福島県の裏磐梯に位置する桧原湖は、日本有数のスモールマウスバスの聖地として知られています。磐梯山の火山活動によって生まれたこの湖には、40cm以上の大型スモールマウスが生息し、その強烈なファイトを求めて多くのアングラーが訪れています。

桧原湖の魅力は、美しい自然環境だけではありません。湖内には数多くの小島やハンプ、ウィード、オーバーハングなど、様々なストラクチャーが点在し、多彩な釣りを楽しむことができます。近年では漁業組合のワカサギ人工ふ化事業の成功により、ベイトフィッシュが増加し、バスの平均サイズも大幅に向上しています。
記事のポイント!
- 桧原湖でのバス釣りに最適なシーズンと釣果パターン
- 初心者から上級者まで使える効果的なルアーとタックル
- レンタルボート店の特徴と料金比較、予約方法
- おすすめのポイントと釣り方のコツ
桧原湖バス釣りの魅力と特徴を完全網羅
- スモールマウスバスの聖地として知られる理由
- 40cm以上の大物が狙える釣り場環境
- シーズン別の釣果パターンと釣れる時期
- 初心者でも使えるおすすめルアー3選
スモールマウスバスの聖地として知られる理由
桧原湖は裏磐梯を代表する湖で、磐梯朝日国立公園内に位置する国内屈指の高原リゾート地に存在します。2011年には日本ジオパークに認定され、周辺の五色沼は2016年にミシュラン・グリーンガイド1つ星の評価を受けています。
この美しい環境の中で、ラージマウスバスと比べて獰猛で貪欲なスモールマウスバスの釣りを楽しむことができます。メインベイトであるワカサギへの依存度が高く、ハードルアーでの釣りも非常に有効です。
湖の規模はエンジン船での釣りに最適で、エリアによって地形の変化も豊富です。また、船舶免許がなくても利用できる10ft2馬力船のレンタルも提供されています。
近年では漁業組合のワカサギ人工ふ化事業が進化し、ベイトフィッシュの増加によってバスの平均サイズが大幅に向上しました。2010年頃から徐々にサイズが上がり始め、2012年頃には平均サイズが30~35cm前後に達しています。
夏場は涼しく避暑地としても人気があり、釣り以外にも風景写真撮影、観光やトレッキング、サイクリングなど、様々なアクティビティを楽しむことができます。釣り人にとって、快適な環境で釣りを楽しめることも大きな魅力の一つとなっています。
40cm以上の大物が狙える釣り場環境
2013年頃からは40cm以上のビッグサイズが珍しくなくなり、バスの体高も高くなって丸々と太った個体が増加しています。2014年には1回の釣行で40cm超えが普通に釣れるようになり、平均サイズも35cm前後まで向上しました。
特に2015年以降は、1回の釣行で40cm超えが複数匹釣れることも珍しくなく、35~40cmサイズのバスが多く生息しています。以前は目標とされていた30cmクラスが小型魚扱いになるほど、全体的なサイズアップが進んでいます。
2016年以降は42cm前後のサイズが増え、45cm超えも時折釣れるようになりました。特に2018年には、大型化し始めた初期の個体が成長したためか、45cm前後の個体が複数匹確認されています。
一方で、ベイトフィッシュの豊富さが仇となり、晩夏から秋にかけてのベイトパターンでの釣りが難しくなるという特徴もあります。しかし、攻略に成功すれば丸々と太ったグッドコンディションのバスとの素晴らしいファイトを楽しむことができます。
湖内には多くの小島、ハンプ、ウィード、流れ込み、オーバーハングなどの多様なストラクチャーが存在し、様々なタイプの釣りを試すことができます。これらの環境要因が、大型魚の生息に適した条件を作り出しています。
シーズン別の釣果パターンと釣れる時期

