アジングでは感度が重要なため、多くのアングラーがエステルラインを使用しています。しかし、PEラインにも優れた特徴があり、状況に応じて使い分けることで釣果を伸ばすことができます。

PEラインは伸びが少なく感度が良いため、アタリを確実に伝えてくれます。また直線強度が高いため、外道が掛かっても安心です。ただし、ラインの選び方や使い方を間違えると、糸絡みなどのトラブルが発生しやすいという特徴もあります。
この記事のポイント!
- PEラインの基本的な特徴とアジングでの活用法
- 適切な号数の選び方とリーダーの必要性
- 高比重PEラインの特徴とメリット
- おすすめのPEラインと選び方のポイント
アジング用PEラインの基礎知識と選び方
- PEラインの特徴と基本的な性質
- アジングで使用するPEラインの適正号数
- リーダーの必要性と選び方
- 高比重PEラインとは何か
- 風の影響と対策方法
- PEライン使用時の注意点
PEラインの特徴と基本的な性質
PEラインは「PE」つまりポリエチレンの略称で、伸縮性がほとんどない特徴を持っています。ラインが張っている状態であれば、優れた感度を発揮することができます。
編み込みの本数によって性質が変化するのが特徴で、編み本数が少ないほど耐摩耗性が強く、多いほど引っ張り強度としなやかさが向上します。
PEラインの最大の特徴は、水よりも軽い比重を持っているということです。単体では水面に浮く性質があり、これにより糸絡みなどのトラブルが発生しやすくなります。
繊細なアタリが取れることや、引っ張り強度が高いため細いラインを選べることは大きなメリットです。これにより、極小ルアーでも遠投が可能になります。
キャスト時の空気抵抗が少なく、飛距離を稼げるのもPEラインの魅力です。ただし、慣れないうちは操作のしにくさやトラブルの多さに苦戦することもあります。
アジングで使用するPEラインの適正号数
アジングでPEラインを使用する場合、0.3~0.5号が基本的な太さとなります。1g前後のジグヘッドを使用する場合、PEラインは0.3号、リーダーは0.8~1号が基準となります。
極小ワームに軽いジグヘッドを使用する場合は、さらに細い号数を選択することも可能です。ただし、0.2号を下回ると繊細なので扱いが難しくなります。
バチコンと呼ばれるボート釣法では、重いナス型オモリを使用するため、PE0.4号にリーダー2号程度を目安に選択します。これは船べりから落とし込んで漂わせる釣り方なので、通常より太めのラインが必要になります。
0.4号以上になると軽いルアーが飛びづらく、風の影響をより強く受けるため、極端に釣りがしづらくなる可能性があります。そのため、初心者の方は0.3号から始めることをおすすめします。
豆アジから尺アジまでカバーできる太さとして、0.15号から0.6号までのラインナップが一般的です。使用するルアーの重さや狙うサイズによって適切な号数を選択しましょう。
リーダーの必要性と選び方
PEラインは擦れに弱く、また直結部分が切れやすいため、必ずショックリーダーを使用する必要があります。フロロカーボン製のリーダーを接続することが一般的です。
リーダーの太さについては、PEラインの太さの3倍を目安にすることをおすすめします。長さは60cmほどが適切です。これにより、ラインブレイクのリスクを軽減できます。
結束方法については、FGノットやSCノットなどの摩擦系ノットが強度面では最適です。ただし、細いPEラインでは結束が難しいため、初心者の方には簡単で十分な強度を持つトリプルエイトノットがおすすめです。
PEラインにリーダーなしの直結はNGです。可能ではありますが、最適な選択とは言えません。良型のアジが掛かった際に切れてしまうリスクが高くなります。
リーダーを結ぶ際は、結束強度を意識しながら丁寧に作業を行う必要があります。結び目が弱いと、そこから切れてしまう可能性が高くなります。
高比重PEラインとは何か
高比重PEラインは、通常のPEラインの欠点である軽い比重を改善した特殊なラインです。PE素材にエステルやフロロ素材を混ぜ込んで比重を高めている商品が多く販売されています。
水馴染みが良く、ナイロンラインに近い使用感を実現している点が特徴です。風の影響を受けにくく、想像以上に扱いやすさを体感できます。
従来のPEラインに比べて直線強度が落ちる傾向にありますが、アジングにおいて十分な強度を確保しています。ただし、原糸が細いため擦れ傷には弱くなりやすい点に注意が必要です。
