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ティップランエギングって何?🎯 船釣り初心者でも絶対に分かる完全ガイド

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ティップランエギングは、船から深場のアオリイカを狙う釣り方として注目を集めています。通常のエギングと異なり、船の流れを利用してエギを操作し、ロッドのティップ(穂先)部分でアタリを取る独特の釣り方です。

この釣り方の特徴は、専用の重たいエギを使用し、水深10~40mの深場でもアオリイカを狙えること。また、船の動きに合わせてエギを操作するため、不安定な船上でのキャスティング技術は必要ありません。そのため、船釣り初心者でも比較的取り組みやすい釣り方として人気があります。

この記事のポイント!

  1. ティップランエギングの基本的な釣り方と必要な道具について
  2. 通常のエギングとの違いと、初心者でも取り組みやすいポイント
  3. 効果的なアタリの取り方と、よくある失敗例
  4. シーズンごとの釣果の特徴と狙い方の違い

ティップランエギングとは?初心者でも分かる基本から解説

  1. 船で楽しむ新しいエギングスタイル
  2. 通常のエギングとの決定的な違い
  3. 狙えるターゲットと釣れる時期
  4. 必要な水深と基本的な釣り方
  5. アタリの種類と特徴
  6. 初心者でも釣果を上げるコツ

船で楽しむ新しいエギングスタイル

ティップランエギングは三重県で生まれた船釣りの手法です。船を「どてら」と呼ばれる方法で流しながら、エギを操作していく釣り方になります。

通常のボートエギングと大きく異なるのは、キャストの必要がないという点です。船の流れを利用してエギを操作するため、揺れる船上でも安定して釣りを楽しむことができます。

風や潮流で船が横方向に流れるように調整することで、効率的に広いエリアを攻めることができます。3~4人で釣りをする場合は、特に横方向の流れが重要になってきます。

エギの操作は、底までしっかりと落として、シャクリを入れた後にステイを取るという基本的な動作の繰り返しです。この時、船の流れによってエギが水平移動することで、効果的にアオリイカを誘うことができます。

ティップランエギングの特徴は、アタリを視覚的に捉えられることです。ロッドの穂先部分の動きで、今までは感じ取れなかった繊細なアタリも見逃さずに釣ることができます。

通常のエギングとの決定的な違い

ティップランエギングは、従来のボートエギングと比べていくつかの重要な違いがあります。まず、専用の重たいエギを使用することで、深場でも効率的に釣りができます。

通常のエギよりも重量があるため、フリーフォールでアオリイカがエギに乗る確率は低くなります。その代わり、シャクった後のステイ時に抱かせることを重視します。

エギの操作方法も大きく異なります。ティップランエギングでは、大げさなシャクリは必要ありません。海面に対してロッドが水平方向よりやや下側になる位置から、60度程度の角度でシャクリを入れることが基本です。

船の流れを利用するため、エギが自然な動きで水平移動します。この時、イカが抱きつきやすい状態を作り出すことができます。特に活性の高いイカが近くにいる場合、シャクリを止めてポーズに入った瞬間にアタリが出やすくなります。

一般的なエギングと違い、フォールでの釣果は期待できません。その代わり、ステイ時のアタリを確実に捉えることで、高い釣果を上げることができます。

狙えるターゲットと釣れる時期

ティップランエギングの主なターゲットは、深場に移動したアオリイカです。産卵直後の夏場を除き、年間を通して釣りを楽しむことができます。

特に秋から冬にかけては、水温の低下とともにアオリイカが深場に移動するため、最も期待できるシーズンとなります。この時期は活性が低めですが、プレッシャーの少ない深場で大型を狙うことができます。

アオリイカは夏~秋にかけて岸寄りの浅場で成長し、秋~冬にかけて水温が安定する深場へと移動します。この深場に移動したアオリイカが、ティップランエギングのメインターゲットとなります。

初期の10~11月は活性が高く、アタリを見逃してもそのままエギを抱いてくれることが多いです。一方で、12月下旬~2月の冬場は、最初のアタリを確実に捉えることが重要になってきます。

アタリの多い12月上旬までに数を釣って感覚を掴んでおくことで、その後の釣果につながります。また、この時期は1kgを超える大型も狙えるため、釣り応えも十分に楽しめます。

必要な水深と基本的な釣り方

ティップランエギングは、水深10~40mの範囲で行われます。岸からそれほど離れていない場所でも、十分な水深があれば釣りが可能です。

基本的な釣り方は、まずエギを底まで落とすことから始まります。船が流れている場合は足元に、流れていない場合は少しキャストして投入します。着底を確認したら、スプールから手でラインを送りながら、ロッドをあおってラインを出していきます。

着底後は、バット部分を使って5~10回程度のシャクリを入れます。この時、大きくシャクりすぎると穂先でラインを拾ってしまい、破損の原因となるので注意が必要です。

シャクリ後は、ティップが腰よりも低くなる位置でストップします。このとき、ティップとラインの角度は90度前後を保つようにすると、アタリを見極めやすくなります。

エギは一定の水深を平行移動するように意識することが重要です。約5~10秒程度のステイを入れ、アタリがなければティップを水平に動かして最後の誘いをかけます。その後、再度底まで落として同じ動作を繰り返します。

