加古川市にある平荘湖は、かつて日本記録となる62cmのブラックバスが釣れた伝説の湖として知られています。1970年代の第一次バスブームでは、木村拓哉や反町隆史といった芸能人も訪れる人気スポットという噂もあります。

しかし、現在の平荘湖は釣り禁止となっており、湖の周囲には注意看板が設置されています。湖周辺には公園やキャンプ場、サイクリングロードが整備され、工業用水確保のために建設された3つのダムがある特徴的な人工湖となっています。
この記事のポイント!
- 平荘湖の歴史と現在の利用状況について
- かつての平荘湖での釣果と日本記録について
- 現在の釣り禁止エリアとしての規制状況
- 平荘湖周辺の施設や環境について
平荘湖のバス釣りの現状と釣果情報
- 平荘湖は現在釣り禁止エリアに指定
- かつての平荘湖は有名バスフィールド
- 1970年代の第一次バスブームで人気スポットに
- 62cmの日本記録が出た伝説の湖
- 周辺には釣り可能な野池が多数存在
- 釣り禁止の理由と周辺環境
平荘湖は現在釣り禁止エリアに指定
平荘湖では現在、釣りが全面的に禁止されています。湖の周囲には「釣り禁止」「餌付け禁止」の注意看板が複数設置されており、釣り人の立ち入りを制限しています。
看板には具体的な禁止理由の説明は記載されていません。しかし、湖内の生態系保護や水質保全のための措置と考えられます。
一部の釣り人が看板を無視して釣りを行っている様子も見受けられますが、このような行為は地域住民からの白い目で見られており、マナー違反となります。
湖の周囲には緑のフェンスが設置され、不法投棄や無断立ち入りを防止する対策が取られています。2018年には死体遺棄事件も発生しており、それ以降さらにセキュリティが強化された可能性があります。
釣り禁止エリアでの釣りは控え、周辺の釣り可能な野池やポイントを利用することが推奨されます。
かつての平荘湖は有名バスフィールド
平荘湖は1970年代の第一次バスブーム時に、全国的に有名なバスフィールドとして知られていました。当時は大会も開催され、多くのアングラーが訪れる賑やかなフィールドでした。
特に芸能人の来訪も多く、木村拓哉や反町隆史といった有名人も釣りに訪れていたことが記録に残っています。
平荘湖での釣果は安定しており、数は少なくても良型が釣れるスポットとして人気を集めていました。特にガ板周辺や水門付近などが有名ポイントとして知られていました。
しかし、次第に荒らされて「鬼スレフィールド」と呼ばれるようになり、魚が警戒心を持つようになっていきました。
それでも、デカバスが生息する可能性の高いフィールドとして注目を集め続けていました。
1970年代の第一次バスブームで人気スポットに
1970年代に入ると、日本でバスフィッシングの第一次ブームが到来しました。これは少年マガジンで連載されていた「釣りキチ三平」の影響が大きかったとされています。
平荘湖もこの時期に人気スポットとして注目を集めました。当時はリョービのクローズドフェイスリールとロッドのセットが入ったダイナフィッシュなど、様々な釣り具メーカーの製品が市場に出回っていました。
特に平荘湖では、スプーンやスピナーといった比較的シンプルなルアーでも釣果が出せたことから、初心者にも人気のフィールドとなっていました。
この時期、バス釣りは若者を中心に爆発的な人気を博し、平荘湖にも多くのアングラーが訪れるようになりました。
休日になると、ロッドとタックルボックスを持った釣り人で賑わう光景が見られたといいます。
62cmの日本記録が出た伝説の湖
平荘湖では、純粋なノーザンラージマウスバスとしては当時の日本記録となる62cmのビッグバスが釣り上げられています。このバスはHeddonのブラッシュホッパーというバズベイトで釣られたことが記録に残っています。
この記録は後に愛媛で更新されましたが、その後再び兵庫県で63.8cmのバスが釣れ、日本記録が更新されることになりました。
平荘湖での大型バスの捕獲は、表層で魚を誘うバズベイトが効果的だったとされています。これは当時としては画期的な釣果であり、多くのアングラーの注目を集めました。
また、この記録魚が出たことで平荘湖の知名度は更に上がり、より多くの釣り人が訪れるようになりました。
この出来事は、日本のバスフィッシング史に大きな足跡を残すことになりました。
周辺には釣り可能な野池が多数存在
平荘湖周辺の播磨平野一帯は雨が少ない地域のため、多くの農業用ため池が作られています。これらの中には釣りが可能な池も多く存在します。
特に加古川市周辺には大規模な池が点在しており、バス釣りのポイントとして人気を集めています。これらの野池では、サイズは小さめながらも数釣りが楽しめるスポットが多いとされています。
加西市の「いこいの村はりま」内にある逆池は、ガイドブックなどでも紹介される有名なポイントです。プレッシャーは高いものの、魚影は濃く、初心者でも釣果が期待できます。
小野市の鴨池も人気スポットの一つで、10月から翌3月までは渡り鳥保護のため釣りは禁止されますが、それ以外の期間は手漕ぎボートやエレキモーターでの釣りも可能です。
これらの野池は、平荘湖の代替ポイントとして多くのアングラーに利用されています。
釣り禁止の理由と周辺環境
平荘湖は工業用水確保のために建設された人工湖で、加古川水系では最大規模を誇ります。周辺には第一から第四までの複数のダムが設置されており、重要な水源となっています。
湖の周囲には車両通行禁止の舗装道路が整備され、サイクリングや散策を楽しむ人々が訪れています。また、平荘弁財天神社や古墳など、歴史的な遺構も残されています。
水質は比較的良好で、冬には多数の鴨が飛来する自然豊かな環境となっています。しかし、流れがない止水のため、若干の淀みは見られます。
周辺には青少年館や温水プール、ウェルネスセンターなどの公共施設も整備されていますが、公共交通機関でのアクセスは限られており、JR加古川駅からのバスは1日3本程度となっています。
釣り禁止の具体的な理由は明示されていませんが、水質保全や環境保護の観点から規制されているものと考えられます。

