴからアミエビを放出する際は、竿を上下に動かしてコントロールします。一度に全ての餌を出してしまうと効果が薄れるため、少しずつ放出するのがコツです。
釣り場に着いたら、まず大量の撒き餌を投入して魚を寄せておくことで、より効果的に釣ることができます。ただし、必要以上の撒き餌は避け、環境への配慮も忘れないようにしましょう。
仕掛けの動かし方で釣果が変わる
仕掛けの動かし方は、魚の活性や状況によって変える必要があります。基本的には竿を上下に動かしてカゴから餌を出し、その後少し待って魚の反応を見ます。
竿を動かす時は、あまり激しく動かしすぎないようにします。ゆっくりと大きく持ち上げ、その後ゆっくりと下ろすことで、自然な餌の動きを演出できます。
アタリが来たら、竿を立ててリールを巻き、一定のスピードで回収します。複数の魚が掛かっている可能性もあるため、慌てずに丁寧に取り込むことが大切です。
魚の活性が低い時は、竿先で小刻みに動かしたり、ゆっくりと誘ったりするなど、より細かい動作を心がけます。状況に応じて動かし方を工夫することで、釣果につながります。
アジは底付近で多く釣れるため、カゴが底に着いてから2、3回リールを巻いて、仕掛けを浮かせた状態にするのが効果的です。サバやイワシは比較的浅い層を狙うことが多いです。
魚の群れを逃がさないための対策方法
魚群を逃がさないためには、コマセ(まきエサ)を切らさないことが重要です。群れが来ているのに餌切れを起こすと、せっかく集まった魚が散ってしまいます。
投げる場所は、できるだけ同じ位置を狙います。同じ場所に継続的に餌を撒くことで、ポイントが形成され、魚が集まりやすくなります。
水面に魚の跳ねやボイルが見られた場合は、その周辺を集中的に攻めることで、より多くの釣果が期待できます。ただし、魚の活性が下がってきた場合は、タナを変えて探ることも必要です。
釣れたら素早く取り込むことも大切です。長時間戦うと魚が暴れて群れが散ってしまう可能性があります。また、釣れた魚は速やかにクーラーボックスに入れ、鮮度管理にも気を配ります。
移動はできるだけ控えめにします。人の動きは魚を警戒させる原因となるため、魚が寄ってきているときは、むやみに移動しないようにしましょう。
まとめ:サビキ釣りで確実に釣果を上げるポイント

最後に記事のポイントをまとめます。
- サビキ釣りは、アミエビで魚を寄せ、擬似針で釣る手軽な釣法である
- 春から秋が好シーズンで、特に夏から秋にかけてが最も期待できる
- 日の出前後と日没前後のマヅメ時が釣果を上げやすい
- 魚のサイズに合わせた針の号数選びが重要である
- プランクトンの多い潮通しの良い港が有望ポイントである
- アミエビは9割程度カゴに入れ、詰めすぎないことが重要である
- タナ(水深)は底層から上層まで探ることで魚の居場所を特定できる
- 仕掛けはゆっくりと動かし、魚が警戒しないよう注意する
- コマセを切らさず、同じ場所に継続的に撒くことでポイントを作る
- 釣れた魚は素早く取り込み、群れを逃がさないようにする
- 複数の魚が同時に掛かることもあるため、慌てずに対応する
- 季節や状況に応じて、タナや仕掛けの動かし方を変える必要がある