アタリの種類と特徴

ティップランエギングでは、主に3種類のアタリパターンがあります。まず、ロッドの穂先が「グンッ!」と引っ張られるような強いアタリ。次に、ラインテンションが急に抜けて、曲がっていた穂先が真っ直ぐになるアタリ。そして「トンッ」と何かに触れたような小さな振動のアタリです。

活性の高いイカが近くにいる場合、エギの水平移動に移った瞬間に抱いてくることが多いです。船が理想的に流れている場合は、ティップが「ピン」と真っ直ぐに戻るアタリが特徴的です。

船の流れが速すぎる場合には、穂先が入るようなアタリが多くなります。また、意図しないタイミングで糸ふけが出来た瞬間も要注意です。特に、アタリは止めた瞬間に出ることが多いため、穂先の変化を感じたら即アワセを入れることが重要です。

シャクリを止めてからティップにテンションを掛けるまでの動作が遅いと、アタリを見逃してしまう可能性が高くなります。特に初心者の場合、この最初のアタリを見逃してしまうことが多いので注意が必要です。

活性の低い時期は、アタリも小さくなりやすく、特に大型になればなるほどその傾向が顕著です。波が高くて船の揺れが大きい場合もアタリを取りにくくなるため、より一層の集中力が必要になります。

初心者でも釣果を上げるコツ

初心者がティップランエギングで成功するためには、いくつかの重要なポイントがあります。最も重要なのは、確実に底を取ることです。周りの人と同時に同じエギをフォールさせて、自分だけが早くシャクリ始めている場合は要注意です。

シャクリの強さも重要です。バット部分を使って引き抵抗を感じながら巻きジャクリを入れます。エギングというよりも、ジギングの巻きジャクリに近いイメージで操作すると良いでしょう。

ステイ時の姿勢も重要です。ティップが腰よりも低くなる位置で止め、ティップとラインの角度を90度前後に保つことで、アタリを見極めやすくなります。この時、5~10秒程度のステイを入れることが基本となります。

永遠とエギを流し続けるのは避けましょう。何度も誘いをかけることでアオリイカの活性が上がりますが、船は常に流れ続けているため水深も変化していきます。おおよそ5~10秒程度でステイを切り上げ、再度底を取り直すことをお勧めします。

慣れないうちは、2~3回程度の誘いでこまめにエギを回収して再投入することをおすすめします。また、アタリが出たらすぐにアワセを入れ、アタリがない場合は再度底まで落として同様の動作を繰り返すようにしましょう。

ティップランエギングで必要な道具と選び方

  1. 専用ロッドの特徴と選び方
  2. リールとラインの正しい選択方法
  3. エギの種類と使い分け方
  4. オモリの重要性と使用方法
  5. ドラグ調整の重要性と設定方法
  6. 船上での安全対策と必要な装備

専用ロッドの特徴と選び方

ティップランエギングには、繊細なアタリをとらえながらもイカのパワーに負けない専用ロッドが必要です。6.5フィートを基準に、扱いやすいものを選びましょう。

専用ロッドの大きな特徴は、繊細なアタリを視覚的に捉えられる設計になっていることです。特に風が強く、ピッチの狭い風波といった悪条件下でも、本アタリを見分けやすい性能を持っています。

パワー面では、少しねパワーが強い硬めの竿がおすすめです。あまり柔らかすぎる竿だと、エギの動きの幅が狭くなってしまう傾向があります。

ロッドは、ソリッドタイプやメタル系の穂先、チューブラータイプなど様々な種類があります。それぞれ特性が異なるため、実際に店頭で確認することをおすすめします。

5万円のエギングロッドより5000円のティップランロッドの方が10倍釣れるという意見もあり、専用ロッドの重要性は非常に高いと言えます。

リールとラインの正しい選択方法

リールは、海底を狙う釣り方の性質上、多くの糸を巻ける大きめのスピニングリールがおすすめです。ダイワなら2500番(LTシリーズは3000番)、シマノならC3000番クラスが基準となります。

ジャーク時に発生する糸フケを素早く巻き取れ、回収作業が早いハイギアタイプのリールを選ぶと効率的です。何度もアクションを繰り返す釣りになるため、タックルの総重量と自分の筋力を考慮して選びましょう。

メインラインには、繊細なアタリと海底に着底した感覚をしっかりと取れるPEラインを使用します。0.5~1号程度の太さで、一定の長さごとにラインの色が変わるタイプを選べば水深も把握しやすくなります。

リーダーは、感度が高く伸びの少ないフロロカーボンラインが適しています。フロロカーボンは比重が重く耐摩耗性が高い反面、硬い特性があるため、両腕を広げた程度の長さに抑えるのがポイントです。

糸巻き量は最低でも150m以上必要で、0.6号を基準にすることで、根掛かり時の高切れも防ぎやすくなります。また、水抵抗の少ない8本撚りのPEラインを使用すると、より感度の良い釣りが可能です。