高比重PEラインは、軽いジグヘッドでも深い場所まで届きやすく、ラインがしっかり張った感触を得られます。アジの繊細なバイトも確実に伝わってきます。
ボトムをトレースする際は、擦れによってダメージを受けやすいため、通常より太めのラインを選択することをおすすめします。特に駆け上がりを攻める場合は注意が必要です。
風の影響と対策方法
PEラインは比重が軽いため、風の影響を大きく受けます。特に冬場の強風時には、ラインが風に流されたり押し戻されたりして釣りにならないことがあります。
対策としては、ラインをなるべく海中に付けることを意識します。ラインが風の影響を受けにくいようロッドを寝かせることで、ある程度コントロールが可能です。
高比重PEラインを使用することも効果的な対策の一つです。ライン自体が重いため、風に煽られにくく、今までプラグやメタルジグを使用していた状況でもジグ単を使用できるようになります。
風の影響を受けやすい足場の高い場所では、通常より太めのラインを選択することも検討しましょう。ただし、太くなるほど操作性は低下するため、バランスを考慮する必要があります。
状況によってはエステルラインやフロロカーボンラインの使用を検討することも一つの選択肢です。風の影響を最小限に抑えることができます。
PEライン使用時の注意点
PEラインを使用する際は、必ずショックリーダーを装着することが重要です。リーダーなしでの使用は、ラインブレイクのリスクが高く、釣果に影響を与える可能性があります。
キャスト時の糸絡みに注意が必要です。特に軽量ルアーを使用する場合は、ラインのコントロールが難しく、トラブルが発生しやすくなります。
毛羽立ちや劣化には早めの対処が必要です。特に高比重PEラインは通常のPEラインよりも擦れに弱い傾向があるため、定期的なライン交換を心がけましょう。
メーカーによって特徴が強く表れるため、自分に合った商品を探すことが重要です。表面の滑らかさや糸鳴りなど、使用感に大きな違いがあります。
夜釣りの際は視認性の高いカラーを選択することをおすすめします。イエローやグリーン、オレンジなどの蛍光色は、ラインの動きを追いやすく、アタリを取りやすくなります。

アジングPEラインの実践的な使い方とおすすめ商品
- ジグ単釣法に適したPEラインの特徴
- リーダーとの結び方と推奨長さ
- 初心者向けPEラインの選び方
- 定番おすすめPEライン3選
- 高比重PEラインのおすすめ商品
- PEライン使用時のトラブル対処法
- まとめ:アジングPEラインの選び方と使い方
ジグ単釣法に適したPEラインの特徴
ジグ単でPEラインを使用する場合、0.1〜0.3号(4〜6lb)を基準に選びましょう。1〜3gまでオールラウンドに使うなら、0.2号か0.3号が適しています。
PEラインは感度が良く、アジの繊細なアタリを確実に伝えてくれます。伸びが少ないため、バイトがダイレクトに伝わり、フッキングのタイミングを取りやすくなっています。
直線強度が高いため、予期せぬ大物が掛かっても安心です。チヌやシーバスなど外道のヒット率が高い場所では、PEラインの強度が大きな武器となります。
一方で、PEラインは水に浮く性質があるため、軽いジグヘッドを使用する際はレンジキープが難しくなります。これは高比重PEラインの使用で改善できます。
ジグ単を使用する際は、エステルラインのような感覚で使うことはできません。PEラインならではの特性を理解し、適切に使用することが重要です。
リーダーとの結び方と推奨長さ
PEラインとリーダーの結束には、FGノットやSCノットなどの摩擦系ノットが適しています。しかし、細いPEラインでは結び方が難しいため、初心者の方はトリプルエイトノットがおすすめです。
リーダーの長さは60cmほどを基準とし、フロロカーボン製のものを使用します。PEラインの太さの3倍程度の太さのリーダーを選択することで、バランスの良い仕掛けを作ることができます。
結び目の強度は非常に重要です。電車結びなどの簡単なノットでも使用可能ですが、結束部分の強度は40%程度低下することを覚えておきましょう。
リーダーはガイドを通らない程度の長さに調整することが重要です。長すぎると操作性が悪くなり、短すぎると魚への警戒感が強くなってしまう可能性があります。
使用前にはしっかりと結び目を確認し、引っ張って強度をチェックすることをおすすめします。不安がある場合は結び直しましょう。
