オモリグエギングは近年、イカメタルシーンで注目を集めている釣り方です。シンカーの上に長めのハリスを取り付け、エギをナチュラルに泳がせることで、大型のイカや警戒心の強いイカを攻略できる特徴があります。

特に潮が速い場所や深場での釣りに効果を発揮し、従来のイカメタルでは難しかった状況でも釣果を上げることができます。エギの選び方からタックルのセッティング、アクションまで、いくつかのポイントを押さえることで、より効果的な釣りが可能になります。
この記事のポイント!
- オモリグエギングの仕組みと、通常のイカメタルとの違いについて
- 大型イカを狙うためのエギの選び方とカラーローテーション
- 絡みを防ぎながら効果的に釣るためのタックルセッティング
- オモリグ専用エギの特徴と、アオリイカ用エギとの使い分け
オモリグ エギングの基本と特徴を完全解説
- オモリグ エギングとは何か?特徴と仕組みを解説
- 通常のエギングとオモリグの違いとメリット
- 大型イカを狙える理由と食い渋り対策としての有効性
- ハリスの長さと絡み防止のポイント
- オモリグに最適なロッドとリールの選び方
- PEラインとリーダーの太さ選び
オモリグ エギングとは何か?特徴と仕組みを解説
オモリグエギングは、オモリ(シンカー)とエギを組み合わせた中錘式の仕掛けを使用する釣り方です。シンカーの上に0.8~1mほどのハリスを出して小型のエギを取り付けるのが基本的な仕組みです。
この釣り方の特徴は、エギをより自然な状態で泳がせることができる点にあります。ハリスが長いため、船の上下動の影響を受けにくく、フォール時にエギが安定します。
誘い方は、2~3度程度シャクリを入れてロッドを止め、エギのフォールを意識することが重要です。通常のイカメタルと比べて、よりナチュラルなアプローチが可能になります。
速潮や深場、大型のイカを狙う際に特に効果を発揮します。オモリグ用の仕掛けも市販されているため、初心者でも始めやすい釣り方といえます。
近年のイカメタルシーンでは不可欠な釣法として注目を集めており、特に大型イカを狙う際の選択肢として重要な位置を占めています。
通常のエギングとオモリグの違いとメリット
イカメタル(オバマリグ)とオモリグは、どちらもイカを狙う釣り方ですが、使用する仕掛けと釣り方に大きな違いがあります。
イカメタルは鉛スッテと浮きスッテを使うのに対し、オモリグはエギを用いるのが特徴です。また、オモリグは中錘式かつハリスが長いため、エギが船の揺れなどの影響を受けにくくなります。
オモリグの最大のメリットは、広範囲を攻められる点です。横方向にじっくりアピールできるため、イカが散っている時に威力を発揮します。スピニングタックルを使用してキャスティングすれば、より広い範囲を探ることができます。
デメリットとしては、イカメタルと比較してアタリがわかりにくい点があります。ハリスが緩むとアタリがさらにわかりにくくなるため、潮の流れを考慮してハリスを常に張ることを意識する必要があります。
また、ハリスが長い分だけ絡みやすいという特徴もあります。隣の人の仕掛けを拾いやすいため、オマツリには十分な注意が必要です。
大型イカを狙える理由と食い渋り対策としての有効性
オモリグは大型イカや警戒心の強いイカに対して特に効果的です。これは中錘式かつハリスが長いという構造上の特徴によるものです。
不自然な動きを抑えてナチュラルにアピールできるため、低活性な個体にも警戒されにくい特徴があります。また、速い動きに反応しやすい小型個体のアタリをかわすことができるのも、大型を狙える理由の一つです。
喰い渋りの状況では、ステイ後に一定の間隔でアワセを入れ、向こうアワセを狙うことも効果的です。潮の流れがない場合はハリスが緩みやすいため、アタリが出にくくなる点に注意が必要です。
低活性なイカに効果抜群なのは、エギが船の揺れなどの影響を受けにくく、安定した誘いが可能なためです。大きなイカほど警戒心が強いため、オモリグのナチュラルな動きが効果を発揮します。
特に水深が深い場所や潮の流れが速い場所での釣りにおいて、その優位性が際立ちます。
ハリスの長さと絡み防止のポイント
ハリスの長さは基本的に1~1.5mが一般的です。この長さを変えることでフォール幅と時間が変化し、釣果に大きな影響を与えます。
ハリスは短いほどアタリを取りやすく、トラブルも少なくなりますが、渋い時はハリスを長くしてナチュラルにアピールするのがセオリーです。感度の高いエステルハリスの仕掛けがおすすめです。