山上湖である桧原湖の釣りシーズンは、平野部の湖沼と比べてスタートが遅く、5月頃から始まり10月いっぱいまで楽しむことができます。特に注目すべきは、5月下旬から梅雨明けまでの期間です。
この時期は平均水温がバスの適水温となるため、ボートはもちろん、岸釣り(オカッパリ)でも良型バスを狙うことができます。また、9月初旬から秋の長雨までの期間も、絶好の釣りシーズンとなっています。
アプローチの仕方も時期によって変化し、特に虫パターンが有効な時期があります。表層での釣りも楽しみの一つで、ビッグベイトを使用した釣りも十分に成立します。
ベストなポイントに入れば爆釣も期待できますが、エリアを間違えると寂しい釣果に終わることもあります。そのため、スキルアップを目指す上でも最適なフィールドといえます。
水温が23度前後の時期は特に活性が高く、20度クラスの水温帯を求めてバスが移動する習性があるため、この温度を意識したポイント選びが重要になってきます。
初心者でも使えるおすすめルアー3選
桧原湖ではイモケムシ40のサフモデルが高い実績を誇っています。塩とアミノ酸、フレーバーを独自のブレンドで配合したマテリアルを使用しており、スモールマウスに対して高い誘性能を発揮します。
ジョーダンは水面直下を引けるプロップベイトで、抜群の集魚力を持っています。特に夏場のパターンで効果を発揮し、サイズの良いバスを狙う際の有力な選択肢となっています。
HMKL社のスーパージョーダンも定評があり、特に早朝の時間帯に活躍します。水深1m程度の比較的浅いエリアで使用すると、良い結果を残せることが多いようです。
これらのルアーはダウンショットリグやネコリグなど、様々なリグで使用可能です。特にダウンショットでは、リーダーを腕1本分程度長めにすることで、より自然なアクションを演出できます。
シンカーの重さは状況に応じて3.5g~5gを使い分けると良いでしょう。深いポイントでは5g、シャローな場所では3.5gというように、状況に応じて使い分けることで効率的な釣りが可能になります。

桧原湖バス釣りを楽しむための完全ガイド
- レンタルボート店の特徴と料金比較
- おかっぱりポイント6選と釣り方のコツ
- 人気のガイドサービス3社を徹底比較
- 必須の遊漁券と注意すべきルール
- 最新の釣果情報とヒットパターン
- ウィード攻略に効果的なタックル選び
- 持っていくと便利な装備リスト
- まとめ:桧原湖バス釣りを100%楽しむためのポイント
レンタルボート店の特徴と料金比較
桧原湖には複数のレンタルボート店があり、それぞれ特徴が異なります。バックスは、いかり潟に一番近い貸しボート店で、釣り用ボートからカヤックまで幅広い水上アクティビティに対応しています。
ゴールドハウス目黒は、手漕ぎボートから本山プロ監修の高性能セッティングがなされたボートまで、幅広い種類のボートを取り揃えています。釣りのアドバイスも参考になると評判です。
ふじもとは、国道459号線からのアクセスが良好で、19ftの大型ボートやVハルアルミボートなど、技術レベルに合わせた選択が可能です。桟橋の立地も良く、初心者から上級者まで利用しやすい環境です。
桧原西湖畔オートキャンプ場では、キャンプと釣りを同時に楽しむことができ、家族でも安心して利用できます。オカッパリポイントもあり、子供連れでも気軽に釣りを楽しめる環境が整っています。
やまぐっちは桧原湖北側に位置し、提携宿泊施設との連携も充実しているため、釣りの後のくつろぎの時間も充実させることができます。
おかっぱりポイント6選と釣り方のコツ
早稲沢キャンプ場周辺は、ウィードのあるシャローフラットエリアとして知られています。フィーディングスポットとして利用するバスも多く、間詰め時には重要なポイントとなります。
桧原歴史館周辺は、道路沿いの護岸から湖畔におりて釣りが可能です。近くのラーメン店が目印となっており、「ラーメン屋下」の愛称で親しまれています。砂泥やゴロタが絡んだ地形で、バスの回遊コースやフィーディングスポットになっています。
鳥居前は、桧原歴史館周辺から道路に沿って南下した場所にあります。かつての集落の参道が水没した場所で、減水期には水没した鳥居も確認できます。
長峯桟橋(ゆうまボート下)には無料駐車場があり、ウィードの豊富なポイントとして知られています。特に虫パターンとなりやすい梅雨前には、トップゲームでの実績が高いエリアです。
道の駅裏磐梯周辺は、釣りの休憩や食事、お土産探しに便利なスポットです。周辺の名物や農産物も販売されており、長時間の釣行時の拠点として活用できます。
ゴールドハウス目黒周辺は、人工的なストラクチャーから沈んでいる岩まで、水中環境が変化に富んでいます。エサとなるベイトも多く、大物の実績もあるポイントとして注目されています。
人気のガイドサービス3社を徹底比較
早野剛史氏が運営するHayano Guide Serviceは、霞ケ浦水系・房総リザーバーを基本フィールドとしながら、夏季は桧原湖でのガイドも行っています。料金は1名38,000円から、3名52,000円までとなっています。
武田架奈美ガイドサービスは、約10時間のガイドで、1名35,000円から3名45,000円のプランを提供しています。予約は公式サイトの問い合わせフォームまたはLINEで受け付けています。
高梨ガイドサービスは、桧原湖・猪苗代湖・小野川湖でのバスフィッシング・トラウトフィッシングガイドを展開しています。1名36,000円、2名42,000円の料金設定で、天候によっては時間短縮や中止の可能性もあります。
各ガイドサービスとも、ボートの故障やトラブルによる時間短縮の場合は、料金を調整する対応を行っています。また、お客様の不注意によるボート備品の破損については、修理費の負担をお願いする場合があります。
予約方法や詳細な条件は各ガイドサービスによって異なるため、事前の確認が重要です。
必須の遊漁券と注意すべきルール
桧原湖は「桧原漁業協同組合」によって資源管理が行われています。ワカサギなど漁業権の設定されている魚を釣る場合は、遊漁料(700円/日)が必要です。
スモールマウスバスについては漁業権の設定されていない魚種であるため、基本的に遊漁料は不要です。ただし、ボート店によっては徴収している場合もあるため、利用時の確認が必要です。
天候条件によっては、ガイドや釣行が中止になる場合や時間短縮となることがあります。その場合は、料金の調整が行われるのが一般的です。
車やタックルの盗難・破損・事故等については、各施設での補償対象外となっていることがほとんどです。貴重品の管理には特に注意が必要です。
ボート利用時は、備品の取り扱いにも注意が必要です。破損した場合は修理費を負担していただくケースもあります。
最新の釣果情報とヒットパターン