初心者向けPEラインの選び方
初心者の方は0.3号から始めることをおすすめします。この太さであれば、ある程度の強度があり、操作性も良好です。
視認性の高いカラーを選ぶことで、ラインの動きが見やすくなります。特に夜釣りではピンクやイエロー、蛍光カラーが効果的です。
表面の滑らかな商品を選ぶことで、ライントラブルを減らすことができます。特に毛羽立ちや糸鳴りの少ない商品がおすすめです。
価格は1000円台から3000円台まで幅広く、初心者の方は中価格帯の商品から始めるのが良いでしょう。高価格帯の商品は性能は良いものの、技術が必要になります。
耐久性も考慮し、定期的な交換を前提に選びましょう。特に擦れの多いポイントで使用する場合は、太めの号数を選択することをおすすめします。
定番おすすめPEライン3選
サンラインのソルティメイト スモールゲームPE-HGは、強度と感度のバランスが良く、アジングに最適なPEラインです。カラーには視認性の高いサクラピンクを採用しています。
デュエルのアーマードF アジ・メバルは、0.3号で水馴染みが良く、アジングで扱いやすい特徴を持っています。表面が滑らかに仕上げられており、ライントラブルが少ないのが特徴です。
ダイワのUVF月下美人デュラセンサー+Si2は、耐摩耗性と滑りのよさを両立した製品です。編み本数を太さによって変えており、各号数に最適な性能を発揮します。
これらの商品は実績があり、多くのアングラーに支持されています。価格は2000円から5000円程度で、性能と価格のバランスが取れています。
商品選びの際は、使用環境や技術レベルに合わせて選択することが重要です。号数は0.3号を基準に、必要に応じて調整しましょう。
高比重PEラインのおすすめ商品
ティクトのライムは、0.3号で比重1.35という高い数値を実現しています。風の影響を受けにくく、ラインコントロールがしやすい特徴があります。
デュエルのアーマードF+ Proアジ・メバルは、比重1.0の高比重タイプで、ウルトラPEとフロロカーボン、シリコンを組み合わせた構造を持っています。
フジノの141シンカーアジングは、比重1.41の高比重を実現し、ラインの自重を活かした釣りが可能です。表面には特殊ワックス効果のあるAQコートが施されています。
これらの商品は通常のPEラインより水馴染みが良く、風の影響も受けにくいのが特徴です。価格は3000円前後が中心となっています。
高比重PEラインは擦れに弱い傾向があるため、状況に応じて太めの号数を選択することをおすすめします。
PEライン使用時のトラブル対処法
ライントラブルを防ぐには、適切なリーダー長さの調整が重要です。ガイドを通らない程度の長さに設定することで、キャスト時のトラブルを軽減できます。
糸ふけを防ぐために、風の強い時はラインをなるべく水面に近づけて使用します。ロッドを寝かせ気味にすることで、風の影響を最小限に抑えることができます。
毛羽立ちや劣化が見られた場合は、早めにラインを交換することをおすすめします。特に高比重PEラインは通常のPEラインより擦れに弱い傾向があります。
リールのスプールに負担をかけないように、根掛かりの際はラインを直接引っ張らないようにしましょう。ラインブレーカーなどの専用道具を使用することをおすすめします。
深場や障害物の多いポイントでは、ワンランク上の太さのラインを使用することで、トラブルを軽減できます。
まとめ:アジングPEラインの選び方と使い方

最後に記事のポイントをまとめます。
- PEラインは伸びが少なく感度が良いため、アタリを確実に伝えることができる
- アジング用PEラインの基本的な太さは0.3号で、リーダーは0.8〜1号が標準
- 高比重PEラインは水馴染みが良く、風の影響を受けにくい特性がある
- リーダーの装着は必須で、長さは60cm程度が推奨される
- 初心者は扱いやすい0.3号から始めることをおすすめ
- 視認性の高いカラーを選ぶことで、ライン操作が容易になる
- 表面の滑らかな商品を選ぶことで、ライントラブルを軽減できる
- 高比重PEラインは通常のPEラインより擦れに弱い傾向がある
- 深場や障害物の多いポイントでは、太めのラインを選択する
- 定期的なライン交換を心がけ、劣化したラインは早めに交換する
- 根掛かり時はラインブレーカーを使用し、スプールに負担をかけない
- 商品選びの際は、使用環境や技術レベルに合わせて選択することが重要