エギの種類と使い分け方

ティップランエギング用のエギは、通常のエギよりも重く設計されています。ヘッド部分にオモリが付いており、より早く海底に到達できる特徴があります。

同じサイズでも重量が異なり、3号から3.5号の専用エギを中心に、いくつかのサイズを用意しておくことをおすすめします。サイズ選びは、アオリイカのサイズが小さい10月中旬までは3号、それ以降は3.5号(30gのもの)を中心に考えましょう。

カラー選びは、アオリイカの特性を考慮する必要があります。アオリイカは色覚がなく、色のコントラストを見分ける能力が発達しています。そのため、海中での目立ちやすさを意識してカラーを選びましょう。

水温が高い時期やアオリイカの活性が高い時期は、カラーによる釣果の差はあまり出ません。しかし、低水温期や活性が低い状況では、特定のカラーにアタリが集中する傾向があります。

基本的なカラーとして、ブルー系、夜光、赤テープのエギを用意しておくと様々な状況に対応できます。また、各地域で特に効果的なカラーがあることも多いので、現地の船長さんにアドバイスを求めるのも良いでしょう。

オモリの重要性と使用方法

ティップランエギングでは、様々な水深や潮流に対応するため、脱着式のオモリ(シンカー)が重要な役割を果たします。10〜30gまでのシンカーを準備しておくと、大抵の状況に対応できます。

シンカーはエギの形状に合ったものを選ぶ必要があります。特定のティップランエギング用のエギ専用に作られているものも多いので、自分の使用するエギに対応したものを選びましょう。

着脱式のオモリを使用することで、通常のエギをティップランエギングでも使用できるようにカスタマイズすることが可能です。これにより、手持ちのエギの活用範囲を広げることができます。

オモリの重さは、エギの姿勢を崩さないセンターバランス設計のものを選びましょう。シンカーを付けすぎると不自然な動きになってしまうため、その日の潮や風の状況に合わせて調整することが重要です。

基本的に30グラムのエギを使用している場合は、40グラムを目安にオモリを選ぶと良いでしょう。止めて釣る人の10g増しが、目安となります。

ドラグ調整の重要性と設定方法

ドラグ調整は、ティップランエギングにおいて非常に重要な要素です。イカは魚と違って足でエギに抱きつくため、ドラグが強すぎるとアワセやシャクリの際にイカの足を切ってしまう危険があります。

特に大型のイカは泳ぐ力も強く、活性が低い時期などはエギのカンナに足一本だけで掛かっていることもあります。そのため、ジェット噴射時に切れないよう、適切なドラグ設定が必要です。

ドラグ調整の目安は、強くエギをシャクった時に「ジッ」とラインが少し出る程度の強さです。この強さを基準に、まだ足切れが起きるようならドラグを緩め、逆に弱すぎて掛かりが悪い時は強める調整を行います。

イカがエギを抱いた後は、ラインテンションを絶対に抜かないように注意が必要です。カンナには「かえし」が無いため、テンションが抜けると簡単にバレてしまいます。

ドラグが効いた状態でイカが走った場合は、ロッドの角度を一定に保ったままドラグを滑らせ、走りが止まったら一定のスピードでリールを巻いて距離を縮めていきましょう。

船上での安全対策と必要な装備

船釣りでは、安全対策が最も重要です。必ず救命胴衣(ライフジャケット)を着用しましょう。船上での動きやすさを考慮し、ウエストタイプもしくはショルダータイプで自動膨張式のものがおすすめです。

船上での視界確保も重要です。サオ先を注視するティップランエギングでは、海面からの反射光や怪我から目を守る偏光グラスとキャップが必需品となります。

天候の変化に備えて、雨具も必要です。上下のカッパを用意しておくと安心です。また、滑り止め付きの靴を使用することで、デッキ上での安全性が高まります。

イカを締める道具も重要な装備の一つです。イカが締まると体の色が白くなるため、イカ締め棒などの専用工具を使用することで、より新鮮な状態で持ち帰ることができます。

エギを収納するストッカーやハサミ類なども、整理整頓して使いやすい位置に配置しましょう。また、移動中はロッドホルダーにロッドを固定し、エギが揺れで暴れないように専用のホルダーで固定することをおすすめします。

まとめ:ティップランエギングを始める前に押さえておくべきポイント

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. 着底の確認が釣果を左右する最重要ポイントである
  2. エギは専用の重たいものを使用し、水深に応じて重さを調整する
  3. シャクリは大きく行わず、バット部分を使った適度な動きが重要
  4. ステイ時のラインテンションと竿先の角度が90度になるようにする
  5. 秋から冬が最も期待できるシーズンとなる
  6. 専用ロッドの使用が釣果に大きく影響する
  7. リールは2500〜3000番クラスのスピニングリールを選択する
  8. PEラインは0.6号を基準に、8本撚りが推奨される
  9. ドラグは弱めに設定し、イカの足切れを防ぐ
  10. 安全対策として救命胴衣と偏光グラスは必須装備
  11. エギのカラーは、ブルー系・夜光・赤テープを基本に用意する
  12. オモリは10〜30gまでのレンジを準備する必要がある