絡みを防ぐためには、絡み止めパイプや回転性のよいサルカンを使用することで、ある程度トラブルを軽減できます。また、三又サルカンなどを使用してハリスを錘の上側に出すことで、絡みが激減するという報告もあります。
仕掛けは自作することもできますが、市販の仕掛けも豊富に用意されています。初心者の方は、まずは市販の仕掛けから始めるのがおすすめです。
絡み防止には、オモリグ専用の中錘を使用することも効果的です。通常のイカメタルの鉛スッテよりもワンランク重たい号数を選ぶことで、安定性が増します。
オモリグに最適なロッドとリールの選び方
オモリグには、30号程度のオモリが操作できるオモリグ対応のイカメタルロッドが最適です。キャストがしやすいスピニングタイプがおすすめですが、ベイトタイプでも使用可能です。
ロッドは7フィート前後の長さが適しており、ハリスが長いことを考慮して選択します。オモリグ専用ロッドは、30号程度の重めのシンカーをキャストしやすい設計になっています。
リールは2500~4000番程度の範囲で選びましょう。浅場で20号までの軽いオモリを使用する場合は、軽量で操作性のよい2500~3000番が最適です。20号以上の重たいオモリを使用する場合は、巻き上げ力の強い4000番がおすすめです。
初めての1台を選ぶ場合は、想像以上に大きな負荷がかかるため、4000番のローギアかノーマルギアを推奨します。巻き上げ力と耐久性を重視した選択が重要です。
PEラインは0.6号前後を200m以上巻いておくのが基本で、マーキング付きのラインを選んでタナを把握できるようにしましょう。リーダーはフロロカーボンの2.5号(10lb)前後を1ヒロ(1.5m)程度接続します。
PEラインとリーダーの太さ選び
PEラインは0.6号が基準となります。この太さがオモリグにおいての強度と感度のバランスが良く、扱いやすい特徴があります。0.4号は弱く、ちょっとしたトラブルでも切れる可能性があるため推奨しません。
0.8号は少し太めですが、40号以上など重いシンカーを使う場合には検討しても良いでしょう。マーキング入りのラインを使用することで、タナ取りが容易になります。
リーダーは4~5号程度がおすすめです。これはエギのフォールの安定性を考慮しているためです。長さは1ヒロ(1.5m)程度が一般的で、エギの動きを安定させるために重要な役割を果たします。
単色ではなくマーキング付きのラインを選び、タナを把握できるようにしておくことが重要です。これにより、ヒットパターンを素早く掴むことができます。
ラインとリーダーの結束はFGノットなど、摩擦系のノットを使用することで、ラインとリーダーの接続部分の強度と細さを両立することができます。

オモリグ エギングで使用する最強エギを徹底解説
- エギのサイズ選びは2.5号が基本
- アピール力を高めるカラーの使い分け方
- アオリイカ用エギとの違いと代用方法
- フォールスピードとエギの特性について
- おすすめエギ7選と選び方のポイント
- まとめ:オモリグ エギングで釣果を上げるための重要ポイント
エギのサイズ選びは2.5号が基本
オモリグ用のエギは、2.5号が基本サイズとなります。実は、ほとんどの専用エギがこのサイズで設計されています。
大型を狙いたい場合は3号を選択することで、小型のアタックが減って大型を釣りやすくなります。ただし、全体的なアタリの数は減少する傾向にあるため注意が必要です。
2.0号以下の小さいサイズは、小型のイカが多い時や渋い時に効果を発揮します。サイズによってターゲットとなるイカの大きさが変わってくるため、状況に応じて使い分けることが重要です。
同じ2.5号でもメーカーによって大きさが若干異なりますが、「2.5号」と表記されているものを選べば問題ありません。
シャクリを2~3回入れてロッドを止め、エギのフォールを意識することで効果的な誘いが可能です。エギのサイズは釣果に直結する重要な要素となります。
アピール力を高めるカラーの使い分け方
オモリグのカラー選びは、イカメタルと同様に赤白や赤緑が定番カラーとして知られています。
近年は黒色や紫のカラーの釣果も良く、新たな定番カラーとして注目を集めています。黒色は各メーカーで品薄になることが多く、深場でも浅場でもシルエットが残るため、高い実績を誇ります。