平荘湖でのバス釣りに関する重要な情報
- 湖の規模と特徴を詳しく解説
- 権現ダム周辺の地形と特徴
- アクセス方法と駐車場情報
- 周辺施設(公園・キャンプ場)の利用案内
- 代替となるおすすめバス釣りスポット
- まとめ:平荘湖バス釣りの過去と現在
湖の規模と特徴を詳しく解説
平荘湖は加古川市に位置する約1平方キロメートルの人工湖です。農業用や治水用ではなく、工業用水確保のために建設されました。
湖の周囲には数十メートルの低山が取り囲んでおり、岩肌がむき出しになった場所も見られます。現在の湖となっている場所には、かつて平荘村という集落がありました。
湖底には多くの古墳が沈んでおり、弁財天神社には古い石棺の蓋が残されています。姫路の殿様が庭に運び込もうとしたものの、重すぎて諦めたという歴史も伝えられています。
水質は比較的良好で、冬季には多数の鴨が飛来します。流れのない止水のため、若干の淀みは見られるものの、工業用水として利用されています。
湖の中央部には謎めいた堤のようなものがあり、この堤は水の行き来のある土と草の堤防となっています。
権現ダム周辺の地形と特徴
平荘湖には第一から第四までの複数のダムが設置されています。第一ダムはまっすぐに伸びた堤防で、堰堤の高さが一定以上あるためダムとして扱われています。
ダムの堤体には太陽光発電パネルが整然と設置されており、有効活用が図られています。第一ダムは3つのダムの中で最も大きな規模を誇ります。
湖の北岸には直径300メートルほどの丸い半島があり、陸と繋がっているのは50メートルほどです。深い緑に覆われた特徴的な地形となっています。
湖岸には遊歩道的な道が見られますが、現在は立ち入りが制限されています。かつては開放されていた可能性がありますが、現在は施錠されています。
周辺の山々には登山道も整備されており、ハイキングを楽しむことができます。
アクセス方法と駐車場情報
JR加古川駅から平荘湖方面へのバスは1日3本と非常に限られています。最寄り駅の宝殿駅からは約4キロメートルの距離があり、徒歩でのアクセスは困難です。
湖の周囲には複数の駐車スペースが設けられており、車でのアクセスが便利です。特にウェルネスセンター付近には広い駐車場が整備されています。
湖の周回道路は車両通行が禁止されており、徒歩やサイクリングでの利用が可能です。一周は約5キロメートルで、ほぼ平坦な道となっています。
各ダムの堤体付近にも小規模な駐車スペースが設けられていますが、一般車両の通行は制限されている区間もあります。
公共交通機関でのアクセスは不便なため、自家用車での来訪が推奨されます。
周辺施設(公園・キャンプ場)の利用案内
平荘湖の周辺には加古川市立のウェルネスセンターが設置されており、プール、体育館、図書館、ホールなどの施設が充実しています。
湖畔には野鳥観察小屋が設置されており、堤防付近で羽を休める野鳥を観察することができます。冬季には多くの渡り鳥が飛来します。
湖の周囲には権現総合公園やキャンプ場が整備されており、レクリエーションの場として利用されています。サイクリングロードも完備され、スポーツや散策を楽しむ人々で賑わいます。
弁財天神社や古墳など歴史的な遺構も点在しており、文化財としての価値も有しています。特に古い石棺の蓋は歴史的な価値が高いとされています。
湖の北側には緑のなかの遊歩道が整備され、ベンチなども設置されています。
代替となるおすすめバス釣りスポット
加西市の「いこいの村はりま」内にある逆池は、プレッシャーは高いものの、魚影が濃く、初心者でも釣果が期待できるスポットです。北の浅場と西の堰堤周りが有名なポイントとなっています。
小野市の鴨池では、10月から翌3月までは鴨などの渡り鳥保護のため釣りは禁止されますが、それ以外の期間はレンタルボートやエレキモーターの持ち込みが可能です。
加古川市の権現池も周辺の釣り場として知られており、工業用水確保のために作られた平荘湖と同様の人工湖です。
周辺には稲美町の天満大池や加古川市の権現池など、他にも多くのため池が点在しています。これらの野池でもバスフィッシングを楽しむことができます。
特に播磨平野一帯は雨が少ないため、農業用のため池が多く作られており、バス釣りのポイントとして活用されています。

まとめ:平荘湖バス釣りの過去と現在
最後に記事のポイントをまとめます。
- 平荘湖は現在釣り禁止となっている
- 工業用水確保のために建設された人工湖である
- かつては62cmの日本記録が出た伝説の湖として知られていた
- 1970年代の第一次バスブームで芸能人も訪れる人気スポットだった
- 第一から第四までの複数のダムを有する特徴的な地形を持つ
- 湖の周囲には公園やキャンプ場、サイクリングロードが整備されている
- 周辺には多くの釣り可能な野池が点在している
- 加西市の逆池や小野市の鴨池など、代替となる釣り場がある
- 公共交通機関でのアクセスは限られており、自家用車での来訪が便利
- 湖底には古墳が沈んでおり、歴史的価値も高い
- 冬季には多くの渡り鳥が飛来する自然豊かな環境
- 太陽光発電パネルが設置され、環境に配慮した施設となっている