2025年の最新釣果では、40cm以上のグッドサイズが多数報告されています。特にダウンショットリグでのワーム攻略が好調で、水深5-7m前後のエリアで安定した釣果が出ています。
イモケムシ40のサフバージョンが高い実績を残しており、特に曇天時には濃い色のカラーが効果的とされています。また、ジョーダンなどのハードベイトも、シャロー攻略時に好反応を示しています。
水温23度前後での活性が高く、バスは20度クラスの水温帯を求めて移動する傾向が見られます。この温度を意識したポイント選びが重要になってきます。
エビパターンでの釣果も報告されており、特に朝マズメや夕マズメでの活性が高い傾向にあります。また、虫パターンも有効で、特に梅雨前の時期に安定した釣果が期待できます。
ベイトフィッシュの豊富さから、時期によってはベイトパターンでの釣りが難しくなることもありますが、そのような状況でも丸々と太ったコンディションの良いバスが狙えます。
ウィード攻略に効果的なタックル選び
ダウンショットリグを使用する場合、シンカーの重さは状況に応じて3.5g~5gを使い分けることが推奨されています。水深10mくらいまでの攻略であれば、5gのシンカーで十分なアプローチが可能です。
リーダーは腕1本分ほど長めに設定することで、より自然なアクションを演出できます。フックサイズは6-8号が一般的で、状況に応じて使い分けることでフッキング率の向上が期待できます。
ハードベイトでは、ジョーダンやスーパージョーダンなどのプロップベイトが有効です。特に早朝の時間帯に水深1m程度の浅いエリアで使用すると、良い結果を残せることが多いようです。
イモケムシ系のワームは、塩とアミノ酸、フレーバーを独自のブレンドで配合したマテリアルを使用しており、スモールマウスに対して高い誘性能を発揮します。特にサフモデルの実績が高く評価されています。
アプローチの際は、ボトムからの距離を1-2m程度保ちながら誘いを入れることで、バスの反応を引き出しやすくなります。
持っていくと便利な装備リスト
春先から秋にかけては、気温の変化に対応できる防寒着や雨具の準備が重要です。桧原湖は標高が高く、朝晩の気温差が大きいため、重ね着で対応できる服装がおすすめです。
ボート釣り時は、魚群探知機があると効率的なポイント攻略が可能になります。最近は高性能な魚探が多く登場しており、状況に応じて選択できます。
フックやシンカー、ラインなどの消耗品は多めに持参することをおすすめします。特にウィードの多いエリアではスナッグも多いため、予備の確保が重要です。
クーラーボックスは、夏場の飲み物の保管や釣果の鮮度管理に必須です。氷の補給は道の駅などでも可能です。
防水性の高いバッグやケースがあれば、スマートフォンやカメラなどの電子機器を安全に持ち運ぶことができます。

まとめ:桧原湖バス釣りを100%楽しむためのポイント
最後に記事のポイントをまとめます。
- 5月から10月がメインシーズンで、特に5月下旬から梅雨明けが好期
- 40cm以上の大型スモールマウスが生息し、年々サイズアップ傾向
- レンタルボート5店舗から目的に合わせて選択可能
- おかっぱりポイントは6箇所以上あり、無料駐車場完備
- イモケムシ40サフモデルが高い実績を誇る
- ダウンショットリグは3.5g-5gのシンカーを使い分け
- 水深1-2mのシャローエリアではジョーダンが有効
- ガイド料金は1名35,000円前後から、人数に応じて変動
- スモールマウスバス釣りの遊漁券は基本不要
- 朝晩の気温差が大きいため、防寒具の準備が重要
- ウィード攻略には適切なタックル選択が必須
- 釣果の良いポイントは季節や時間帯で変化する