当たりカラーはその時々で異なり、色を変えることでスレるのを防ぐことができます。そのため、できるだけ多くのカラーを用意しておくことをおすすめします。
最低でも、赤白などのアピール系カラー、赤緑などのナチュラル系カラーの2パターンは準備しておくべきです。カラーローテーションは釣果を左右する重要な要素となります。
アピールは弱いものの、シルエットが残りやすい黒色は、実際によく釣れるという報告が多く寄せられています。
アオリイカ用エギとの違いと代用方法
アオリイカ用のエギとオモリグ専用エギの主な違いは、シンカーの重さにあります。アオリイカ用のエギはシンカーが重く、フォールスピードが速いものが多いため、潮が緩い時は釣りにくい特徴があります。
オモリグ専用エギはフォールスピードが遅く設計されており、ナチュラルかつゆっくりとしたアピールが可能です。潮が速い時はアオリイカ用のエギが活躍することもありますが、それは限られた条件下です。
アオリイカ用のエギも代用は可能ですが、沈下速度は若干速めになります。潮が速い場合はほぼ同じように使えますが、潮が緩い場合は専用エギの方が優位性を発揮します。
沈下速度の遅いシャロータイプのエギであれば、専用エギとほぼ同じように使うことができます。アオリイカ用のエギを使用する場合は、この点に注意が必要です。
基本的にはオモリグ専用エギを揃えておくことをおすすめしますが、状況に応じてアオリイカ用エギも活用できます。
フォールスピードとエギの特性について
オモリグ専用エギは、約5秒/m以上の沈下速度に設定されているものが多く見られます。最近では約10秒/mという超スローフォール設計のものまで登場しています。
沈下速度は潮流の強さによって適切なものが異なります。よりゆっくりアピールできる沈下速度が遅いものが理想的ですが、潮が速い時にはエギの安定感が失われる可能性があります。
専用エギには、それぞれ特徴的な設計が施されています。たとえば、ブリーデンのエギマルは硬質発泡素材を採用し、バランスの良さと高感度を実現しています。
シマノのセフィアスイスイドロッパーは、独自のフラッシュブーストシステムを搭載し、常にプレートが光を反射することで強いアピール力を発揮します。
バレーヒルのスクイッドシーカーおもりんは、浮力の高い硬質発泡素材を採用し、水馴染みの良さとキビキビとしたアクションが特徴です。
おすすめエギ7選と選び方のポイント
オモリグ用エギの選び方で重要なのは、サイズ、カラー、沈下速度の3つのポイントです。ここでは、実績の高いおすすめエギを紹介します。
まず注目したいのが「ブリーデン エギマル 2.5S」です。硬質発泡ソリッド素材を用いたボディと、軽いカーボンカンナシャフトにより、バランスの良さと高感度を実現しています。
「キーストン モンローエギ 夜焚きチューン」は、硬質発泡ウレタン素材を採用し、速い潮にも緩い潮にも対応できるフォールスピードが特徴です。前傾姿勢でフォールする設計も、イカの抱きを誘います。
「バレーヒル スクイッドシーカーおもりん」は、浮力の高い硬質発泡素材による水馴染みの良さが特徴で、キビキビとしたアクションが可能です。
その他、「ウロコ プロスペックUR」「がまかつ エヴォリッジ」「オーナー Draw4 ストロングポイント」なども、高い実績を持つエギとして知られています。

まとめ:オモリグ エギングで釣果を上げるための重要ポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- オモリグはシンカーの上に長めのハリスを取り付ける中錘式の釣り方である
- 基本的なエギサイズは2.5号が主流で、状況に応じて2.0号や3.0号を使い分ける
- カラーは赤白・赤緑の定番に加え、黒色や紫も効果を発揮する
- 専用エギは約5秒/m以上のスローフォールが基本設計
- アオリイカ用エギも代用可能だが、潮の状況に応じて使い分けが必要
- 長めのハリスにより船の揺れの影響を受けにくく、ナチュラルな誘いが可能
- 大型イカや警戒心の強いイカに特に効果的
- ハリス長さは1~1.5mが基本で、状況に応じて調整する
- PEラインは0.6号を基準とし、リーダーは4~5号程度が推奨
- 専用ロッドは7フィート前後で30号程度のシンカーに対応したものを選ぶ
- リールは4000番クラスのローギアが安定した選択となる
- 仕掛けの絡み防止には専用シンカーや回転式サルカンが効果的